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ぃた、い。
[さして痛くないのに反射的に口にして、額を押さえた]
ぅ……知ってる………父さまだって、そうだし……。
でも……………。
[小声でもう一度、でも、と言い訳めいた口調は止まらない]
ギュン爺さま、きっと、辛かったんじゃない、かな…。
……………レーネ、も。
[愁いを帯びた瞳で、俯きがちになり、おずおずと幼なじみを見ながら言う]
つらく、ない?
……………人材派遣だけじゃなくて飲食費まで確約させるんだったわ。
[イレーネの返答を聞けば、失敗したなぁ…とか呟いて。
先程入り口の辺りで見かけた2人が広間に来たのを見れば、改めて挨拶をするだろうか]
……あら?
おつまみの用意をするなら、私も手伝おうかしら?
[オトフリートの様子に気付けば、そう声を掛ける]
そうとしか…ってなぁ。
[イレーネへ向けた表情へ返ってきた言葉に髪をくしゃり]
とんだとばっちりだぜ…
アリバイがないってんなら、いっそローザちゃんのとこに朝までいればよかったよ。
[悪びれもせずにそんなことを言ってやれやれだ、と。
もちろん、酔いが回りきる前にこわーいお父様に追い出されたのだが]
へえ、ずいぶん気がきくんだな。
―たしかに、いえてるかもしれないぜ?
いい嫁さんになれそう。
[手際のいいオトフリートへ向けたヘルミーネの言葉に便乗し、にやと笑った]
如何だかって。
そこに関しては、どこまでも信用ないなぁ……。
[ヘルミーネの笑み>>98にぼやくように言いつつ、カップを渡す。
もっとも、それだけの騒ぎを起こしている、という説もあるのだが]
賄いも嫌いじゃないが、俺は今の仕事が一番性に合うんだよ。
[冗談めかした言葉に、少しだけ憮然とした様子で返し。
真顔になって返すハインリヒ>>99の言葉に、ええ、と頷いた]
まったくですね。
調べるということ、記録を残すという事。
それらは、一見なんでもない事のようでも、とても大切だというのに。
[頷き返す表情は、こちらも肩書き相応のもの。
もっとも、その後に続いた言葉>>102には、あのね、と疲れたような声が上がったりしたのだが]
10人目、機織り エルザ がやってきました。
―民家―
[タン、タタン。タタン、タン。
リズム良く鳴っていた音は、荒々しいノックの音に遮られた]
誰かしら。
[色糸の巻かれた杼を置いて立ち上がる。
作業部屋を出て玄関の扉を開けると、白銀を背に難しい顔をした男達が立っていた]
どうかしたの。
……何、ですって。
[話を聞くとこちらの顔も強張っていった]
─広間─
……………。
[辛くないかと訊ねられ、口を噤んだ。庇う素振りも見せなかった祖父にショックを受けたのは事実。その裏にある想いを考える余裕も無かった]
───ジジイがどう思ってるかなんて、知らない。
判ってるのは、ボクが容疑者として見られたってことだけだ。
[フォルカーの額を捉えていた手が滑り落ちる。視線も、幼馴染から外れていた]
オトさん、ボクも手伝う。
[何かを作りに行くらしいオトフリートに気付けば、フォルカーとの話を打ち切るかのよに申し出た]
ユエ、お前も来る?
ご飯作ってあげるよ。
[訊ねながら、フォルカーの足元に居た猫を抱き上げる]
―民家―
いいえ。外には出ていないわ。
だから誰とも会っていない。
……そう。
[問答は暫く続き、最後に諦めたように首を縦に振る。
一度扉を閉めて作業部屋へと戻ってきた]
あともう少しだったのに。
続きは戻ってきてからね。
[機には完成しかけのタピストリーが掛っている。
朱と蒼の花が、天使の腕の中で鮮やかに咲き誇っていた]
ああ。
手伝っていただけますか。
[ローザの申し出>>102に、翠の瞳をそちらへと]
本職に手伝っていただけるなら、それは幸い。
俺が作るより、喜ぶ人も多そうですしね?
