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呼び寄せたのは果たして何か。
その意を誰一人知る由もないまま、人々は集い始める。
1人目、占星術師 クローディア がやってきました。
様々なモノの混在する世界。
そこには、いつからか一組のカードが存在していた。
『インフィニティ・ピース』と呼ばれる大アルカナカード。
それを全て集め、『インフィニティ・デッキ』を構築した者には、無限の力が与えられるという。
『インフィニティ・ピース』は自ら主を選び、魂を結ぶ。
魂を結んだ者は、『ソウルカード』となったそのピースの力を得て、自らの力とできる。
全てのピースが魂の盟約者を選んだ時。それはデュエルの始まり。
『インフィニティ・ピース』は集い、共振して場を作り出す。
再び一つの『デッキ』へと戻るために──。
☆世界設定
『世界軸破砕』と呼ばれる災禍により、変質した世界。
大雑把な設定は下記wikiページにありますが、基本的には「無茶を通して道理を砕く何でもあり世界」という認識でOKです。
http://werewolf.rash.jp/index.cgi?%bc%ab%b8%ca%be%d2%b2%f0%2f%a4%bf%a4%b9%a4%af%40%b8%b8%cc%b4%b4%c9%cd%fd%a4%cd%a4%b3%2fRickety%20Welt
☆メイン舞台
『インフィニティ・ピース』が共振して作り出したバトルフィールド。
廃墟の町一つとその周辺を丸ごと取り込んでいる。
町は滅んで間がないらしく、漁れば生活必需品はそれなりに確保可能。
居住空間もそれなりに残っているらしい。
近くには小さな湖とそこに流れ込む川。
川沿いには森も広がっている。
☆役職設定
PCは全員、『インフィニティ・ピース』に魅入られ、魂を結んだ『カードマスター』と呼ばれる者。
その出自や能力は様々ながら、何らかの形での戦闘能力を持ち合わせている。
人狼
本来であれば最後に挑むべきデュエルの管理者である『デス』の『カードマスター』クローディアに先んじて挑み、カードを奪取した者。
『デス』のカードを手にした際にその影響を強く受け、クローディアの管理する『魂の檻』に触れる事ができるようになった。
『デス』のカードを他者に奪われたとしても影響はその身に留まり、新たな所持者には影響を及ぼす事はない。
※途中敗北しても、吊りにはなりません。
途中敗北時は白で一発言のみ(コミットのために必須)して、後は赤=墓扱いとなります。
吊り対象から外すため、PL視点で構いませんので狼COは忘れずに行ってください。
※吊り・襲撃がバトルの結果に左右されるため、コミットアンカーの役割をお願いする事になるかと思われます。
囁き狂人
『デス』のカード奪取に協力した者。直接カードを得はしなかったものの、同じく影響を受け、『魂の檻』に触れられるようになった。
※人狼との関係性は好きなように作ってOKです。
村人
デュエルのために呼び寄せられた『カードマスター』。
自身の目的のために、戦いに参加する。
☆吊り襲撃関係
バトルの結果により決定。ルールは後述。
バトルで勝利すると、相手のカードを奪う事ができます。
カードに関する特殊ルール
カードにはそれぞれ、バトル中に一回だけ使える特殊能力が備えられています。
カードの効果は、所有者が自由に決められます。
必殺技に使うもよし、途中のからめ手に使うも良し、です。
一回の戦闘中に使えるカードは一枚のみ。
また、一度使ったカードは、一時的に力を失います。この状態を『休眠』と呼びます。
カードの使用回数は、他のカードの使用回数を移す(『活性化』と呼びます)事によってのみ、回復します。
『活性化』は、一枚のカードにつき、一度のみ可能です。
・例
『ジャッジメント』と『サン』の二枚を所有していて、最初のバトルで『ジャッジメント』を使用。『ジャッジメント』は『休眠』となり、以降使用不可能に。
『ジャッジメント』は残しておきたいので、『サン』の使用回数を用いて『ジャッジメント』を『活性化』。
『ジャッジメント』は再び使用可能に、『サン』は『休眠』になり、使用不可能に。
また、バトルに勝利すると、相手の持っていたカードを奪取して自分の手札とする事が可能です。
ただし、そのバトルで相手がカードを使っていた場合、『休眠』状態での獲得になります。使いたい場合は、他のカードを用いて『活性化』してください。
奪取したカードの効果は、自分で好きなように設定しなおせます。
墓下
デュエルの管理者であるクローディアが、『デス』のカードの力で作り出した結界『魂の檻』。
バトル敗北者は『ソウルカード』を奪われたショックで、一時的にこの空間に囚われる。
『魂の檻』の中では『ソウルカード』に由来する能力こそ失っているものの、それ以外の能力は健在。
☆バトルルール
・1日に起こせるバトルは最大2戦。メモを利用して事前にカードを相談し、自然な流れでバトルに突入。
・一人のPCの連戦は、PL負担の点からやや非推奨。展開的に自然で負担にならない場合はこの限りではない。
・バトルに使用できる発言は全員一律10発言。pt消費量やactには特に制限なし。
・AAの使用による攻撃描写は厳禁。必ず、自分の言葉で描写する。
☆決着までの流れ
・決着判定は、バトル開始後4発言目から可能。メモで実行宣言後、発言に絡める、という流れで。
4発言目、というのは、PC一人の発言数での事ですー。04/10発言以降、ということで! ちなみに、最速で4発言目の投下とセットで判定を投下できます。この場合、3発言目の後に、判定ロールに入る旨を相手に伝えましょう。
連続発言で必殺技の発動を早めるのは可。ただし、連続は2発言まで!
・決着判定ロールは、流れの上で自然な形で止めの一撃を繰り出そうとするないし、直前の攻撃への回避などの動きのある描写を絡めて行なってください。なお、判定は、発言ではなくactで!(墓下や囁きログ内でのバトルに関しては、この限りではありません。何せactができない)
・相手は当たるか打ち返すかを決めてそれを宣言。
打ち返しの場合、先に仕掛けた方がそれに当たるかどうかを決めて、カウンター敗北希望の場合はそれを宣言(この場合は、その時点で勝敗決定)。
当たる場合:当たった方が敗者。判定act抜きでロールを繋げた後、吊りor襲撃の対象に
打ち返す場合:1d20でランダム勝負。数値で勝った方が勝利。流れとしては、
『先手描写→先手act判定→後手描写→後手act判定』
の順番が基本。敗者は吊りor襲撃の対象に
後手が描写前にダイスを振って、その結果に応じたロールを展開するのも可能。この場合、ダイス前にメモで確認を取るのを忘れずに
・同数の場合は、相打ち(吊り襲撃を対象二人にそろえる)
・当事者二人の正式な同意があれば、ランダムせずに相打ちもOK
・勝敗決定後の描写は、基本的には決着判定ロールを仕掛けた側から進めていく。
判定の結果から、仕掛けられた側が先に描写したい、もしくは仕掛けた側が後手に回りたい、という場合は先にメモにて申請し、確認後に進めて行く。
・バトルが一戦しかなく、相打ちでなかった場合、吊りは敗者に。その場合の襲撃の処理は、流れに応じて相談しつつ、決定を。
・バトル二戦発生して一方が相打ちの場合は、次のどれかで対処。こちらも相談しつつ、状況に応じて対応を。
1. ダイスの再度振りなおし
2. 相打ちを優先して、もう一方は何か理由をつけて翌日に結果(吊り襲撃)を回す。翌日のバトルは一戦のみ
3. 連続コミットで三人まとめて墓下に送る
☆拡張ルール:三つ巴
1対1対1で、3人が同時バトルを行う際の拡張ルール。
・三つ巴バトル基本ルール
発言数は最大12
対戦している2人、それぞれに反応を返す事を1ターンと計上
※防御専念や回復行動などの自分にのみかかる行動一つでも1ターンと計上
4ターン目から、勝敗判定可能
判定に入るタイミングは、誰かが宣言してからの一巡
※二番手(or三番手)が宣言して開始した場合、一番手(+二番手)は次ターンの発言で判定
ダイスの出目が、1番高かった1人が勝者、残り2人が吊り襲撃対象に
ダイス目で同数が出た場合は、同数者同士で振り直し即決勝負
脱落希望者は予め宣言する事で、ダイス振り合いから外れる事も可能
・行動順について
特に誰も希望がない場合は、サマリ順に行動開始
手順希望は開始前にメモ申告
手順希望者がいる場合、そこを基準にサマリ順とする
☆進行関係
・プロローグ
『ソウルカード』の導きにより、デュエル参加者が廃墟の町に集まる。
全く知らぬ者同士ではなく、過去に出会った者もいるかも知れない。
※入村後、以下のテンプレにてプロフィールを公開してください。
タイミングなどは任意。
この情報は、『デス』のカードが収拾した情報としてデータベース化され、各自の『ソウルカード』を経由する事で自由に閲覧できます。
■名前:キャラの名前。綴りもあると企画ねこは喜びで泣きます
■年齢:キャラの年齢。詐称などはご自由に
■通り名:いわゆる、二つ名、とか呼ばれるもの。あってもなくてもOK
※ある場合は、肩書きにするのを推奨
■ソウルカード:大アルカナから一枚を選択。『デス』以外の早い者勝ち
※ちなみに、ウェイト版です
■武装:メインで用いる武器
■スタイル:近距離とか中距離とかの得意レンジなど、バトルのスタイル
■特殊能力:魔法とか超能力とか、サイバー系なら改造の有無とか
■その他情報:PCの詳細設定
・1日目 ※48時間進行
前半
カード同士の共振により、『場』が構築される。
カード争奪戦の開始。
※1日目は、各自NPCを相手に二枚目のカードをゲットしてください。
誰がどのカードを獲得するかは、天声でのランダムで決めます。
(サマリ順に名前を並べて各自に fortune で数字を設定。
それを小さい順番に並べ直し、残っているカードを番号順に当てはめる。
同数の場合はサマリ順に並べる)
後半
引き続き、カード争奪戦。
管理者であるクローディアに挑む者が現れ、『デス』のカードと、彼女が所持していたもう一枚のカードが奪取される。
※人狼は『デス』のカードを、囁き狂人はクローディア所持のもう一枚のカードを獲得できます。
ただし、これらのカードは獲得時には『休眠』状態となっています。
赤組の状況と希望次第ですが、ダミーを起動して白ログ上で争奪バトルするのもありです。
・2日目以降 ※24時間進行
カード争奪戦続行。
※狼が入ったバトル一戦しか発生せず、それで狼が敗北した場合、その日はコミットなしの48進行で進め、後半に発生したバトルの勝敗に従い、吊り襲撃を設定します。
・エピローグ
『インフィニティ・デッキ』の完成。
最終勝者によるエンド。
※囁き狂人は陣営外カウントされるため、バトルの結果如何によってはエピで最終戦→エンドの流れになる事もあります。
[ざわめく風、星の動き。
それは、彼女に『刻の訪れ』を告げる]
全ての欠片は、魂の共有者の許に。
……ならば、始めましょう、回帰のための『宴』を。
散らばりし『欠片』を、一つの『世界』へ戻すために──。
[歌うような言葉と共に、す、と右手が空へとかざされる。
その手には、死神を描いた一枚のカード。
それは微かな光を放ち、その光は、風に乗って流れ、散ってゆく。
散らばりし『欠片』を、呼び集めるために──]
2人目、雷鳴天使 エリカ がやってきました。
……っとに、しつこいっ!
[苛立ちのこもる声が、荒野に響く]
ボクは、忙しいんだ。
いつまでも、お前にかかわってらんないんだよ!
[視線の先でじたばたと砂を巻き上げる、巨大な長蟲を睨みながら言い放つ。
とはいえ、長蟲には届かない──というか、このなりで人語を解されるのも怖いが]
あー、もう、急いでるってのに……仕方、ないな。
Sturm,Anfang!
[このままでは先に進めない、と判じたか。
真白の翼を背負った小柄な少女は、右手を上へと差し上げる。
声に応ずるように右手に絡み付いていた銀色の蔦──のように見える腕輪が姿を消し、一瞬の空白を経て、右手に直径30センチ程の大きさの銀色の輪が現れた]
……いくよっ!
[言葉、後、跳躍。
長蟲は奇声を上げつつ、飛び上がった少女へ向けて砂らしきものを吹き付ける。
それを羽ばたきによる上昇でかわして]
せいっ!
[掛け声の後、長蟲の真上から銀色の輪を投げつける。
輪は真っ直ぐに長蟲へと飛び、唸りを上げてその身体を縦に両断した。
一拍の、間。
長蟲は体液を撒き散らしつつ、左右にばっくりと割れる。
もっとも、完全に両断したわけではないので、そう遠くなく再生するだろうが]
……っとにぃ……調子狂うなぁ。
[お世辞にも見目良いとは言えないその様子に、動じた様子もなく。
着地した少女は、飛んできた銀色の輪を受け止めた]
Sturm,Halt.
