―後日談:村の中―
[解放された後、手のひらの傷口を治療してもらった。
同時に手紙の送付を頼む。
最後にもう一通、合計で4通になる。
4通一緒に届いた時の片割れを考えると、どうにも頬が緩んだ。
ユリアンの怪我は、生死をさまようほどらしい。
さすがに会いに行こうとは余り考えられなかったが、
どうやら意識がもどったらしいと聞いた時にはほっとしたものだった。
一度くらいは見舞いに行くべきかと、まだ少し痛む手には包帯を巻いて行った先、
とりあえず一度は叩いて、痛かった等の恨み言を言うのは間違いない。
しかし受け取った物や言葉に、少し困ったような微笑を浮かべた]
ありがとうございます。
……でも、元気になったら殴りますから。蹴りますから。
だから早く元気になってくださいね。雪がやむ前に。
[殴る蹴るは結構本気だったのは言うまでもない]