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私も雷鳴のおねーさんが居るとは思っていませんでしたよー?
驚きもしないけど。
[呑気な口調に返るのはやはり暢気な喋り方だった]
ケイジさんですね。よろしく。
あ、私はリディアです。リディア=クライン。
[二つ名はエリカが既に口にしているので特に添えず。
軽くぺこり頭を下げた]
それは仕方ないのです。
[可愛いもの優先には同意して頷く]
ケイジさんももふになれるんですか?
[同じような能力の持主なのだろうかと小首を傾げた]
[仮面の下の表情などは当然の如く見抜けず。
棒読みの口調に、軽く、首を傾げながらも]
だって、狐のおにーさんのその毛皮はもふもふできないじゃないか。
[素で返した]
まあ、誰がいても、不思議はないよねぇ。
……やり合うだけでストレスになりそーなのばっかりじゃなくて、良かったけどー。
[リディア返す言葉の後半は、やや、ため息まじり]
―廃墟―
[廃墟にて瓦礫の一部が水面に水滴を落とすが如く揺れ動き]
ん〜・・・よく寝ましたねぇ
[呑気な声と瓦礫を模した何かは取り払われ男は顔を出し、軽く首を左右に動かす]
まぁ気にしてもせんなか。
ワシゃお世辞んも可愛なかしのぅ。
リディアかぁ。
よろしゅうなぁ。
[拗ねはしたが直ぐにいつもの調子へと戻り。頭の中で名前や通り名から先のデータと照らし合わせたりしている]
うんやぁ、これがもっふもふじゃけぇ。
[肩にかけている毛皮を示す]
[見回した視線の先に極彩色な衣服が映りこむ]
っと、ありゃぁ…
[自分の記憶とカードの情報を刷り合わせて]
…だよな、やっぱ。
でもって、あっちの女二人は…っと…
[情報を統合して小さく口笛を吹いた]
これは本当に「面白く」なりそうだ。
……しかし何やってんだかな。あれ。
[ここからでは会話の内容までは聞き取れず
かといって踏み込むほどの興味もなく]
毛皮じゃちょっともふ分が足りなさそうですね。
残念。この勝負はエイキチくんの勝ちー。
[示された肩掛けを見て、エリカに再度肯定の頷き。
小猿に向けてぱちぱちと拍手。悪気はないと思われる]
ですよねー。
ストレスになりそうなの…あ゛ぁ。
[カード情報を思い出し、思いっきり顔を顰めた]
厄介なのも、居るんですよねぇ。
―路地裏―
おう、来たか。
銀行にはちゃんと振り込んでおいてくれたか?
[路地裏で会うのは男と対照的に、きっちりとしたスーツを纏う男。
顔はサングラスで隠しており、表情は見えない。
ただ、淡々とした言葉を紡いでいた。
その様子を気にする事もなく、見せられた証明書を見せられれば小さく頷いて]
じゃ、これがお上りさんが持ってたディスクだ。
何なら確認していくか?
此処は未だ新しい。そこら辺に端末ぐらい転がってるだろう。
[データディスクを渡せば、辺りを見回し…男の言う言葉に顎をさすった]
……。
[10本目の煙草を吸い終わり、辺りに集まる参加者の姿がこれ以上確認できないと考えると、男は懐に隠したままの黒い箱を何やらいじくる]
……。
[片手だけで器用に煙草に火をつけて、その手を懐に入れ、そこから取り出されるのはワイヤーガン一丁]
……。
[無造作にそれを構えて、正面のビルに射出。
先端がビルに突き刺さり、二度三度抜け落ちないのを確認してから、ガンのスイッチを押して、ワイヤーを戻し、その勢いのまま男の体も宙を舞い、正面のビルへと侵入]
……。
[そんな調子で、男の体はビルからビルへと*移動を始めた*]
…良いのか?
偽のディスクかも知れんのに。
[いつもならば、確認をしないはずがない組織。
その言葉に珍しそうに見やると]
――生還が第一、ねぇ。
[話を聞けば、裏の方で名を聞く者がこの地域に潜んでいるらしい。
微かに目を細めるも]
ま。確かに金貸しは信用が第一だからな。
データ破損とかしてない限りは大丈夫だろうよ。
[信用、という言葉が出てくれば苦笑しながら。
男の背を見つつ、眼鏡を中指でかけ直した]
[素に素で返され、飴色はきょとり]
じゃあ、遠慮なく。
……なんて、言うかああああっ!