[紡がれる短い言葉に応じるように銀色の輪は消え、少女の腕には、再び銀色の蔦が絡みつく]
さて、と。
余計な手間、取っちゃったけど。
急がないとね。
……『待ってる』、みたいだし。
[小さく呟き、少女はその背の翼を羽ばたかせる。
自分を呼ぶその『場所』へ]
[やがてたどり着いたその場所で。
魂を結んだカードが記すのはこんなデータ**]
────
■名前:エリカ=ランディール Erica=Landale
■年齢:18歳
■通り名:雷鳴天使
■ソウルカード:『ジャッジメント』
■武装:リングスライサー『シュトゥルム』。
普段は、右腕の蔦モチーフの銀の腕輪。起動コマンドワードを唱える事で、直径30センチほどの、外周に刃を備えた輪に形を変える
■スタイル:リングスライサーを手に持っての近接戦及び、投擲・遠隔制御による中距離戦
■特殊能力:スライサーを制御するための念動力と、翼による飛行
■その他情報:『雷鳴天使』の名で知られる賞金稼ぎ。主に、モンスタータイプのクリーチャー討伐の方面でその名を知られている。
獣化能力を持つ『新種』の第三世代。完全獣化は出来ないが、自在に出し入れ出来る翼を持つ。一説によると尻尾もあるらしいが、そこを突っ込むと血を見れると専らの噂。
────
3人目、傾奇者 ケイジ がやってきました。
かかか、なかなか面白そうな趣向じゃの。
[白狐の仮面を被った男が楽しそうに笑い声を上げた。表情は見えねども、その声色が代わりに男の心情を物語っている]
こげなもんが来た時ぁなんなんじゃろか思うたが、なんちゅーこともなか。
いつもと大して変わらんき。
[ピッと、親指と人差し指で挟んで持ち上げられたカード。それを掲げ眺めるように見やる。そこに描かれているのは、この闇夜から切り取られたかの様な月の姿。男のソウルカードである『ザ・ムーン』だ]
闘って勝つ。
それだけのことじゃけんのぅ。
[仮面の奥で口端が持ち上がる。カードを懐に直すと、腕でマントを翻すかのような大袈裟な仕草をし。白き仮面は闇の中から忽然と消え去る]
[次に現れしは引き寄せられるままに辿り着いた真新しい廃墟。カードより伝えられるは公にされた男の*情報*]
────
■名前:ケイジ(Keiji)
■年齢:不詳
■通り名:傾奇者
■ソウルカード:『ザ・ムーン』
■武装:トンファーのポール部分が腕を覆うような大きな両刃になっているもの。
刃は波打った形状をしていて、先端部は鋭い。
■スタイル:基本的に武器を使用しての近距離。影を併用する場合は離れた相手への攻撃も可能。ただし制限あり。
また、忍びに近い動きをすることもある。
■特殊能力:影を自在に操る。影を他者に模倣し役することも可能。
■その他情報:通り名の通りに派手な服装を好み、常に狐の面を被っている。素顔を見たことがある者は親近者に限られ、過去に面識があっても素顔を晒したことはほとんど無い。口調はやや年寄り染みた独特の訛りのあるものだが、偉丈夫で年若であると推測される。
世界に散らばる組織について精通する者が居るならば、”ケイジ”が世界最大規模の組織に属する者であることを知っているかもしれない。ただし、”ケイジ”がいつ組織に名を連ねたかの詳細は不明とされている。
また、過去に『遊戯』なるものに参加したことがある者が居るならば、”彼”はその人物のことを良く知っていることになるだろう。
────
4人目、闇金の猟犬 ブラウン がやってきました。
[逃げる男が居る。
闇の中へ、闇の中へと。
狭い、暗い、汚い――路地裏へと]
[其れを追う男が居る。
ゆっくり、ゆっくり。
破滅への道を歩かせる]
――さて。もう逃げれまい。
[男は語りかける。
絶壁の様に佇む、廃ビルの壁にへばりつく男に]
何。返せないのは分かってたがね。
君の持つ…そう、ソレだよ。ソレを欲しがる人が居てねぇ。
こういう時の担保だ。大人しく渡してくれると有り難いんだがねぇ。
[そう、しゃがれた耳障りな声で]
[逃げる男には護る物があった。
丁度、服の上から握りしめたデータディスク。
ソレには、文字通り、男が全てを投げてでも守り通した情報が詰まっているのだろう]
――まぁ。
後、半刻でもあれば"君の勝ち"だっただろうがねぇ。
残念だが…
[そう、にこやかに語りかける男の声を遮ったのは一つの銃声。
丁度、コートに穴が開いたのは左腕の関節部で]
おやおや。
[だらり、と垂れた左腕を見て、苦笑する男と。
口元を吊り上げる男]
――参った、ナァ。
[刹那。
其の表情が入れ替わった。
動かないはずの左腕を引き、男に一足で間合いを詰める]
[――]
[動かないはずの左腕は、男の首根っこを勢いよく掴み。
鈍い音と共に白い煙を出した]
――やれやれ。
お気に入りに穴が空いちまったい。
[気絶した男の懐からデータディスクを取ると、路地裏から出ていく]
ご利用ありがとさんでした、っと。
[後に残るは気絶した男とヒビの入った灰色の壁]
[彼の持つカード『ザ・タワー』。
人知れず、その主人の情報を囁く]
――――
■名前:ブラウン(Brown)
■年齢:47
■通り名:闇金の猟犬(Usurer hounds)
■ソウルカード:『ジ・タワー』(THE TOWER)
■武装:義手である左腕
■スタイル:ガタイの良さ・義手のギミックを活かした近距離戦を好む
■特殊能力:『柔よく剛を制す』右手と、本人曰く『剛よく豪を下す』左腕を持つ。
生身である右腕は、筋肉が付いているため近接戦も得意だが、主に「いなし」や「受け流し」も得意とする。
左腕は義手で、機械駆動による馬力と、仕込まれたギミックで戦闘力を見誤らせる。
■その他情報:くたびれた皮のコートに白手袋が特徴的。
ブラウンとは偽名で、闇の金貸し。最初から契約書に書いてあるが、金利が暴利的。
しかし、貸す相手は大抵「ブラックリスト」入りしている相手か素性を明かせぬ者なので、法に訴える事は出来ない。
何処へ逃げようと捜し出すだけの嗅覚(ネットワーク)と、暴力を暴力でねじ伏せるだけの力があるため、返済出来ぬ者から有益な物を奪っていく。
そのため、同稼業からは「猟犬」と言われているとか。
裏稼業で知っている者は知っているだろうが、表の世界に生きる者には縁無き者である。
"客"以外にはそれなりに人の良さ気な反応を返すだろう。
その戦闘スタイルも間合いがある程度近づく事を想定された戦闘スタイルなので、本人もまた表の世界で生きるつもりはない。
主なギミックとして、仕込刃、電流放出機構、義手自体の射出機構などがあげられる。
─廃墟・町中央部近辺─
……っと、ここかぁ。
[ふわり、と舞い降りるのは白い翼。
それはやわらかな羽根を散らしつつ、消えうせる]
ふぅん……最近滅んだ、って感じかな。
クリーチャーの暴走……っていうよりは……かな?
[小首を傾げ、頬に指を添えつつ、呟く。
幼さを残した少女の仕種は、その場にはややそぐわない]
ま、なんでもいっか。
[疑問は一言で切り捨てて。
ぐるり、周囲を見回した]
[路地裏からゆっくりとした足取りで出てきた。
その顔には、微笑とも取れる笑みを張り付けて]
おや。
[空に人が居たのが見えたのか。
ぽつりと呟けば]
なんだ、この辺も物騒なのかねぇ。
まぁ。どんな異形が居るかぐらいは聞いておくか…
客かも知れんしな。
[眼鏡をかけ直すと、やはりその足取りはゆっくりと。其方の方へと歩いていく]
さぁって、と……誰か、いる、かな?
[小さな声で呟く]
アレの言うには、全部で……何人だっけ。
結構な数が集まるはずなんだけど。
[呑気な声で呟きつつ、瞳は油断なく周囲を伺っており。
それと、身にまとった鋭い気配が、『この場』にいるに足るだけのものがある事を端的に物語っていた]
[ゆっくりと。しかし、確実にその気配の方へと]
やれ…まぁ、空から降りてきたんだから、タダもんじゃあないが。
可愛い嬢ちゃんとはねぇ。
[ぽつぽつと呟く言葉は相手に聞こえるか否か]
やぁ、お嬢ちゃん。
こんな辺鄙なところでお散歩かい?
[一つ、瞬く。
呟きを聞き取ったか否かは、外見からは定かではなく]
んー、散歩にくるなら、もー少し風景のいいところがいいかなぁ?
廃墟って、あんまり好きじゃないし。
[問いかけに返すのは、ごく軽い言葉]
だろうなぁ。
こんな所に"良い子"が来るわけぁないねぇ。
[軽く肩を竦めて見せて]
んで。アンタは狩る方か?
それとも、狩られる方か。
[有る意味単刀直入な言葉を投げかけた]
つまり、オジサンも、『良い人』じゃないって事だね。
[くすり、笑いながらさらりと言って]
……その二択なら、間違いなく『狩る方』かな。
[単刀直入な言葉には、あっさりとこう返す。
もっとも、一見丸腰の様子では、信憑性には欠けるだろうが]
はっは。こりゃあ、一本取られたな。
ま。怒られるような事はしてないがねぇ。
[軽く頭を掻きながら]
そうか。じゃあ、金は必要なさそうだ。
最も、こんな所に何をしに来てるかは知らないがねぇ。
[笑いながらも、其の目は観察するように見つめていた]
[頭を掻く様子に、くすくすと笑う。
それだけ見れば、外見通りの少女でしかなく]
んー、お金には困ってない、かな。
こないだ、大き目の狩ったばっかりだしね。
何をしに……かぁ。
それは、みんな違うんじゃない、かなぁ?
[観察するような視線にも、臆するような素振りは見せない]
大きめの、ねぇ。
なかなかやるもんだねぇ。若い子も。
[世間話をするように、小さく相づちを打って]
みんな違う、か。
まぁ、おじさんとお嬢ちゃんが同じ事してたら吃驚だぁな。
…おじさんは大きいの狩るつもりないしな。
大きい方が、捌くのはラクだよ?
[なんでもない事のように、さらりと言う。
実際問題として、大型種の方が『あしらいやすい』のだが]
だよねぇ、オジサン、如何にも裏通りでお仕事してます、って雰囲気だし。
─廃墟・建物の屋上─
絶景かな絶景かな〜。
……っちゅーには程遠いかいのぅ。
そげに思わんき、エイキチ。
[仮面の額部分、そこに遠見をするように掌を宛がい、僅か落胆したような声を漏らす。
エイキチと呼ばれた掌に乗るようなサイズの小猿は、男の肩でウキ、と応じるように鳴いた]
まぁこげな場所じゃけぇ、大暴れも出来ぃっちゅーことじゃな。
さぁて、誰が来ちょおかねぇ。
楽しめぇとええんじゃが。
[そう呟くと、軽い動きで廃墟の上を飛び跳ねて行った]
大きい方が疲れると思うがねぇ。
相手が大きいとこっちも大きく動かなきゃあならんから。
――これが若さの差かねぇ。
[さらりと返された言葉に、小さく溜め息をつきつつ。
実際は言っている意味は違うのだろうけれど]
大当たり、ってな。
日当たりの良い所じゃ目が潰れちまうんでねぇ。
[くつくつと笑えば]
それで。
嬢ちゃんは、此処に何を狩りに来たんだい?
散歩じゃあない。
なら、こんな辺鄙なところに来るとは思えんくてなぁ。
5人目、銀弾 ラス がやってきました。
─今ではない少し前のこと─
[光のまったく届かない路地裏。
今そこに充満するのは、濃密な獣の匂い。
………そして、それを塗りつぶす程の鉄錆の匂い。]
[この場に居合わせるのは、2つの影。
ひとつは壁を背に体の端々から血を流し、四つ足で唸り声を上げる獣人。
そして、もう一方は]
……………ひはっ
[壊れた笑いを浮かべ、獣人に銃を突きつける長身の男。]
相手の、大きさによるんじゃないかなぁ?
[微妙に違う言葉の意、それに気づいているのかいないのか。
楽しげな口調で言いつつ、指先でくるり、と自身の髪を絡め取る。
続く肯定にはまた、楽しげに笑って]
……何を、狩りに来たか?
それは、ヒ、ミ、ツ。
なんてねっ。
あっさりバラしちゃったら、面白くないじゃない?
大きさによるかねぇ…
ま。ただデカイだけなら、疲れるけど楽、ってのは同感だがね。
[中指で眼鏡を軽く上げると、大げさに頭を振って見せた]
若い女の子の特権だねぇ。ヒミツ、ってのは。
まぁ。知る楽しみは作れるかねぇ…疲れるが。
[先ほどと似たような事を零しつつ]
とりあえず、慈善活動をしてる様には見えないねぇ。
散歩じゃあ、ない。若い子なら、遊ぶにももっと良いところがあるだろうに。
――ここからはおじさんの予想だが。
お嬢ちゃんが何時も狩るようなのを狩りに来たわけでも無さそうだ。
大きめの狩ったらしいしねぇ。金のためじゃあない。
しかし、お嬢ちゃんはこんな所に来る必要があった。か。
これ以上はおじさんは分からないな。
そーゆーコト。
大きい『だけ』なら、どっか脆いもん。
[同感、という言葉ににっこりと笑う。
その笑みは、特権、という表現に、悪戯っぽいものへと転じ]
そうねぇ、慈善活動で生きてけるほど、ラクなとこにいないし。
遊ぶんなら、もっと賑やかなとこ行くかな?
[髪を絡めていた指を外し、す、と頬に添える。
右腕に絡みつく銀の蔦が、微か、煌いた]
……ん、大体せーかい、かな。
ここに来なきゃいけない、って、ウルサイのがいてねー。
[刺し違えてでもその首を掻っ切らんという魂胆が見え見えの獣人に対して、彼はただニヤニヤと酷薄な笑みを浮かべるのみ。]
お兄さんさぁ、俺の仇名知ってる。
[ニヤニヤ顔のまま、トリガーに掛かる指に力が篭り、]
【タンッ】
[放たれた銃弾は、獣人の肩を抉る。
それは致命傷と言うには僅かに足らず。痛みを耐えて獣人は彼に飛び掛ろうとする。
だが、彼は慌てた様子もなくますます笑みを深めると、]
銀弾(シルバーバレット)。化け物共の絶対の『死』
残念だけど。あんた、もう詰んでるぜ。ひはっ
[その言葉通り、飛び掛ってきた獣人は彼の首に襲い掛かるまでに既に絶命。ただ、勢いのまま彼へと覆いかぶさってくるのみ。]
─廃墟・中央部─
[建物の上を気ままに飛び回り、街の中心部辺りへと差し掛かった時]
…ぉ、誰か居ったなぁ。
おっちゃんと嬢ちゃんかいね。
まさかこげな場所で逢引ちゅーんはあるんじゃろか。
[その発想はどうなのか、と言わんばかりに小猿がぺちりと仮面に突っ込んだ]
かかか、すまんすまん。
どれ、ちょお挨拶しちょーがええじゃろかね。
[言いながら足は建物から離れ、軽い身のこなしで地面へと降り立った。
着地点は壮年男性と少女が話をする近く]
"だけ"ならなぁ。
"だけ"じゃなかった時は疲れる上に骨が折れるねぇ。
[もう良い歳だしなと、肩を竦める]
良い男も居ないわなぁ。
こんなおじさんしか居ないだろうからねぇ。
[ちら、と。
先ほど男が来た路地裏を見て…視線を戻した]
おやおや命令か。そりゃあ難儀なこった。
ま、若い内の苦労は買ってでもしろ、って昔の人間は言ったモンだがねぇ。
[くつくつ。小さく笑いながら。
近くに急に現れた気配を顎で促し]
あれかい?お嬢ちゃんの言ってた理由は。
ひはっ、うっぜ
[壊れた笑みを浮かべたままそう言うと、乱暴に獣人の亡骸を蹴り飛ばす。]
あーあ、クソ化物野郎の血がついちまったじゃん。
うっぜ、このっこのっ
[ケタケタと笑いながらガスガスと獣人に更なる暴行を加えていたが、その肩に鋼の鳥が降り立つ。それと同時、イヤホンに通信が入る。]
……あっ? 次の依頼? いやいや、今終わったところっしょ?
人使い荒いってレベルじゃねぇべ?
………で、次はどんな化物を●させてくれんの?
[イヤホン越しに話す相手に、ひたすら愉しそうにそう返しながら、彼は路地裏をあとにした。]
『だけ』じゃないときに、攻略するのが楽しいんじゃないかなあ?
