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―『魂の檻』―
[自分を吹き飛ばした球体が次に飛んでいったのは]
……ストライク、かね?
実力あるんなら跳ね返せよー。
[お前もな]
─『魂の檻』─
……うっわー、すっごいお子サマ思考。
[吹っ飛ぶ間際の叫びに、思わずぽつり]
でも、あれじゃあ、現実は見ようがない……よねぇ……。
[負けてよかったんだろなー、色んな意味で、なんて。
思っても、口にはしない]
ま、何を言ったって、もう閉幕まで近いので、今更無駄ですがねぇ〜
[なんだか自分勝手なこといってふっとんでいったのを、おーと感心の声を上げてみつつ]
そういえば、天使さんは林檎が好みでしたよね。がんばった賞という名の餌付けですよ〜
[といって、やっぱりどこからだよとか。一言も二言も多いとかいわれそうだが。エリカへ林檎をあっさりと差しだし、自分は自分で煎餅バリボリさせながら、あっちみたり*こっちみたりしている*]
―『魂の檻』―
認められないなら認められるようにすりゃいいのに。
あんな鎧で繕っても、中身がなきゃ、なぁ。
[そう言って飛んでいったそれを眺め]
……よく飛んだなぁ。
―『魂の檻』―
お、止まった。
[騒ぎの元である球体が落ち着いた様子に一息ついて。
檻の中に適度な風を吹かせてクールダウン]
[自分が元凶の一つとか思っちゃいないらしい]
『……こんちくしょー!!』
[ぶっ飛んだ後に、しばらく地面に横たわっていたが、すぐに元気に立ち上がり、イライラと辺りを見回した]
『僕は強いんだぞ!僕を殺すことは誰にも出来ないんだぞ!!
それなのに、最初にあのジジイに出会ったから……!!』
[言いながら、激しく地団太]
……。
[そのすぐそばには、いまだにピクリとも動かない男の姿。
それを見て、元戦車のマスターはピタリと動きを止めて、そちらをジーッと見つめた]
『なんだよ……死んでんのか、おい?
ハッ!ざまあねえな!こんなところで負けてんなら、僕に勝ってんじゃねえよ!!
そうだ!
もうそんな姿留めておく必要無いだろ?
今までの恨み代わりに、お前の死体をバラッバラに切り裂いてやるよ!!!!!』
─『魂の檻』─
……がんばった賞……は、ともかく。
餌付けって、なに、餌付け、って!
[ディーノの言葉に、また、むぅ、とする。
それでも、林檎はしっかりもらった。
食べるものは無駄にしちゃいけない、という刷り込みは深いのです]
……とまった……の、かな?
[それから、球体の様子に小さく呟く。
最初につついたのは誰か、というのは多分、意識から*抜け落ちている*]
―『魂の檻』―
……こりねぇ奴だなぁ。
[吹き飛ばされてなお騒ぎ続ける鎧に、ぼそ、っと]
そんなに強いって自信があるんなら、その鎧脱げ。
拳で勝負しろ、っつーんなら、お前も生身で勝負しろ。
まぁ、俺は相手する気ねぇけど。
[ぼそぼそ。
多分、仕事人がどうにかするだろう、と傍観の姿勢]
―『魂の檻』―
っと、こっち忘れてた。
[一連の騒ぎですっかり意識からすっ飛んでいた、と、外の様子を映すそれに向き直り。
その様子を見つめながら、またもくもくと携帯食を食べて*いる*]
『五体満足で残ってるなんて、恥ずかしいだろう!?
僕がお優しくも、この世にいた痕跡消してやるよ!!
ハハハハッハハハハハハハッハハハハハッハハハハハハハッハハハハハハハッハハハハハハ!!!!!』
[壊れた哄笑を上げつつ、白銀鎧は剣を振り上げ───]
───やかましい。
『はははっはははははh……は?』
[───ニョキ、と。
白銀鎧の目の前に突き出されたのは、バズーカ]
『え?え?え?
なんで?え?うえ?これ?え?なんだ?ん?は?どういうこと?』
……ガキは黙って寝ていろ。
[ボ……ン!!
