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……そっか。
[二人とも疑っていなかった、という言葉>>128に小さく息を吐く。
ただ、昨日のやり取りを思えば、何かしらあるのでは、という疑問は拭えないから。
廊下へと促されて小さく頷き、それから、ライヒアルトの方を振り返る。
泣きそうな揺らぎはほんの一刹那、少年は再び前を向いて部屋を出る]
─ 廊下 ─
[歩きながら語られる話は、黙って聞いた。
疑えないという言葉、死なせたときに感じたもの。>>129
それは、どちらも共感できるものだったから]
……あのひと……ゼルギウスさん。
最初にここに来た時も、凄く怖がってた。
[旅人の部屋の前。
ユリアンの話>>135に、思い出したのは最初にここに保護された時の事]
よくわかんないけど、何かに怯えてて、手当ても出来なくて。
んで、じっちゃんがしばらく話してたら、落ち着いたんだけど……今度は、引きこもっちゃって。
じっちゃん以外のひとの話はほとんど聞いてくれなくてさ……俺も、手当てしたりご飯食べてもらうの、凄く苦労した。
……実際にどうなのかは、わかんないけど。
あのひと、何かから、逃げてきたのかもね。
それこそ、おおかみか何かから。
[その辺りも聞く事ができたなら、と。
今更のように、祖父とちゃんと話さなかった事を後悔して]
ただ……何か抱えてて、すごく、苦しそうにしてたから。
……それから解放されて……嬉しかったのかも知れない。
みてないから、なんとも言えないけど、さ。
[死が救いなんて思えないし、思う事もない。
そも、少年が志しているのは人を生かすための存在なのだから。*]
─ 広間 ─
……エーファからなんか聞いてるか?
[オトフリートと二人になり、腰掛ける姿勢を変えぬままに問いかける]
エーファが今まで視たのは侍祭さん、ユリアン、カルメン。
俺とお前は恐らくまだだ。
次にエーファが視るとしたら……
[それはどちらなのか。
どちらにせよ、やることに代わりはないのだが]
俺らも選ばなきゃなんねぇ。
[誰を人狼として殺すか。
誰を残し、誰を襲うか]
始まったもんは終わらせねーとなぁ。
[そう紡ぐ表情は無に近かった*]
─ 回想・広間 ─
[エーファの力について質問すると、
「俺達に同じような力がねー限りは、確証にはならない」>>130
との返事。
イヴァンも同じように考えていたとわかり、
「もし違うことを言われたら、正確じゃねーって分かる」>>130に頷いた。
自分の夢の話には緩く首を振る。]
ぼくの夢は、演奏会前から風邪の引き始めで、気分が悪かったせいだと思う。
月から来たというくだりも『幻燈歌』のまんまだし。
結局、その日のできごとを悪夢に変えてるだけなんだろうな。
イヴァンが出てきたのも、寝込んでからずっとイヴァンに助けられてたせいだと思うよ?
他の人とは挨拶した程度で、思い出さなかったんじゃないかな。
[夢の時系列はあやふやで、自分でも現実のどの時点で見たものかがわかっていない。]
[「今まで死んだ人の中に、もしかしたら居るかもしんねー」>>131
と言われれば、なるほどと思い。]
ああ、そうか。
でも、亡くなったひとが誰かそれらしい話をしてた?
『幻燈歌』に歌われてる役割が、全部振り分けられるんじゃない…よね?
[詳しそうなオトフリートへも視線を向ける。
イヴァンの「こん中にまだ居るか、って言われてもさっぱりだ」>>132
と肩を竦める様子や、普段と変わらぬ口調に安心するが、]
そういえば、人狼の数はどうなってるんだろう。
カルメンさんがそうだとしても……最初に何人だったかは……。
[考えながら顔を曇らせた。]
[イヴァンに「ユリアンがそう思うのも無理はねー」>>133と言葉を添えられ、]
…でも、あの遺体は…。
ぼくが勝手に怖がっていただけなんだろうね……。
[今さらではあるが、ライヒアルトに申し訳なく思い項垂れた。
広間を出ようとすると、イヴァンの口からはエーファを案じる言葉が続く。]
「アイツ意地っ張りだから」>>134には、よくわかると言いたくなって強く頷いた。
うん、わかってる。
エーファが『場』の中で、どういう力だか役割だかを持たされたにせよ、
肉親を亡くして平静ではいられないと思う。
ギュンターさんの前にも……確か、両親も。
[庭園での様子>>3:11を思い出し、「安定を欠いてる」>>134にも、そうだろうなと思った。]*
―廊下―
[黒猫が喉を鳴らし>>136ている。
この館へ来るときは大抵ビルケも連れているので、モリオンには嫌がられてばかりだ。
苦笑しつつそう思い、扉を開けて待った。
エーファが何かの決意とともにライヒアルトの部屋を出>>137たことには気づいたが、
問い質しはせず。
歩きながら語られる旅人の話>>138には、小さく何度も頷く。
「ゼルギウスさん」>>138という名前に、ようやく相手の正体を知った気がして、]
そうだね…。
逃げてきたけれど、やっぱり逃げ切れなくて、
あれは絶望だったのか、な……。
[イヴァンと揉み合っていたときは、どこか錯乱していたふうでもあったなと思い出した。
後悔は苦い。
あのとき、自分に今の冷静さがあれば、彼を死なせるようなこともなかったのだろうか。]*
/*
「ユリアンさんはどうするんだろう」という自分の灰発言に頭を抱えているなう。
ユリアンは自分だよ!!!
