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[記憶を失い、力のことさえ忘れてしまった。
首筋に残る手の跡から疎まれていたと知れるのに
その理由がわからないからこそ不安を感じずにはいられない。
そんな娘に手を差し伸べてくれたのはヒューゴの両親。
優しい彼らとの暮らしの中であたたかな安堵を覚えていった。
少しだけ年上のヒューゴを兄のように感じ、頼りにも思え
彼が村を離れるまでの二年間で慕うさままで見せるようになる、けれど
彼にもその両親にも家族に向けるような呼び方は出来なかった。
身の振り方を決めるまで、焦らずとも良いという言葉に甘えて
六年もの間ハモンド家の世話になり続けてしまう。
用心棒を生業にして六年。
住処を変えたのもその年。
ハモンド家を出てからもヒューゴが村に戻るまでは
彼らを案じるように留守である彼の代わりのように
ハモンド家にも頻繁に顔を出してはいたのだけれど]
― 『蝕』当日/宿屋 ―
[起きるのはいつも通り早めの時間。
目が覚めているのにベッドからなかなか抜け出せないのは
空気が重く感じられたせいだろう。
気だるげな紫紺の眼には僅かな潤みが湛えられていた]
………………。
[夢をみたような気がするけれど覚えてはいない。
は、と息を吐き身体を起こして
後はそのままいつものように水汲みから一日が始まる]
― 『蝕』当日 ―
[朝食の準備を手伝い宿屋の主人と共に食事をとる。
仕込みの手伝いはいいからと買い出しを頼まれて宿屋を出た。
何軒かまわり最後に雑貨屋で仕入れを済ませ後は戻るだけ。
両腕に抱える荷物はたんまりとあり視界を半ば遮る]
あれ。
[日中であるはずなのに暗さを感じ見上げれば
雨雲の気配はなく、徐々に陽が影にのまれる様が映り込む。
珍しい現象に、ふと不安を感じて
頭を過るのはハモンド夫妻とその跡継ぎの顔]
……大丈夫、かな。
[案じる言葉が漏れる]
― 『蝕』当日/宿屋 ―
[大荷物を持って戻れば店内には良い匂いが漂う]
ただいま。
[珍しい『蝕』も何とやら。
営業する気しか見えぬ宿屋の主人の様子に笑みが漏れる]
次は何をしようか。
[遠出する仕事の依頼はないから、と
次に手伝う事をきけば、「休憩しとけ」と返事がある]
……じゃあ部屋に居るから。
[そう伝えて部屋に戻れば本屋で選んだ本の一冊を手に取り
綴られる文字をゆっくりと追ってゆく*]
泉に咲く睡蓮に触れてはいけない。
そう言われるのはきちんと根拠があってのことなの。
祭壇もそう。
触れてしまったら、『封』が破れてしまうかもしれないから───。
[折れちゃダメと問うクレムの言葉に返すのは、肯定を含んだそんな言葉。
自然に折れたと言う彼の予想を否定する言葉でもあった。
言いながら、泉の傍へと歩んで少し覗き込む]
……『蝕』が起きる日はね、『封』がとても不安定になるの。
そんな日に誰かが睡蓮や祭壇に触れてしまったら、きっと…。
───ううん、きっとじゃない。
『封』が、破られてる。
[泉を覗き込んで分かったこと。
自分に共鳴するはずの『封』が感じられなかった]
[既に伝説や逸話となってしまった出来事。
『封』の話をして信じてもらえるかは分からない。
それはクレムに限らず、村人全員に言えるだろう]
……クレム君、一旦戻ろう?
顔色、凄く悪いよ。
[クレムの体調を指摘して、この場を離れることを提案する]
それと……その睡蓮、私が預かっても良いかな。
[彼が持つ睡蓮の花を示して、問いかけ手を差し伸べた*]
― 『蝕』翌日 ―
[その日もいつも通り。
けれど前日に見た夢はみない]
今日はおひさま隠れたりしないよね。
[窓枠にはめ込まれた空の景色を眺めこぼす。
宿屋での手伝いを終えてしまえば
ふらりと外へ出て、本屋へと足をむける**]
―『蝕』の日―
[その日は慌ただしかった。
街から持ち戻ってきた荷物は配るのに数日かかる。
その日も、花やへ仕入れ先から預かったお金を届け、
宿屋へは宿泊客からの手紙だったり新しい食器の入った荷物だったり。
他にも何通か手紙を配って、家に戻ってきたところで『蝕』が訪れた。
家の裏手から、聞いたことのない嘶きが上がって飛び出した。
その時足を派手にくじいたが、気にしている場合ではなかった。
『蝕』という現象に騾馬がおののいて暴れて回っていた。
家は村の外れに近いとはいえ、落ち着かせなければ慄く獣の嘶きが止まらない。
やっと落ち着いた時はすでに日が暮れていた]
―『蝕』の日―
そうだ、アレッキオ。少し、走ってこようか。
[なんとなく、そう思って突然騾馬に乗って向かったのは森の中。
あまり遅くに立ち入るのは気が引けたが澄んだ空気を吸えば
自分も騾馬もきっと今日の疲れは癒えるだろうと思ったのだ]
ここはね、すっごいすっごい昔…
とても、さみしくて悲しいことが起きたんだって。
[人を守るために身を投げた祈り子の話をふと思い出した。
いつも聞いていた話のはずだが、改めて思い出そうとするとぽろぽろと抜け落ちていた]
そういう、伝説。本当かどうかは知らないけどさ。
さーかえろ。ボク腹減っちゃった。
[ぽん、と騾馬の首を撫でて向きを変える。
いつもと同じ睡蓮の景色に背を向け、家へと戻ったのだった]
―『蝕』翌日―
[ずきずきとした足の痛みで目が覚めた。
昨日足をくじいたのを思い出し、今日は診療所に行こうと立ちあがる]
おはよ、飯だぞー。
[いつものように騾馬に餌を差し出すとまた暴れ出した。
昨日のように怯えの見える暴れ方だ]
おい、アレッキオ、おいってば!
