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やれやれ。
災難だ。
[お婆さんに声を掛けてから、旅人は一度外に出ていました。
その間にしっかり降られたようです。
ぬれて形の崩れたとんがりぼうしの下で、旅人は溜息を吐きました。]
[大皿の料理を取り分けながら問わず語りに]
アナはホラントのことが本当に好きなんだね。
ドミニク、手だけは洗ってきなさいな。ドロテアさん、一緒にいただきましょう。ツィンカもこの村の村人みたいなものだしね。
[わずかに聞こえる雨音に合わせるように黒猫が尻尾を揺らしている。]
もう、お行儀悪い。
[ツィンカの様子に、ちょっとだけ顔をしかめます。]
あら、アナちゃんはお帰りなの。
でも、ホラントさんが心配しているといけないものね。
……トルテは明日、二人分届けてあげましょうか。
[小さく呟くと、やってきた人たちに挨拶をします。]
はい、せっかくのゼルマ様のお料理ですものね。
あ、でも、牧師様……。
[宿に行ってきます、とは言ってきたけれど、遅くなるとは言っていませんでした。]
……こちらに、こられるかしら?
[奥に入るとすぐに戻って旅人にタオルを渡してやりました。外は思ったより降っているようです。]
旅人さん、お帰りなさい。丁度食事をいただくところです。
神よ、ありがとうございます。良き糧を。
[ドミニクはゼルマの言葉に今まさに飲もうとしていた杯を止めて、テーブルへと置きました。
大男は老女に従い、すごすご手を洗いに行きます。]
……ゼルマさんには敵わん。
[小さい頃のあれやこれや。
達者なおばあさんはホラントよりも物知りかもしれません。]
[女の子が駆けてくるのが見えて、旅人は道を開けました。]
こんな時間にひとりで帰るのか。
村の中なら安全かな。
[そんなことを考えながら、宿に着きました。
ぼうしやマントの水を払ってから、旅人は扉を開けました。]
[帰ってきた旅人に、お婆さんがタオルを渡してくれました。]
ありがとう。
それはちょうどよかった。
[そう言って、旅人も中に入ります。
なるほど、いい香りがただよってきます。]
[ゼルマの言葉を大人しく言う事を従うドミニクの姿にコロコロと鈴の音の様な声で笑います。
すると喉に残っていたトルテが気管に入って、激しくむせます。
ひとしきりむせた後に水を飲み、ぼやきます。]
もう、ドミニクの所為でむせちゃったじゃないの。
おう、旅人さんも出てたのか。
災難だったな。
[タオルを使っている様子にそう言って、椅子に戻ります。
ぼやくツィンカには半眼を向けました。]
なんでオイラのせいだ。
旨いからってがっついたんだろ。
おう。
……神よ、糧に感謝を。
[ゼルマの許可にドミニクは杯に手を伸ばしかけ、めずらしく食前の祈りの言葉を口にしました。
また怒られてストップされるのが嫌だったのは内緒です。]
[ゼルマはドロテアがメルセデス牧師のことを気にしているようなので一声掛けようと思いました。ドロテアの優しいところを気に入っているようです。]
ドロテア、牧師様なら気が向けばここに見えるかもしれないし、心配ないと思うわよ。
[ゼルマは女将さんが牧師にしばしば食事を振舞っていたことは知っていましたが、そのことは黙っていました。 だって、自分にとっては息子くらいの歳のメルセデス牧師が女将さんの居ない日には殆ど宿に寄り付かないことがちょっと妬ましかったのです。]
やあ。みんな来ていたのだな。
[部屋に入ると、まずは食卓を囲む人たちに挨拶をします。]
まったくだ。
まさか、あんなに急に降られるとは思わなかった。
[ドミニクのことばに苦笑を返しながら、旅人はぬれたマントとタオルを持って奥へと引っ込みます。
程なく戻ってくると、旅人も席につきました。]
私、がっつかないもん。
[プィと横を向いて拗ねた振りをします。]
ドミニクがそんなに大きくなっても変わらないからおかしかっただけよ。
[ドミニクの方を向くこと無く、自分の食べる分だけの料理を大皿から取りました。]
[黙々と食べていた木こりは旅人に頷きだけを返しました。
口の中が空になってからぼそりと呟きます。]
トマトのオムレツはゼルマさんの方が旨い。
そこのトルテは黒い森のサクランボだろう。
…たぶん、ドロテアさんのだ。
それなら、よいのですけれど。
[ゼルマの言葉に、窓の向こうを見やります。]
……遅くならなければ、大丈夫かしら。
わたくしも、いただきますわ。
[それから、また少し考えて、席につきました。
ゼルマの気遣いを、無駄にしたくなかったのです。]
手土産持って帰れば機嫌も直るんじゃねえか。
…雨じゃなけりゃ、匂いに釣られそうなもんだがなあ。
[牧師をどう認識しているのか、主を気遣うドロテアにそう言います。
荷物持ちついでに送っていけばいいと無愛想な木こりは思っているのでした。]
[ある程度、食事を口にすると食事をする手を止めます。]
食べ過ぎたら、太っちゃうから……。
もう少し食べたいけどね。
[名残惜しそうに料理を見ます。
でも目を閉じて、誘惑を断ち切る様に立ち、二階の自室へ向かいます。]
ご馳走様、美味しかった。
少し部屋の中でしないといけない事があるから。
[掛けてあった服を取り、二階に駆け上がっていきます**]
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