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[急ブレーキに、直ぐには止まれない雷はあっさりと放り出され、なんとか体を捻って砂の翼に突っ込むことはなく空中を回転しながら横を通り過ぎ、手も足も地面についてずざざざと滑った。
その体は、ザムエルとエーリッヒを追い越し、大分滑ってから止まった。]
…今日は。
[暢気に、挨拶。]
―― 東殿・回廊 ――
まだ、食べられてませんってば!
[まだ?]
あ、ティルさん!そっち大丈夫で…大丈夫そうですね。
[揃った面子を見て何か色々察したようです]
[それから、再び現れたクレメンスを睨み。
また、ブリジットには頭を下げて。]
欠片というか。
私にはよくわかりません。
何か違ったようなのですけれど?
[説明を求めるよう、ダーヴィッドを見る。]
[急停止はなんか色々と被害甚大?だったようだが。
取りあえず、嵐の進撃に、前方から来た者を巻き込む前に停止でき]
はや……ごめーん。
二人とも、だいじょぶ??
[決まり悪げにしつつ、問う。
ミリィの側には、ててて、とピアが駆けてゆき、大丈夫? と言わんばかりにゆら、ゆらり]
―東殿・回廊―
おす、氷竜殿。そっちは無事みたいで。
[ひらりブリジットに手を振って。]
かけら…なんかね?
何か微妙に違う感じもしたのがな。
[そう言いながら、まずはまだ若干硬直しているように見えたベアトリーチェを、ブリジットに渡した。おいさんが抱くより安心するだろうと思ったので。]
─東殿・回廊─
…こんにちは、かの。
時間がほぼ分からんが。
[追い越したミリィに視線を向け、挨拶の後に小さく肩を竦めた]
その様子じゃと三人で切り抜けていたと言うところじゃろうか。
無事で…。
[一度床に突っ伏しているナターリエを見てから、気を取り直しティルへと視線を向けて]
無事で何よりじゃ。
おう、オレは何てことないぜっ。
[エーリッヒに向け、びし! とさむずあっぷしてみたり]
て、そっちもやっぱり襲われてたん?
影みたいな、カケラに。
……。
[しばし、されるがままに、床に倒れていたが、不意にがばちょと起き上がった。
そして、何事も無かったかのように優雅に立ち上がり]
……落ちる直前に水の保護幕を張っておきました。
予想できていたことですから、問題ないですわぁ。
[予想できている人は、床に倒れません]
決して……三枚目なキャラになってるわけじゃありませんのよ。
[誰に、何を言っているというのか]
[水面に映ったのは、翠樹の仔と生命竜。
そして。
仮とはいえ契約を結んだからか。
聖魔剣の身につけているのが分かる月闇の竜と。
相対する恩人の姿]
あ…。
[剣は基本的に「探査の力を避けようとする」性質がある。
意思の疎通が出来た時ならまだしも、今それを向けられたら。何よりも、月闇の竜が「それと同じことを望んだ」ら]
だ…め……
[嫌な予感がした]
―東殿・回廊―
そうですか……"かけら"ではないとして、考えられる線としては。
あの"かけら"が他の何かに影響を及ぼし始めた――
というのは、ナンセンスでしょうかね。
[月闇竜へと呟いた後に、釣られるように若焔を見た]
―― 東殿・回廊 ――
[ティルの言葉に頷く]
ええ、と、いうことはそっちもなんですね…
影みたいな欠片…やっぱりそう見えたんだ…
影輝の力が強まっている、ということなのかな?
及ぼし始めた、か…もしくは、何らかの影響を受けて変質したとか?
誰かが触れても暴れずに、変わっただけだったりとかさ…
[氷破の視線に頷いて、なんとなく推論。]
ああ、んで、まとめて掃除してきたとこ。
[エーリッヒに頷きつつ、さらりと言いました]
影輝の力が高まってる……って。
んでも、それって、おかしくね?
陽光のちまっこいなくて、バランス、よくないんだよ……な?
え、ええ、大丈夫です。
[キリ、と眼鏡をあげながら眉を引き絞るが
ピアがとてとてと来て首を傾げる様子に、思わず手を伸ばして、ぎゅうううう。]
……っは。
[直ぐに我に返って手を離し、ザムエルとエーリッヒへと向き直った。]
こ、こちらは大丈夫です。
お二人ともご無事そうで。
この大量の欠片に、お心当たりはありませんか?
[きりと表情を引き締めて、ザムエルとエーリッヒをじっと、見つめる。]
[本来ならその人を調べるのは正しいのだ。
だが今は、今それをするのは]
やめて…!
[小さな悲鳴は、だが無力なものでしかない]
─東殿・回廊─
[エーリッヒが襲われ押しつぶされかけていたと言うのは彼の名誉のために口を噤んでおいた。どうやら出来ぬ理由もあったようだし]
この様子じゃとあちこちに出現しておるじゃろうか…。
[口々に言われる影の言葉に思い浮かぶのは一人の人物か。影輝の力が強まっていると聞けば、少し不安が過るのではあるが。
ナターリエの言い訳については突っ込むべきか否か悩み結局そのままに]
―東殿・回廊―
そちらも無事で何より。
[命竜へとこくり頷いた。ところで、
翠樹の仔をバトンタッチされる。若干瞳を瞬かせた。
そこで、若焔が月闇竜を探査するという言葉を聴くと。
少しだけ、気掛かりがあるような表情を浮かべる]
精神は混沌を司る。
ならば混沌の中にも、怖いなどの精神があるのかもしれないね。
[笑みを変えぬまま、流れる髪を見て。外される視線を追う]
あなたが何から生まれたかも、なにゆえに影輝の力が暴走したのかも私にはわからないよ。
その答えを知っているのは、あなた自身ではないかな。
[ぎゅうううう、とされて、ピア、ちょっと嬉しそうだったかも。
離された後は、また、相棒の方へと戻って行く]
あちこちに、か……。
あんだけ一斉に出てくると、戦えない連中はきっついかもなあ。
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