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─回想─
ボクがいつ邪魔をした?
[表層へと現れた獣の意識は常に強気。聲を返して自室の窓から飛び降り、身を捻る。その身は一度、灰青の獣の身と変わり、瞳が金に輝く。音も無く集会場の壁を蹴ると、離れた場所に着地した]
お墓、ね。
場所は聞いて無いけど、アンタが行けば解るよ。
[言いながら、雪の上を歩き目的地へと向かう。人の身へと戻りながら見えて来た二つの金に瞳を細めた。何事かを話している隙に、ヘルミーネの背後へと回る]
両方喰べるなんてずるいよね。
ボクはまだ花を一口も喰べれてないのに。
[その声にヘルミーネは隙を見せたか。エーリッヒが襲いかかり、闇に紅が散る。返り血を浴びないように動くエーリッヒに倣い、イレーネも飛び散る紅を避けようと身を捻った]
赤の花は全部喰べといて、良く言うよ。
[不満を乗せた声。それでも投げられた青の花を受け取ると、ちろ、と舌で唇を舐めた。ご馳走を前に、目の前で息絶えようとしているヘルミーネは目に入らず。抉られたそれを喰らうことに罪悪感は無い。肉に齧り付くと、芳しい香りが鼻を抜け、口には濃厚な旨みが広がる]
……ん、ジジイの堅い肉とは大違いだ。
美味しい。
[止められない、と言わんばかりにむしゃぶりつくが、途中でエーリッヒに残りを取られた。名残り惜しげに手についた破片や血を舐め取る]
まぁまぁ満足かな、残りを取られたことを抜かせば。
それじゃボクは先に戻るよ。
[恨みごとのよな言葉を紡いで、エーリッヒに背を向けた。来た道を戻り、同じように獣の身体能力を以って窓から部屋へと戻る。その日はそのまま休息を取り。そして翌日、自分の為したことにまた心を痛めるのだった]
―西側の渓谷―
[そこにはハインリヒの姿があり、自衛団員はまだ着てないようだった。
よぉと手を上げて挨拶、そちらには距離を置いて近寄り。
がけ下の様子を見る、昨晩とさほど変わりのない光景]
あれはさすがに、死んでる…か…。
[呟く声、どこか上の空に近い感じの印象あたえたかもしれない]
下の降り方探してるのか?
自衛団員に聞いてみたらどうだ?奴らの方が詳しいだろう。
[その様子にそう声を*かけた*]
/*
もぐもぐもぐ。
最後は取られました。
動いてる人も少ないし、今は他の反応待ちですかね。
ウェンさん勘違いキリングとか起きないか期待してたりするけど、無理かな。
オトさんに襲い掛かるの。
―回想―
イレーネが悩んでるみたいだったから、全部もらっておいてやったんだ。
いわゆる親切心だ。
[かけるコエはそんな風には見えない声色だったかもしれないけど。
夢中でむしゃぶりつくそれを、ひとかけらほどになったところで取り上げて]
ほとんど食えたんだからいいだろ?
[漏らした感想にそう呟き、残った分を一口で]
ああ、お互い目覚めは最悪なのかもしれないけどな。
[そうコエかけて、
今はただ、なした事に対する快楽と、腹を満たしたことによる満ち足りた気持ちに浸り、
自室へと戻っていった]
/*
今回は一口だけもらっておきました。
食い残しとか渡すのは気が引けたので、口を付ける前にまず渡してみたり。
今日の襲撃はイレーネ占いでフォルカーと心中じゃなければ、
ダーヴィッドかなと。
イレーネ死亡の場合でフォルカー残す時は人の姿のまま隠して死ぬと、
より苦悩させられるのかなと、そんなこと考えたりしました。
/*
お心遣いどうもです。
うーん、その場合はエーリッヒが残るんだしそれでも良いか。<人の姿で〜
ちなみにフォルから希望が出ない限りは心中しないつもり。
それらしい描写があるならセットしてやって下さい。
とにかく告発がどうなるかはっきりしないことには方針は決めにくいんで、ちょっと待ちますか。
/*
フォルが先に死んだらやりたいことがあったんだけど。
ちょーっと無理っぽいかなぁ。
知っている人は知っている描写。
/*
心中関連了解です。
表の動きとか見ながらその辺はあわせていきます。
ですね、後は時間待ち、
そして私はそろそろ再び離席。
戻りは夜くらいになると思います。
ではでは ノシ
―回想・広間→個室―
[温まり始めたのは遅かったから、体が温まるのも少し遅い。
部屋に戻っていく人を見送って、おやすみなさいと言葉を投げる。
ヘルムートには甲斐甲斐しく世話をやいたりしたかもしれなかった。
2階の部屋に戻る頃には、体も温まっている。
そのまま、本を取り出した。
何冊も、何冊も。
神の教えを説いた本の後ろのページを探す]
――あった。
[索引から見つけた言葉は、人狼。
ページを捲った先に書かれていたことを、しっかりと刻み付けた。
「神に背く者」「赦されざる者」「殺害する事」
同時に記載された聖なる者については、今は見なかった。
そして、他の本を探す。
死者の弔いを詳しく知る為に]
―外・エルザの墓近辺―
[その場に佇む時間の長さはどれほどだったか。
少年の声に、翠が緩く、動く]
……フォルくん……。
護……らなかった……?
