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[先立って歩き出す薄茶色を追って歩いていくと、雑貨屋の近くに見覚えのある青い髪が見えた。誰かと話している様子に、話が途切れたあたりで声を掛ける]
ちょィと、坊ん所の宿借りさんや。
暇なら一仕事せんかね?
うん、まあまた後でね
[旅人Aに、手をひらひら]
……って、うわ、びっくりした。
ヨハナおばあちゃん、買い物? うん、手伝いくらいならいくらでもするよ。
でも宿借りじゃなくて、アーベルだよ。
[とことこと、雑踏すり抜け広場方面へと。
当人の気にしている小柄さは、こういう時にはわりと役に立つ]
そういえば、御師匠様がいつ戻られるかわからないから、加減して買い物しないといけないんですねぇ……。
[ふと思い出したように呟いた時、肩の上の鳥がばさり、と一つ羽ばたいた]
リーリエ?
[突然の事にきょと、と白を見、その視線の先を辿る。
そこに見えたのは、薄茶色の猫]
うーん。
やっぱり、冷えたかなー……
[老婆の噂をした主が、別の人物に噂されていた、なんてことは、それこそ神でもなければ預かり知らぬ事。眉を寄せつつ、鼻の下を擦る。
風邪でも引いたのか、と何処からともなく、来る問いかけ]
どうだろう、朝早くから外いたしなぁ。
そんなやわじゃないつもりだけど、
……。
[何処から?
はたと気付いて、油の切れた機械人形の如くぎこちなく振り返る]
あァそうだったねェ、アーベルアーベルと。
そうさな、買い物は合ってるが頼みたいのは荷物持ちじゃァないよ。林檎を森から採ってきて欲しいのさ。
アンタんとこの宿主にシュトゥルーデルをねだられてねェ。
林檎の礼は坊がするだろうさ。
もちろんアンタの分も焼き立てを渡すが、それでいいかい?
――本日はお日柄も好く。
[口から出たのは訳の分からない台詞。
寡黙な祖父に代わり青年の叱り役だった自衛団長の老爺は、友が逝ってからは尚の事、彼の動向には目を光らせていた。一種、過保護な程に。
笑みの裏に隠された恐怖の源は、それはもう、よく知っている]
エーリ君に?
そうなんだ。好きなんだ。聞いてなかったや。好きなら好きって言ったらいいのにね。
森から林檎だけでいいんだね?
良いよ、ヨハナおばあちゃん。
とってくるね。
焼きたてがもらえるなら、頑張っておいしそうなのを取ってくるよ。
エーリ君には林檎のお礼に、さっきのペンを買ってもらうことにするから、問題ないと思う。
[とりあえず、鳥が見ていたのは猫だったようだが。
こちらの視界には、それ以外の姿も入っている訳で]
あら、ヨハナ御婆様なのです。
[猫の舌なめずりは、気にしていないらしく、暢気にそちらに歩み寄り]
こんにちわ、なのです。
ヨハナ御婆様、お買い物ですかぁ?
[猫は明らかに『美味しそう』という目で白い鳥を見た。瞳孔が開いて前足もわきわきと微妙に力と爪を出し入れしている。
いつもなら一応止めに入る飼い主の婆は話に夢中だ。
小柄な少女の肩の高さなら届く、と狙いを定めて尻尾が揺れる]
[猫の様子に、白の鳥、ちょっと慌てたようにばささ、と羽ばたく。
何せ、相方ときたら猫の様子には頓着していない。
さすがに、危機感を感じているようで、長い白の尾羽が揺れた。
……飛んで逃げる、という思考には、今の所至っていないようだ]
なんてったって林檎の森番、の坊だからねェ。
[苗字をもじって林檎好きを仄めかし、勝手に決められていく報酬に笑う。婆にとっては亡きエーリッヒの祖父が森番であり、後を継いだ青年は未だに坊扱い]
あァ、下の枝は採るんじゃないよ。子供達のオヤツだからねェ。
梯子も籠も貸すから、高めの所から硬く実の締まったのを――ん、診療所の娘ッ子じゃないか。
そうさね、買い物と頼みごとさ。
[揺れる長い尾羽に猫の姿勢が低くなる。
次の瞬間、爪を出した猫がお下げの横の小鳥に飛びかかった。
飛んで逃げられるとか、外した場合どうなるかは猫も考えてない]
……あー。
[納得した様子で、手を、ぽん。]
[それから近付いてきたミリィを見て、少し首を捻った。]
んんん?
うん、頼まれごとだね。
[名前を思い出せずに、なかったことにした。]
はしごとか、いらないよ。
籠はきっと、エーリ君が持ってる。
ちゃんと、高い場所だね。わかった。
[猫と鳥との攻防に、青い目が向く。]
[きょとんとした。]
……なかよし?
じゃないみたいだね。
ええと、診療所の人だ。
前に、会っていたっけ? さすがに前すぎるかな。
あ、でもとりあえず早くしないと、ずっと待っててくれないかもだから、いってくるよ。
ちゃんと林檎とってくるから安心してね。
おや、娘ッ子と宿…アーベルはまだ知り合いじゃなかったっけねェ。坊がてっきり紹介してると思ったんだが。
[首を捻る様子に助け舟を出すが、名前を言ってないので意味は無い。薬草の売買的な意味での言葉がどう受け止められるかは知らないが、とりあえず自己紹介すればと目で促す]
そうかい、そりゃ身軽でいいねェ。
じゃが天辺は鳥達の分だから残してやるんだよ。
お目当てのペンの値段がどれ程かは知らないが文句言われないだけの量を期待しとくさね。
お買い物と……頼み事、ですかぁ。
[きょと、と紅の瞳が瞬く。
視線は自然、老婆と語らう青の髪の青年へ]
はい、診療所の人ですよ?
前に……ですかぁ?
[問われた言葉に、きょとり、と瞬く。
さすがにというか、とっさには思い出せないらしい]
[薄茶色の動きに、白の動きがぴたり、と止まった。
ぴぃぃぃぃ、という甲高い声と共に、白の翼が羽ばたき]
……ひゃうっ!?
[舞い上がる白、跳んで来る薄茶色。
その入れ代わりに、思わず裏返った声を上げて座り込んだ]
エーリ君はそんなに、ええと、生真面目じゃないよ。
[ちょっと違った気がしたが、良いことにした。]
わかった。
鳥が食べるためだね。
[それからミリィににこりと笑って]
気のせいかもしれないし、ちゃんと覚えてるわけじゃないから。
それじゃあ、いってきます。
ひゅんじー、ほーは、いはいです。
[その頃、話題の当人は頬を引っ張られていた。
ようやっと解放されて赤くなった頬を押さえる]
そういうのは、女の子がやると可愛いと思うんだ……
拳骨よりマシだけど。ギュンター爺の鉄拳痛すぎる。
え? いや、ないない。
じっちゃいなくなったからって女の子連れ込む程がっついてない、ない。
あの、青いの? あれは連れ込んだわけじゃなくて宿貸しただけ。
……なんの心配してるんだ。
[恐らくは後継者の心配ではあるのだろうけど、思わず半眼になる]
仲良しになりたきゃ、それ相応の――…ツィムト!
[微妙な誤解は青い目の向いた方を追って理解に達した。
飼い主の叱咤に空中で明らかに『チッ』みたいな目をして猫が身を翻す。
だが、それより早く飛び立った鳥と座り込んだ娘に、後足の爪がお下げを掠めた]
…ありゃまぁ。猫も坊も仕様が無いねェ。
それじゃァよろしく頼んだよ。
[森へ向かうアーベルに手を振り、やれやれと肩を竦めて嘆息]
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