何なんだよ昨日から…お前、変だぞ?
[差し出した餌をどうしても食べようとしない相棒に困り果て、餌を置いて厩を離れた]
なんだかテンションあがらないなぁ。
いつもならそろそろソーヤの奴が来るころなのにこないし、
こんな時は宿屋のおばちゃんのケーキかなぁ…けど足痛い。
[診療所へ向かう前に気持ちを上げるべきか、どうしようか。
ひとまず家から村の中心へととぼとぼ歩く。]
ケーキ…のまえに腹も減ったなぁー。
[パン屋で焼きたての小さな白パンを買い、ひとつ頬張る。
残りは紙袋に入れてもらい、小脇に抱えて診療所へ]
―診療所―
こんちわ、先生いる?
足くじいちゃってさ、診てもらいたいんだけど…。
[怪我してはまともに出来ない仕事なれば、こうやって顔を出すことも少なくはない。
パンの紙袋を抱えたまま、いつもの調子で顔を出して声をかけた**]
― 回想・「蝕」の日 ―
[結局、その日は家から出してはもらえなかった
大人たちが不安そうにしているから、少女の不安も消えなくて
そうして、眠りについて、夢を見た
泉の睡蓮 誰かの声 そうして………]
………?
[それは、本当に夢なのかわからない、夢
まどろみの中はっきりと覚えていた、睡蓮の色
だけど、その意味を辿る前に深い眠りに落ちて]
― 『蝕』の翌日 ―
[目を覚ましても夢の事はよく覚えていた
だけど、それは誰にも言わず、朝食もそこそこに外へと
母親に見咎められたなら、「本屋さんにお金を持って行く」とでも答えただろうか
勿論、それも理由だけれど]
……確かめ、なきゃ。
[家を出て、真っ直ぐに向かうのは、夢に見た泉]
― 『蝕』の翌日・泉 ―
[泉に辿り着けば、既に見知った顔が二つ
二人の話は終わりかけていたようだったけれど、クレムの顔色>>27が余りにも白いのが気になって]
クレムお兄ちゃん、大丈夫?
[と声を掛け、その手元に、折れた睡蓮を見つけ、小さく声を零した
泉を見れば、咲いていたはずの花はなく
村の古い家に生まれて、その睡蓮の話は何度も聞かされていたから]
……封、が、って……ぁ
[ポラリスの落とした言葉>>40が耳に届いて、はっとして口元を手で押さえた
自分の見た夢がそうなんだと、だけど、それは多分言ってはいけないことだと子供心に察して
他の村人に知られてはいけないことだと、何故かそう理解して]
ポラリスお姉ちゃんの言うとおりだよ
倒れたら、みんな心配するから、帰ろう?
[クレムにそう声を掛けて、そのまま二人を見守って**]
─ 『蝕』翌日/→診療所 ─
……と、そーだ。
行く前に寄ってかないと
[いつものように森へと向かう前に足を向けるのは診療所。
行く前に届けておけ、と祖父に持たされた籠の中には、この間頼まれた薬が入っている。
相変わらず落ち着かない様子できょろきょろと周囲を見回す相棒の様子に、珍しく眉を寄せながら道を行き]
……あれ?
アルカ、何してんだ?
[たどり着いた診療所で見えた姿に、きょとん、と一つ瞬いた。*]
─ 『蝕』当日 ─
[ただの自然現象に不安を抱くなど、いつもなら考えられない事。
自分自身疑問に思いながら、それを追求することは出来なかった。
先生と、己を呼ぶ声が耳に届いたから]
ん?
あぁ、どうした。
…爺さんが?解った、今から行く。
[同居している祖父の様子がおかしいからと呼びに来た村人に付き添い、訪問して診察すれば不安による動悸だと解って。
薬を飲み安静にして、落ち着かぬ様ならまた呼ぶようにと指示している間にも同じように不安を感じた年配者、子供のいる村人が次々と自分を呼びに来る。
結局呼ばれた家を訪れるだけで一日が終わってしまい、自宅に顔を出すことも、
当初の予定に入っていた家への訪問もこの日は出来ず仕舞いになり。
だからアルビーネが先日会った後すぐに両親の元へ顔を出したことも、知らないままにこの日は終わった]
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