[良い年、と肩を竦める様子に、くすくすと笑う]
そうだねー、さすがに、オジサンは守備範囲外だ。
[さらっと酷い事を言う。瞳は視線の動きを追うが、何かいう事もなく]
命令って言うか、なんていうか。
ま、ボクも興味があったから、いいんだけどね。
でも、苦労は買ってまでしたくなーい。
[あっけらかん、とした口調で言い。
降ってきた気配に、飴色の瞳を向ける]
んー……どうなんだろ?
[緩く首を傾げつつ、取るのは、思案の素振り。
胸元で、古びた銀のロザリオが揺れた]
よっと。
やー、邪魔じゃったかいのぅ?
[着地は顔を下に向けてしゃがみ込む形。
それからゆっくりと立ち上がり、仮面を被ったその顔を二人へと向けた]
[声は軽く明るいもの。
仮面の奥の瞳は二人を見定めるような視線。
その最中、一度だけ少女の胸元にあるロザリオにも視線を向けた]
それは残念…しかし、気があったとしても、矢張り元気がありそうだからなぁ。嬢ちゃんは。
おじさん、ついていけるか分からないからねぇ。
[はっは、と苦笑しながら]
ま、老害共が若いのを上手く使うための言葉だからねぇ。
若い子がそう言うのも間違いじゃあない。
[そう、ようやく視線を其方の方へと向けた]
邪魔…でもないかねぇ。
ま。おじさんの若い子と話す機会を邪魔した、と言えば邪魔した事になるのか。
[仮面を被る者に軽く肩を竦めて見せた。
其の目は仮面の奥を探るように、眼鏡の奥で細める]
ん、と、別に邪魔じゃないと思うよー?
単なる立ち話しかしてなかったし。
[仮面の男の問いに、さらり、と返す。
向こうの視線がロザリオに向いた事に、飴色の瞳は一瞬きょとり、とするも、警戒を緩めた様子はなく]
だって、若いもん。
オジサン無理させる気はないから、大丈夫だよ?
[苦笑に返すのは、楽しげな笑み。
間違いじゃない、という言葉には、だよねー、と言いつつまた笑った]
かかか、そら失敬。
若ぁ娘御と話すんが機会少な言うんじゃったら尚更じゃき。
[仮面により籠るかと思われる声は思いの他はきと通る。
壮年男性へと返す言葉は楽しげ。
瞳の部分に小さく開けられた仮面の穴からは、闇色のみが垣間見えるだろうか]
ほぉかぁ。
ほんなら気にせんようしちょおかね。
ほんで、なしてこげな場所居るか聞いてもよかと?
ああ、ワシゃケイジっちゅーもんじゃ。
こっちぁエイキチっちゅー。
あんさんらのことも聞いてもよかね。
[名乗る時に親指で自分のことを指し。
小猿の紹介の時も親指で指し示す。
紹介と共に小猿はキッと鳴き、挨拶するように手を上げた]
はは、すまないねぇ。
無理はしたくないのが本音だなぁ。
最近は傷が治るのも遅いからねぇ。
[だから、若いのにやらせたくなる、と小さく笑った]
ま、老害共の嫉妬と楽したいがための言葉だ。
真に受けても良いし、真に受けなくても良い。
おじさんだったら、嫌だって首を横に振るがねぇ。
[仮面の奥の闇。
すい、と見据えると、眼鏡をかけ直し]
はっは、気にしなくてもいいが。
気にするなという前から気にしてないようにも見えるねぇ。
[ふ、と。
細めていた目は元に戻っている]
それで。
狐の遣いは何しに来たのかねぇ。
まさか、嫁入り前の一仕事ではなかろうに。
[彼の持つカード。アルカナT『ザ・マジシャン』。
そこから伝えられるのは彼の素性と能力。]
■名前:ラスト=ルクスリア(Last=Luxuria)
■年齢:見た目20代前半
■通り名:銀弾(シルバーバレット)、異形殺し、化物狂い
■ソウルカード:『ザ・マジシャン』
■武装:拳銃、右手の一見格闘に向かなさそうな爪
■スタイル:基本は遠・中距離からの拳銃の攻撃
■特殊能力:体内で当人の知るあらゆる組成を生成できる能力。
劇薬から麻薬まで何でもござれ。さらにそれを体外分泌する事も可能。
相手を知れば、必殺の毒すら生成可能。
ケイジ、と、エイキチ、ね。
[名乗りを受ければ、少し考えた後…]
ブラウン。
ま、一仕事終えた所だ。
それで、嬢ちゃんを見つけたから何をしているのか、とね。
なんで居るのかー、って、みんな聞くんだなぁ。
[ケイジ、と名乗った男の言葉に、こんな呟きを漏らし]
ボクは、『呼ばれた』から、ってコトにしとこうかな。
それ以上は、ヒミツ。
[問いに答えてから、小猿に目を丸くする]
わわ、なにそれ、なにそれっ。
あ……ボクは、エリカ。エリカ=ランディール。
……でも、なぁーんとなく、ここにいると『無理しない』はきかない気がするなぁ。
傷が治るの遅いんだあ……それ、大変だねぇ。
[他人事じみた物言いは、文字通りの他所事であるが故か]
ボクだって、ふつーにパスするよー。
大体、苦労なんていらない、って言っても落ちてくるんだから。
そう見えちょおならそうなんじゃろて。
否定はせんき。
[再び、かか、と笑い声を上げる。
狐の遣いと言われると大袈裟とも言えるくらいに首を傾げ]
狐が猿連れて仕事する思うかいね。
物見遊山じゃ。
[紡いだ言葉は真実であり嘘]
ほぅほぅ、ブラウンなぁ。
何じゃい、そっちも訊ねちょったんか。
猟犬が獲物見つけちょうか思うた。
[さらりと紡いだ言葉は相手の生業を知っていることを含んだもの]
こげな場所居るんじゃったらそら聞くじゃろて。
ほぅほぅ、『呼ばれた』か。
それだけで十分じゃき。
[紡ぐ声は笑いを含んで居た。
小猿を見て目を丸くする少女に、小猿はキキ?と小首を傾げる]
エリカじゃな。
エイキチ触ってみるけ?
[言うや否や、小猿は男の肩からジャンプして少女の肩へ飛び乗ろうとした]
悪い子にお説教したい大人は多いんだな、これが。
…エリカ、ね。
[名前を覚えるように小さく呟いて]
ま、そういう時のために若い子がいるってこったな。
年功序列というおじさんに優しい言葉まである。
上から降ってくる苦労を、こう、年齢順に落としていくみたいな感じでな。
[はっは、と小さく笑った]
猿の手も借りたいってか?
ま、そうでなくても、こんな所で見れるのは廃ビルに荒れ地ぐらいしかないと思うがねぇ。
少なくとも、遊ぶ山はないな。
[首を傾げる狐に肩を竦めてみせると]
空から降りてきたからカモかと思ったら。
天使様だった、ってオチだぁな。
[知っている様子には一瞥するも、眼鏡をかけ直して表情を隠す]
[十分、という言葉に、飴色の瞳には一瞬だけ険しいいろ。
しかし、それは肩へ飛び移ってきた小猿に、あっさり消えた]
わー、わー、わー。
初めてみたあ……ちっちゃいの、かわいー。
[そーっと撫でてみたりしつつ、きゃーきゃーと妙に盛り上がっていたり。
もしかしたらほんの一瞬、銀色の何かが揺れるのが見えたかも]
■その他情報:長身痩身の青年。革のぴっちりしたスーツ着用。
腰にはホルスターに挿された拳銃。
そして、右手の人差し指と中指には切り裂く用途には明らかに不向きな対向した一対の爪。どちらかと言えば、『挟む』『掴む』といった用途の方が向いていそう。さらに、そこから伸びたコードは手首につけられた小型モニタへ。
肩にいつも止まっている鋼の鳥は『ゼロ』。
元は各地を放浪して、善悪問わず『獣を模す新種』や『獣人』を狩っていた。
3年ほど前に今のクライアントに召抱えられて、情報収集から暗殺までこなしてきている。
『獣人』への執拗な偏執は、幼い頃両親を殺されたから。
…………と、当人は言っているが正直眉唾物である。
……でも、ボクは悪い子じゃないからっ。
[ブラウンの言葉に、しれり、と言ってのけた]
上から順に落ちてくるなら、余計に買ってまでとかいらない。
[きっぱり、とこう言って。
自分の事が天使様、と称されることに、僅かに目を細めるものも何かいう事もなく]
さぁて、と。
もうちょっと、ここら見て回った方がいいかな……。
[それから、小さな声で呟いて。
ちょっと名残惜しげに小猿をケイジに返したなら、じゃあね、と言って、*駆けて行く*]
それを言うなら猫じゃき。
エイキチは旅の友じゃけんのぅ。
こげな場所じゃからこそ、面白いもんがあったりするんじゃ。
こん瓦礫ん山はワシんとっちゃ遊ぶ山じゃて。
[最初の言葉には笑って返し。
遊ぶ山については屁理屈染みた言葉を返す]
ほぅほぅ、カモがネギ背負っちょるんやなく、天使が降りて来ちょおか。
確かんエリカじゃったら天使見紛うてもおかしなかと。
[一瞥は笑む気配だけを返し、紡ぐ言葉と共に視線は少女へと]
[飴色の瞳に現れた険しい色は気付かなかったか、気にしなかったか。
小猿を撫でる様子にどこか満足げにしている]
[一瞬垣間見えた銀色には、あからさまにじーっと視線を向けていたやも]
悪い子にはお仕置きをしなくちゃならんからな。
悪い子を探すのにやっきになってるんだよ、おじさん連中は。
…まぁ、普通そうだねぇ。
そこまでやったら良い子、って言えるけどなぁ。
[そのまま何処かへ言ってしまう様子を見れば、軽く手を上げて見送り]
猿の手には願いを叶える力があると聞くがねぇ…最も、代償を払わねばならんそうだが。
[ポツリと呟いて]
面白い物、ねぇ…俺にゃあ"客"ぐらいしか居なさそうだが。
ま、瓦礫に埋まらんようにな。
[子供に言い聞かせるように小さく笑いつつ、頭を掻いた]
そういうこった。
最も。"狩る者"で名のあるやつぁ、天使の名を持ってるのが多いみたいだけどねぇ。
[少女から返された小猿は定位置である男の肩へと]
ほぉ、ようけ知っちょおのぅ。
流石は、っちゅーことじゃろか。
エイキチにもそげな力あるんかいのぅ?
[疑問の声は肩の小猿へと。
問われた小猿は首を傾げるだけだったが]
残念じゃがワシゃああんさんの客にはならんのぅ。
まぁ、瓦礫に埋まる程落ちぶれとらんき。
『狩る者』かいね。
多いんかは知らんが、天使っちゅーんがつくんはようけ聞くかいのぅ。
生業に限らず、じゃがの。
さぁて、ワシももうちょい回って来るかいのぅ。
面白いもんあるかも知れんき。
あんさんも仕事終わっちょおなら、ちゃっちゃか帰るんがよかと。
他に用があるっちゅーんなら止めはせんけんね。
[そう言って男はまた建物の上へと飛び上がる。
紡いだ言葉はここで何が起きるのかを知るような*口振り*]
さぁてなぁ。
あくまで俺が聞いたのは、猿のミイラの手だがね。
まぁ、そうそう猿の願いが叶って毎度代償を払ってる、ってなったら大変だぁな。
[エイキチの様子を見ていたが、ふ、と小さく笑い]
そりゃあ残念だ。
お前さんが客だったら、真っ先にその仮面を担保にしてやるのにな。
ま。今のご時世翼持って飛んでるだけで天使に見えらぁな。
其処にあるのは人襲ったか襲ってねぇかの違いだけだろ。
面白いモン、ねぇ…
[もう一度、ケイジの言った言葉を反芻し…]
それにしちゃ、さっさと帰れって言うか。
[上へと飛んだ者に、呟くように言うと。
ポケットに手を突っ込んで歩き始めた*]
…新しい"客"、とかな。
─廃墟・街外れの湖─
……あれー?
[とことこと、傍目呑気な歩みが止まる。
飴色の瞳が捉えるのは、青い水を湛える小さな湖]
へー、こんな場所もあるんだ……。
……水棲のクリーチャーとかも、いるのかなぁ。
[そこで、魚と言わずクリーチャー、というのはどうなのか]
─河辺─
♪か〜ぁぜ〜ぇ〜がぁ〜 吹か〜ぁ〜ばぁ〜
く〜ぅも〜ぉ 流ぁ〜ぁれ〜ぇ
落つぅ〜る〜ぅ か〜ぁげ〜ぇがぁ〜
我が〜ぁ〜身〜ぃを〜 過〜ぃる〜ぅ
[街の傍を流れる河の傍。男はそこに仰向けに寝転がりながら唄を口にする。今見えた情景を即興で唄ったらしい。見上げた闇色は空を流れる雲を捉えている]
暇じゃのぅ、エイキチ。
他にも居るんか思うたが、まだ集まっとらんのじゃろか。
[あれから廃墟の街をあちこち回ったが、先に会った人物以外に遭遇したものは居なかったようだ。小猿は問いに同意するようにキィと鳴き、男の腹の上にちょこんと座り込んで居る]
[しばらく、湖の周りを歩き回るも、変化らしきものはなく。
やがて、歩き回るのにも飽きたか、ふわ、と真白を広げて水面に降り立つ。
傍目、水の上を歩いているかのような状態]
……むぅ。
何もいないのか、単にスルーされてるのか。
[波紋が広がるだけの水面につまらなそうな声を上げた後。
湖に流れ込む流れの上を、波紋を散らしつつ歩いて行く]
なぁんかいれば、ヒマも潰せるんだけどなぁ。
[そういう問題なのかと]
あ゛ー、ええ陽気じゃけぇ。
[燦々と照る太陽に男は次第にウトウトし始める。のんびりとした声で言いながら寝かけた時]
「…キッ?」
[小猿が河面に立つ人影を見つけて、くりっと顔を向けた。その人影にアピールするように男の腹の上で何度か跳ね上がる]
むぉ、何じゃエイキチ。
何ぞ居ったか。
[腹にかかる衝撃に男が頭だけ持ち上げた]
……ふつーに、川、かぁ。
この深さだと、水棲系はいなさそー。
[だから何を探しているのかと]
あっちの、森の方はどーかな?
