―Kirschbaum・1階―
[客室の掃除をあらかた終えてエプロンを外しながら階段を降りてゆく。]
[宿泊客も一人二人と再び旅立っていき、常連達も家へと戻り、がらんとした店。カウンターに座れば、"お疲れ様"の声と共にグラスを差し出され。]
なんだか凄い久しぶりな気がするな。
たった数日戻って来れなかっただけなのに、な。
改めて、ただいま。
そして色々とお疲れ様。
[にこりと微笑んだ後、真顔に戻り。]
なぁ……もしかして、こうなるのがわかっていて私を精霊界へと向かわせたのかな?
[そう言った後に小さく微笑む。今の日常へと戻ってきたことの喜びをじんわりと*かみ締めながら*。]