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〔ドロテアを心配するアナの顔には、さっき自分に言ったのに、って、ちょっと拗ねた感じが出ていたに違いない。
でも、説明にいちおうは納得したようで、こっくり頷いた。〕
……わかりました。
蛍、どんなきれいだったか、教えてくださいね!
〔最後にそういって、お辞儀をすると、惜しむきもちを振り払うみたいに、家へと向けて駆けていくんだった。〕
ホホ、さすがばあさん、良くわかっとる。
[ゼルマに笑い掛けると、おじいさんは酒蔵から、麦酒の瓶を取り出しました]
では、遠慮なくいただくぞい。
[金色の麦酒をグラスに注ぎ、まずは一杯。
それから、食卓に並んだお料理へと、手をつけるのでした]
[にっこりとそれだけ言うとゼルマはくるりと踵を返して台所に入ります。二人のためには食事よりもお酒のつまみのほうが必要なのです。
勝手は二人とも知っていますので飲む分には困らないでしょう。]
さてと、腸詰はまだあったし、玉葱、クラッカー、昼間にルッコラ摘んどいて良かったわ。マッシュルームは大きめだからオリープオイルで揚げてみようかしらね。
[なにやら2、3品作って温めなおした料理とともに食堂に運びます。]
…わかった、邪魔するぜ。
[ベリエスとゼルマの誘いに空腹の木こりは逆らえません。
むすっとした顔のまま扉を潜りました。
それでも先に手を洗いに行くのは食事が楽しみな証拠。]
そうか。ツィンカがもう行ったんだったな。
旅人が言ってた。
[ゼルマに言うと木こりは席に着きます。
そして麦酒に相伴しようと杯に注ぎました。]
[拗ねたようなアナの表情に、あらあら、と思いながら、それは言わずに。]
ええ、約束するわ。
おやすみなさい、気をつけてね?
[代わりに、いつもと変わらない笑顔で、駆けて行くアナを見送るのでした。]
〔家にたどり着くまでもなく、その途中で、アナはホラントと出くわした。
油はないはずなのに、そのランタンには光が灯っている。
普通のものとは違うって、アナは、気づいただろうか。
不思議だと首を傾げるアナに、ホラントがどんな話をしたのかは、そこにいたものだけが知ること。
ただ、きっと、おしゃべりなホラントのことだ、聞き手という名の獲物を見つけたなら、誰かれ構わずに話してしまうに違いなかった。
妹の心配をよそに、どこかへ行ってしまう兄。
やきもきしながらも、眠気に勝てなかったアナは、暗い闇の中で現を知るのでなくて、白いベッドの中で夢を見ることにしたみたい。
* おやすみ、良い夢を。*〕
[ふいに、茂みががさりと揺れました。
旅人が目をぱちぱちとしていると、ランプを持った男が一人出てきました。]
おや。
ホラント殿、だったか。
[だれかが言っていた名前を思い出して、旅人は言いました。
名前を言われたことに、ホラントはおどろくこともなく、ただなんだか楽しそうです。]
おや、早速つまみの登場か。気がきくのう。
[パスタをぺろりと平らげると、今度は腸詰をお皿に運びます]
ツィンカ? はて、初めて聞く名前じゃのう。
いつぞや見掛けた旅人さんのお名前かの?
