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─広間→二階・個室─
[ともあれ、ここにいても仕方ない、と二階へ。
予想はしていたが、部屋は大半が埋まっていた。
そんな中、奥まった辺りに空いている所を見つけて滑りこむ]
……ふう……まったく。
[一人、否、猫とふたりきりになると、大きく息を吐き。
窓の向こうにちらつく小雪をぼんやりと眺めた]
……『人狼』……ね。
[呟いて。先ほどから幾度となく抑えている辺りに手を当てる]
……それが、事実なら。
『務め』を果たす事に、躊躇いはない……が。
やはり、いい気はせんな……こう、見知った者が多いと。
[掠れた呟きに、猫がなぁう、と声を上げる。
珍しく不安げなそれに苦笑しつつ、傍らに膝をついて撫でてやる]
……大丈夫ですよ、ユエ。
……うん。きっと、大丈夫。
[呟くような言葉は、猫に、というよりは、自分自身に向いているような響きを帯びていた]
─二階・自室─
───ぅ、ぐ……。
[左手で口を押さえ、右手で胸元を握り締めて。どこか苦しげに表情を歪めた。縹色には薄っすらと、透明な滴]
……父さん、母さん……。
[小さな呟きは虚空へと消えて行く。今は楽しかった記憶はなりを潜め、悲しい記憶が身を支配し。それでも、確かめなきゃと、思考が働いた。荷物をベッドの上に置いたまま、部屋を出て一度階下へと戻る]
─ →広間─
[部屋に居るうちに既に数名が広間から消えていて。説明と言う一仕事を終えた祖父が一息ついていた]
……ジジイ、さっきの話。
時間空いたなら部屋に来て。
[端的に告げると、祖父は直ぐにこちらへと近付いて来た。そのまま案内するよに自室へと戻る。その間、祖父とは何も喋らなかった]
─二階・自室─
[部屋に祖父を迎えると、直ぐに扉を閉めて。どこに座るでもなくそのまま口を開いた]
単刀直入に聞くよ。
───父さんと母さんは、人狼のせいで死んだの?
[事故と聞いていた両親の死。祖父が自分を外に出したがらない理由。今回の事件の傷痕から人狼の可能性を強く見た理由。それらのピースを組み合わせ、浮かんだ疑問を口にする]
傷痕、見たことあるからそうやって確信を持って言えるんだろ?
父さんと母さんが死んだ時、ボクは二人の顔すら見せて貰えなかった。
見せたくない何かが、あったんじゃないの───?
[疑問を口にする間、祖父は黙り込んだままだった。真剣な眼差しでこちらを見ていた。イレーネもまた、真っ直ぐ祖父に縹色を向ける。長い沈黙を破ったのは、祖父の溜息だった]
[父には獣の爪痕が、母には人の手による傷痕があったと言う。祖父は、父の受けた傷痕が今回の被害者の傷痕と良く似ていたと言った]
爪痕と、傷痕───。
[想像しかけて、止めた。両手で身を抱いて、ぶると身震いする]
”死ぬ時は一緒が良いね”───。
[不意に聲に乗ったのは、生前母が父に言っていた言葉]
父さんは、爪痕。母さんは、傷痕。
もし、一緒に死ぬためにそんな傷がついたとしたら。
母さんは、もしかして……。
じん、ろう───。
[だったの?と言う聲は途切れた。何故かは分からないけれど、そう思った。自分が人狼だと言われたせいだろうか]
………ジジイが、ここに人狼が居ると思った理由は、分かった。
けど、本当に居るの?
これだけ騒いで勘違いでした、とかなったら、ホントにボケ疑われるよ。
[視線を落としながら言葉を紡ぐ。返って来たのは、だから調べるんだ、と言う言葉。視線を祖父へと戻し、縹色を細める。これ以上は何を言っても無駄と思い、祖父を部屋から出した]
[疑いを持つ祖父の目。怖いと思った。部屋から出す前に一つ、訊ねる]
…もし、人狼が居たとしたら。
どう、するんだ?
[恐る恐る、と言うよな雰囲気で訊ねる。少しの沈黙の後、祖父はその対処法を口にした]
───ころす、って。
そりゃ、お伽噺の人狼は凶暴だって言うけど。
ここに集められた人の中に居るにしても、ほとんどがこの村に関わる人なんだよ!?
