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[青年をみて、楽しそうに]
なーんでーーーーぇ?
死んじゃったんでしょ俺ら?
じゃあ、楽しんだほうがいいんじゃない?
それからあんただって思ってるんじゃないの?
どこにだって悪役が必要だって!
正義の味方づら、本当は大好きなんじゃない?
[ひゅるり、とエーリッヒの視界にとびこんで]
ごめんよ好青年、おびえさせちゃって!
せっかく表が、いいシーンなのにね!
観戦してたのにね!
失礼しました……うく、うふ、あはははははははは!
[げたげた、げたげた]
おつきさま、すきだけど…
おつきさまひとりじゃ、たぶんだめなんだ。
きらきら おひさま かがやいて、
おひさまが かがやくから、おつきさまも かがやくの。
―corridor to room I―
神父さま。
[困ったように呼び止めようとするも、彼の姿は部屋に消えていく。
そこはミハエルの部屋。]
…どうしたのかしら。
[そちらの方に、歩を進める。]
「可哀想」だね、ベアトリーチェ。
[クレメンスはおさえつけていたミハエルから離れ、]
対の少女はもういないのかな。
・・・・・・・
それとも、起きてしまった?
[立ち上がる]
いやだいやだいやだいやだ――
[拒絶しても拒絶しても視界に入るもの。耳に届く声。
やがてはそれらに耐え切れなくなり。]
―――ッ
[するり、解ける。その場から消え失せる。
僕はまた逃げ出した。]
[舞台回しのように、ステッキをくるりとまわし]
さあお立会いのみなさま、
今しも、もう一人役者が舞台にあがろうとしております。
みなさまどうぞ、大きな拍手を!
彼女が一体、何を運んでくれるのか!
あたたかい春の夜風か、血しぶきか!
刮目して、刮目してごらんください!
[ナターリエを指して、ぱちぱちと拍手]
わたしは、わたし。
ひとりでも、ふたりでも、さんにんでもよにんでも。
それでも、たぶんわたしだよ?
[思い出す、暗い暗い穴の向こう。]
めがさめたかもしれないけど、わたしはわたしで…まだここにいるの。
っく。
[押さえられていた手が退かれれば、必死に力を掻き集めて身を起こす]
[弾き飛ばされた剣の代わりに、腰に付けた短剣へと手を伸ばす]
…ミハエル!
[抱き起こしてあげたいのに、手は虚空をかくばかり]
[神父と少女の言葉の断片を胸に焼き付ける。『月が今より近かった』『太陽があって月が輝く』『対の少女』『もういない』…]
……黙れ、って言ってんだろ?
[苛立ちをこめた声が、旅人に向けられる。
その場から消え失せたエーリッヒの様子には、小さくため息をついて]
!
[床についていた手を踏まれ、悲鳴を上げそうになる]
[しかし逆の手で抜いた短剣で神父の足を浅く薙ぎ]
調子に、のるなっ!
[膝をついた体勢から睨みつける]
[目を覚ますと暗くて。
身を起こす。
見覚えのある、黒く長い外套が、...の身体を隠すように掛けられていた]
・・・・・・。
[何かを感じて、自分の頭に触れてみる。
横に居るのはオトフリート]
[青年の様子ににたりと笑って]
あっはー。
もう怖くなんてないからね!
自分をとりつくろう必要もない!
今、好青年の退場にため息をついたね?!
これでまた「俺のかっこよさ」が際立つと思った?!
あっはー!
[青の髪の歌姫の髪の毛をさらさらといじって。]
『かわいそうなかわいそうなあたし』は、
悲劇を悲観するだけかい?
それはそんなにたのしいかい?
俺もやってみようかなー!
―room I―
神父様?
[呼びかけとともに中に入る。
しかしその中に人の姿はない。
音が、声が聞こえるのは、
部屋の中の扉の中。]
…っ
[驚いて、扉のところで立ち尽くす]
そうか…じゃあ、おはようをしよう。
おっと。
[ミハエルをいちべつ、ベアトリーチェのナイフを手刀で弾き、バスルームから広い場所に出ようと]
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