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─ →玄関傍廊下─
[階下に降りると、玄関の方が騒がしい]
…なに?
[不思議に思い、玄関へと向かうと、自衛団員と言い合うエーリッヒの姿]
ちょっと、何してるの───。
[駆け寄ろうとしたが、ダーヴィッドが駆けて行く方が早かった。それに続くように傍へと寄る]
/*
囁きについて。
あくまで人狼同士の囁きなわけだから、当人同士の声しか聞こえないよね、と言うことであんな描写。
通信機じゃないんだも。
―広間―
そう言えば、そうか。
……とんでもない事に巻き込まれたもんだな。あんたも、俺も。
[説教の時よりも、若干口調は荒い。
暖炉の火が十分大きくなったことを確認し、ようやくフォルカーの方にしっかりと向き直った]
もう一人のグラーツ……商人のにーさんだろうな。
自衛団相手に何かやってるんだろ。
[少し気になるのは事実だった。
少年が向くのと同じ方向へ、自身も目線をそらす。しかし立ち上がる事はない]
―台所―
[少年――ウェンデルの名乗る声は女の耳にも届いていた]
あ…ッと、転ぶなよー?
[駆け出して行くウェンデルに声は届いたか。
小さく息を吐いた。
箒はフォルカーが取りに行ったようなので、再び屈んで大きな破片だけ拾い集め、纏めて捨てておく]
さァね。
[その最中に姿を見せたオトフリートには、軽く肩を竦めてみせるだけ。
それでも昔馴染みの目には、常よりもやや上機嫌に映ったかも知れない]
…何の騒ぎだ?
[そんな様子も、外の騒ぎが届けば鳴りを潜めることに*なるのだが*]
[後ろから突然羽交い絞めにされて、掴んでいた団員を手放す。
掴まれていた団員は、その場に倒れこむようにして咳き込む。
殺す気かよと言われて、固まる]
いや、わりぃ……、ちょっと熱くなりすぎた。
[もう一人に大丈夫かと助け起こされる団員。
ナイフを懐にしまうと]
ダーヴィー、その1ってなんだよ…。
[呟くような声、それはもう平時と同じような調子だっただろう]
迷惑かけた、もうしないから離してくれ。
あんたも悪かったな、手紙は頼む。
[まだちょっと咳き込んでいる団員は、恨めしそうな視線をこちらに送っていたが、
向こうも非があることは自覚してたいのだろう。黙って頷いた。]
よぉ、イレーネ。
[いまだダーヴィッドに羽交い絞めにされたまま、
傍によってきたイレーネに右手をよぉとあげた]
こいつが奴隷商とか言うから、俺が切れた。
[色々と端折った説明だが、なんとなくのことは相手に伝わるだろう。
自分を快く思っていないイレーネには、印象を悪くさせたかもしれないが]
ああ、遅れたけど、
イレーネ、ダーヴィー、おはよう。
[今はもう落ち着いた様子を見せていた。]
えぇ、本当に。
……グラーツさんは、この村で冬を過ごされる…のは、初めて、ですよね。
ふだんは、静かで……雪景色のきれいな場所、なんですけど。
[修道士の口調の異なりに、少年が目を見張ったのも束の間。
巻き込まれた、との言には表情を曇らせた]
もう一人の……
[呼び方が少しおかしくて、笑いの呼気が混ざり、すみません、と謝罪を口にする]
呼ばれるほうも、混乱するでしょう、か……
修道士さまの、ほうが………それか、
ぇえと、ライヒアルトさん、と及びしても……?
[駆け寄ったことで何があったのかは理解出来て]
騒ぎ起こしたら目をつけられちゃうよ。
やり過ごさないとボク達……。
[聲に不安が乗った]
[こちらに来たイレーネに気づくと、手はふさがっているので上げられずに「やぁ嬢おはよう」と声だけかけた。
エーリッヒの謝罪が聞こえ、おちついた様子が見えれば手は離した。]
え?いやいや何でも。同じ名前が二人だから番号振ってるって事はないよ?
…まぁイラついてるのはわかるが、そういうのをいきなり持ち出すのは勘弁してくれよなー…。
傷でもついて、血が出たら大変じゃないか。
主に俺が。
[何か言いながら、はぁと大きくため息はついた。ほっとしてだ。]
[会話をしているうちに、騒ぎも収まったらしい。
気になりはしたが、台所の事を思い出して、ライヒアルトに断りを入れると踵を返した。
ダーヴィッドに言われた通り、勝手口の傍から掃除用具を見つけ出して、小さな破片を掃き集める。
一連の作業が終わると、ようやく水で喉を潤して、大きく息を吐きだすの*だった*]
─玄関─
……おはよう、じゃないよ。
[暢気に挨拶をするよに見えるエーリッヒに、睨みが向いた]
アンタはそう呼ばれるのが嫌だろうから、仕方ないのかも知れないけど。
彼らに手を上げるようなら、許さないよ。
[相手が自分より大きい大人であっても、臆することなく言い放った]
言ったとおり。
手紙頼もうとしたら、中身見せろって。
もめて、向こうが奴隷商って言って、俺が切れた。
[大分落ち着いたのか、先ほどよりは詳しい説明だった]
隔離空間か…、
俺がこの村に何か惹かれたのも、関係があるのかもしれないな。
あんま話すべきことじゃなかったな、悪い。
[かけられた心配するようなコエには]
ああ、悪い気をつける。
なんかあったら俺のことは知らない振りでもしとけ、
あれなら俺のこと糾弾すれば、仲間に見えなくなるんじゃないか?