おー。
ようやっと『容疑者』らしい顔が。
[失礼な言葉は広間に姿を見せたエーリッヒを見ての感想らしい]
生憎聖誕祭も過ぎたし、謝肉祭の時期でも無いからねェ。
パーティーにしちゃ野郎ばっかで華も無いし。
[やはり冗談のように言って、首を左右に振る]
クク、そうだねェ。
貰ってみるかい学者先生。
[ハインリヒには更に便乗して、楽しそうに笑った]
[部屋の隅に佇むライヒアルト、自分は適当アン椅子に座ることにした。
やや皆から距離があるのは話の邪魔をしないためだったが。
挨拶をされたローザに軽い挨拶を返して、すぐにオトフリートに声をかける様子にそっちの方をなんとなく眺めて、
次に視線が向いたのはイレーネとフォルカーの方。]
青春だねー…。
[呟く言葉、なんか誤解とかがあったかもしれない。
自警団長の孫に、村長の息子までがここに連れてこられてることは疑問には思い、
先ほどの耄碌という話を思い出して視線はヘルムートの方へ]
あいつらも変わらず仲がいいな。
[そして視線は、話し相手の一人になっていたオトフリートへと。
広間にいた面子をあらかた把握したところで、見覚えのない人物に視線が向いた。
オトフリートと話す内容等から、学者かなんかだろうかと思ったり]
―集会所―
[織りかけのタピストリーに埃避けの布を掛けると、着替えやデザイン帳を鞄に入れて家を出る。
集会所に着くとまずこれを書けと紙を渡された]
知らない仲でもあるまいし。
随分と念入りなこと。
[呆れたように言いながらもペンを走らせて団員へ渡した]
――
■名前:エリザベート=ルーベン(Elisabeth=Ruben)
■年齢:22歳
■職業:織物職人
■経歴:村生まれ村育ちの織物職人。エルザと呼ぶ人が多い。
昨年、母が亡くなってからは一人で暮らしていた。
普段は服地等を織っているが年に何枚かタペストリーも織る。
――
……あんたら、人を何だとおもっとるか。
[嫁だの奥さんだの。
さすがに、声が疲れたような響きを帯びた。
そこにかけられたイレーネの声>>105に、そちらを見やる。
ちょうど、猫が抱え上げられたところだった。
当の猫は大人しく抱え上げられているものの。
フォルカーの言葉>>109には、なぁ? と不思議そうに首を傾げていた]
[答えを待つ間、普段逸らしがちな蘇芳色のまなこは、しっかりと幼なじみに向けられていた]
そう、だけど…………
[返らなかった問いへの答えの代わりの、知らないという台詞>>105。
先を追おうとして言葉を探しているうちにイレーネの声はオトフリートへと向けられてしまい、少年は開きかけた唇を引き結ぶ。手は届く位置にあったものの、少年の手が少女へと伸ばされることはなかった。緩く拳を握っただけ]
………うん、何か欲しいみたいだから、作って、あげて。
[猫を抱き上げる様子に、勘違いかもしれない事を言って、邪魔しないようにと傍を離れた]
また、ずいぶんな言い方だな。
俺は捕まるようなことは何もしてないつもりだが。
[ヘルムートにそう返しながら]
確かに女性は少ないな。
まぁ、目的を考えれば女性がいることも疑問だな。
あの屈強な爺さんが相手だしな。
それとも、ヘルちゃんは意外な怪力の持ち主だったりかい?
―広間―
お邪魔するわ。
[人の声がする広間の扉をノックして開いた。
中に集められている面子と人数に目を瞬く]
何これ。
手当たり次第、とか?
[独り言のように疑問を口にした]
―ん?
[容疑者らしい顔?と首を傾げてヘルミーネの見る方へ顔を向ける。
さっき階上へ上がっていたのをちらっと見かけた人物で]
見たところ、あんたも他所モン……ってわけでもないのか。
[ちら、と周りを見ながら首を傾げた]
な?そう思うだろ?
[ローザの笑い声に一瞬悪戯っ子のような笑みを見せ]
俺が?いやー、俺は街にカワイコちゃん達を待たせてるから。
[にや、とヘルミーネへ笑い返す。「あのね」と声が聞こえれば舌を出して笑った]
……まあ、いいか。
手伝ってくれる人は、適当に手伝ってくれると助かる。
あとどれだけくるかわからんし、時間もかかりそうだしね。
[ローザの言葉>>117に反論する気力も何となく失せて。
彼女と、猫を抱えたイレーネを見やってこう言うと、くるり、踵を返して台所の方へ。
明らかに、逃げた]
─ →台所─
─広間─
[抱き上げた猫を何度か撫でて。荒れそうな心を落ち着けようとする。一言でも何か言ってくれれば良かったのに、と言う想いが頭を巡った]
それじゃあ、ちょっと行って来る。
[傍を離れるフォルカーに告げると、猫を抱き上げたままオトフリートを追って台所へと向かった]
─ →台所─
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