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オレが解るかよ。
でも……もしかしたら、桜と関係あんのかな。
[幼馴染に不安げな視線を向けられ、困ったような表情で言った。
怪異が怪異を呼んだなら、と桜のことと繋げるが、やはり首を傾げてしまう]
まー、そういうモノにも色んなのがいるってことよね。
私は見てて、すっごい和んだけど。
[おじさんは泣きそうな顔で助けを求めて、猫は楽しそうにパンチを続ける姿はシュールで楽しかった。
なんか、そのうちどっかに消えてったけど]
「桜と童女の怪異」って言うの?
私はそういう細かいところまではあんまり覚えてないからわかんないけど、多分、そうなんじゃないかな。
さっき読んだ本の概要とも大体似てるし。
ま。行ってみればなんか分かるでしょ。
後は、綾野さんに話が聞ければ大体のことは理解できるとは思うんだけどねえ。聞かせてくれるかなあ。
よし。とりあえずGO。
[進行方向を指差し、神楽が雪夜と共に桜の元へと*歩いていった*]
―中央公園入口―
腐れ縁が続く位に仲が良いんですね。
[独特の解釈法で二人に頷いた]
桜の童女も現れたんですか。
本格的に符合してるんだ。
楽観視できない…神隠しが起こるかもしれない?
[雑誌にあったのは、その程度の噂話にすぎず。
説明がなされるなら大人しく聞こうとするのだが]
別に男の人が可愛くていけないこともないと思います。
可愛くないよりは可愛い方がいいかと。
[そこだけはどこまでも真顔で返した]
―住宅街前―
いたぃ…。
[涙目になりつつも泣くのは我慢出来たけど、じいいんと頭に響く。
瑞穂に撫でてもらうと、痛みは少しゆるやかに。
遅れて伽矢にも撫でてもらうと、だんだん痛みは引いていった。]
う、ぅ。だいじょぅぶ……。
[まだちょっと痛いが、すっくと立ち上がり。]
なんか、いけない…。なんで?
[いつもは先に進めるのに。
見えるのに進めないのは不思議な事。
ぺち、ぺち、と、見えない何かを叩くが、何か変わるわけでもなく。]
そうなんだけど…。
[答えを知りたかったわけじゃない、ただ最初に頼りにしたかった。
携帯は圏外、桜は満開、通りには見えない壁]
そんな、まさかね。
路地の方とかどうかな?
[見えない壁をぺたぺたと少し触ってみてからそう伽矢に尋ねてみる。]
[家に帰れない、と呟く従妹にオレはまた困った表情になった]
まだ判んないよ。
他の道、探してみよう。
[幼馴染の提案に同意し、オレは従妹へと声をかける]
……桜の童女?
[中央の桜を見上げた。
そこには睨む視線から目を逸らす意味も多分に含まれていたが]
なんか、そんな話聞いた気もすっけど……
[聞き流した相方の話に含まれていたかも知れないと思考を巡らせる。
眉間に指を当てていると、次に聞こえた礼斗の言葉]
……は?命?
なんだそれ、幾らなんでも大袈裟な……
[見えた表情がふざけているようには見えず、途中で口を噤む]
[こくり。不安げに、伽矢に頷いて。
見えない壁をぺちぺちしながら、瑞穂の傍を歩いてまわる。
小さな手がすり抜けられるような場所もなく。
どこまで行っても、進めない。
だんだん、眉が下がってきた。
リュックのうさぎもくったり首を下げる。]
─中央公園・入り口─
……まあ、そうとも言う。
[黒江の独自の解釈にはそれだけ言って。
真顔で言われた、可愛い云々は追及しない事にした。
多分きっと、きりがないから]
……さすがに、ソレに書くには、実際のとこはきついからぼかしたんだが。
桜と童女の怪異──『桜花』が、現れる時の行方不明者っていうのは。
……神隠しじゃなくて、大抵、死んでるんだよ。
それと、その記事。
建前上、伝承扱いにはなってるけど……現実に、起きてる事だ。
[従妹と幼馴染と、揃って見えない壁を確かめながら抜け道を探す。
けれど先へ進める箇所は一向に見つからなかった]
んだよこれ……。
ぜんっぜん進めねぇ。
[段々苛立ってきて、オレは見えない壁に拳を叩きつけた]
うん、他の道から行ってみよう。
[伽矢の同意を得られてまずは通りの何箇所かを調べる。
やはり通れるところはなく今度は路地の方に向かう、
しばらく行き、やはり何かの壁にあたり先に進めない。]
なんだろうこれ。
[千恵の頭をやさしく撫でてやりながら]
通れるようになるまで私の家に来る?
