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だって、
こんなのもう、十分だろう。
[否定の材料には成り得ないと分かっていながら、言葉は止まらない。
傍に来た気配を睨むように見上げる。
けれど双つのそれは不安定に揺れていた]
あの子まで、…ウェンデルまで、こっちに来てしまったら…
あたしは、どんな顔で謝りゃいい。
[俯いてそう言った時には、ユリアンは既に彼を見ていなかったけれど]
知っていた…?
[オトフリートの声に、今度はそちらを見ないで呟く。
あの時の不思議な言い回しが思い出される。
自らの左肩を掴んだまま、孔雀色はイレーネを振り返ったユリアンに注がれる]
/*
焦らずぼけーっとしてればえがったかなー。反省。
ぁーなんか雪かきとか雪かきだとかなんだかんだで、二時間ぐらいしか寝てない頭はやばいわ
―自室―
[暫く、自分の部屋のベッドに腰かけながら何をするでもなくいた。
どれだけの時がたっただろう?外が騒がしくなっているのが聞こえる。
そのうちの一つはユリアンのものか]
動いたか……、イレーネはどうするつもりかな……。
[そういえばそのコエもほとんどかすんで届かず、
姿も見ていなかった、その人を意識すれば廊下の外の声に感じることができるだろうか。]
―二階―
いやああごめんっ!
[あっさり言ったが、内心はちょっと本気で謝った。
そういえば仲間が居た場合、霊を見る能力は有用だとか、けっこう大事なことを言ってくれていた。]
そもそも俺の力って、人狼に仲間がいないとあんまり意味がなかったねっ!
[と言いながら、ハインリヒの後を追いかけ、続いて部屋の中を見た。]
…………ユリアン?何やってんだ?
[中の様子には、やや危機感のない声をあげた。
頭が少し、強く痛みはじめた。]
─二階自室・扉傍─
ふざけた、演劇……。
[ユリアンが紡いだ言葉、問う声。ひゅ、と息を飲む]
───……そう……そう、だね。
止めることなんて、出来ない……。
[どくん、と鼓動が跳ねた。内に渦巻く力が渇望を始める。悲しげに極小さく呟かれたそれは表層の意識。廊下まで届いたか否か]
……ユリさんに頼んだボクが馬鹿だったかな。
そこまでやっといて、裏切ってくれるなんて。
[はきとした声は深層の意識。縹色が金に光る]
止められるなら止めたかった。
抗えるなら抗いたかった。
こんな甘美なもの前にして抑えられるものか。
抗うなんて馬鹿らしい。
[表層と深層、二つの意識が交互に言う]
……十分、だと、思いたい、よ。
けれど……そうじゃない、って事なんだよな。
[揺れる双眸を、困ったよに見返して。
ウェンデルを案ずる言葉に、再び場を見やる]
……そうならない事を。
願うしか、ないだろ。
[今、できるのは、見届けるだけ。
痛みや疼きが弱いのは、今の状況をどこか冷静に受け入れているせいか、などと思いつつ。
俯く昔馴染みの肩に、宥めるようにぽん、と手を置いた]
団長の孫 イレーネは、青年 ユリアン を投票先に選びました。
ここは意味もなく秘密ってことにしておこう
[ハインリヒの憤りの混じった声に、ふざけた言葉を返す]
…今の状況だよ。本当ふざけた演劇。
はじまったら最後まで止まらない惨劇…
/*
と言うわけで投票はユリアンです(ぁ
生きた場合の襲撃はどうしようか。
お役御免でダーヴさんかな、やっぱ。
個人的にはハインさんには生きて欲しいのです。
村の発展の可能性のために。
[ドアの向こうの様子は気になるが]
皆も来てるんだろうな…。
[呟く、皆は自分なんかと会いたくはないだろうと思い。
ドアに背を付けて寄りかかるように、肉体を持たぬ身でも、
物に制約を受けるように動いてしまうのは、それまでの経験によるせいだろうか]
俺に、何かを望む権利なんてもうあるわけもないか…。
―二階・イレーネの部屋の前あたり―
あ。
[さっきの違和感を、何だか悟る]
目が、
金色。
[呟く。
イレーネを見詰める。
ぎゅっと手に力が入って、痛みが増して、そういえば破片を持っていたことに気付いた。
それでも、取り落とすことは出来ない。
死にたくないから]
[一時は、護り手たる少年は、ユリアンに刃を向けられたウェンデルへと、その力を向けようとした。しかし赤石は何も反応しない。
その理由は即座に知らされることとなった。
己のよく知る幼なじみの、知らない声によって。]
――……レーネ?
[手にはますますの力が篭る。
押さえる手の下、心臓が、大きく震えた気がした]
なに、言い出すの。
[足が動く。
ウェンデルもユリアンも、他の皆の存在も、目に入らない。
扉の傍にある、少女の方へと]
中
フォルカーとイレーネが残るといいなーとか思ってたんだが この ながれ は
どうすればいいのかなー。かなー。
エーリッヒさんが、
最後に、
人質に、してたのは……
もしかして
[相反する声を聞く。
ただ、見ているだけで、動くことはできないけれど]
[ユリアンの向こうからイレーネの声が聞こえた気がした。
しかし、聞き慣れた声とは違う響きに、嫌な汗がじとりと手を伝う。
鉈を握った手は、自分の後ろに置き、隠していた]
あぁ?
お前、なにふざけた事を―!
[ふざけた調子のユリアンに近寄りかけて、手から血を流すウェンデルへ]
ウェンデル…!
こっちにこい!
[手から血を流すウェンデルを見て後ろに隠れていろ、と声を向ける]
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