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ワシゃ知らんことは知らんち言うき。
それに別んここにゃ仕事ば来とるんとも違ぇしのぅ。
情報ば集めて報告する義務ばなか。
[ハッタリはきっと手品師の領分です]
おまはんかて苦手ば攻撃受けぇはそう簡単にゃ治らんじゃろ。
まぁたーっぷり寝たけぇ、もう半分以上ば塞がっちょおけどの。
肩ん傷は完治したけぇ。
[腹部は今もちりちりと修復中。ちなみに”治療”ではない]
[ブラウンが動く先で、次々と何かが弾ける音。
それと共に、その移動先を制限するかのような爆発、爆発、爆発。
自由に動かせているようで、その実、行ける場所は一つしかない。
そう。
男は、この参加者の中でもトップクラスの危険回避能力の高いブラウンの力を利用して、その身を誘導させている]
───Have withstood pain to create many Smoke of powder.
───(彼の者は常に独り 硝煙の丘で勝利に酔う)
[第6節。
気づけば、ブラウンが移動する道はビルとビルの間の長い通路なのだろう。
だが、それは逆に男の居場所に近づいているということでもある。いや。ブラウン程の男を釣るには自分自身を賭けなければ動いてこないことも知っている。
そうでもしなければ、勝算が浮かび上がらないからこそ、こうした手段を取っている。
さて、運の悪い自分の賭けの結果は如何に?]
/*
何を狙っているのか、本気で分かっていないおじさん事中の人(…
まぁ、ブラウンも分かってないからよろしい。
さぁ。今度こそ噛ませ犬フラグだぜー!!
過日、礫程度では効果が薄いと思い知りましたから。
[一撃が軽い投射では大したダメージを与えられず。
近寄りきれないまま負けた記憶はそう遠くないもの]
それでも、避けられる。
[捉えきらねば当然効果は薄い。腕を凍らせるようなことはできずに剣を引く。
振り下ろされる輪を迎え撃てるほど宙での自由は効かない。
身を捩るも、重力に引かれてゆく左肩に大輪の朱花が咲く]
痛いですね。
[戦い始まると変わる事の無い氷の微笑。
傷つこうと手傷負わせようとそれは浮かんだまま]
[地面に降り立つと氷剣を自らの左肩に触れさせた。
流れる朱は凍りつき固まってゆく]
このままではまたこちらが消耗させられてしまう。
出し惜しみしてる暇はなさそうですね。
[氷膜を周囲に張りながら、左手を懐へと入れた]
――。
[ちっ。
小さく舌打ち。
男は誘導されている事に気付くも、誘導されざるを得ない。
そのことに苛立ちを覚えたのか、それとも]
まったく。
本当にお前さんの相手は骨が折れる、なぁ!
[前に出していたカード…『正義』のカード。
それの詠唱を始めようとしたが、声は直ぐに途切れた]
…今更、この場に"平等"など求めてどうする。
[小さく呟けば、もう一枚のカード…『ホイール・オブ・フォーチュン』を取りだした。
追い込まれた長い通路。男は走り続ける。
――飛び立つための、助走距離を取るために]
……免疫なさそうだモンなぁ、聖騎士さんは。
慣れておかないと、あとで苦労するぜぇ?
[崩れ落ちる姿ににやりと笑って。
風を吹かせてその蔦をゆらりと揺らす]
さぁて、まぁ。
『運命の輪』はどんな未来を見せるのかねぇ…!!
