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―後日談(4)ウィー―
[ベアトリーチェの言葉は、とんでもなく酷かった。僕はさすがに面食らって、似た顔の姉を見た。翠の目が僕を捕らえている。少し感情が強かった。
姉の手はあたたかい。僕の手はつめたい。昔は逆だったなぁ、と、握った手の上からくるまれた手に視線を落として思った。引き寄せられて、抱きしめられる。
昔は、自分のほうが小さかったのに、今じゃ彼女のほうが小さい。髪の長さも、逆。今とは全部が反対だった]
酷いよ、ビー。僕は――
「ウィー。あなたが何を言ったって、何をやったって、たまたまかかわっただけで。
数日で。どうやって人の心に入り込もうっていうの。
出来る人なんて、あなたが言った、たとえばヘルムートさんとか。才能のある人ばかりよ。だから……」
[苦しくなるから、ずっとそういうことを考えるのはよしてと、姉は言った。
自分本位な言葉だ、とは思う。だけれど僕は、それだけでないのもわかった。たまにこういうことがある。前に姉に言ったら、ウィーは鈍いと文句を言われたけれど]
……うん。そうだね。ごめんね、ビー。
[姉は悲しんでいた。
うぬぼれでもなんでもなく、片割れである僕の苦しむ時にそばにいなかったことを悔やんでいた。
小さな体を抱きしめて、小さく謝罪を繰り返す。ごめん、ごめんね、ビー。でも今は、泣きたい。本当は何でもないふりをして生活していたけど、ずっと会いたかった。
二人で泣いたのはいつぶりだっただろう。
真っ赤に目元を腫らして、家に帰って、遅すぎると両親に怒られた。ひさしぶりに、二人で寝た。
それはとてもあたたかくて、今でも一番ほっとする時間*だった*]
―後日談(5)未来―
[何がしたいのかまだ決めきれないので、旅に出ます。
少年はそんなことを言って、村を出た。あきれた顔をした姉に、いってきますと手を振って。
冬の時期をあの村で過ごすことはない。
ただ、緑のにおいがする頃、雪解けでまだ濡れたような土を踏みしめて、その村に入る。
毎年、というわけでもない。時期は決まっておらず、そして人数も。一人で来る時もあれば、数人というときもあった。
数人の時は、奏者や歌手が一緒にいる。未だ花の忘れられない墓の前で、音楽が奏でられる。
人と話していくことも、いかないことも。
その時次第であったけれど、必ず白い花が供えられている。この並んだ墓と、木々に隠れた小さな墓とに]
[ある日のこと。
どこをどう流れたのか、露店で何か見覚えのある手鏡を見つけた。
思わず手に取って、姉へと送ったりもした。
住所を書かないで送ったはずなのに、結婚するから帰ってきなさいという手紙を受け取った。
勿論、村に戻った。こっぴどく怒られたけれど、手鏡の礼と、祝い品の礼をもらった。
ハグしてキスして、幸せを祝った。
雪の日のこと。
楽譜を買いにきた人がいたけれど、売らなかった。それでもあまりに望むので、写しを売った。新しい写しを作っていると、視界が歪んだ。
時間がたっても、たまにこういう時があった。そういう日は何もできないとわかっている。
旅を続けるに、商売を始めた。物を運ぶ仕事。郵便屋と商人の間くらいで、細々とやっている。
答えがほしいんです、と幾人かには告げたろう。その答えは、まだ、*見つからない*]
/*
お仕事じゃ仕方がない。(ぇ
今日は滑らないように祈りながら運転するんだよ
効果あるかわからないけど。
[龍猫の無事を*祈った*]
/*
無事の帰還ご苦労だ。
イレーネもそうやって笑うんだな。
[頭を優しく撫でながら、笑いかけて]
普段かそうやって笑ってくれるともっと可愛げがあるのにな。
/*
仕事しながらぼーっと過去考えてたら。
以前に偶然見た狼=白雪アーベル
なんてとんでもない無茶ぶりクロスオーバーが浮かんでしまった。
自重すべきだろーか。
/*
だってえーりん悪い噂立ってたもの。
多分えーりんだけじゃない? 知らなかったのは。
[酷い話である]
[龍猫はくろねこに突っ込んだ!]
/*
噂は噂だろうが、今度ここの町の孤児院行ってきてみろ。
[孤児院の住所と、町の大まかな地図の書かれた紙を渡して]
フォルカーと一緒に、ついでに子供たちの相手でもしてきてくれ。
[赤猫さらにくろねこにきりもみ回転で飛び込んだ]
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