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[去りゆく従魔を見送り]
[天聖の獣と一時、視線が合う]
[その中に秘められた、翳る感情のいろ]
[悟られたかは定かではなく]
……ん、それじゃ。
[独り言のような]
[挨拶のような]
[曖昧な声を投げかけ]
[*その場から立ち去った*]
─昨夜・広間─
[戻ってきてから聞けるだけ現在の状況を聞いて。やはり例の機精が消えたこと、この世界の防衛プログラムが暴走しているらしいことを知る。更には今回の事に関して共犯者が居るのでは、と言う可能性。現在この世界に居る奴らの中に、と言う事なのだろうか]
…まーためんどくせぇことになってきたな。
[ぽつりと漏らされた言葉を最後に、睡魔により意識はぷっつりと途切れ、ソファーに身を沈めて深い眠りに落ちた]
[爆睡から目を覚ましたのは昼もとうに過ぎた頃。盛大な欠伸と共に身を起こすとざぱーっとシャワーを浴びて目を覚ます。軽く身体を解しながら外へ出る。風を身に纏うと進路を北に取った]
─現在・北東部─
[辿り着いたのは落雷と暴風が支配するエリア。昨日ブリジットがやっていたようにここで道の調査をするつもりらしい。風の精霊力が強く支配するこのエリア。これならばあまり移動せずとも探査の力は使えそうか]
--Untersuchung--
[瞳を閉じ、神経を研ぎ澄ませる。風の動きを肌で感じ、耳で聞く。荒れ狂う風を把握、流れを読み、どこか抜けるポイントがあるのかを探った]
―広間・昨夜―
[オトフリートの呟き、そして人の出入り。
口数が少なくなっていたのは、自分で思っていたより疲労していたからなのだろうか。先に戻っていたダーヴィッドが微かに纏う異変にも気が付くことは出来ずに]
…うん?
[何故か怯えた視線を向けてくるナターリエには軽く首を傾げて。まさか人の姿を怖がられているとは思わなかった。
新しく聞いた話も含めて思考を纏めようとするが、やがて頭を振り]
…うん、私先におやすみするね。
[そう言ってペコと頭を下げ、足早に階段を上がっていった。
向かった先は今借りている部屋ではなく]
…… ……。
[小さな部屋の中、膝を抱え顔を伏せて小さく呟いた]
[どれくらいの時間が経っただろうか。不意に瞳を開ける]
……だーめだ。
やっぱ風の精霊はここを動き回ってるだけに過ぎない。
抜けるような場所は見つかんねぇな。
[ふー、と疲れたように息を吐いて呟いた]
―屋敷・個室―
[ベッドに入ってみて、眠ってみて、起きてみた。
体が暖まったとは感じられなかった。
両腕で肩を抱いた。いまは何時なのだろう。日付は変わったようだが、時間の感覚が少し分かり難い。キッチリと、一点の澱みも無く、時や寒暖その他が巡っているようには感じていた。機械的だ。それは、界が閉ざされても変わっては居ないようだった]
[昨夜…先行して中央塔の様子を見に行ったものの、消えた機精の気配は掴めず、中枢部への立ち入りは更に難攻不落の様相で、時空竜が追いついてきた時には、いっそ実力行使でシステムに雷撃ぶちこんでみようか、とか、考えていたのは秘密だ]
地下?廃棄エリア?それって、もしかしなくても、自分で掘った落とし穴に自分で落っこちたとかっていう状態?
[無限鎖の探査結果を聞けば、呆れつつも、無理しなくて良かったと、内心胸を撫で下ろした]
[機械的。それは、機鋼というものに対する思い込みなのかも知れない]
……なんかやーね。
[ぐぐっとノビをして、窓から外へ飛び出した。
裏には樹があったので、途中(空中だが)の枝に一旦ぶら下がって着地した。
アトランダムなものが感じたいような気がして、北東エリアに向かった。エリアに一歩入ると、風が強く吹き付けていた。雷鳴の轟きと乾いた風は少し、雷撃王を思い出させた]
[一度屋敷に事態を告げに戻るという時空竜とは塔を出た所で別れ、北東部へ向かう]
[辿り着いたのは、嵐の中に聳える峰の頂上近く、この創られた大地の上で稲妻の閃光の最も近くに集まる場所]
何も無いなら長居は無用っと。
[エリアを出ようと踵を返すと、小さな影がエリアに入ってくるのが見えた]
んあ、リディ?
どしたよ、こんなところに。
―昨夜:屋敷―
ふあぁあ。
[すっかり温まり、広間にいた面子から少し話を聞いたら眠りに自室(荷物も置いてすっかり自室と化した部屋)へと下がる。
たっぷり寝て起きるともう日は上がっていて→現在へ]
え、なーに?
あーお散歩。
昨日はよくお休みだったみたいだね
ぼけ……じゃなくてええと、ハインリヒ!
[風が轟々と鳴っているので少し声を張り上げた]
いっちょやってみっかね…。
[未だ、大地の流れを読むのは得意とはいえないが。
やれるだけのことはやらないとな、と呟いて外へ出る。
幸い屋敷の周り、東部のここに大地の力は強く作用しており、やりやすい。
大きな体を曲げて地面に正座し、両の手をしっかり大地につけて流れを読もうとする。
そこここで機鋼の力にさえぎられて読めないが、なんとか聞いた「ファクトリー」とやらはどこにあるのか見付からないものか、と。
…屋敷から出たものには、まるで彼がどこかに土下座しているかのように見えるだろう。]
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