[隣で麦酒を注いでいるドミニクに、そう訊ねました]
[食道に戻ると早速ドミニクと麦酒の杯を交わすベリエスに呆れた様子です。]
まあ、素早いこと。女将さんが居ないから無礼講にしかならないのは分かるけど……、おつまみを少し追加しておいたから、あとは任せるわよ。
できれば使った食器は洗い桶に突っ込んでおいてくれると助かるわ。明日の朝まとめて片付けるつもり。
[老猫のヴァイスが追従して同じ調子で啼きかけます。]
さて、それじゃ、わたくしも出かけましょうか。
[アナの姿が見えなくなると、小さなランプを用意して。
小さな声で歌いながら、蛍の居る場所へと*向かうのです。*]
[それは、少女がどこかでホラントにでくわしてから、しばらく後のことでした。
散々思わせぶりにしても黙っている旅人にしびれを切らしたのか、やがてホラントは話しはじめます。]
狼と、占い師に、霊能者。
どこかで聞いたような話だけれど。
[魔法のランプが映す影のお話。
ホラントがまたどこかに行ってしまったあとで、旅人は首をかしげて彼のことばをつぶやくのでした。]
ベリエス? 昔村にいたツィンカがちょっと前に戻ってたのよ。
今は旅芸人としてあちこち回っているみたいだわ。
あまり詳しいことは分からないけど、書置きにも急な用事が出来たってなってたわ。
[一応は宿のお客さんのことですから、ゼルマも抑えめに話ます。]
ゼルマさんの料理はやっぱり旨い。
酒も進む。
[真っ先に揚げきのこに手を伸ばします。
心づくしのつまみにドミニクは舌鼓を打ちました。
それから冷めない内にとパスタもかきこむのです。]
旅人は、ルイだ。
爺さんは…ツィンカ知らなかったかな。
[一応、ちゃんと名前は覚えていたのでした。
呼ばないのは短い付き合いだと思っているからです。
ベリエスが来た頃、ツィンカがまだ村にいたかは酔った頭では出てこないようでした。]
なあに、ここに来たらする事はひとつじゃ。
ばあさんも知っているだろうに。
[おじいさんは、麦酒でとろりとした目をゼルマに向けました]
おうおう、勿論じゃ。わしを片付けも出来ない駄目じじい扱いするでない。
[そして、足元で鳴いているヴァイスにも酔った目を向けるのでした]
ドミニクったら。明日になってあたしの料理のせいで飲みすぎた、なんて言い訳は聞かないからね。
じゃ、少し早いけど今日は休むわね。
*明日も平穏無事でありますように。*
昔村にいた……?
[ゼルマとドミニクに言われて、おじいさんはむむむと頭を捻ります]
そうじゃ、そう言えばそんな娘がいたかのう。
わしがここに来てそう経たんうちに、村を出てしまったようじゃが。
そうか、もう旅立ってしまったのじゃな……。
[おじいさんは残念そうに呟くと、また麦酒をあおります]
[気をとりなおして、旅人は小川のそばに座ります。
一つ、二つ、三つに四つ、光がちかちかと星のようにまたたいています。]
きれいだな。
[ホラントのことばなど忘れてしまったかのように、旅人は蛍を見つめていました。
そうしているうちにドロテアと出くわしたか、それともすれちがったかは、*当人たちだけが知るお話です。*]
旨いから飲む、飲むから旨い。
[ほうれん草サラダで野菜もちゃんととりながら、ベーコンを少しヴァイスに投げてやります。]
片付け、ちゃんと水につけとく。
オイラが洗うと欠けちまうからなあ。
[ベリエスに追従して木こりも杯を重ねます。
この勢いだと明日は忠告にもかかわらず二日酔いでしょう。]
凄く化けてたぞ。
見てないなら残念だったな。
まあ、飲もうぜ爺さん。
[女性が美しくなったにしては酷い評し方で御隠居の杯に麦酒を注ぎます。
そうして木こりにしては珍しく宿で酔い潰れてしまうのでした。
ただし、食器はちゃんと水につけてから。**]
おばあさんはもうお休みかい。
[ゼルマを見送ってから、ドミニクの方へ向き直ります]
ほう、そうなのか。しかし、化けてるというのは、いまいち褒めてるように思えんぞい。
[しかし、この木こりはいつもそのような言い方をするので、おじいさんも特に気にしてはいないようでした]
おぬし、よく呑むのう。明日も仕事はあるのじゃろう?
[おじいさんの心配もむなしく、やがて木こりは酔いつぶれてしまいました。
おじいさんは木こりに上着をかけてやると、自分の食器を言いつけ通りに片付けて、宿屋を後にしました。
夜風の冷たさに、体を震わせながら**]
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