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女将さんは道に迷うような人でもないしなあ。
狼ってドミニク、最近近くで見かけたのかい?そういやホラントも、狼がいるとかなんとか言ってたけど。
[急に牧場の羊達が心配になって、羊飼いはそわそわし始めました]
狼、なぁ……。
けれど狼が原因なら、もう少し早く……その、わかるんじゃないかねぇ。
[どうしてわかるのか、おじいさんは言いませんでした。
食事がまずくなってしまうのは、誰にとっても残念なことです]
[こちらへ向いていた視線の主が
何を思っていたのか、牧師は知りません]
えぇと、何かあったのですか?
[牧師はその場を取り繕おうとします。
木こりに告げられた一言に、
牧師は目を丸くして老女の顔を見やります]
そんな……。
女将さんが宿を放ってどこかへ行くなんて、考えられません。
[誰かから狼という単語が聞こえると
牧師は一度身を震わせました]
[やがて食事を出されると、大急ぎでおなかに詰め込んで、羊飼いは夜道を牧場へと戻って行きました。あんまり急いでいたのでおやすみの挨拶もろくろく出来ないほどでした**]
オイラは見てない。
けれど、ホラントから狼の噂が出た。
何か獣がいるのかもしれん。
[そわそわする羊飼いに木こりは唸りました。
野犬や他の獣でも十分怖いと木こりは言うのです。]
……とにかく、わたくし、二階を見てまいりますわ。
[ちいさな声で呟くように言うと、二階へと向かいます。
目を覚ました牧師様には、丁寧な礼をして。
いつもと違って、落ち着かない様子で階段を駆け上がりました。]
もう。
外のお話、聞きたかったのに。
[一人きりになると、ちいさく、ちいさく呟きます。
女将さんの事も、心配でしたけれど。
今は、次にいつ会えるかわからない、友達の事で胸がいっぱいなようでした。**]
狼が。
まさか、ただのうわさ話じゃあないのか。
[旅人は不安そうな人々を見回しました。
賑やかだった宿は、今や別の空気に包まれてしまっています。]
……爺さん。
だけど、見て何もないなら一番だ。
[老人が言われなかったことに木こりは同意を返します。
二階へ上がっていくドロテアを見た視線には、ツィンカも同様になにかあったかもしれないとの懸念がありました。
そして羊飼いと同じく急いで食事をし、日が昇る前に起きる為に早く小屋に戻って寝たのでした。]
[ツィンカという名前に、
牧師はすぐに心当たる事はありませんでしたが
ドロテアにはぺこ、と丁寧な礼を返して
二階へ駆け上がっていく後姿を見送ります。
ドミニクたちの話を聞いて、牧師は小さな声を搾り出します]
それって……女将さんが、狼に?
そんなこと、ないですよ。ありえません。
[牧師は動揺して、がたんと大きな音を立てて椅子から転げ落ちます]
……そう、ただの噂話じゃよ。
惑わされてはならん。一番恐ろしいものは、人の心に住むのじゃよ。
[旅人にそう答えたおじいさんは、ふと噂の出所の男を思い出しました]
しかし、そのホラントは何処へ行ったんじゃ?
あんな事を言っておいて、また夜遅くにまで出歩いているんじゃなかろうな。
[女将さんの事も心配ですが、ホラントに何かあれば、アナが悲しんでしまいます]
帰り道で見掛けたら、よおく言い聞かせねばならんのう。
女将さんを探しに
森に……行かなくちゃ。
[牧師はつぶやきながら、宿の床を這いずり
やがてよろよろと立ち上がると、
急いで宿を飛び出して*行くのでした*]
おや、牧師どの?
こんな時間に森へ行っては危険じゃぞい!
[おじいさんはそう声をかけましたが、年寄りの足では若い牧師に追い付けません]
やれやれ……。
仕方ない、わしはほっつき歩いてるけしからん子を探しながら、家に帰るとするかのう。
[おじいさんの体では、とてもとても森まで行く気にはなれません。
ゼルマに料理のお礼を言って、桶にきちんと片付けた後、おじいさんはいつもより注意深い足取りで、帰りの道を辿りました。
しかし、ホラントのあのランタンの光は、とうとう見つかることはなかったのです**]
大丈夫か、牧師殿。
[転げ落ちた牧師に旅人は言って、けれど今度は笑うことはありませんでした。
宿を飛び出していくのを、追い掛ける間もなく見送ります。]
人の心にすむ・・・か。
[旅人はベリエスのことばを小さく繰り返しました。
テーブルの上を見つめます。]
ホラント殿は、昨日の夜見たきりだな。
何もないといいが。
[旅人は最近来たばかりですから、滅多に会わないのも無理はありませんけれど。
そんな状況でも食事が来たならば、旅人は残さずきれいに食べて、片付けまで済ませるのでした。]
[部屋に戻る前に、旅人は月を見上げます。]
狼も、月を好むのだったか。
[そんなことを言っていると、遠くから声が聞こえてきました。
狼の遠吠えのようです。]
まさかな。
[旅人はふるふると首を振って、部屋へと引っ込みました。
お月様はあいかわらず、少し気味が悪いくらいに*きれいなのでした。*]
[羊飼いの別れの挨拶も
椅子から落ちた牧師を気遣う旅人の言葉も
ご隠居の忠告も
動揺した牧師の耳には届いていませんでした]
[空の食器もそのままに、
牧師が駆けて行く先には、暗い森が口を開けて待っています]
どこですかぁ。
いたら、返事をしてくださあい。
[牧師はそうして、森の中を探し続けるのです。
明け方には、木の陰に眠る少女の姿を見つけること*でしょう*]
[次の日の朝、日の昇る前の時刻に木こりは起き出しました。
しっかりと身支度して小屋を出ます。]
……牧師さん、無事だかなあ。
ちょこまかしてっからちゃんと木の上に逃げてるよな。
[昨夜、皆の制止を振り切り消えた牧師を案じつつ、木こりは黒い森を順序だてて巡ります。
まだ空は薄暗いのに、鴉が騒がしく鳴いていました。]
[ご馳走ご馳走、と鴉が黒い森の上空で騒いでいます。
木こりがそこに辿り着いた時、残っていたのは地面の染み。
そして衣服の欠片と粉々になったランタンだけでした。
その持ち主が誰かは、村の者なら誰でも知っています。]
……ホラント、だな。
獣…いんや、狼にやられたんじゃねえ。
[獣は"魔法の"ランタンを粉々にしたりしません。
木こりは口を引き結び、ずた袋に全てを詰め込みます。
大きな背のザックで薬箱と酒が悲しげな音を立てました。**]
……蛍?
いえ、あんな所に蛍がいるはずがありませんね。幻覚でしょうか。
[歩き疲れた牧師は、ランタンの灯りに引き寄せられる蛾のように、ふらふら。
木の根元で、倒れた少女の姿を見つけます。
少女の顔を覗き込んで、すやすやと立てられる寝息を確認しました]
どうやら眠っているだけのようですね。
……どうしましょうか。
[牧師はしばらく悩んだ後、起こさないようにそぉっと少女を背中に抱えます。
女将さんの捜索は、一時中断。ゆらり、ゆらり、牧師の背中が揺り籠のように揺れます。
森の中にてんてんと続くパンの道を通って、村の宿屋へと向かったの*でした*]
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