[最後の言葉は冗談めかすように]
[手を離されると、後ろを向いて、視線はダーヴィッドの方へ]
俺とライヒで一号二号かよ。
漫才コンビじゃねぇんだから…。
[思わず口を滑らすダーヴィーの様子に、完全に怒りは収まって、
続けて聞こえた言葉に今度は逆にあきれた様に]
おまえなぁ…、理由がそれかよ。
広間いってなんか飲み物、後食べ物も欲しいな。
[そう言って、立ち去ろうとした時には笑みがこぼれていたかもしれない。
ダーヴィッドの横を通り過ぎる時に、ぽんと背中を軽く叩き]
ありがとな、色々と。
[別に向こうは意識してやったことじゃないのだろうけど、
今はダーヴィッドに感謝の言葉を小さく呟いた]
[イレーネの睨みには臆することなく。
立ち去ろうとしてかかった言葉に立ち止まり]
そんなこと、よほどのことがなければしないよ。
[ついさっき掴みかかったばかりだけど。]
気をつけるさ、いきなり後ろから刺されたたまったもんじゃない。
人狼だの殺人犯だの以前の問題になるしな。
団員も神経質になってるからね…。
失礼なことをしたことは謝るよ。
[詳しく聞いたなら、先とは違い謝罪も入れて。冗談めかした言葉には真面目な聲で返した]
そうだね、アンタに引きずられて、って言うのは勘弁だ。
同種であれ、アンタに執着するようなものは何もないし。
……でも、誰も傷付かないなら、それに越したことは無い。
アンタ含めて。
[隔離空間についての話題は、気にしないで、とだけ返しておいた]
譲もまぁそんな怖い顔しない。
俺のおかげで何事もなかったんだから。
[自分で言うなよと団員から突っ込みが入ったが、そこは同僚にいい顔して返した。
エーリッヒの呆れた声にはあっはっはと明後日の方を向いて。]
まぁその、外から来た人は苗字で呼ぶから、一緒に来るとごっちゃになるのがね。うん。
大丈夫だ、ちゃんと呼ぶときは同じように呼ぶからな!
[理由については、苦手なものは苦手なんだよとちょっと情けない顔で文句言ってから。]
あー誰か居たみたいだから、暖まってるだろうしそうした方がいいかもなぁ。…そういや食事は誰が作るんだろ。
[呟いたら、エーリッヒに背中を叩かれ礼を言われた。
当然よく分かっていなかったが、おうと笑顔で返事した。]
無理もないのかもな。イレーネが謝ることじゃない。
いきなり人狼がいるとか言われて、あの様子だと確信もあるんだろうしな。
[謝罪の言葉にはそう返して]
それでいい、俺は最悪死んでも金は残せるしな。
それにきままに旅を続ける行商人だ。死んでも深く悲しむようなやつもいない。
イレーネには、家族もいれば親しい仲の人もいるしな。
[冗談めかすような口調で返すコエ、少し意味ありげでもあったけど。]
何事もなく、傷つかずか…。
そうだな、不要な騒ぎ起こさないように、なるべく、気をつけるわ。
[そうコエにするのは少し心苦しかった、
それに加えて少し自信もなかった。すでに一人自分は手にかけている身だから]
二人いるときに、どう対処するのか見ものだけどな。
[ダーヴィッドに返したのはそんな言葉。
おうと返された笑顔に返したのは笑み]
食事は、何も言わなかったらオトフとか作ってそうだけどな。
別に自分で作っても構わないしな。
ああ、ダーヴィッドは無理して作らなくていいぞ。
包丁で指切って倒れそうだからな。
[そして、さっきまで感謝の言葉を述べていた相手に、結構失礼な事を言った。]
まぁいい、腹減った。
あんたらも少し言葉に気をつけて欲しい、こっちも気をつける。
[最後にもう落ち着いたらしい団員に、そう声をかけて広間に向かった]
……信用ならない言葉だね。
[余程のこと、がどんなことを示すかまでは分からないが、印象は良くないためにエーリッヒにはそう返した]
もしアンタが後ろから刺されるようなことがあったら。
それはアンタの不徳とするところだ。
人のことは言えないけど、疑われてる身なんだから、自分の行動には気を付けた方が良いよ。
[縹色が冷えた雰囲気を湛えてエーリッヒを見つめる。ふ、とダーヴィッドに視線をずらすと]
…ダーヴさんはいつも気楽だよね。
[ふぅ、と溜息をついて視線を逸らしたとか]
まぁ、容疑者候補の中で、俺のこと悪く思ってるのは、イレーネくらいなものだけどな。
[そう言いながら足は広間に向かい]
はいはい、気をつけますよ。
[聞こえたイレーネの声に、後ろ手に手を振って]
心配してくれてありがとうな。
[そう言い残して広間に*入っていった*]
確信、は……ジジイは、あるみたい。
人狼が付けた傷を、実際に見たことあるみたいだから。
[昨日のことを思い出し、聲が震えた]
金は遺せるって、遺す相手が居るんだ。
ボクは……確かに家族は居る、けど。
……今はジジイに頼れないよ。
[呟いて、聲のトーンが落ちた。親しい仲と言われても特に反応は無い。特定の誰か、と言う意味には捉えていないようだ]
うん、気を付けて。
ボクも、バレないように、気をつける。
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