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―カルメンの部屋→―
[演奏を終えどうするか問えば、外の様子を見に行くと>>4:193
カルメンを包みなおして言うのに頷いて]
今はまだ大丈夫だと思うけど気をつけて。
俺の方は、これ、ちゃんとしていかないと落ち着かないから。
[こんな時でも楽器の手入れを怠らないのは、演奏家としての責任と、
「いつもと変わらないこと」をして、これから来るだろう事から気を逸らすため。
イヴァンを見送ってから、一度カルメンを見て、そうして自分の部屋に戻って、きちんと手入れをしてからケースに収める]
後は、まぁ、運を天に任せるだけですか。
[こんな事になった今、神様なんか本当に居るのかわからないけれど]
―→自室―
[さて、どれくらいそうしていたか
ふと、思い出して窓から橋の方を見る]
あぁ、確かに向こう岸に人がいますね。
[誰が誰かまでは見分けがつかず、動きから推測するには離れていた時間が長かった。
だけど、きっとそこにはイヴァンの父親も居るだろう。
橋を渡って、彼ら親子が再会できる日を願う、けれど]
そういえば、イヴァンは……
[橋のこちら側にその姿は見えず、ふと、微かな不安が過ぎった]
いや……エーファの話からすれば、今日はまだ大丈夫なはず……
[そう思いながらも足は部屋の外へと向かう。
一度広間を覗き、そこにエーファの姿が見えない事を知り、探すために屋敷の外へでて、屋敷の裏で二人の姿を見つけて足を止める]
―→外へ―
[「月のいとし子」と聞こえた気がした。>>4
それに応じるイヴァンの声を聞いた>>5]
あぁ……
(見つかって、しまいましたか)
[何故今エーファの力が発動したのか。
彼が終わらせたいと望んだ、それが力を引き寄せたのか。
いずれにしても、ここで終わらせなければいけないと、そう察して]
何してるんです、二人とも。
[その場から動くことなく声だけをかける。
エーファが男を敵と判じるかどうかは定かでは無いけれど
気を逸らす程度ならできるかと期待して。*]
―屋敷の裏―
[この状況を見て、それでも驚かずに声をかける。
それで、エーファにはわかるかもしれない、男が「知っていた」ことを]
………これで最後、ですかね。
[どこか苦い表情でそう呟く。こうなってしまえば、後はこちらが手を出す事ではない。
これは矜持をかけた戦いだ、人狼と見出す者の。
それに、下手に手出しされる事を、イヴァンは良しとしないだろう。
事実、こちらに気付いていながら反応を抑えエーファへと向かっていくのだから]
ならば
[見守ろうと決めた。月のいとし子の行く末を。
どこの誰に祈ればいいのかはわからなかったけれど。**]
─ 屋敷の裏 ─
るっさいな。
[揶揄にジト目になったのはほんの一瞬。
いう事はない、という言葉>>12に身構える。
呼びかける声>>11は届いていたけれど、そっちに意識を割く余裕なんてどこにもなくて]
……っ!
[首元めがけて手が伸びる。
とっさに転がる事で、掴まれるのは免れたものの、避けるだけではどうにもならない。
どうするか、と思い悩むより先、動いたのは黒猫。
黒水晶の名を持つ猫は、低い唸り声と共に地を蹴り、イヴァンに向けて跳びかかった。*]
─ 屋敷の裏 ─
[イヴァンとて戦い方を知っているわけではない。
だから動きは無造作で、どうしても力任せになった。
振るった腕も、避けられてしまえば>>15大振り故に引き戻すのに時間がかかる。
その時だ、意識外に置いた黒猫が飛び掛ってきたのは]
でっ…! このっ!!
[意識外に置いた油断もあって避けるには間に合わず。
引き戻しかけた右腕を盾代わりにしたことで黒猫が右腕にしがみ付き、爪と牙を立てた。
それを左手で引き剥がし、放物線を描くようにして黒猫を投げやる。
右腕から紅が零れていたが、気にしている暇は無かった]
大人しく…捕まれ!
[傷を負った右腕を庇うように、今度は左腕を振るう。
黒猫を相手にしている間にエーファは体勢を整えたか。
それを確認しないままに再びエーファの首元を掴もうと狙った]
[その時]
───── なっ…!?
[ぶわ、と。
傷を負った右腕が意図しない変化を見せる。
漆黒の毛並みを持つ、獣と人の間のような腕。
その変化は隠し通す心算でいたイヴァンに驚愕を齎した。
刹那、意識が己の右腕に向く*]
─ 屋敷の裏 ─
……モリオンっ!
[引きはがされ、投げられる黒猫に声が上がる。
それでも、そちらを追っている余裕はなかった。
やらなきゃいけない、立ち止まっていられない。
終わりにすると決めたから、やらなきゃいけない、と。
そう、思いながら上着の内に隠した短剣を抜き放った。
そこに振るわれる左の腕>>16、それを掻い潜ろうとして]
……っ!?
[唐突に、目の前でなされた変化。>>17
それに戸惑うは一瞬。
イヴァンの意識がこちらから逸れている内にと地を蹴った]
俺はっ……!
[やると決めたから、進むと定めたから、そのために]
終わりに、するっ……!!
[宣言と共に、刃を突きだす。
鼓動刻む場所へ向けて、全力で。*]
ッ、 ── はは、 ここまで、か
[生きるために足掻いた。
生きるために知人らを殺した。
でもそれも、これで終わり]
……エーファ、 背負わなくて、 良いからな
[震えだした左腕をエーファの肩へと伸ばす]
俺は、 生きるために、 衝動に身を任せた、 し
生きるために、 他を犠牲にすることを 厭わなかった
そんなやつの 死を、 背負う必要は ない
[自分を殺す事実は消えない。
だからせめて背負うなと、そう願う]
─ 屋敷の裏 ─
[突きだした刃から伝わるのは、今朝と同じ感覚。
それに、ほんの一瞬震えた心は抑え込んだ。
銀を伝って零れるあかが手を濡らす。
届いた。
届いてしまった。
頭の中を巡ることばは、両極端なもの]
…………なん、だよ、それ。
[背負わなくていい、と。告げられる言葉に、掠れた呟きが落ちる]
なんで、そんな……カッコ、つけんな、よ。
[伸ばされた手が肩に触れた。
けれど、それはすぐに滑り落ちて。
すぐ横に、倒れ込む姿にまたひとつ、命を散らしてしまった事を実感して]
…………みんなして、好き勝手言って。
俺の都合なんて、無視しちゃって、さ。
……そんな勝手。
聞いてなんか、やんない、から、なっ……!
[背負うなという言葉は、偽りない本心からのものだろうけれど。
そう、感じるからこそ、受け入れるのは拒絶した。
声音にも瞳にも、悔いは浮かばない、けれど。
宣する声は微かに震えを帯びていた。**]
/*
と、いうわけで、さくっと出る。
改めまして、お疲れ様でした&こんな時間まで引っ張ってごめんなさ……!
そしてさすがに時間が時間なんで、寝ます、よ。
キャストロールとかは終わり際に投げるつもりでいるんで、その後ろるとかは好きに回しちゃってください、ね……!
薬師見習い エーファは、いうだけいって、ぱたり。**
大工 イヴァンは、おやすみー**
薬師見習い エーファは、……もそ。
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