[呟く言葉。
心の中の叫び。
それは前に翳すカードに問いかけるようで]
…うふふ、ありがとうございます。
[こんな時ばかり、素直に出る礼の言葉。
含むような笑みの中に、僅かだけ質の違う、真っ直ぐな嬉しい感情が滲んで]
……。
[軽く押して、揺らしてみた。
背後に音符マークが見えそうな程、とても機嫌が良さそうだ]
[二人の男の会話は、聞こえているのかいないのか。
あいもかわらず微笑んだまま、ゆらゆらと揺り椅子を揺らし。
蒼の花が受け止められるのに、紫紺はまた少し嬉しそうに細まる]
しっかし…
[映る光景、二つの闘いを眺めて]
どっちもなんか…
らしい、っちゃらしいけど。
[やりにくそうだな、と思いながら携帯食もくもく]
/*
そう言えばなめさん前に一発言目から必殺の準備するやつやってみたいとか言ってたっけ。
[スティーブの戦い方見て思い出した]
[待ち望んだ時は来た。
使用していたカードは『吊るされた男』。暗示は試練、忍耐などだ。
男は、この長い通路を走りぬけようとしているブラウンの上空から、ワイヤーガンで足を巻きつけて、逆さまの状態で、左手にカードを、右手に小型の銃を用意して、今まさに走りぬけようとしてるブラウンの背中に狙いを定めていた]
───Yet, those hands will never hold anything.
───(故に、生涯に意味はなく)
[ブラウンの背後上空から第7節の宣言。
男の体に、圧倒的な力が注ぎ込まれ始め、その背後にはゆらりと立ち上る巨大なエネルギー。受けようにも受けることも出来ない恐るべきものが集まろうとしていた。
次の宣言を終えることが出来たのならば、自分の勝利はほぼ確定だろう。
さて、最後の短い一瞬の時間。男はそれを手にすることは出来るだろうか]
[3年ほど前から今のクライアントの下で仕事をしている。それは確か。
では、自分は何時今のクライアントと会って、どのような経緯で雇われるに至ったのか。
考えれば考えるほど頭痛は増していく。]
くそぉ、死ぬほど痛てぇ
いや、こいつぁ『死んだ時』よりもいt…………え?
[ぴたり。彼のすべての時間が止まる。呼吸も。頭痛も。]
……死ん、だ時?
[呆然とそう呟く彼の中で、ぱきりと音ならざる音が響く。
それは封じられていたものが殻を破る音。]
…………ひはっ、ああそうか。そうだった
『銀弾を名乗っていた人間の体の俺は、3年前のあの日に死んでいたんだった』
[そう呟くと、自分の馬鹿さ加減を哂う狂笑が堰を切ったように溢れ出す。]
…否定できないのが何ともな。
教会に属する者は皆、己が身を神に捧げていますから。
[風に揺れる蔦の揺り椅子に一瞬バランスを崩して。
慌てたように背凭れから起き上がり]
[次いで椅子は人の手によって揺らされる。
見遣れば機嫌良く揺らす、椅子の作り手が居て。
薄らと浮かんだ笑みは微笑ましげのようでいて、少し異なって]
[佳境に入る闘いが映し出された映像。
朽葉色は一時そこを彷徨ったけれど]
[揺れる心地良さに目蓋は落ちて*]
情報を集めて報告するのがお仕事なんですか?
[どちらかといえば、その内容に気を引かれ。
不思議そうな声が出た]
私、実戦経験が浅いもので、何が苦手かも良く知らないんですの…。
治療の必要があるのなら、おっしゃって下さいませね?
[修復だなど、気付いているはずもなく申し出る]
ま…全てを運命と片づけるのは簡単だがねぇ…!
[キリキリキリキリ…
右手と対称的に後ろへと下げた左腕は小さく鳴り始める]
高速歯車駆動《ハイスピードギアワークス》…
[左手に歯車を]
『加速する運命の歯車』…!
[右手に運命を]
運命の歯車を加速する《フェイト・オブ・アクセラレート》…!
そりゃ、礫の方が避けやすいからねっ!
[浮かべるのは、冷えていく氷華とは対照的に楽しげな笑み。
左手から冷気が離れ、右手に手応えが返ると、それはまた、深くなる]
……ん、動く動く。
それならなんの問題もなし、と。
[口調は軽いが、ダメージは決して軽くない。
それでも、それを表に出す事はしない。
弱さを見せれば、それは隙となる。
の生き方を選ぶ際、同じ世界で生きた父から教えられた戒め]
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