[そんな事を呟きながら、水面から離した飴色の瞳が、跳ねる影を捉えた]
あ。
さっきのちっちゃいのだ。
[小猿です。という突っ込みはさておき。
ただ歩き回るのにも退屈していた頃合、自然、歩みはそちらへと向いた]
[人影がこちらへと近付くのに気付くと、小猿は男の腹から降りて水際へと]
おー、エリカかいな。
水上散歩たぁ優雅じゃのぅ。
[腹から小猿が降りたことで男の身体も上半身を起こす形となり。河面を歩くようにやって来るエリカに対し明るい声を向けた]
やほー。
[呑気な口調で言いながら、身体を起こしたケイジに手を振る。
それから、ぴょん、と川岸に上がり、寄ってきた小猿の横にちょこなん、と座り込んだ。
……やっぱり、何か振れたかも]
んー、散歩っていうか、ね。
何か、暇潰しになるものいないかなぁ、って思って歩いてたんだけど。
[起き上がるとどかりと胡坐をかき。左肘を足に突き、手に顎を乗せる]
暇潰しのぅ。
こげな廃墟じゃ何ぞ残っちゅーもんもなかかねぇ。
ドロボーん真似事じゃったら出来かもしれんが。
[言いながら、かか、と笑った。小猿はと言うと、横に座ったエリカを見上げ、素早い動きでその肩に登ろうとする]
[振れた何かは勿論、男がじーっと視線を送っていたり]
見た感じ、最近できた廃墟みたいだから、探せば何か出てくるかもねぇ。
[くすり、笑いながらのんびりとした言葉を返し。
肩に小猿が登ってくると、何やら嬉しげに目をきらきらとさせつつ撫でようとする]
[今のところは、視線の行方には気づいていないらしい]
食いもんもありゃあええんじゃがのぅ。
ヒトは食わんと生きられんけぇ。
[言いながら、エリカの肩に登る小猿を見やる。尤も、振れる何かを交互に見やる形になるのだが。小猿は伸ばされた手に抵抗すること無く、大人しく嬉しそうに撫でられて居る]
ほいで、そん揺れてる銀色んは何ね?
[遠慮は無かった]
そーなんだよねぇ、動くとお腹空くし。
なんか、残ってれば……。
[残ってればいいんだけど、という言葉は、ぶつり、と途切れた]
……ってー!
乙女のヒミツにいきなり突っ込むかあああっ!
[秘密以前に、隠せてません。
取りあえず、銀色のもふもふした物体は、姿を消しはしたのだが]
エネルギー切れにならんばええがなぁ。
[まるで他人事のような雰囲気で口にする。声には笑う気配が乗り、乙女のヒミツとの言葉にもその笑いは残ったまま]
そげなこと言われてものぅ。
見えてもうたき、気になってしもたけぇ。
[からからとした笑いが響く。小猿はエリカの豹変に肩で首を傾げていたとか]
[前後の話題は見事に飛んだらしい。
飴色、ジト目で狐面を睨みつけ]
見なかったことに、すればいいっ!
[無茶言った。
小猿が首を傾げる様子にも、気づく余裕はないようで]
─廃墟・街外れ─
あー、うぜぇ
俺個人の用事だっつぅのに、「じゃあ情報収集お願いします」とか
クライアント様は俺を過労死させたいのかねぇ
[嫌そうな言葉とは裏腹に、その表情は相変わらずのニマニマしたもの。]
まあ。あれこれの恩義は感じてるしぃ
気が変わるまではお付き合いして差し上げますかね、っと
[ジト目は気にした様子もなく。声は上がらねど笑う気配はそのまま]
じゃけぇ、出てるん知らんままっちゅーんもなぁ。
エリカかて他ん奴らに更に見られるよかええじゃろ。
こん後は気ぃつけぇも出来ぃじゃろし。
なぁ、エイキチ?
[言いながらエリカの肩に居る小猿に同意を求めた。小猿も「キキ」と鳴いて、慰めるようにエリカの頬をぺちぺちと叩く]
─ →湖畔から少し離れた場所─
…………ん、あれ…………は
[ここから少し離れた場所。そこに見えたのは仮面の男と話をする白翼の少女。]
…………ひはっ。これはツイてるねぇ
[にまぁと目を細めながら、ぺろりと舌なめずり。]
う゛〜〜〜……。
[恨みがましい響きの声が上がる。
低めの声は、聞きようによっては獣の──狼の唸り声と取れなくもない。
いつもなら、速攻首掻きも辞さない話題ではあるのだが、小猿のぺちぺちがそれを思いとどまらせたようだった。
ぽふぽふっ、と頭を撫でて、それで落ち着く事にした。
らしい]
[だが、一転。壊れた笑みを消してスッと目を細めると]
……ゼロ、陽動だ。精々、お嬢さんの気を引いときな
[そう言うと、肩の鋼鳥は少女と仮面の男の元へと。
そして彼自身は、迂回し彼らの後背をつける位置へとゆっくりと移動していく。]
[恨みがましげな唸りには、また、かか、と言う笑いが漏れた。仮面の奥では闇色が細められていたのだが]
まぁ気ぃつけぇこったなぁ。
獣人はつけ狙われることが多いけぇ。
いろーんな意味でのぅ。
[どこかしみじみとした色が乗ったのは気のせいでは無いだろう。小猿は再び撫でられて満足げ]
……むぉ、なんぞね?
[しばらくして舞い現れる鋼の鳥。仮面が上を向き、闇色が鳥を捉える]
[笑う声には、やはりむぅ、とした表情を見せるものの]
……まあ、ねぇ。
さすがに、ボクの世代までくるとそうでもないけど。
とーさんとか、そのとーさんとかは物凄い追い回されたらしいし。
[つけ狙われる、という言葉には、小さく呟く。
飴色が、一瞬、ロザリオに向いた]
……ん?
なに、あれ?
[しかしそれも束の間、大きな瞳は飛来する気配に上を向く。
視界に入ったのは、鋼の鳥]
とーちゃんと、そのとーちゃん、のぅ…。
[闇色は一度エリカへと向き。ロザリオに向く飴色を見やる]
……銀──の─狼……。
[極小さく呟かれたそれはエリカの耳に届いたか。声色は懐かしげなものとなる]
[鋼鳥はパタパタと二人の下に舞い降りると、クイと首を傾げる。
それは予め鋼鳥にプログラムされている陽動のための所作。
そうして、鋼鳥が二人の気を引いている間に]
…………ひはっ
[彼自身は二人から程近い茂みの中。]
うん。
とーさんのとーさんには、とーさん自身も会った事ないらしいけど。
[ケイジの言葉にこくり、と頷く。
ごくごく小さな呟きは、完全には聞き取れなかったらしく、ただ、声色に不思議そうに瞬くだけ]
……それはそれとして、これ、なんだろ?
[小首を傾げる鋼の鳥に視線を移して呟く。
もふ系でないものには、興味は薄いらしい]
そうけぇ。
エリカも可愛ぇき、とーちゃんもじーちゃんもええ男じゃったろうなぁ。
[懐かしむ気配を押し込め、揶揄うように言葉を紡ぎ。意識は再び鋼の鳥へと]
なんじゃろのぅ。
誰かん連れ歩いとるんが逸れたんじゃろか。
[無造作に鋼の鳥へと右手を伸ばしてみた]
そこは、素直に喜んどくね。
[可愛い、という評価ににこり、と笑う。
懐かしまれる由縁などにはついぞ気づかぬままに]
んー……あのオジサン……ではなさそう。
他に、誰かいるのかな?
[言いつつ、鋼の鳥に手が伸ばされるのを見やる。
潜む気配には、気づいているのか居ないのか、定かではなく]
[無造作に差し出されるケイジの手。鋼鳥はチチッとそれを見上げ]
「カカッタナアホガ!」
[それと同時、弾丸の如く飛び出したラスはエリカに近接。
銃口をその頭に付き付けようとする。]
……っ!
[気取らせたのは、その身に引き継ぐ獣の血か。
飛び出す気配に、飴色が険しさを帯びる。
翼が大気を打つ音の後、周囲に舞うは白の羽根。
白は残像のみを残し、やがて、草の上にはらり、と落ちる]
……っぶない、なぁ、もう。
[中空に舞い、はあ、と大きく息を吐く。
小猿はいつの間にか、両腕で胸元に抱え込んでいたとかいないとか]
[笑うエリカには笑む気配を返し。片言で喋った鋼の鳥には少しだけ感嘆の息]
おー、喋りおうた。
[暢気にそんなことを言ったとか。伸ばした手はそのまま鳥を鷲掴む]
ようけ出来とぉな。
おまはんが鳥かいね?
[矛先が自分へ向いているわけでは無いためか、余裕綽々と言った態度で飛び出て来た人物へと声を向けた]
[突き付けようとした銃口は、しかし舞い上がることによって距離を離される。]
ひはっ。流石………ってとこかねぇ
雷鳴天使様の異名は伊達じゃないってわけだぁ
[その言葉に残念そうな気配はなく、ただひたすらに愉しそう。
ちなみに、ゼロを鷲掴んでるケイジは眼中にない様子。
そして、鋼鳥はケイジの手の中でジタバタ。]
[『雷鳴天使』と呼ぶ男の声に、す、と飴色が険しさを帯びる]
それはどうも、って返すとこ?
……ま、ボクだって伊達や酔狂でこんな名前で通してるわけじゃないしね。
[やや低めの声は、僅かに鋭さを帯びるものの。
それを紡ぐ唇を彩る笑みは、どこかあどけない、悪戯っぽいもの]
何じゃあ、無視かいね。
ほうとくなかねぇ。
[詰まらない、とジタバタする鋼の鳥を右手で掴んだまま、顎から解放された左手であちこち引っ張り回す]
そらおっちゃんよかは嬢ちゃん相手にするんが男としちゃあええやろが。
[論点が違います]
ひはっ、ばっかおめ。答えなんか聞いてる訳ないじゃん
だがそうだねぇ…………あんたとはいい愛し合い方が出来そうで嬉しい限りではあるねぇ
[けらりと笑いつつ、懐に手を差し入れる。
そこから垣間見えたのは、カードの角。
それを今まさに摘み出s……]
……あぁ!? ちょ、おま。どーいうことよ、それ
まだ戦うなぁ? カードが出揃うまで……って
この最高まで上がったテンションどうしろってんだよ!?
[……そうとしたところで、突如、耳元に手を当て、そう怒鳴り出す。]
………………。
[笑ったかと思えば、今度は怒鳴りだす様子に]
……実は、なんも考えてないだけとか。
[ぼそ、と呟いた。
目は、かなり冷ややかかも知れない]
……聞こえてんぞ。クソが、好き放題言いやがって
[酷い言い様の二人に小声で毒吐きつつ、キッと遥か上空を一瞬睨みつけ]
…………くそったれの視姦魔神め
[ポツリとそう呟いて、チッと舌打ちすると]
…………上からの通告で、「まだ手を出すな」だと
愛し合うのはまた次の機会にとっとくぜ
[そう言って、エリカに向けていた銃口を逸らし腰に収める。]
そりゃ、聞こえるように言ってるもん。
これで聞こえなかったら、それこそ、どこの世界のヒトですか、って話だよ。
[毒づく様子にさらり、と言う。
飴色は、険しさを帯びたまま]
次の機会、ねぇ。
……有体に言うと、アンタって、全然タイプじゃないんだけどね。
いろんなイミで。
[ふわり、と地面に舞い降り、ずっと抱えていた小猿を離す。
それから、ん、と言いつつ身体を伸ばし]
さて、と。
まだ見てない場所もあるし、ボクはそろそろ行こうかな。
じゃあねー?
[軽い口調で言いつつ、小猿に向けて手を振り。
ふわ、と白の欠片を散らして、どこかへと*歩き去り*]
[舌打ちをする男性の方は見ていない。先に男性が男を無視したかの様に鋼の鳥に仮面は向けたまま]
あいででででで。
[鳥の嘴に突かれていた。
小猿はと言うと、エリカの手から降ろされ、立ち去る様子に手を振り返していた]
ひはっ、言ってくれるねぇ
自発的にセロトニン作るらねぇと、意外で手が勝手に動いちまいそうだわ
[壊れた笑いを浮かべるが、眼だけは冷静に冷酷にエリカを見据える。]
まあ、それでこそじわじわと愛し甲斐があるってもんだがなぁ
せいぜい、そこらの有象無象に殺されないように注意するこった
[その場を後にする、エリカの背へとそう投げかける。]
…………で、そろそろソイツ返してもらえるかねぇ
一応、大事な借りモンだったりするんでな
[そう言ってくるりと突っ付かれているケイジに向き直る。]
おお、そら失敬。
[言われてようやく鋼の鳥を手から解放した。代わりに小猿が駆けて来て男の肩へと飛び乗る]
じゃけぇ、銀弾までこげな場所居るたぁのぅ。
あ奴ら居ったら顔真っ赤んして飛びかかっとったろうなぁ。
[言いながら、突かれた左手を撫で摩り。小猿も真似して小さな手で撫で摩り]
[解放された鋼鳥はパタパタと羽ばたき、彼の肩へ。]
およ、俺のこと知ってるとはちょっと意外だねぇ
動きづらくなっちまうから有名になるのは望むところじゃないんだけどなぁ
あいつ等ってのが誰かは知らねぇけど、そうなったならそれはそれで楽しめそうだねぇ
[ニヤニヤとそう返す。]
獣人やら獣型を模す新種を手当たり次第狩っとったろう。
ワシゃなーんも思うちょらんが、周りがじゃかぁしゅうてなぁ。
捕まえよ思うとったんを先越されただか何だか言うとった。
じゃけぇ、かかったとしてもおまはんに勝てる連中やなか。
退屈んまま終わるじゃろうて。
[嘲笑うかのように言葉を紡ぎ。胡坐の状態から「よっ」と言う掛け声と共に立ち上がる]
ワシゃケイジっちゅーもんじゃ。
コイツは相棒んエイキチじゃて。
おまはんの名前ば聞いてもよかね。
通り名で呼ばれたいんじゃったら名乗らんでもええが。
ふぅん、それは残念なこったねぇ
俺にとっても、あんたらにとっても
俺? …………ラスト=ルクスリア
とりあえず、そう名乗ってる、ってことで
ちなみにこいつは『ゼロ』。ほんとはエス・ゼロなんたらともっと長ったらしいんだが、覚えるのメンドいから俺はそう呼んでる
[そう言って、肩の鋼鳥を親指で指す。]
なぁに、ワシゃ連中が負けても痛くも痒くもなか。
[部署が違う、とは心の中だけで。言って漂わせるのは笑いの気配]
ほぅほぅ、ラストかぁ。
銀弾っちゅー呼ぶよりは短かね。
短かろうが判ればよか。
ほいじゃおまはんらはそう呼ばせてもらうかいのぅ。
ほんならワシも他んとこ見て来ようかね。
ここでのんびりするんも飽きたわぃ。
[ほいじゃな、と一方的に言うと男と小猿は近くの木の枝へと*飛び上がる*]
ま、俺も誰が得とか損だとかどーでもいいんだけどな
俺は俺のやりたいように動くだけさね
…………時々逆らえないところから茶々入れられるようになったのはうぜぇんだがなぁ
ふん、まあ俺らのことは好きに呼べばいいんじゃね?