と低い衝撃音と共に放たれたバズーカの弾は、そのまま白銀鎧の頭に吸い込まれていき───勢いよくその体を吹き飛ばした]
『はらほろひれはれ〜』
[さすがに至近距離から受けたバズーカの弾の衝撃により、白銀鎧の意識は断ち切られた。
というよりも。
至近距離からの砲撃を受けて、頭が吹っ飛んでいないどころか生きている時点で凄まじいものがあったが、爆心地の中心部にいても生きていたことを考えれば、それほどおかしなことでもない]
……。
[その様子を眺めてから、煙草に火をつけようとしたが、口にくわえていた煙草が炭化していたことに気づき、小さく舌打ちをすると、黒い箱を操作して、新たな煙草を取り出して、火をつけた。
全身が満身創痍な状態だったが、そんなことはおくびにも出さずに、無表情に煙を宙に吐き出す]
─『魂の檻』─
[轟音と共に吹き飛ばされた白銀鎧の着地点には漆黒の球体。あわやぶつかる、と言うところでバチンッと言う音と共に球体が弾け飛んだ。その勢いで白銀鎧がまた吹き飛ぶ]
うぇー、よう寝た。
[心持ちすっきりしたような男が球体の中から現れ、暢気に伸びをした]
―廃墟―
そんな余裕はありません。
どこまでもつのか分からない。
[小さな笑い声に応えるのは冷ややかな声。
思い浮かべるのは孤児となった後庇護してくれた人。
今は氷の中で昏々と眠る豹の姿]
長引かせても無駄でしょう?
そちらの一撃を食らうと消耗が半端なさそうですし。
[相手からも近づいてくれば空色は縦に細まった。
間合いに入る直前、強く足元を蹴る。それほど高くない跳躍。
引かれた右腕の上を抜けようとしながら、その肩を薙ぐように鋭い爪を伸ばした左手を振り下ろした。
細められた空色は左腕も警戒して視界の端に]
ふむ?
[軽口に真面目に返されれば、小さくつぶやき]
ま。
分かっちまえば対処するわな。
[低い跳躍に対し、身体を前にへと回転。
強く爪を固定させなければ、もしくは名刀の如く鋭くなければ、男の重量もあり、切り傷程度で済むだろう]
しかし。
絡め手だけで済むと思うかい?
[氷華の方へ向き直れば、左腕から銃身を出し見境無く撃ち始めた。
最も、既に使っている仕込み銃の弾は多くはない。
数秒たてば、カチン、と乾いた音を立てるだろう]
―廃墟―
当然でしょう。
[返ってきた手応えは軽かった。
おそらく革コートの下、皮膚を裂くまでで終わってしまったのだろう。
こちらも着地の前に一回転、即座に振り返り対峙しなおす]
そんな楽観はできませんね。
予想通りに硬いですし。
[雨霰と降り注ぐ銃弾。横に後ろに跳躍して避けようとするも数が半端なく]
――Eisschild.
…チッ。
[氷を作り阻もうとしても端から砕かれ、間を抜かれて身体を掠めてゆく。
舌打ちすると大きく後ろに跳躍した。
数秒で響く乾いた音に思わず吐息を零す]
ふふ、冗談ですよ
[むぅとなりながらも林檎を受け取るエリカにくすくすと笑みを浮かべつつ]
しかし、よく飛ぶ人ですねぇ〜
[あっちこっちとなんだかわめき散らした後飛んでる人には若干感心の声を上げた]
─『魂の檻』─
……『手品師』さん。
結構、しょーわる、とか言われない?
[笑う様子にぽつり、と呟く。
目は、思いっきりジト目になっていたやも]
と、あ。
[そうこうしている間に、漆黒の球体が弾け飛んで]
…………。
[ジト目は、そっちに向いたやも]
いえいえ、随分可愛らしいですよ
[明確な返答はせずジト目にはにこにこと笑みを浮かべ答え]
ふむ…あれが気になりますか?
[つられるように出てきたケイジへと視線を移す]
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