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[男とアルビーネの付き合いは12年も前に遡る。
彼女が家にやってきた時、男はまだ少年だった。
記憶を失い行く当が無い患者を医者である父が保護する事に疑問は無かったから、一緒に住むことも不思議には思わなかった。
ただ不思議だったのは、父が彼女の記憶が戻る努力をしようとしなかったこと。
けれど、それも理由があるからだろうと、何故を問うた事は無い。
血の繋がりも素性も解らないけれど、彼女が両親を悪しく思っていないとは解っていたし、それさえ解っていれば問題無いとも思っていたから。
アルビーネがどう思っているかは知らないが、少なくともハモンド家にとって彼女は紛れもない、家族だ。
問われない限りは口にすることは無いが、男はそう、思っている]
─ 『蝕』翌日 ─
[いつもは早く目覚めるのだが、今日は聊か勝手が違っていた。]
…まずいな、寝過ごした。
[高く上っている陽を見ても、まだもやもやしたものが胸にある。
眠りが浅かったのか身体は重く、目覚めもすっきりしないままに顔を洗ってそれを飛ばそうとして。
念の為、昨日診察した者達の様子を見に行くかと考えたところで、外から声>>47が聞こえ]
アルカか。
いるぞ、入って来い。
足をくじいたって、仕事でか?
[湿布と痛み止めの残りを確認しながら、中へと促す。
入ってきた彼女から差し入れだとパンを一つ出された所に聞こえた声>>52に、一つ瞬き]
ソーヤか、お前もこっちに座れ。
[アルカの手当てをしている間に積もる話もあるだろうと、椅子を勧めた**]
─ 『蝕』翌日/診療所 ─
[よう、とあげられる手>>52に、こちらもひら、と手を振り返しつつ]
お邪魔しまーす。
あ、これ、こないだ頼まれたやつね。
[座れ、と勧めてくれるヒューゴ>>57に返して、籠を空いている台の上へと置いておく。
それから、改めて椅子に座って]
んー、行こうと思ってたんだけど、昨日の空見てたらなんか、そういう気分になれなくてさ。
[訪ねなかった理由はがじ、と後ろ頭を掻きながら答えて]
足挫いた……って、大丈夫かぁ?
まあ、ここで診てもらえば大丈夫だろうけど。
[一瞬だけアルカの足を見やりながら言って。
続いた問いに、自分も肩の相棒を見た]
クレーも、昨日の『蝕』から全然落ち着かない。
夜になってまで鳴くとか今までなかったし、外に餌取りに行こうともしなかったし。
[相棒とは言え、いつも一緒にいるわけではなく。
餌取りやら何やらで離れる事は日常茶飯事だった]
森の花とかもさー、なんか元気なかったんだよなー、昨日。
俺らが気づかない何か、感じてたりすんのかもな。
[言いながら、相変わらず落ち着かずにきょろきょろとしている相棒を撫でてやる。
キョキョ、と上がる鳴き声は、どこか不安げな響きを帯びていた]
―『蝕』翌日・診療所―
ううん、帰ってきてから…昨日、家で思いっきりずっこけた。
今日痛くて起きたから、やばいと思って。
[ヒューゴからどこで怪我をしたのか問われて>>57、えへへと苦笑して答えた。
ソーヤが来なかった理由が昨日の天候と聞けば>>58、なるほどとうなずいて]
昨日のはなんだか変な感じはあったかもなあ。
ボクはそれどころじゃなかったけど。
[ははは、とやはり苦笑いしながら、ヒューゴへ痛めた足首を見せようとズボンの裾を巻きあげた。
ここで診てもらえば大丈夫、には黙ってうんうんとうなずく。
正直街の医師に診てもらうよりはここの方が具合がいいのは、気のせいではないだろう]
― 『蝕』の日 ―
[ポラリスとエリィゼとのやり取りから、代わり映えのしない平和な日が数日続いて。
その日の朝も、父が仕入れの為村を出るのを見送った後で、カウンターに座った。
やはり客足は殆ど無くて、当然のようにうとうととしていたところで]
…… ん?