呼ばれ方に頓着はねぇし
[そうして、木々を飛び移っていくケイジを見送ると]
さぁてと……俺も『憂さ晴らし』でもしてくるかね
…………流石に『耳』と『手』は容赦してくれそうにねぇけど、森の中なら『眼』はある程度誤魔化せるし、な
[そう呟き、森の中へと*消えていった*。]
6人目、仕事人 スティーヴ がやってきました。
……。
[バトルフィールドの廃墟の一角で、男は煙草を口にくわえながら、床一面に並べられた銃器の分解整備を黙々とこなす。
その手つきは非常に慣れたもので、まるで毎日食べているチャーハンを作るのと同じくらいの要領で、一つ、また一つと整備をすませる]
……。
[最後の一つの銃を両手で構えながら、上下左右あらゆる方向から眺めて、歪になっている場所は無いかと確かめると、男はゆっくりと長く煙を吐き出した]
……。
[弾装を開けて、一発一発弾を込め、片手だけで器用に弾装をカシッ!という音と共に銃に収めると、もう片方の手で、5cm四方程の真っ黒い箱を何やら操作し始めた。
操作といっても、ボタンがついているわけではない。突起がついているわけでもない。
他の人間が見れば、ただの平面である黒い箱をいじくっているだけにしか見えないだろう]
……。
[だが、しばらくその黒い箱をいじくると、床一面に並んでいたはずの銃器が一斉に姿を消した───否。一つ、その手に持っている銃を残して全てが消えた]
……。
[男は、残った銃と黒い箱を懐にしまうと、根元まで吸っていた煙草を適当に投げ捨てて、新しい煙草を口にくわえ、また吸い始めた]
……。
[煙草と共に取り出されたカードから、*情報が伝えられた*]
───
■名前:スティーブ(本名不詳) Steve
■年齢:42歳
■通り名:仕事人。闇狩人。地獄への案内人。など。
■ソウルカード:『ハーミット』
■武装:銃器全般。ナイフなどの近接戦武器も所持。
■スタイル:銃を使用しての中、遠距離戦が主体。
近距離戦も一応こなせるが、戦いのプロ相手には心許ない程度。
■特殊能力:所持している武器全てを収納できる『black box』
銃器と脳を直結して情報を習得できるスマートリンク装備(目標物を見るだけでスコープつきで銃を使用できる)
身体能力を向上させるためのサイバキネティクス(ただし、古い代物なので、現在は一般人に毛が生えた程度)
■その他情報:依頼された任務は100%に近い確立で遂行するフリーの汚れ仕事請負人。
金により、悪人の暗殺から、赤ん坊の抹殺までなんでもこなす。
殺人に関する感覚は、すでに全く無い。
重度のヘビースモーカーで、非常に無口である。
7人目、手品師 ディーノ がやってきました。
―廃墟―
瓦礫に花を咲かせましょう
[芝居染みた仕種と口調でやや大袈裟ともいえる動作で白い粉を振りまき、指を鳴らす。
すると白い粉が撒かれた場所には色とりどりの花が咲きだして]
なーんて、嘘ですけどね
[嘘だったんかい。と突っ込みをいる人間は周囲に皆無だったが、いたとしても一気に成長してそして散って朽ち果てる花々を前に口にできる人間がいたかどうかはわからないが]
こちらのほうが似合いますよねぇ〜
[ただ朽ち果てた花々も加わり、一層廃墟染みた様相に一人満足げに頷いた]
[その頷いている男のどこかにあるカードはこのように*情報が伝わる*]
――――
■名前:ディーノ(Dino)
■年齢:不詳
■通り名:手品師 奇術師
■ソウルカード:『ザ・フール』
■武装:銀製のトランプ。シルクハット
■スタイル:基本は中距離主体だが、トランプそのものを使っての戦闘及び。トランプを時には、焔、武器。など魔術めいたを変化させ戦うため。
■特殊能力:浮遊能力(だいたい二メートル前後)
変化する銀製のトランプに、何か出てくる手品師の帽子。手品(または奇術)と評した品や技術諸々
■その他情報:その姿か。動作か。行為か。戦いかたか。それら全てによるものか。いつの間にか『手品師』『奇術師』と肩書きがついたフリーランスの狩人
仕事内容は魔物から。人。亜人と対象は幅広く。金額の多寡も難易度も仕事を請け負う頻度もまちまちである。
また時折気まぐれで放棄するため信頼度はさほど高くはない。
だが時折ある契約違反のリスクも、ある中に生き残ってる存在ではある。
尚。その行動理念は考えるだけ無駄というのが専らの意見であり、当人も占いの結果で。などと口にしたこともあるとの噂
―――
手品師 ディーノが村を出て行きました。
7人目、手品師 ディーノ がやってきました。
8人目、聖騎士 マイルズ がやってきました。
[今ではない過去の此処ではない場所。
神経を切り裂くのは耳が痛くなる程の静寂]
それじゃ、期待しないでいてください。
[翻すのは決別にも似て。
けれど捕われたままの砂色の衣]
[やがて廃墟に差し掛かる男のもとで一枚のカードが密かに*囁く*]
――――
■名前:マイルズ=クリスティ(Miles=Christie)
■年齢:25歳前後
■通り名:聖騎士(Paladin)
■ソウルカード:『ジ・ハングドマン』
■武装:投擲用短剣。全長約20cm、刃と柄で十字架を模しているかのような形状。銀製にも見えるが本人の念のようなもので成っており、その為に数は無尽蔵。
■スタイル:短剣投擲による中、遠距離戦が中心。短剣を手にしての近接や素手による格闘も可能。身体能力も常人より高く、どちらかと言えば瞬発力に長ける。
■特殊能力:限定的な念動力。物体を飛ばすことが可能だが、直線的にしか動かせない。一度放ってしまえば投げっ放しで、停止させるのは不可能に近い。
■その他情報:教会に属する用心棒であり、アンデット系クリーチャーを中心に討伐を行っている。…とは表向き。実態は教会によって秘密裏に孤児から創り変えられ鍛えられた暗殺者。実状を知る者には殺人人形(Murder Doll)との異名で呼ばれることもある。
教会の者であると示すかの膝丈の衣に肘までのケープを纏う。衣の前袷は丹田辺りから下は留まって居らず、見た目の割に機動力が高い。
─森・樹の上─
[聳え立つ樹木の枝の上。男はその場所で器用に寝転がり、リラックスムード]
だいぶ集まって来ちょるようじゃのぅ。
どれもこれも一癖二癖ありそうな奴らばかりじゃ。
少なくとも通り名を聞かん奴らやなか。
[ソウルカードを介し、各々の情報を読み取る。元々組織の中では情報収集を任されていることもあり、詳細とまでは行かずともある程度のことは耳にすることも多かった]
じゃからと言うて何ぞ変わることもなか。
やるこたぁ、『遊戯』ん時と変わりゃせん。
[無駄に場数だけはこなしているため、妙なところで平常心を保つことが身についていたり]
―森―
[無造作に踏み出す足は草葉を鳴らすが道理の筈が、不思議とその足裏からは何も響かない。気配さえも、それが常であるように掻き消されたまま]
うーん、聞き覚え…あるような、ないような。
[カードから伝えられる情報に頭を捻る。
そうしながら、片手の短剣で無造作に樹木に斬線を残した]
あってもなくても変わらないけれど。……ん?
[視線の先に映る影。緑の中で派手な色味]
[逡巡は一瞬。音を立てぬ足でその木のもとへと駆けて]
[黄や赤など原色をふんだんに使った衣装はどこに居ても目立つ。加えて毛皮が肩にかけられて居るのならば尚更だろうか]
じゃけぇ、カードと結んだ奴が揃わんことには、こん退屈は無くならんのぅ。
[仰向けに寝転がっているために眼下の変化には気付かず。枝先で下を眺めていた小猿が先にそれに気付くだろうか。人懐っこく見えた姿に手を振っている。男は依然気付かぬまま]
[樹木の下に辿り着く。見上げた先では小さな猿が手を振っていた]
暇してるんです?
[小さく口元に笑みを浮かべ、小猿に手を振り返しながら。
廃墟の森の中なんてシチュエーションを忘れたかに朗らかに、派手な色を纏う男に問いを投げた]
むぉ。
[声をかけられたことでその存在に気付き、頭の後ろで組んで居た両手を離す。上半身を起こすと仮面の奥から眼下の男へと視線を向けた]
ああ、暇じゃのぅ。
こん廃墟も大概巡ってもうたしの。
おまはん、そん姿は教会んもんか。
[今度は枝にうつ伏せに寝転がり、下を見るような形でごろごろ。さながら枝で一休みする肉食動物のように見えるか。狐だが]
[振った手は腰の裏に回して緩く組む。
男の顔を覆う仮面に一度瞬いた]
もう回ってしまったってことは、随分前からここにいたんですね。
俺はまだ来たばっかりで右も左もわからないんですよ。
[衣服を指摘されて朽葉色の視線が落ちる。
組んでいた手の片方で胸元を押さえ]
ええ。教会に所属している、マイルズと言います。
人によっては「聖騎士」と名乗った方がわかりやすいこともありますけど。
[視線は再び狐面へと上がる。
何が楽しいのか、笑みは終始消えぬまま]
そうじゃのぅ、ワシがこん場所に来た時ぁ、ワシ以外にゃまーだ二人しか居らんかったしのぅ。
やることも特になか、そこら巡るしかすることが無かったけぇ。
[己が面を見て瞬く様子には笑う気配。何度も見て来た光景だった]
ほぅほぅ、おまはんが聖騎士か。
マイルズっちゅーんかぁ。
…っとぉ。
[名を確認しながら再び身を起こすと、身体を持ち上げた手が滑り自然落下。けれど空中で体勢を整え、しゃがみ込むような形で地面へと降り立つ。小猿も枝先から飛び降り男の頭に一度着地してから肩へと収まった]
ワシゃあケイジっちゅーんもんじゃ。
コイツぁ相棒のエイキチじゃけぇ。
[立ち上がり自分も名乗りを上げて。親指で小猿を示しながら紹介もした]
それは暇そうだ。
[胸元を押さえたその手が口元に上がって。
隙から小さく笑い声が零れて落ちる]
[手を滑らせるのを目の当たりにして、けれども笑うままで動かない]
[小猿が頭を経由して肩に収まるまでを見届けて、朽葉色は微笑ましげに細められた]
ケイジとエイキチ、ですね。
二人ともどうぞよろしく、…と言うのは、ここでは可笑しいかな。
[漸く笑みの消えた顔は、疑問の色を浮かべて傾いた。
握手を願うかどうかを悩むようなソレ]
[男の表情は仮面で見えねども、纏う気配は笑みを含んだまま]
よろしくしとぉならするがよかよ。
嫌ならせんがええだけじゃて。
仲良うなったっちゅーてもやることが揺らぐわけでもなか。
[そう口にするのは男がそのスタイルを貫いているからなのだろう。仁王立ちするかのように両手を腰にあてたまま、軽く肩を竦めた]
[狐面の奥の笑みの気配。
釣られるかに再び笑みを口元に浮かべた]
そうですね、それじゃあ改めて。
二人ともよろしくな?
[握手にと差し出すのは右手。
返されなくても気にしないと言うような気軽な意思を見せて]
おぅさ、よろしゅうに。
[差し出された右手を己が右手で握る。伸ばされた右腕を伝い、小猿が握手に加わろうと繋がれた手の下へと行きそれぞれの手に小さな両手を当てた]
エイキチもよろしゅうじゃとよ。
時におまはん、来たばっかしで右も左も分からん言うとったか。
良かば案内ばするが、どぎゃんするね。
[握手が終われば小猿はまた肩へと戻り。離された右手は腰へとあてられる]
[伝い降りてくる小猿に朽葉色が添い、当てられた手に瞬いて。
仄かばかりだった笑みが深くなる]
ええ。エイキチもよろしくな。
[握手に繋ぐ手を、余り揺らさぬように少し持ち上げる。
了承の意をその行為に乗せて]
[握手の終わりとかけられた言葉に視線は上がり]
助かります。
休む場所や飲み水をどう確保しようかと思ってたから。
[苦笑を浮かべた顔が傾く。
見た目の歳の割に妙に幼いような動作で]
[よろしくと言われた小猿は嬉しそうに「キィ」と鳴く]
ほんなら中心部に行った方がよかね。
見んところ、休むにゃ十分な場所じゃし、飲み水くらいじゃったらあるじゃろて。
食いもんは分からんけどの。
ほんじゃあ行こかぁ。
[幼げな動作は仮面の奥で闇色が捉えるだけ。気にせぬ素振りで移動を促し、目的地である街の中心部へと*歩を進めた*]
[やって来て早々に森に迷い込んだ身。
中心部がどのような場所なのかも検討付かぬままで]
食べ物ならどうにかなりそうですし。
水だけはちゃんと確保しないと直に命に関わりますから。
はい、お願いします。
[にっこり、と擬音でも付きそうな笑みを浮かべて。
促されれば素直すぎる程に、それでも音を立てない足を踏み出す]
[目印にという利己的な理由唯一つで傷を付けた森を*何の感慨もなく後にして*]
9人目、氷華 リディア がやってきました。
[建物の片隅に潜り込んで眠る虎猫一匹。
抱えられたカードは既に選んだ相手の情報を記録して*いる*]
────
■名前:リディア=クライン(Lydia=Klein)
■年齢:17
■通り名:氷華
■ソウルカード:『The Temperance』
■武装:一見しては無し
■スタイル:氷剣による近距離戦闘。中距離は礫で対応。
■特殊能力:空気中の水分を操る。得意とするのは凍らせる方向。形態変化(人・猫)
■その他情報:下町暮らしの何でも屋。以前はストリートグループに所属していたが、今は単独で生活。
猫と人間の二態を持つ。人姿でも帽子の下に耳が残ってしまっていたりすることがある。
────
─森の奥─
[仮面の男と聖騎士が言葉を交わしていた場所よりも奥まった場所。
開けた場所で、彼はゴロリと地面に寝転がる。
ポカポカと降り注ぐ陽気。くぁぁっと呑気な欠伸を漏らす。
……異常なのは、彼の周りの草木が須く枯れ落ち、あるいは腐り落ちていること。]
……ひはっ
[懐からカードを取り出すと]
おーおー、集まってきてるみたいだねぇ
おあずけもあともう少し
早く来ないと、痺れ切らして抑えが効かなるぜぇ
[きひひと笑い声をあげる彼の首元。そこから覗くのは蠍とVの数字の*タトゥー*。]
10人目、風刃 カルロス がやってきました。
…ったく、めんどくせぇ事になったもんだ。
ま、暇してたからいいんだけどよ。
[今ひとつやる気のなさそうな声音で
だけど口元は酷く楽しそうに形作られて]
急いだ方がいいんかね、やっぱ。
[という割にはそれほど急いでいるようには見えない。
が、それはそう見えるだけで、傍から見ればその移動速度は尋常ではないのだが。
…見る者がいれば]
ん?
