情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[ ふいと視線を下ろせば、彼岸には黒に染まる深き森。否、向こうからすれば此方が彼岸か。まるで現世から隔離されたかの如き幽玄なる此の館の在る、此方側こそが。だからこそ、自分は此処に惹かれるのだろうが。]
『然しあれだけ人が多くちゃな……』
[ 安らぐ暇も何も無かった。厄介事は御免だと再び呟いて、生まれては直ぐさま薄れゆく白を見送りながら、*目を閉じた。*]
[コーネリアスの呟きも聞こえる。
……新しい女、ではないから違うだろうとは思うけれど、少し耳に痛い言葉。
それにしても子供とは何の話だろう。]
聞いた覚えもないけれど……
[言葉を口の中で転がして]
ん、きたばかりだけれど……
あぁ、そこの人が、怪我をしていた人かしら
……暖かくしておいてあげないとね。
[部屋の中の、彼を見ることが出来た。眠っている姿。……わたしがきていたら、治療は出来ていただろうけれど。
起こすのも忍びない。]
先に、休むわ。
おやすみなさい?
[子供とか、そういう話を聞きに、アーヴァインの部屋に行こうと*決めた*]
それ、本人に言ってやったら?
[コーネリアスの呟きにそう返して。
側のソファにいまだ眠っている男を見遣って]
こいつ、このままにして置けないよなぁ?
どうすんだ、これ?
…ああ。
[声を掛ける間もなく、少女は半ば夢の中に旅立ちかけているようだった]
ご案内致しましょう。
[そう囁くように言って、少女を抱き抱える。使用人を長くやっているお陰か、割と力はあるようだった。
その場にいる者に軽く会釈をして、空いた寝室へと彼女は*向かう*]
――へえ?
[ 相手の言葉を聞きながらも関心は無かった様子だったが、憎しみを孕んだ聲を聴けば些か関心の色が混じる。]
[ 一転して淡々と続けられた台詞には、先程の問い掛けは単なる確認に過ぎなかったのか、そう、と然して衝撃を受けた様子も無く呟く様な聲を洩らしたのみ。
彼の手は相も変わらず火の点いた煙草を弄り、口唇が音を紡ぐ事はない。此の“会話”は奇妙な感覚ではあったが、直ぐに慣れてしまいそうだった。恐らくは、彼の人狼としての本能に植え付けられた性質なのだろう。]
[訝しげな声に怖気づくも、今を逃したら家に帰れないと言葉を紡ぐ。]
えっと、その、ホールの奥さんと…よく似てたから、幽霊かと思ってそれで…怖がっちゃって…。
[最後の方は随分と小さな声だったけど、それでも辛うじて言い切る。]
[正直な所、コーネリアスが館に住んでいた頃、彼は幼なすぎて記憶があやふやで。真相を教えてもらえるまで、すっかりきれいさっぱり奥さんの弟と言う存在を忘れていたのだ。
なんで思い出せたのかというと、それは実に単純で。
「あのおねーちゃんきれー」とコーネリアスを見て言ったらば、青年に仄かに思いを寄せていたらしい姉ちゃんに拳骨を見舞われた、その痛みを思い出しただけなのであるが。]
[怪我人の処遇を問えば、部屋が用意できているとの答が返り]
ふーん、じゃぁそっちに運んだ方がいいな。
俺ももう上に行こうと思ってるから、よかったら運ぶの手伝うけど?
[その申し出にお願いしますと言われて、それでは、と男を運ぶ為の用意を]
で、部屋何処?…あ、そう?分かった。
[そう言って、怪我をした男を運ぶ為に二階へ。
無事に運び終えれば、そのまま自分に与えられた部屋へと*戻っていくだろう*]
…僕の不在の時に…姉は、
[言いかけて、言い澱む声。]
あの薔薇の茂みで…喰らったそうです。
一夜の宿を借りに来たと見せかけて、姉を押し倒そうとした旅人を。
「見られてしまった。」
そう、姉は僕に囁きました。
姉の声が聞こえたのは、それが最後。
[クスクスと笑うコーネリアスに、無意識に片足を引いたのは本能のなせる業か。]
『…なんか、怖いよぅ……』
[”優しい”と言ってたメイに内心クレームつけつつ、こくこくと頷く。首の痛みより心と言うか空気が痛い。何でみんなバタバタといなくなるのーとかいう心の叫びは誰かに聞こえてるはずだ、きっと。]
夜だったし…ガラス越しだったし…牧師様と一緒にいてたし…。
今、明るい所で見たら…違うってわかるけど……。
[消え入りそうな声で言って、しょぼん。]
[ “父”と称しはしたが、彼は其の男とは逢った事が無く、顔も知らない。
物心ついた時には既に片親は居らず、幼い彼は無邪気にも問うた事があった。
「どうして、うちには父さんがいないの?」
其の言葉を聞いた時の母の表情は、今でも忘れられない。細い柳眉は顰められ薔薇色の唇は歪み柘榴石の双眸は僅かに潤んで、涙が零れ落ちそうだった。何か重大な過失を犯してしまったのかと、彼は慌てて母に謝罪し、もう訊かないと誓った。
母は其の誓いに頷くでも無く、唯、顔を俯かせてハーヴェイが生まれる前に死したとだけ云った。父の話を聞いたのは、其れきり。]
[ 其れからというもの、母は彼を、癖を、口調を、食事の好みを、一挙一動を注意深く観察するようになり、時折其の瞳は愁いや憤怒に彩られた。
決して生活に愚痴を云う事は無かった母だが、幾ら経っても其れだけは止める事が無く、寧ろ年を追う毎に増していったように思う。其の理由を問う事は何故だか憚られ、彼は母の機嫌を損ねるまいと努力したが、成果があったのかは解らない。]
嗚呼、
[ ――だからか。続きは聲にも成らず彼のうちに秘められた。]
貴方の姉は、薔薇の下で肉を喰らって。
其れで、彼の男――アーヴァインに殺された。
実の妻であるにも関わらず。
[ 繰り返す。]
ま、別にかまいませんけどね。
[からころと、グラスの中に溶け残る氷を弄びつつ。]
…ですが…それ、本当に僕ですか?
[意味深に、ぽつり。]
…えぇ。
[静かに返す声。]
姉は暴漢に襲われた…と、義兄から来た知らせには。
…嘘だというのは解っていましたけどね。
[別に構わない、という言葉に心の底から安堵して。
ぎこちないながらも笑みを浮かべ、よかった…と呟こうとして、]
…………………………え゛?
[硬直]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新