[不意に陽が翳った。
瞬きをして、窓の外を見る。ごしごしと目を擦った]
……何だあれ。
[最初は寝惚けて見間違えたのかと思い。
覚醒するにつれ、そうでないと理解する]
えっと……何だっけ。
何か、見覚えが……
[少し首を捻った後で、本棚の方へ向かう。
本の位置は記憶していても、曖昧な記憶頼りではなかなか目当ての本まで辿りつけず]
……あ、あった。
『蝕』かぁ。ふぅん。
[漸く見つけた古い伝承の本の中でその現象の記述を見ただけで満足してしまって、それ以上を読み進めることはしなかった]
─ 『蝕』翌日/診療所 ─
[ここで診てもらえば大丈夫、と思うのは、きっと、幼い頃からの刷り込みと、診療所を預かる医師への信が強いから、というのは余談として]
ま、植物の状態正しく見れなかったら、いい薬草は手に入んないしな。
違いくらいは、わかるつもり。
[すげー、と言われて悪い気はせず、ちょっと誇らしげにこう言って]
なんかこう……萎れてるわけじゃないんだけど、元気がないみたいな感じだった。
毎日見てないと、ちょっと気づけねぇって、あれは。
[昨日見た森の様子を思い返して付け加え。
何に、という呟き>>62に、腕組みをして首を傾げた]
それがわかんねぇから、困るんだけど。
……いつもと違う事、起きてるって事、だよなぁ。
[そこまではわかっても、すぐにどこかに結びつくわけではないのだが]
― 『蝕』翌日/本屋 ―
[陽が月に喰われた翌日。
まるでそんなことなど無かったかのように、いつも通りに夜が明けて、クレイグもいつも通りに店を開けた。
定位置であるカウンターに座り、いつものように居眠りを――]
……うーん。
[――否、頬杖をついてぼんやりとはしていたが、眠りはしていなかった]
─ 『蝕』翌日/診療所 ─
あぁ、薬の補充か。
後で確認するから、置いておいてくれ。
[ソーヤの来訪理由>>58に、置き場所を視線で示してから勧めた椅子に座るのを見て。
自分も同じく、アルカの正面の椅子に座って診察を始める]
そうか。
次同じ事をした時はすぐ診せに来い。
[アルカから怪我した理由と時間>>61を聞き、それに対して声を返しながら湿布と塗布薬を取り出す。
ソーヤとアルカの会話は耳に入れるも、まずは診療優先で口は挟まず。
二人からの信用を裏切らない程度の腕は、捻挫の程度をすぐに把握出来た]
杖をつく程ではないな、固定も要らん。
だが少し腫れているから、今日明日はあまり動かさんようにしろ。
仕事の予定が入っているなら、先に延ばせ。
─ 『蝕』翌日/診療所 ─
[腫れに効く薬を塗った後、湿布がずれない様に包帯を巻いて指示をして。
それからこちらに向けられた問い>>63を聞き]
動物は門外漢だから良くは知らんが。
異変を察知するとは聞いたことがあるな。
第六感というか、勘が鋭いというか。
しかし、昨日か。
爺さん達も揃って何やら落ち着かんと言っていたな。
[答えながら、すっきりしない胸中に眉を顰めた。
蝕という普段と違う現象に、子供が不安を感じるのは解らなくもない。
初めてのことだろうし、日中なのに暗いというのは解っていても落ち着かないものだ。
だが、いい大人である年配者が不安を感じるのはどういうことか。
何より昨日は、自分も言い知れぬ不安を感じた、その理由も解らない。
思案に落ちそうになった自分に気付いて、軽く頭を振った]
ああ、伝承にもあったんだ?
それなら、……村の人たちは昨日の『蝕』を気にしてたりする?
[躊躇うように間が空いたのは
昨日様子を見にいけなかったヒューゴの両親を思ってのこと。
クレイグの手>>72がひらと振られれば安堵したように目許がゆるむ]
掃除、手伝おうか?
[暇だから、という理由ならその必要もなさそうだけど。
少し高い位置の本もクレイグには難なく届くよう。
自分なら手を伸ばして届くかも怪しい]
――…背、伸びたよね。
私もそれくらいあればよかったのに。
……と、この中で読みやすそうなのはどれかなぁ。
専門用語いっぱいの本はきっとわかんない。
[本を選ぶ為の相談を詳しそうな店主へと向ける]
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