[前方に何かを見つけて立ち止まる。
まるで普通に歩いていたかのように]
[木立に囲まれた道を塞ぐように現れたのは、10センチほどの毒持つ羽蟲の群れ]
ちーっとそこ通して欲しいんだけど。
って、通じるわけねぇかぁ?
[軽く首を傾げて肩を竦めて見せる。
玩具を見つけた子供のような、楽しそうな笑みを浮かべて]
[す、と手首を捻れば現れるのは漆黒のロッド]
ま、そっちがどうだろうと通してもらうんだけどさ。
[向かってきた一匹を叩き落し、そのロッドをそのまま振り上げる
空中に幾つかの刃(空気が歪んでそのように見える)が現れ、羽蟲へと飛びそれを切り裂いた]
流石に「一掃」とは行かねぇかぁ。
[残る羽蟲たちはいっせいに男へと向かってくる
ち、と舌打ちをして、次の瞬間にはロッドを旋回させる]
うぜぇんだよ!この虫けらどもがっ!!
[ごぅ、と音がして男を中心として風が巻き起こる。小規模な竜巻
巻き込まれた羽蟲は全て一瞬で霧散していった]
肩慣らしにもならねぇな…ん?
[視界の端で動くものを捉えて風の刃を放つ
切り裂かれた獣がそのまま崩れ落ちる]
おこぼれでも狙ったか?残念だったなぁ。
[哀れむ言葉に、だけど哀れみの色は無く、むしろ楽しそうで]
虫けらや獣の分際で、俺に喧嘩売るのが間違ってんだよ!
[そう言い捨てて、軽く鼻で笑って、ロッドを握った手首を返す
ロッドは手に吸い込まれるように消滅した]
余計な時間食っちまったなぁ。
それにしても…
やっぱり虫けらや獣相手じゃ面白くねぇな。
悲鳴やら命乞いやらが聞こえねぇと…なぁ。
[心底それを楽しんで、欲しているような笑みを浮かべ
男は目的の場である廃墟へと歩みを進めた]
[やがて廃墟に辿り着いた彼の抱くカード『運命の輪』は、密やかにその情報を*送り出す*]
■名前:カルロス=サイノス (Carlos=Zahinos)
■年齢:二十代後半
■通り名:風刃
■ソウルカード:『ホイール・オブ・フォーチュン』
■武装:二メートルほどの漆黒のロッド『Noche(夜)』
■スタイル:ロッドと体術による近接系と特殊能力を用いる場合は中・遠距離での戦闘も可能。
■特殊能力:微風から突風まで大気を操ることが可能。主に使用するのは鎌鼬のような空気の刃。その気になれば竜巻をも作れるが面倒なのと「一瞬で終わってつまらないから」あまり使わない。
また心肺能力が異常で激しく動いても息切れを起こすことがない。
■その他情報:主に裏での仕事を請け負う元傭兵。最も仕事の選択基準が「自分が楽しいかどうか」なので、雇い主からはあまり評判はよくない。いわゆる「快楽主義者」で、楽しければそれでいいという思考だが、それが殆ど「殺すこと」に向けられている。
─廃墟・中心部─
ここらはどぎゃんね。
どっこもまだ使える建物ば思うけぇ。
[街の中の位置関係を説明しながらマイルズを街の中心部へと案内し。使えそうな建物を示し、その壁をべんべんと叩いた]
運がよかば食べ物も残っとるじゃろうし、あっちゃこっちゃ探し回るんも手じゃろうて。
ま、気張りぃな。
[ほんじゃな、とマイルズに告げるとすれ違いざまに肩をポンと叩き。そのまま街並みへと消えて行った]
─廃墟・街の一角─
……ふーん?
結構、色々と集まってるんだねぇ。
[形を保つビルの屋上。
その縁に腰を下ろし、手の上のカードを眺めて小さく呟く。
カードに描かれているのは、審判の刻の始まりを兆す天使の姿]
……ま、中には虫の好かないのもいるけど、そんなもの、と思えばいいか。
『いつも』とは、違う事ができるんだし、ね。
[小さく呟いて、カードをしまいこみ。
それから、ん、と言いつつ身体を伸ばす。
広げたままの白の翼が、ゆっくりと羽ばたいた]
───廃墟・ビル屋上───
……。
[エリカとはまた違う場所のビルの屋上にて、男は煙草を口にくわえながら、眼下を見下ろした]
……。
[人気のほとんどない廃墟の群れ。
かつてそこにあったであろう賑わいなどは今は微塵も感じられなかった。
あるのは、静かな決意。
普段目にしている人間からは感じられないような、目的を持ち合わせたものばかりだった]
……。
[勢いよく口から煙を吐き出すと、風がその煙をどこかにさらっていく。
戦いの時間まで、後、わずか]
……。
[ふと視線をずらすと、男とは違うビルの屋上のへりに座っている女性の姿を見つけた]
……。
[だが、男は何も語らない。その表情に一縷の変化も無い。
その頭の中で思い描いているものは、誰にも、何も分からない]
……。
[ただほんの一時だけ、女性に目を向けていたが、やがて煙草を吸い終えて、地面まで投げ捨て、新しい煙草を口にくわえたときには、すでに女性に視線は向けてはいなかった]
……。
[そして、先ほどまでと同様に、男は眼下を見下ろし続ける]
……んん?
[ふと、感じた視線に、飴色を緩く瞬く。
視線の方を振り返った頃には、既にそれは向けられていなかったが]
『参加者』……の一人、か。
[小さく呟く。
基本はクリーチャー狩りを主体とした賞金稼ぎだが。
裏の仕事にも、全く関わっていない、という訳でもなく。
直接の面識はなくとも、通り名を耳にした事は幾度かあった]
結構、あぶないの集まってるよねぇ、ホント。
[自分も人の事はいえた義理ではない。とも言うが]
♪あんた〜ぁ〜の〜ぉ せぇなぁか〜追い〜かけぇ〜て〜
みしぃら〜ぬ〜場所まぁで〜ぇ 来たけぇれぇど〜ぉ
[傍目ご機嫌な様子で廃墟の街を歩き回る。唄は特に意味の無い即興の唄である]
[前を向いていた仮面が不意に上へと向けられた。天を見上げているような、建物の上を見上げているような仕草。落ちて来たものに気付いたのか、漂う香りに興味を惹かれたのかは定かでは無い]
―廃墟―
[ピクリと耳が動く。
潜り込んでいた隙間からテーブルのある部屋へ]
んーに。
[四肢を伸ばすと徐々に膨れ、それこそ虎ほどの大きさに。やがて滲むように輪郭がぶれてゆき、とある瞬間を境に突然変化する]
そろそろ起きなくちゃ。
人の気配も増えたみたいだし。
[足音はさせず、ただし隠れるでもなく建物から外へと出た]
[ひょこり、と立ち上がる。
ぼんやりしているだけ、という状況に、いささか退屈していたから、というのが主な理由だが。
ふわ、と翼を広げ、煙草を吸う男のいるビルへと飛び移り]
下、なんか面白いモノでもあるのー?
[特に警戒などは感じさせない声で、呼びかける。
下から唄らしきものが聞こえたのは、それと前後しての事か]
……。
[それから、更に数分眼下を見下ろし、他の参加者とやらを見ておこうと思っていたが、見つけたのは最初の一人だけだった]
……。
[そして、ややして特に気配を消すことも無く近づいてくるエリカへ一瞬だけ目を向け]
……別に。
[すぐにまた、視線を下に向け、唄が聞こえてきた方向へと]
むぅ。
愛想のないオジサンだ。
[素っ気無い物言いに、むくれたような声を上げる。
本心からむくれているかどうかは、外見からは読み取れない]
あの声は、狐のおにーさん、かな?
[それから、こちらも下に目を転じ。
声から推測した歌い手を思い浮かべて小さく呟いた]
煙草の臭い。
と、ご機嫌な歌?
[風の運んできたものに眉を寄せ小首を傾げた]
んー。どうせ「その時」にはご挨拶しなきゃだし。
[歌の聞こえてくる方向へと歩き出し、路地を一つ曲がった]
……。
[エリカの言葉に何の反応も見せずに、男はケイジを見つめていたが、やはり、煙草を大きく吸い、吐き出すとその視線はケイジには向いていない。
まるで、一度確認したものに興味が無いとでも言いたげに]
……仕事以外は興味ナシ、ってとこかな。
筋金入りの仕事人、だなぁ。
[反応のなさ、視線の動き。
それらを見て取った後、小さく呟く]
……あっちのアレも、タイプじゃないけど。
こーゆーオジサンも、やり難いや。
[は、と小さなため息を一つつくと、視線は再び下へと向き]
ま、いいや。
じゃね、仕事人のオジサン。
[ひら、と手を振ると、そのまま、下の道へと飛び降りた]
誰か居んね?
ってか居るんは限られちょおか。
しっぶいおっちゃんが居るのぉ。
油断しとぉたら寝首かかれそうじゃ。
[からからとした笑いは建物の上の彼らに届いたか。肩に乗る小猿は別の気配を感じ、曲がり角へと視線を向けている]
……。
[エリカの次の言葉が聞こえても、男の視線は戻ることは無かったが、別れの言葉を聞くと、煙草を持っていないほうの手でひらりと適当に手を振った]
……。
[そして、その手を下ろすことなく、懐のカードに触れて、該当人物の情報をチェック]
……。
[煙草の煙を吐き出しながら、目にしたものと情報の違いを修正]
……ふん。
[小さく鼻を鳴らして、視線はまた街中へと向かう]
狐と猿?
[正確には片方は仮面である。
こちらを見ている小猿にひらひらと手を振った]
上のピリピリとは随分対照的な……っと。
[気配の移動に身構えるのは習い癖]
雷鳴のおねーさん。
[仕事で絡むことがある相手との年の差は殆ど無いはずだった]
[曲がり角を見ていた小猿が「キィ」と鳴いて手を振り返す。その声に仮面も曲がり角へと向いた。それと同時か少し後に、上から降って来た気配に気付く]
むぉ、あっちゃからもこっちゃからも。
[僅かに驚きの色は乗ったか。それでも声色は楽しそうなもの]
なんじゃ、おまはんらは知り合いね。
[手を振り返されたのは、ちょっとは驚きだった、というべきか。
その後のスティーヴの動きは知る由もなく、下へと降りる。
ふわり、と降り立った先にいたのは、先の予想通りの組み合わせで]
やほー、エイキチちゃんに、狐のおにーさん。
[何故そちらの認識が先なのか]
それに……あれ?
[曲がり角の先、覗き込む気配。
飴色がきょとり、と瞬いた]
ワシよりエイキチが先かぁー。
[しっかり突っ込みました]
ワシん方がおまけみたいじゃのぅ、エイキチ。
[拗ねるような口調に小猿が仮面をぺちぺち叩いた]
まー、好きな場所は人それぞれですし?
[驚きの色混じる楽しげな声に、にこっと笑う]
ん、まあそれなりに。
一番最近は敵さんでした。負けましたけど。
[あっけらかんと頷いて]
ねー?
[きょとりと瞬く女性にも笑いかけた]
……。
[視界の中で更に増えた人物を見つめる]
……。
[そして、やはり先ほどまでと同様に、煙草の煙を吐き出し、視線から外す]
……。
[会話のやり取りに興味は無いので、流れてくる言葉はシャットアウト。
煙草をくゆらせながら、新しい参加者を男は悠然と探し続けている]
ん、まあ、知り合いだねー。
[ケイジの問いに、こくりと頷く。
突っ込みには、一瞬きょと、として見せて]
だって、かわいいもふっこは、常に優先されるんだよ!
[意味不明の論を返した]
に、しても、ここで氷華ちゃんに会うとはびっくりだったなぁ。
[それから、リディアに視線を転じる。
笑いかけられれば、そうだったねー、と呑気な口調で返した]
それもそうかいのぅ。
ほぅほぅ、敵じゃったか。
ここでも敵になるじゃろうけどの。
[あっけらかんと言う少女に男もさらりと言葉を紡ぎ]
おぅ、そうじゃ。
ワシゃケイジっちゅーもんじゃ。
コイツぁエイキチじゃけぇ。
おまはんは何ちゅーね。
[小猿を親指で示しながらいつものように自己紹介し。少女の名を訊ねる]
―廃墟―
[廃墟に辿り着いたところで何をするわけでもなく
ある程度見て回ったところで、適当なところに身を落ち着ける]
んー、まぁ何日かはやっていけそう、って感じか、こりゃ。
新鮮で美味いもんは流石になさそうだが。
[呟いて懐からカードを取り出す]
はぁん…?
だいぶ揃ってきてるみたいじゃねぇの。
しかもまぁ癖のありそうなのばっかり。
……面白いじゃねぇか。
[酷く楽しげに笑ってカードをしまいこむと、様子を伺うように辺りを見渡した]
[ある意味連携状態のエリカと少女の言葉に男はダブルパンチを食らっている]
そぉかぁー、可愛いもんの方が優先されるかぁー。
ワシももっふもふなんじゃがのー。
[それは着ている毛皮です]
私も雷鳴のおねーさんが居るとは思っていませんでしたよー?
驚きもしないけど。
[呑気な口調に返るのはやはり暢気な喋り方だった]
ケイジさんですね。よろしく。
あ、私はリディアです。リディア=クライン。
[二つ名はエリカが既に口にしているので特に添えず。
軽くぺこり頭を下げた]
それは仕方ないのです。
[可愛いもの優先には同意して頷く]
ケイジさんももふになれるんですか?
[同じような能力の持主なのだろうかと小首を傾げた]
[仮面の下の表情などは当然の如く見抜けず。
棒読みの口調に、軽く、首を傾げながらも]
だって、狐のおにーさんのその毛皮はもふもふできないじゃないか。
[素で返した]
まあ、誰がいても、不思議はないよねぇ。
……やり合うだけでストレスになりそーなのばっかりじゃなくて、良かったけどー。
[リディア返す言葉の後半は、やや、ため息まじり]
―廃墟―
[廃墟にて瓦礫の一部が水面に水滴を落とすが如く揺れ動き]
ん〜・・・よく寝ましたねぇ
[呑気な声と瓦礫を模した何かは取り払われ男は顔を出し、軽く首を左右に動かす]
まぁ気にしてもせんなか。
ワシゃお世辞んも可愛なかしのぅ。
リディアかぁ。
よろしゅうなぁ。
[拗ねはしたが直ぐにいつもの調子へと戻り。頭の中で名前や通り名から先のデータと照らし合わせたりしている]
うんやぁ、これがもっふもふじゃけぇ。
[肩にかけている毛皮を示す]
[見回した視線の先に極彩色な衣服が映りこむ]
っと、ありゃぁ…
[自分の記憶とカードの情報を刷り合わせて]
…だよな、やっぱ。
でもって、あっちの女二人は…っと…
[情報を統合して小さく口笛を吹いた]
これは本当に「面白く」なりそうだ。
……しかし何やってんだかな。あれ。
[ここからでは会話の内容までは聞き取れず
かといって踏み込むほどの興味もなく]
毛皮じゃちょっともふ分が足りなさそうですね。
残念。この勝負はエイキチくんの勝ちー。
[示された肩掛けを見て、エリカに再度肯定の頷き。
小猿に向けてぱちぱちと拍手。悪気はないと思われる]
ですよねー。
ストレスになりそうなの…あ゛ぁ。
[カード情報を思い出し、思いっきり顔を顰めた]
厄介なのも、居るんですよねぇ。
―路地裏―
おう、来たか。
銀行にはちゃんと振り込んでおいてくれたか?