[言葉と同時に、近くに転がっていた小石がぴょい、と飛び上がり、狐面に向けて飛ぶ。
もっとも、大した速度ではないので、容易く避けられるだろうが]
足りんかー。
やはし地毛ん方がええんかねぇ。
[リディアに言われて落胆すると思いきや、からからとした笑いを零した。拍手された小猿は男の肩で嬉しそうに飛び跳ねる]
うんうん。
皮だけじゃダメだよね、
[肯定するリディアに、こくこくと頷いて。
顔を顰める様子に、また一つ息を吐く]
そ、いるんだよねぇ。
いきなり吹っかけてきたし、油断なんないわ、ホント。
さてさて、まだはじまってはいないようですね
[手の内よりいつのまに現れたのは『ザ・フール』
それを人差し指と中指で挟み、そこより情報を読み取るように視線を動か無言。
目を細め口の端を吊り上げると、手の内にカードを戻しどこぞへとしまいこむ]
では、先程の歌の元へといってみましょっかね〜
[手から伸びるように現れた黒ステッキを上下に動かしながら歩きはじめた]
ぬごぉ!
[飛んできた小石は仮面の額にクリーンヒット。避けられなかったと言うよりは避けなかったが正しいが。男の顔が少し仰け反る]
なんじゃあ、エイキチよりは抱き心地ええ思うんじゃがのぅ。
[痛みなんてないはずなのに、仮面の額を摩り摩り。仮面には皹すら入っていない]
[なにやら話しこんでいる面子を眺めつつ、肩に下げていたぼろい袋(男はザックと言い張るだろうが)から携帯食を取り出して齧る]
[辺りを見回す者と目でも合えば、手のひとつも振って返すだろうか]
地毛の方があったかいですからねー。
[からから笑うケイジや頷くリディアに答え、嬉しそうに飛び跳ねている小猿には更に拍手]
うわ、イキナリとかホントに勘弁です。
やだなー、上手く誰かと潰しあってくれないかな。
[小さく肩を震わせる。本音がぽろり]
[避けられるだろう、と思っていた小石のクリーンヒットに僅かに目を細めるものの]
自分から抱きつくなら、とーさんみたいな全体もふじゃなきゃヤダ。
[すぐに険しさは失せて、きっぱりこう言い切った]
[何度かきょろきょろしていると離れた場所で食事をしている人物と目が合った。手を振られて、こちらもひらひらと振り返す]
ちょっと恥ずかしがりやさん?
[とんでもない感想を口に*した*]
[ぽろり零れたリディアの本音に、軽く、肩を竦めて]
……潰しあいは、期待できないと思うよぉ?
あーゆーロックオンタイプは、ターゲット以外は眼中ないからねぇ。
ま、ボクに来るか氷華ちゃんにくるか、それとも両方巻き込みにくるかは。
その時になってみないと、わかんないけどねぇ。
[急ぐでもなくゆっくりでもない。特に気配さえ消すことなく歩いていれば、携帯食を取り出して食べている男…遠目には。狐面を被ったものと。女性が二人見えて]
どうも〜そこの兄さん。ご機嫌はいかがですかね?
ここいらでは食事もやはりままならないものなんでしょうかね?
[初対面ながらもなれなれしいほどの態度で聞く]
やれやれ、手厳しいこっちゃ。
[少女二人の言葉に小さく肩を竦めた]
とーちゃんは完全獣化ば出来たんか。
……やはし世代重ねたば血は薄れるかのぅ。
[しみじみと言うのは何かを知る故か。長めの息を吐くときょろつくリディアに気付き、その視線を追う。食事をする人物を見つけ、手を振るのには右手を軽く上げることで返す]
いやぁ、単に飯食っとるだけじゃろ。
[リディアの感想にはそんな突っ込みを]
……。
[ある程度、先ほどの場所から移動した所で、男は先ほど同様、眼下を見下ろし、移動中にいくつか見かけた参加者の情報を確認するべく、懐のカードに触れた]
……。
[チェック、修正、エンド。
機械のような精密さで、それらを飽きることなく繰り返す]
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