眠かったのかな…
─ 廊下 ─
……どう、なんだろうね。
でも。
もし……あのひとが、何もかもなくなって、自分だけが残っちゃってたなら。
少しだけ……気持ち、わかるかも知れない。
[絶望だったのかな、という言葉>>145に落ちるのは、重いため息]
独りぼっちで残されるの、辛い、からね。
[ぽつり、と落とせば黒猫がにぃ、と鳴く。
ひとりじゃないよ、と訴えるような声に、ほんの少し表情が和らぐ]
……あの、さ、ユリさん。
俺も、さ。
やっちゃった後だから、ユリさんがきついの、わかる、つもり。
ユリさん優しいから、色々考えちゃうとすごく、きついと思う、けど……えっと。
その、優しさ、自分にも向けて、あげて。
[どう言えば伝わるかわからないから、思いつくままに言葉を綴る。
言いたいのは結局、旅人との事で自分を責めないで、という事なのだけれど。
それから、今度は少し小さく息を吐いて]
……それから、ね。
俺は、ユリさんの事、信じてるから。
[一度足を止め、真っ直ぐに見上げて静かに告げる]
力が示したから、じゃなくて……いや、それもあるんだけど。
ユリさんがさ、俺の事心配してくれて、一緒に歩いてくれて。
そのおかげで、今、こうやって立って、歩けてる。
……だから、うん。
この、わけわかんない状況、終わりにするために。
俺は、俺に出来る事を、全力でやる、から。
ユリさんとビルケが……ちゃんと帰れるよう、に。
[自分が生きるために、とは口にしない。
勿論、生きるのを諦めているわけではないけれど。
何より、この事態を終わりにしたいから。
思いを告げる蒼の瞳に揺らぎはない。*]
薬師見習い エーファは、大工 イヴァン を能力(占う)の対象に選びました。
/*
とりあえず、こーしといてー、と。
動かしてて改めて思ったんだけど、ほんとこの子、生きても死んでもトゥルーエンドだわ。
なので、どっち転んで問題ない、うん。
……死亡以外トゥルーがなかったあれとかあれとか
ふつーに死亡しか考えてなかったあれとかよりはいい方だろう、うん。
[だれとかだれとかだれだ]
─ 廊下 ─
[「独りぼっちで残されるの、辛い、からね」>>146
その立場になったばかりのエーファが言うと、重く。]
そうだね。
[短く答えながら、自分も近い状況だと思った。
にぃ、と鳴く黒猫>>146モリオンを横目で見て、ビルケはもう長くないだろうと改めて覚悟する。
エーファが不器用に慰めの言葉を綴る>>147のへも微笑み、]
ありがとう、心配してくれて。
ぼくのほうが歳上なのに、ちょっとみっともないね…。
[「俺は、俺に出来る事を、全力でやる、から」>>148
と宣言されると、真剣な顔つきで頷いた。
生真面目なエーファにはその決意が生きる力になるのだろう。]
─ 1階・広間 ─
じゃあ、まずは腹ごしらえしないと、ね?
[エーファを席に座らせると、厨房へ急ぎ、自分が作った白身魚の香草煮>>79を温めて持っていく。]
勝手に厨房をお借りしたよ。
でも、後でちょっと甘いものがほしいな。
[そう声をかけ、彼が食べるのを見守るだろう。
もし広間にオトフリートかイヴァンが残っていれば、当たり障りのない話題を求めていくらか質問しただろう。
村を出て以降のオトフリートの、楽団や旅先の話を聞けただろうか。
大工として村の各所の建物を熟知しているイヴァンからも、ユリアンの知らない話が出たかもしれない。]**
[死すれば神の御許へと誘われる。
死後のことを漠然とそういう風に思っていたが
その予兆さえ感じられずこの館に留まっている。
カルメンが部屋を訪れていた>>12のを見ていたか如何か
死の前後の記憶は曖昧で
彼女の命が散ることもまだ知らずにいる。
六年しかこの村に居ないライヒアルトは
この村であった過去をそれほどは知らない。
ユリアンが子供の頃の、彼の母親と教会との悶着>>111は
聞き及んではおらず、彼に対する先入観もとくには無かった。]
[ふと、足音が聞こえて>>114、顔を上げる。
音が止むと時同じくして、入口へと視線を向けた。
立ちすくむエーファの姿に、困ったように眉を下げる。
黒猫が少年の足元にすり寄るのを見て]
――…、
[小さく頷き、目を細める。
座り込む彼のくちびるから洩れる声>>115に
途惑うように視線を揺らしてから、ゆると歩み寄る。]
押し付けたまま、逝った。
……すまない、エーファ。
[心からの謝罪も彼の心はおろか耳にさえ届かない。]
言いたい事、か。
私はまだ、言い足りない。伝え足りない。
[足りないのだ、と繰り返し己の身勝手さに自嘲する。]
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