[路地裏で会うのは男と対照的に、きっちりとしたスーツを纏う男。
顔はサングラスで隠しており、表情は見えない。
ただ、淡々とした言葉を紡いでいた。
その様子を気にする事もなく、見せられた証明書を見せられれば小さく頷いて]
じゃ、これがお上りさんが持ってたディスクだ。
何なら確認していくか?
此処は未だ新しい。そこら辺に端末ぐらい転がってるだろう。
[データディスクを渡せば、辺りを見回し…男の言う言葉に顎をさすった]
……。
[10本目の煙草を吸い終わり、辺りに集まる参加者の姿がこれ以上確認できないと考えると、男は懐に隠したままの黒い箱を何やらいじくる]
……。
[片手だけで器用に煙草に火をつけて、その手を懐に入れ、そこから取り出されるのはワイヤーガン一丁]
……。
[無造作にそれを構えて、正面のビルに射出。
先端がビルに突き刺さり、二度三度抜け落ちないのを確認してから、ガンのスイッチを押して、ワイヤーを戻し、その勢いのまま男の体も宙を舞い、正面のビルへと侵入]
……。
[そんな調子で、男の体はビルからビルへと*移動を始めた*]
…良いのか?
偽のディスクかも知れんのに。
[いつもならば、確認をしないはずがない組織。
その言葉に珍しそうに見やると]
――生還が第一、ねぇ。
[話を聞けば、裏の方で名を聞く者がこの地域に潜んでいるらしい。
微かに目を細めるも]
ま。確かに金貸しは信用が第一だからな。
データ破損とかしてない限りは大丈夫だろうよ。
[信用、という言葉が出てくれば苦笑しながら。
男の背を見つつ、眼鏡を中指でかけ直した]
[素に素で返され、飴色はきょとり]
じゃあ、遠慮なく。
……なんて、言うかああああっ!
[言葉と同時に、近くに転がっていた小石がぴょい、と飛び上がり、狐面に向けて飛ぶ。
もっとも、大した速度ではないので、容易く避けられるだろうが]
足りんかー。
やはし地毛ん方がええんかねぇ。
[リディアに言われて落胆すると思いきや、からからとした笑いを零した。拍手された小猿は男の肩で嬉しそうに飛び跳ねる]
うんうん。
皮だけじゃダメだよね、
[肯定するリディアに、こくこくと頷いて。
顔を顰める様子に、また一つ息を吐く]
そ、いるんだよねぇ。
いきなり吹っかけてきたし、油断なんないわ、ホント。
さてさて、まだはじまってはいないようですね
[手の内よりいつのまに現れたのは『ザ・フール』
それを人差し指と中指で挟み、そこより情報を読み取るように視線を動か無言。
目を細め口の端を吊り上げると、手の内にカードを戻しどこぞへとしまいこむ]
では、先程の歌の元へといってみましょっかね〜
[手から伸びるように現れた黒ステッキを上下に動かしながら歩きはじめた]
ぬごぉ!
[飛んできた小石は仮面の額にクリーンヒット。避けられなかったと言うよりは避けなかったが正しいが。男の顔が少し仰け反る]
なんじゃあ、エイキチよりは抱き心地ええ思うんじゃがのぅ。
[痛みなんてないはずなのに、仮面の額を摩り摩り。仮面には皹すら入っていない]
[なにやら話しこんでいる面子を眺めつつ、肩に下げていたぼろい袋(男はザックと言い張るだろうが)から携帯食を取り出して齧る]
[辺りを見回す者と目でも合えば、手のひとつも振って返すだろうか]
地毛の方があったかいですからねー。
[からから笑うケイジや頷くリディアに答え、嬉しそうに飛び跳ねている小猿には更に拍手]
うわ、イキナリとかホントに勘弁です。
やだなー、上手く誰かと潰しあってくれないかな。
[小さく肩を震わせる。本音がぽろり]
[避けられるだろう、と思っていた小石のクリーンヒットに僅かに目を細めるものの]
自分から抱きつくなら、とーさんみたいな全体もふじゃなきゃヤダ。
[すぐに険しさは失せて、きっぱりこう言い切った]
[何度かきょろきょろしていると離れた場所で食事をしている人物と目が合った。手を振られて、こちらもひらひらと振り返す]
ちょっと恥ずかしがりやさん?
[とんでもない感想を口に*した*]
[ぽろり零れたリディアの本音に、軽く、肩を竦めて]
……潰しあいは、期待できないと思うよぉ?
あーゆーロックオンタイプは、ターゲット以外は眼中ないからねぇ。
ま、ボクに来るか氷華ちゃんにくるか、それとも両方巻き込みにくるかは。
その時になってみないと、わかんないけどねぇ。
[急ぐでもなくゆっくりでもない。特に気配さえ消すことなく歩いていれば、携帯食を取り出して食べている男…遠目には。狐面を被ったものと。女性が二人見えて]
どうも〜そこの兄さん。ご機嫌はいかがですかね?
ここいらでは食事もやはりままならないものなんでしょうかね?
[初対面ながらもなれなれしいほどの態度で聞く]
やれやれ、手厳しいこっちゃ。
[少女二人の言葉に小さく肩を竦めた]
とーちゃんは完全獣化ば出来たんか。
……やはし世代重ねたば血は薄れるかのぅ。
[しみじみと言うのは何かを知る故か。長めの息を吐くときょろつくリディアに気付き、その視線を追う。食事をする人物を見つけ、手を振るのには右手を軽く上げることで返す]
いやぁ、単に飯食っとるだけじゃろ。
[リディアの感想にはそんな突っ込みを]
……。
[ある程度、先ほどの場所から移動した所で、男は先ほど同様、眼下を見下ろし、移動中にいくつか見かけた参加者の情報を確認するべく、懐のカードに触れた]
……。
[チェック、修正、エンド。
機械のような精密さで、それらを飽きることなく繰り返す]
うん、とーさんはね。
そりゃ、世代重ねれば変異も起きるし、変わるとこもあるんじゃないかな?
[だからこそ、研究施設からのマークは外れる事はなく。
しつこく追われこそしないものの、行動をチェックされているのは知っていた。
ちなみに、しみじみといわれる所以は、やっぱりわかっていない]
おっと。
[リディアの動きと、そこへのケイジの突っ込みに、離れた場所にいる二人に意識が向く。
初めて気づいたようにも見えるが、実際にはどうなのか]
……おべんと広げるには、あんまり向かない気がするなあ、ここ。
[その感想もどうなのか]
んぁ?
[携帯食を口に入れたままで声のした方を向き、それを飲み込んだあとで]
ご機嫌はまぁまぁ、ってところかね。今は。
これは単純に俺が好きなだけ。
[手にした残りを弄んだあとで口に放り込み]
で、あんたは何やってるわけ?
[指を舐めながら、そう尋ねてみる]
[路地裏に一人。
やがて、ゆっくりと足を前に出そうとして。
不意に空を仰いだ。
廃ビルに挟まれて、狭くなった空だけが見える。はずだった]
――やれやれ。
刺激しようとしているのか、それとも無頓着なだけか。
[ふん、と小さく息をつけば]
しかし…まだここら辺が新しい割りにゃあ、聞いた名ばかりだ。
そんなに暇人が多いのかねぇ。
[客も素足で逃げ出すかもなぁ。と頭を掻きつつ歩き出す]
まぁまぁですか。それはよーございました。
好きなものを食べているということは選べるものが他にもあるということでしょうかね…っと食事中に話かけるのは失礼でしたね。失敬
[シルクハットを鍔に手をかけて深めるように礼をして、逆に問われれば陽気のともいえる口調で]
私はですね。とあるものに、招待されたのですが、日程がまだのようなので、参加者に挨拶がてら散歩ですね
そん変異のお陰でエリカは完全獣化ば出来んか?
[やっぱり遠慮が無い。学習能力はありませんでした]
世代んついてぁワシゃ身近な話じゃなかけんねぇ。
話ん聞くだけで詳しゅうは気にせんかった。
ちゅーか弁当広げる向き不向きばこげな場所に求めたらあかん。
[も一つ突っ込みを入れた]
…………。
そーこーにー突っ込むなあああっ!
[遠慮ない突っ込みは、乙女のヒミツのボーダーを越えていた模様。
先ほどよりも、二周りほど大きい石ころが飛んだ。
念動の力を有するなら、それを制御するのが何かは容易く知れる]
でも、廃墟の真ん中よりは、川辺とかの方が気分的にもいいと思うっ!
[突っ込みには、律儀にこう返していたり]
まぁ、これしかねぇから食う、ってのもあるけどな。
別に失礼とか気にしちゃいねぇから謝んなくていいぜ。
[謝罪を受けて逆に慌てたように返して、続いた言葉には「あぁ」と頷き]
やっぱりあんたも「呼ばれた」くちか。
ま、ここにいる連中は皆そうなんだろうが…マメだね、あんた。
[単に自分が不精なだけなのだが]
むぉ!
それは流石んきっついど!
[怒声と共に飛んできた先程よりも大きい石に対し、少し焦るような声を上げ。地を蹴り建物の上へと飛び上がる]
そげな方が気分はよかばって、気にせんならおんなじじゃろて。
さぁて、これ以上地雷踏むんも身体が持たんかいのぅ。
ワシゃお暇さしちもらうき。
[地雷の自覚はあったのか]
ああそうじゃ。
エリカ、おまはんのじーちゃん。
ほんに見事ば銀の毛並みじゃったき。
おまはんの毛並みそっくりじゃ。
[建物の上から笑う気配を含めながら声を落とす。相手の反応も見ぬままに、男は別の建物へと飛び移って行った]
おやま、ではやはり食料は持参か現地で自力で調達…ですかね〜
[謝ることはないという言葉には無言で了承の意を告げるように沈めていた帽子を戻して]
ええ、ではあなたも……ふむ。風刃…で間違いないですかね?
私はディーノ。しがない手品師ですね
[自分も名乗りつつ首を傾げカードから得た情報と照らしあわすように聞き]
私も、あなたの食事と同じ…それまでやることがないだけですよ。
[来て早々寝倒していたため、不精っぷりでは案外変わらない]
[避ける動きに、石は追撃しきれずぼてり、と落ちる]
地雷ってわかってて踏む……って、え?
ボクの、じーちゃん???
[思いも寄らぬ言葉に、飴色が見開かれる]
毛並みがそっくり、って、え、ちょっと!
それ、どーゆーっていうか、なんでそんな事知ってんのー!
[慌てたような声は、届いたか、否か。
しばし、その場に呆然と立ち尽くす]
非常食ってのは大事だろ。
探せばどっかにあるんじゃねぇの、保存食くらい。
[そう言って、男が自分の通り名を呼ぶのに軽く笑う]
ディーノ、か…なるほど、聞いたことはあるな。
俺は、カルロス、だ。風刃、って呼ぶやつは多いがな。名乗るのが遅くなっちまったが。
確かに暇だわな。
揃うまで手出しはすんなって話しだし。ま、そろそろだろうけど。
ん、わざわざ離れた場所選んでるよーに見えたんです。
でもそうとも限らないか。
[ケイジのツッコミを受けてへらと笑う]
ダメですかね。うあー。
どうにかして逃げられないかなー。
[肩を竦めるエリカに、やだやだと首を振り]
あ、踏んだ。
[小さく呟くと攻防戦に入る二人からツツツツと距離を離した]
確信犯すぎー。
って、なにやらまた意味ありげな。
[逃げてゆくケイジをじぃと視線で追いかけた]
[二つ程建物を飛び移った頃、僅かにだがエリカの声が届く。慌てるような声にまた笑いが漏れるのだった]
そら、唐突に言われちゃ驚くわなぁ。
ほんに、懐かしい毛並みじゃ。
[かか、とした笑いがしばし辺りに響いた]
……。
[煙草をくゆらせながら、見下ろす先には見知った顔一つ。
裏の関係で仕事をしていれば、嫌でも一度くらいはどこかしらで繋がっているからである]
……ふ。
[少しだけ口がゆがんだ。
確か、どこかで受けた依頼の一つでもある。
それを見つけられたのは玉稿だろう。このような舞台で、どのような事故が起きたとしてもおかしくはないだろうから]
実は相当なものしりさん?
というか謎な人でしたねー。
[呆然と立ち尽くすエリカに近寄り、目の前で手を振ってみた]
一癖どころか、二癖三癖それ以上って感じ。
[目の前で手を振られ、きょと、と瞬き一つ]
……あー……うん。
ホントに、謎だね。
癖、ありすぎ。
っていうか、なんでボクのじーちゃんの事とか出てくるんだろ。
[祖父については、余り詳しくは聞いていない事もあり、疑問ばかりがかさんでいたり]
ええ、大事ですね。古来より腹は減っては戦は出来ぬという言葉もあるほどに、出来なくなったら何しに来たのかわからなくなりますからね〜
[保存食を探せばというのには頷きを返す。そして名を知っている様子であるのには少しばかり驚いた…芝居染みた様子で]
おや、聞いたことがございましたか。私自身も知らぬところで名前ばかりが一人歩きとは、主に無断で、なんて嘆かわしい……ま、冗談ですが。それにそれをいっては、あなたも…通り名がつくもの全員がそうでしょうしね。
では、どちらの名で呼びましょうか〜?
[私はどちらでもですけどね。といいながら聞いて]
ええ、暇ですよね〜。廃墟といっても特に珍しくもないので見るものもありませんからねぇ。もう少し凝ったつくりの廃墟ならよかったんですがねぇ〜
[暇という言葉に同意した]
―廃墟街・とある建物の裏側―
[取る体勢は短距離走者のスタートのソレ。
けれども朽葉色の視線が捉えるのは遥か頭上の建物の縁]
Ready...
[地に着く手に僅か力が掛かる]
Go!
[弾く、蹴る。
それ以上の力を持って、自身の体を頭上に打ち上げた]
さあ?