殺すしかないなんて、そんな───。
[真剣な祖父の目は冗談ではないと物語っていて。その矛先が自分に向かうのだと思うとガタガタと身体が震えそうになった。それ以上何も言えずに居ると、祖父はそのまま部屋を出て行く]
[祖父が立ち去った後、何も言わぬままにベッドへと近付き、倒れ込む]
……喩え父さんと母さんが死んだのが人狼のせいだとしても。
ここに人狼が居るなんて───そんなの、うそだ。
[顔見知りの多い容疑者達。唯一疑えるのは評判の悪い商人くらいだった。人狼は居ないと願うよな言葉。ベッドのシーツに顔を埋め、ぎり、とシーツを*握り締めた*]
―二階/最奥の部屋―
[といっても、大した荷物は入っていない。
何枚かの衣服に申し訳程度の筆記用具、そしてぼろぼろになった聖書。
――使い込まれたからとの理由でもフォローできないかもしれない。それくらい、神の言葉を記した書物は損壊していた]
『お伽噺』……ってか。
ったく、どんな面して――
[噛み締めた歯の隙間から、低い呻きが漏れた。
いくら追放されたといっても、結局自分は修道士なのだ。
『仕事は与えられるだろう』。
やがて唇にうっすらと血が滲んでいる事を自覚し、修道士はそこでようやく全身に込められていた力を抜いたのだった]
[人狼の存在を否定したことで、また胸に痛みを感じる。ぐっと胸元を抑えつけた]
何で、ボクが───。
[人狼なんだ。己を呪うよな言葉は痛みにより聲とならなかった。両親が人狼と関わり死んだこと。母が人狼であった可能性。もはや信じざるを得ない状況となっていた]
/*
ポイントを一番自重しなければいけないのは僕かと思います。
しかしライヒアルトさんの設定がわからぬままは苛められまい。
僕が苛められる側になりそうですね。
弱い立場のほうからつきつき刺すようなことは大好きです(だめじゃん)
搦め手を使うべきか、初回吊りを狙うべきか。
/*
智狼:エーリッヒ・イレーネ
狂信:
占い師:
霊能者:
守護者:
聖痕者:
今のところ何かありそうなのはオトさん、と。
まぁ、中身がねぇ(何
ライさんも何かあるかな。
/*
>フォルメモ
やったもん勝ち!![ここで言うな]
そして予想通り隣にフォルが来た件。
ちなみに真ん中側に部屋を陣取ったのは、えりりんと二人で集会場を分かつため(意味不
陣営勝利目指してないんで、ささやかに皆を分断してみる。
―広間―
[ローザの声>>110が耳に届いたが、信用されている事にちょっと喜んでしまったので、幸せな事に後半の撲殺部分は脳まで到達しなかった。
とはいえ、ここにいる連中は大概みんな、そんな感じで疑えない。まさかあいつが…的な思惑。
それが当てはまらないのは他所から来た者、という事になるのだが。グラーツその1その2、ルディン、最後に集められた金髪の者。]
人狼かー…人狼、人狼…。
[うーんと顔は伏せたまま、ぶつぶつ呟いていたら広間から人はとんと少なくなっていた。
一応大丈夫かと様子見に、団員の一人が覗き込みに来たところで。]
そうだ!
[がばりと顔を上げて団員を驚かせてから。そいつが逃げないように腕ををひっ捕まえて。]
あーあのさ、悪いんだけど伝言頼めるか?
母さんに………団の仕事でしばらく帰れなくなるって。
人狼の事は言わなくていい。疑いが晴れればすぐ帰れるさ。
[頼むと頭を下げられると団員も断る事はせず、頑張れと軽く肩を叩かれた。]
おうっ、まかせろ。
[そう団員を見送ってから、自分も部屋を借りて休むことにした。]
―二階:個室―
[少年は喉の渇きに目を覚ます。
着替えはあっても、寝巻きまでは持って来ていない。目を擦りつつ寝台から起き上がると、傍の椅子に引っ掛けていたカーディガンを羽織り、ストールを緩く首に巻いた。
眠るときにもブローチは付けたままで、薄闇の中、首元で鈍い赤色を湛えていた。
その色が目に入り、鉄紺を返してしまったことを思い出す。
しかしそれより少年の思考を支配するのは、]
……人狼、か。
[その存在。
己の身を守るものなど、作業用の小さなナイフ一本くらい。この状況で、それを持ち歩く気にもなれなかった。
手ぶらのままに部屋を出て眠るものを起こさぬよう、足音を潜めて階下に向かう]
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