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体験してみます?
……完全に『食わせれば』、それで事足りますわ。
[ブラウンの言葉に、さらりとこんな事を言って。
視線は、改めて『影』へと]
……それでは、しばし、その『呪い』を託させていただきましょうかしら。
ふふ、『魂の檻』に囚われる側になるなど、いつ以来かしら……?
[二枚のカードが二人の男の手に渡る様子を見やりつつ、楽しげに呟く。
その声が大気に溶けると同時に、その目が閉じられ──]
一応、所属は同じだから。
自分のトコが犯した非礼なら謝るべきかなって。
[朽葉色はゆるりと細められる。
呆れたような声音にまた苦く笑った]
間違ってたらごめんなさいするしかないかな。
こちらこそ、どうぞよろしく。
[胸元に手を当て、僅かに頭を垂れての一礼]
[そうして朽葉色は飴色を追って、戦場へ]
気配の数が多いですね。
三つ巴か…一対二か、どちらかかな。
[揺らぐ気配、声までは聞こえない。今いる位置からでは僅かに銀が動くのが見えただけ。
だけど]
………終わり、か?
[懐の「運命の輪」がそれを伝えてくる。『デス』の所有者が変わったことを]
[狐面が星詠みに言う言葉に軽く眉をひそめるが、男に分かるよしもない]
…『スター』、ねぇ。
何の因果なんだか。
[投げやられたカードを拾い上げると]
ま、貰っておくさ。
どうやら、俺の願いはあの様子じゃあ届かない様だし…
何より、叶えようとするとお前さんとも一戦交えないとならんようだ。
[なら、貰える物は貰っておいた方が良い、と中指で眼鏡を直しつつ]
そう言う事だ。
逃がしはしないねぇ…犬と言われても仕方ないか。
[く、く、と笑いつつ]
やれやれ。
逆にカードが少ないヤツも逃げる弱者として狙われるかも知れん。
早かれ遅かれカードを手にしなくちゃあならない、って事か。
面倒だねぇ。
だが、ケガしたり修理しなくちゃならんのも癪だ。
……ち。
[まるで、臆することのない彼女に、小さく舌打ちをして、額を押さえた。
その仕草の一挙一動に敵意が見えない辺り、敵だとしたら非常にやりにくい相手だと思った]
……。
[ある程度まで近寄ってきても何もアクションが無いようなので、警戒は解かぬまま、くるりと振り返って、先程までの調査の続きを始めようと歩き出す。
───その一歩目を踏み出す直前に]
……スティーヴだ。
[と、名前を告げた]
――いや、勘弁してくれ。
SにもMにもなる気はねぇよ。
[話がすり替わっているようにも見えたが…]
ましてや、人間やめる、なんてのも、な。
[ぽつり、と呟く様子は何か思うところがあるらしい。
…紅い光を見つめていたが、視線は狐面の方へと]
で。お前さんはどうするつもりだい?
『呪い』、じゃと?
[楽しげに呟くクローディアに流石に訝しげな声を漏らした。その返答を聞く前に消える、クローディアの姿。そして呼応するかのように紅の光を一度明滅させる『デス』カード。そこから流れ込むはここには無い『空間』のイメージ]
……あー、ちぃと厄介なもん背負わされたかもの。
まぁええかぁ。
[結構重大なことであるはずなのに、何でも無いように呟いた]
……真面目だなあ……。
[口をついたのは、率直な感想。
ストレートな物言いは、悪気の無さも直球で物語る]
ん……確かに、複数が交差して……っと。
[戦場へと向けられていた飴色が、胸ポケットへと向かう。
そ、と抜き出すのは『ジャッジメント』のカード]
……え、ちょ。
なに、これ。
[カードが伝える変遷は、予想を大きく超えるもの]
……『管理者』が、堕ち……ちゃった?
ええ、どのような戦いぶりかまでも、少々見てしまいましたからねぇ〜
[リディアに答えつつ、浮遊能力も微かにに使いながらも身軽に移動する。
その最中『デス』に『スター』の二枚が一つのとこではなく二つの主の下に分配されている情報を己のカードの情報として得ながら]
ふむふむ。仲良く山分けですか。ま、かしこい選択でしょうねぇ……っと
[次のビルへと移動しかけたところで、足を止め]
どなたかいるようですが、どうしましょうか〜?
[そう、している間に]
…『死神』の所有者が変わった?
[『吊られた男』と『皇帝』から伝わる情報。
『星』が『死神』に渡ったというのは知っていたから、誰かがルールを破って挑んだのは解って居たけれど]
……何故、『月』の許に。
[――わからない]
[懐からカードを取り出し、書き換えられた情報を読み取る]
……なるほど?