[何か通りでは先に進めないことなどもあり揉め事が起きていた。
あまりこの場にとどまる気になれなかった]
―中央公園入口―
[笑う史人と睨む礼斗には特に何も反応せず。追求のこなかった部分にはそれ以上触れなかった。多分きっと大正解]
そうなんですか。
確かに死亡者が出てたら事件になってしまって、なかなか詳しくも書けないかもしれませんけれど。
…桜花って、童女の名前?
史兄さんもこの話を知ってたの?
[現実の話というのも、何故かすんなりと受け入れていた。
むしろ気になったのは桜花という名前で。
聞こうとしていたこともあって、史人の顔を見上げた]
─中央公園・入り口─
……原因不明の行方不明にするしかなかった、ってのが実情だった。
[ぽつり、と。
呟く言葉が、妙に実感を帯びているのに、果たして二人は気づいたか]
そう、桜の童女の名前。
律儀に、自分でも名乗ってたしな、さっき。
[肯定の頷きを返しつつ。
黒江が、史人に向ける問いに、不思議そうに瞬いた]
……史さんも?
あれ、俺、この記事の事、話した……っけ?
……この様子じゃ他の道もどうなってるかわかんねぇな。
[諍いを耳にしながらぽつりと呟く]
オレ達の家のところにも壁が出てないとも限らない。
確認ついでにオレ達の家に行こう。
[仕事だからと先に戻った母親なら、何か知っているだろうか。
けれどそう思っても携帯が繋がらないのでは、連絡の取りようが無かった]
…………和むのか、それ?
[桜の元に向かう道程。神楽の言葉に目を細めて訊ねる。
想像してみたが、シュール以外の何者でもなく。正直引いた。]
まあ、この呼び名は俺の知り合いが勝手に付けた名前だろうがな。
俺も詳細は知らない。切っ掛けと結果だけが調べて解って、過程はついぞ予想も付いてないんだが。
綾野? ……ああ、あの桜の前にいた女か。
何か知ってるといいってお前あれと知り合いなのか。
……知り合いは選んだ方がいいと思うぞ。
[お前が言うなという話である。そうこうしている内に中央公園にやってきたのだが、]
……何だよ。あれ。
[少し離れたところからでも見える桜の大樹。それは満開の花を咲かせていた。]
[携帯を見ればやはり圏外、連絡をすることもできないがしかたがない。
通りの先に動く者の気配がない不自然にはそのとき気づかなかった。
通れないだけならば向こうからこっちにこれない人もいなければおかしいはずなのに]
それじゃあ行こうか?
[壁を殴った伽矢の手に気遣う様に視線を送ってから、
千恵の頭をやさしく撫でて手をしっかりと握り歩き出す]
きっと大丈夫だよ。
[千恵を不安にさせないようにそう伽矢に答える]
―中央広場入口―
『桜花』?
[それと知らず、二度目の呟き]
いや、知らな……
[否定を返そうとする途中、落ちる花片が見えた。
不意に眉間を押さえ、言葉は途切れる。
少しよろめいた]
……あれ?
─中央公園入り口─
行方不明にするしかなかった…。
当時は大騒ぎだったんでしょうね。
[礼斗の言葉が帯びる実感には気づいているのかどうか。
返される言葉はここにきても淡々と感想を述べるだけ]
史兄さん、大丈夫?
[よろめく史人に手を伸ばした]
[焦りがあったのか、壁を叩いた時に従妹を怯えさせてしまったことに気付けなかった。
幼馴染の声と視線を受けて、オレは頷いてから歩き出す]
[壁を殴った手に、痛みは感じられなかった]
─ →中央広場─
[再び従妹の手を握り、経由地でもある中央広場へと戻って来る。
人集りは少しだけ減っただろうか。
それでもまだ見物人は多く居る。
見知った顔もいくつか見えたが、今は自宅へと向かうべく、繁華街の方へと足を向けた]
─ →繁華街─
―中央広場→繁華街―
[いつものように千恵を挟んで3人並んで中央広場に戻ってくる。
千恵を気遣いながらのこと周りの様子にはあまり気づかなかった。]
家の電話なら使えるかもしれないから家についたら電話してみようか。
[千恵をなるべく安心させようとそう提案しながら繁華街の方へ向かう]
─中央公園・入り口─
……史さん?
[要領を得ない、言葉。
それと、明らかに調子の悪い様子に、眉を寄せる]
……なんと言うか……立ち話するのも辛そうだな。
俺ん家来て、休むか?
どうにも騒々しいし、ゆっくりできる所で休んだ方がいいだろ。
[よろめく史人と、手を差し伸べる黒江の二人を見比べつつ、問う]
……桜についての詳しい話も。
聞きたいなら、その方が資料揃ってるし、な?
[立ち話で続けたい話ではない、というのが本音なのだが。
それは表に*出す事はなく*]
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