私に似てしまったら、お日様の下で遊べなくなってしまうよ?
それは、かわいそうだから。
[(>>*103)妻の言葉に、ずっと妻似であれば佳いと謂っていた理由を苦笑と共に告げる。]
―――……そうだ、ね。
リヒト君になら、任せられる、よ。
[そしてその後の会話には、若干どもりつつも、2人には意外だろうか、娘だったら託しても佳いという旨を告げた。
その背景、もし、自分が灰銀を求めなかったら……―――などと考えていることは、2人には見せない。
家族という言葉に、ふっと瞼を伏せ、上げて、ぼぅっと遠くを見詰めるは、自分の両親を思い出して。
ヴァイスルヴが過保護なところは、きっと両親似。
身体の弱い子どもを、真綿でくるむように閉じ込め育てていた彼らの貌は記憶の中、朧に霞んでいる。]