[小さく口笛を吹いて、手の内でそれを弄ぶ。いつもの飄々とした表情は薄れて]
『運命の輪』ねぇ…
俺にそいつを回す力があると思ってんのかね、まったく。
無茶なことばっかり言いやがる…
早く、終わらせて帰らないと、な…
[誰にも聞こえないだろうことをいいことにぽつりと言葉を落として、すぐにいつもの表情に戻る]
おまはんの願いはなんなんじゃろの。
ああ、答えんでもはええ。
誰が何を望もうが、ワシにゃ関係なか。
[一戦交える、と言う言葉には敢えて何も言わず]
猟犬は猟犬っちゅーこっちゃな。
ま、上手いことやるがええき。
[逃げるもやりあうもどちらでも、と。次いで訊ねられればカードから仮面をブラウンへと向け]
どうて、どうもせん。
こん『デュエル』ば続けるだけじゃて。
どうせ逃げられんけんねぇ。
―ビル内―
[あいもかわらず、穏やかな笑みは浮かんだまま。
舌打ちには、また少しばかり声をたてて笑ったけれど]
スティーブさま。
…さん?
[どちらが良いか首を傾げるも、拒絶に似た背を向ける行動に答えは期待しない]
それでは勝ち残っていたなら、またお会いしましょう。
『ハーミット』の主殿。
[告げて、同じように背中を向ける]
[困惑の表情は苦い笑みへと摩り替わる。
腕を組み、僅か、首を傾げて]
確かに管理者は堕ちたみたいですね…
けど、『場』は崩れたわけじゃない。
状況は加速する。奪い合いは激化する。
[少しだけ肩を竦め]
…どうしましょうか、『審判』殿?
『狐』のおにーさん、と、あのオジサン、か。
[『デス』と『スター』、それぞれの新たなる所有者に小さく呟く]
……ここに来て、最初にあった二人っていうのは、何の因果なんだろねぇ……。
もしかして、キミの導きとか?
[つん、と、カードに描かれた天使をつついて独りごちる]
ま、『狐』のおにーさんには、聞きたい事があったから、挑む理由が増えたのは別にいいけど。
[いいのか]
……やりにくいなあ……。
[主に、もふ的な理由で]
いやぁ厄介厄介。
じゃが、楽しゅうのぅ。
[その気は無くとも背負わされた『呪い』。クローディアが管理する『魂の檻』に触れ、楽しげな声を響かせる。その声は今”表”で話しているのとは別にブラウンにも届くのだろうか]
にしても…
厄介な相手に渡ったもんだねぇ…
目的のためにはあれとやり合え、ってかぁ。
まぁ、しょうがねぇわな。それが「決まり」だし。
……決まり破ったもんに対して、それを守ってやる義理もねぇか。
[面倒なのは変わらない。と零して]
っと、魚が傷んじまう。
どこかに使える調理場があればいいんだけどなぁ。
ま、なければ焚き火して焼きゃいいか。
[そう言って屋根から飛び降りた]
そのまま二人で奪い合い、とかはやっぱないですねー。
当たり前か。
[何も足がかりが無いと見える場所も「跳んで」ゆく。
カシャリという小さな破砕音が何度か響いた。
よく見れば水の跡も残っていたことだろう]
おっと。
んー、今の結果はカードが伝えたでしょうし。
[僅かな張り出しの上でバランスを取って止まる]
どんな反応しているのか、見てみたくはありますかねー。
ん、そうだね、『場』は残ってる。
残ってる以上、やる事は変わらない、か。
ある意味、制限がなくなったから、みんな一斉に動く可能性もあるし。
[マイルズの言葉に、は、と小さく息を吐き。
向けられた問いに、一つ、瞬いた]
……どう、って。
ルール違反に、即『審判』を下しに行く、っていうのは、ボクのガラじゃないなしなあ。
思うまま、動くしかないんじゃない?
叶わぬ願いなど犬に食わせてしまえ、ってな。
[はっは、と笑えば]
ま、そりゃ闘いを続けなきゃならん、ってのは勿論そうだろうけどな。
お前さんの言葉とかを聞いてると…どうも、カードを其の手に全て集める、というよりも。
ただ、この騒動を良い様にかき混ぜたいようにしか見えないんだがねぇ。
[耳に付けている集音機をとんとん、と指で突いた]
お前さんの事だから、正直に話すとは思えんがな。
戯れ言だ、戯れ言。
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