[雪に消える呟き。
意を問う暇もなく、フォルカーは上着を押しつけて去って行く]
護る……。
[引っ掛かる、記憶の片隅。
自衛団長が死んだ日、台所で少年が呟いた言葉は]
……護り手……?
[呟きは風に溶ける]
[少年と入れ替わるようにやって来た青年。
投げかけられた問いに、口元が歪む。
どこか、皮肉っぽい、笑み]
……本人にも、言わなかった事を。
何で、君に言えますか。
[返した言葉は、如何様に伝わるか。
しかし、今はそれよりも。
確かめねばならない事がある]
それはそれとして……ユリくん。
エーリッヒさんの部屋……って。
どこでしたっけ?
[問いかけは何気ない、けれど。
翠に宿るのは、冥く、静かな光**]
―朝・個室―
[今日は静かだった。
着替え、髪を整え、本を整理する。
机に向かって、手紙を書く。
書きたいときに書くのが、姉弟の決まりだった。
今日は、誰が、死んだのだろう。
明日は、誰が、死ぬのだろう。
誰を殺せば、良いのだろう]
ビー、会いたいなぁ。
[小さく、書き上げた手紙をしまいながら呟いて、部屋から出ていく。
もし今日何もなかったら、きっと自衛団員の人に渡せるだろうと、白い手紙を三通持って。
しかしそれは再び床に落ちることになる。
――フォルカーから、話を聞いて、ただ呆然と玄関を*見つめた*]
―西側の渓谷―
[向こうに下に行けそうな箇所を見つけたところでエーリッヒがやってきた。
手をあげた彼を煙草をくわえたまま無言で見る。
苛々した気配は隠すつもりもなかった]
あ?
[ローザの亡骸を見下ろして言う言葉は聞こえたか聞こえなかったか。
しかし、驚きもしない様子に露骨な違和感を覚えた]
なんだか、彼女がそこにいるのを知ってるような言い方じゃねえか。
[疑るような視線をむけて、問うのは低い声。
自衛団員にと聞けば奴らに用はないと思えども、知らせるべきかと思い直し周囲を見回す。
巡回の自衛団員の姿を見れば]
おい!こっちだ!
[そう言って呼び寄せたか]
[やってきた自衛団員に遺体は自分が運ぶと告げ、頑として譲ろうとはせず。
同行だけは認めて共に亡骸の傍へ降りていく]
…すまん。俺のせいだ…。もっと傍にいればよかったんだ…。
[言いながら冷たくなったローザの顔にかかった砂を手で払い、頬に触れる。
胸に刺さったままのナイフは抜こうとしても抜けず、諦めてそのままにして、
硬くなってしまった身体を抱き上げれば、凍らぬ血液を纏った髪が腕に絡み付いた]
…何ジロジロ見てるんだ。早く、行け。
[自衛団員を急かして上に戻ったなら、亡骸を抱えて黙って歩き出す。
行く先は、エルザが葬られたと聞く場所へ。問われれば短く答える筈。
エーリッヒが共に来るなら拒みはしなかったが、ローザに触れることだけは許さなかった。
オトフリートとユリアンはまだそこでヘルミーネの埋葬をしていただろうか。
誰を埋めているのかを知れば一瞬驚き目を見開くが、すぐに歯痒そうに奥歯を噛み締める。
それから彼等に無言のまま視線で隣を空けろと示し、黙々と穴を*掘るのだろう*]
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