…っだー、もー。
気付いたらキリエいねーし髪はこんなだし何だっつーんだ。
[短い黒髪を片手で掻き回す。
本来なら手入れされた長い金糸があるというのに]
んまあ、ゲプラーはあるから何とかなるだろうけどよ。
[はー、と深く溜息を吐き出す青年の背には
身の丈ほどの長さに50cmほどの幅の大剣が負われている。
両側についている筈の刃は潰されたのか潰れたのか、鋭利さは無い]
[ふい、と視線を動かした先にある影。
軽く首を傾げた後に歩みをそちらへ向けて]
おーい、なあアンタ。
ここどこだか知ってるかー?
[まだ少し互いの間に距離がある内から声をかけて]