おじいさんと面識があった、とか。
[家族の実感薄い孤児では深まる疑問を察しようもなく]
でもそれはそれで一体幾つなんだアノヒトって感じですよねー。
面識あった……んだろうなぁ、あの物言いからすると。
でもホント、それだと幾つなんだろ。
とーさんの話じゃ、じーちゃんって、とーさんがハタチになる前には生死不明だったらしいのに。
[色々終わったら、久しぶりに帰って聞いてみようかな、などと思いながらも、それは口には出さず]
ま、機会があったら、本人に直接聞いてみればいいか。
……タダじゃあ、聞けないかもだけど。
─どこかの建物の上─
まーだ会うとらんのも居るが…。
いちいち顔突き合わせんでもええじゃろかねぇ。
どうせそんうち減るんじゃし。
[懐から引っ張り出したカードを指で挟み、ぺらぺらと動かす。カードから得られる情報は粗方目を通した。その情報が全てと思っていなければ、ある程度の対処は出来るだろう]
……毛皮じゃもっふもふやなかかぁ。
エイキチ、おまんの毛皮くれんか?
[びみょーに気にしていたらしい。訊ねた小猿からは無理と言わんばかりにぷるぷると首を横に振られた]
じゃよなぁ。
今回は他ん姿ば成れんしのぅ。
まぁええかぁ。
[奇妙なことを口にしながら、あっさりと諦めた]
う、わたたたっ
[想定以上に打ち上げてしまった体は建物の屋上を越え掛け、崩れた体勢に小さく声が上がる。
すぐにバランスを取り直し、予定よりは前方にではあるが着地をこなして]
…ダメだな、浮かれてる。
気楽はいいけど力の調節まで吹っ飛んじゃまずいよ俺。
[その場で座り込み、立てた膝の片方に頬杖をついた]
腹へってやられちまったら話にならねぇからな。
[といって携帯食で腹が膨れるのかは微妙だが]
どこでどんな話が広まってるか、わかったもんじゃないからな。俺も自分から名乗ったわけじゃねぇし。
んー?好きな方で呼んでかまわないぜ?
[元よりそこまで拘るほどの名でもなく]
まったく普通の廃墟だもんなぁ。お宝でも転がってるんなら少しは楽しめるってのに。何でこんな所にしたんだか。
そのうち楽しい場所にはなるんだろうけどな。
[どう楽しいのかは明言はしないが]
早い時分から生死不明だったんですか。
じゃ、おじいさんの行方も問い質せば分かるかもですねー。
[気軽な口調でそんなことを言う]
ん、それが一番手っ取り早そです。
どうせそのうちには、ですしね。
目的が一緒で諦めてくれないなら。
[クスリと笑った。三日月浮かぶ猫の微笑]
自信ないですか?
……。
[どこかから突然、地面から飛び出してきてビルの屋上に降り立った青髪の男を冷静に見つめ、煙草を吐き出し、視線を戻す]
……。
[チェック、修正……]
……変な奴だ。
[珍しく、独り言を呟いた]
[ゆっくりと路地裏から出てくれば、軽く顔を上げる。
何かを探すように辺りを見回し]
んー。まぁ…良いがねぇ。
たまには煙草を吸うのも悪くないと思ったが。
[アレを見たら。
と、厳密にはちゃんと見えたわけでは無いはずなのだが呟いて]
…しかし。
めんどくせぇのばかり集まってる、ってか。
金の話をしに行くにも、食糧探すにもめんどうさそうだ。
何か、此処で狩りでもあるのか…ソレとも抗争か。
確か、"遊戯"があるたぁ聞いてなかったはずなんだがなぁ。
[金にならんのに怪我はしたくないからな、と呟く。
持っているのカードを見れば分かる事のなのだろうが…見ようとしていない]
[空腹については、まったくまったく。というように頷き返して]
ですね〜。そもそもああいう名前って誰かが名づけてるんですかね〜?
噂の広がり具合はだいたい想像つくんですが。やはり広報活動の一環ですかね
[仕事のしやすさとか。と考えて口にしているようで、実際はあまり気にもしておらず]
では私もあなたを呼ぶときの気分で決めますか。
お宝ももしかしたらあるのかもしれませんがー…だったらもっと騒々しくなってるでしょうしね〜。
ま、確かに廃墟というわりに人だらけとか。一箇所だけ何事もなかったように無事だとか。そういうのもない廃墟でも、催し物が行われるまでの辛抱…ですね
らしいよ? 良くは知らないけど。
そも会った事もないし、会ったからどうなるものでもないしなぁ。
[気のない声で言いつつ、肩を竦める。
仕種にあわせ、銀のロザリオが揺れた]
……諦めるようなら、最初からここにいないんじゃないかなぁ?
自信の方は……ヒミツにしとこっかな。
[浮かぶのは、どこか楽しげな笑み。
猫とはまた異なる、獣のそれを思わせるもの]
ではでは、私も空腹に陥る前に少し食べましょうか
[そういって、帽子に手を入れて抜き出すとドーナツが出てきました。もぐもぐ
なんだか帽子の中からくるっくーなどと鳩な鳴き声も聞こえたりする]
[こうして居ても仕方がない。
そう言いたげな溜息をひとつ吐いて]
[届いた独り言に瞬く]
…驚いた、誰も居ないかと思ったのに。
[気配を絶つのは自身とて行っているのだが]
[膝に手をやり、勢いで立ち上がる。
足音の消えた歩みで白煙に、無遠慮に近付いた]
変というのは、何が?
[朽葉色は疑問の色を乗せて]
[言われた言葉に考える素振りをして]
どーなんだろうなぁ。人によっちゃいくつも呼び名を持ってるらしいし、なぁ。
目立つようなことやってりゃ、嫌でも広まるだろうしな。
ま、判りやすくなるならいいと思うがねぇ。
[所詮名前に関する認識はその程度で]
あぁ、そうしてくれ。俺も適当に呼ばせてもらうし。
この先のあれで、大事な建物とかが壊れても困るってんで、こういう所にしたのかもしれねぇしな。
始まっちまえばこんな所でも祭りは祭りだし。
そんなもんですか。
[ふーんと興味をなくした声で答えた。
揺れるロザリオをなにげなく目が追いかける]
でしょうねー。
ならどっちにしてもすることは同じでしょうし。
んふふ、楽しみにしてまーす。
[二つの空色がキラリと光った]
…って、どっから出してんだそれ?
[いきなり現れたドーナツに目を瞬かせ。
聞こえる鳴き声に首を傾げる]
さすが手品師、って言うところか、これ。
……。
[更にしばらく見下ろし続け、煙草が無くなると、慣れた手つきで新しいのを抜き取り、流れるように火をつけた。
ケースに入っているのは、後1本。
とはいえ、まだまだ煙草は持ち歩いているので、厳密にはそれだけではない。
いつものように、懐に戻そうとしたが、視界の外れにいる男が、意識的なのか無意識になのか、煙草をまさぐる様子が見えた]
……。
[ケースに入った残り1本を抜き出すと、ブラウンの元へ投げ捨てた。
因縁や感情など、男にとってはどうでも良いことだった。
例え、相手をバラバラにちぎり殺そうとする依頼があったのだとしても、関係は無い。
ただ、やりたいからやった。それだけのことだった]
[ぴらぴらと動かしていたカードは天から降り注ぐ光をキラリと反射させる。太陽の光により輝く月が描かれたカード]
……22枚を一つに、のぅ。
カードに使われとる感が否めんが、それもまた一興かのぅ。
折角の機会じゃて、使い使われちゃろうかね。
[そんな呟きを落とし、再びカードを懐へと直した]
さぁて、あとは待つだけかいのぅ。
暇は今しばらく続くか。
[両手を上げ、ぐっと伸びをする。その動きに合わせ小猿は男の頭へと登り、真似するように両手を天へと伸ばした]
……。
[話しかけてきた青髪の男をちらりと見やると、視線をまた戻し、呟く]
……さあな。
[問題に対する答えは口にしない。誰かの用意する答えなどに意味は無いからだ。
疑問に思ったのならば、自分で考えれば良いのだと、男は思っている]
……。
[そのような思いも口にせず、ただ男は何も変わらない様子で煙草の煙を吐き出した]
うん、そんなもの、かな。
[頷きながら、揺れるロザリオをひょい、と掴む]
ここにいる時点で、やることって決まってるようなモノだし。
ま、色々と楽しみではあるよねぇ。
[飴色に宿るのは、たのしげないろ。
それから、唐突と言えば唐突な言葉に一つ瞬いて]
あー、そういや、ボクもお腹すいたかも。
「さあ」と言われても、俺には貴方の考えてることなんてわかりませんよ。
テレパシストでもないんだから。
[傍らに立つままで腕を組む。
重心を片足に置いたソレは幾らか憮然としたもの]
[朽葉色の視線は白筒を追って地に落ちる。
人の姿をもそこに認めた]
…お知り合いです?
[僅かに語尾を上げての、問いの声]
そーですね。単純が一番
複雑なのがそう多くなってもらっても困りますしね
[同じような知識なのか。単に興味が薄いからか。頷きあっさり結論付ける。ついでにいえば、手品師としても複雑なものが多くなっても気分があまりよくない。
名前についても了承しながらもぐもぐ]
ま、そんなとこでしょうかね〜。
こういうどこにでもある場所なら、どうなっても、別に咎められることもないでしょうしね
それはもちろん私の帽子から…お褒めに預かり光栄ですね
[やはり手品師というカルロスに満足げに頷きつつ、帽子を一度指差し、軽くあけると、鳩が二羽ほど飛んでいきました]
[ポケットに手を入れまさぐっても、持っている物は代わりはしない。
不幸なのは、吸いたいという欲を紛らわせる物すらも持ち合わせていなかった事だろう]
やれ…――…?
[一本のシガレットは風で煽られたら何処かに飛んでいきそうな程軽い。
ましてや、それに風を切るほど強い気配を出せるわけでもない。
しかし。地に落ちた煙草を見つけると左手で拾い上げた]
――どういう風の吹き回しだか。
[小さく口元をつりあげて。
ぱしっ、と小さな音と光が左手の指から発したかと思えば、シガレットは紫煙を燻らせる]
そそ。
どうせなら過程も楽しめた方がいーですもん。
もちろん、雷鳴天使さんともですよ?
[空色も期待に満ちた色で光る]
探したら見つかりますかね。
ドーナツとかも。
[離れた場所に向けた空色は飛び立つ鳩を追いかけた]
……。
[憮然とした様子にも、男は一切気にしないで煙草をくゆらせ続ける。
続けられた言葉には]
……別に。
[と、今まで同様に、短い言葉で答えた。
それは否定と言うには弱すぎて、肯定と言うには足り無すぎる言葉だった]
……まだ何か?
[質問には全て答えてやったろうとでも言いたげに、男はマイルズに問いかけた]
だね、楽しめないと意味ないか。
……どうなるかなんて、わかんないけどさ。
[くすくすと笑いながら言って]
んー、探せばあるんじゃないかなぁ。
[それから、飴色も空へ向かう鳩を、見やる]
11人目、御令嬢 ロザリー がやってきました。
[それは時間を僅かに遡る]
――…それでは行って参りますわ。
ええ、共に。
神の加護のあらんことを。
[幾人もの人間を背に従えた男を前に、紅のドレスの裾を摘んで優雅な一礼を。
踵を返せば、花の如くに広がる紅。
それを捌きながら、女の向かう先は――…]
[僅かな光が差し込む森の中、女はドレスが汚れるだろうことも気にせず、木の根に腰を掛けた。
天に翳すのは、その先にあるものと同じ――『太陽』を示すカード。
そのカードが伝えいくのは…]
―――
■名前:ロザリー=アーケンラーヴ(Rosalie=Alquenlerve)
■年齢:21
■通り名:無し
■ソウルカード:太陽『THE SUN』
■武装:ドレスに飾られた生花・ドレスとブーツに仕込みナイフ
■スタイル:花弁の刃による中〜遠距離が中心。召喚した荊鞭・仕込みナイフも扱うが接敵は不得手。
■特殊能力:魔法による植物の召喚・支配・使役。召喚した荊を鞭としたり、多数の花弁をそのまま鋭利な刃として操り、相手を切り刻むことが可能。紅の花弁に限り、枚数に応じた爆発を起こせる。
■その他情報:所謂良家の御令嬢。
現当主の右腕として、才覚を発揮しつつある。
裏社会との繋がりは非常に薄く、実戦経験も少ないが、英才教育は受けている。
[離れた一角より飛び立つ鳩が二羽。仮面の奥の闇色は空を舞うその姿を捉える]
[不意にその鳩が三羽へと増え。しばらくの間、宙で仲間と戯れた]
……これが自分にも使えんならのぅ。
まーだまだ修行不足じゃ。
[増えた一匹が再び不意に姿を消す。男の呟きに応じるように、頭上で小猿が「キィ」と鳴いた]
聞いて「誰だよそりゃ」じゃ困るしなぁ。
[自分の通り名が技から由来しているもの故に、自分では認めてはいるのだけれど。知らぬところで増えていたら、と考えふるりと頭を振って]
ま、どうせ「廃墟」だし、壊してしまっても構わんのだろうがね。
……どこに入ってんだよ、それ。
[二羽の鳩が飛んでいくのを目で追って。その後帽子に目を戻してしみじみと]
[態度に返るのは白煙のみ。
気配も何もかもが自身の一切をシャットアウトされているかのような]
…つまりはその程度、と。
[否定とも肯定とも取れる短い言葉。
どちらでもあるのだろうと認識する]
……いや、別に。
[片手を顔に当て、深い溜息。そのままその場に座り込んだ。
何を言うでもなく]
[なにやらドーナツや鳩が着目を浴びてるなど露知らず]
ですね〜。でもそういうのも時折ありますよー。明らかに眉唾だろってものが〜
私も自分の噂を聞いて、誰ですそれ?って思ったことありましたからね〜。あれは笑えました。
[さすがに手品で村を一つ消すなんてできるはずもないだろう。とか当時の記憶を思い出して言って]
重要な建築物だらけの場所でやるのもそれはそれで楽しそうですけどね
[派手に壊せそうだから。想像してみていいのではないかな。とちょっぴり思いつつ、帽子についての疑問の声には、笑みを浮かべつつぴっと人差し指を立ててみせて]
そこは内緒です。種がわかってはつまらないでしょ?
[諭すように言った]
村の設定が変更されました。
ですよー。
お仕事の時と違って制約も少なそうだし。
全力で楽しみたいじゃないですか。
まー、「絶対に」当たりたくない相手もいますけどー。
[最後だけは肩を竦めて溜息を吐いた]
よっし、ちょっと家捜…じゃなかった、探索してこよう。
それじゃまた!
[ひらりと手を振り、鳩を追いかけるようにして走り出す。
途中で鳩の数が増えたように見えれば首を傾げたり。
どこか適当な家に入ると甘い匂いを*探し始めた*]
……。
[返る言葉に、特に反応もせず、男はそのままの姿勢で、相変わらず眼下を見つめ続ける]
……。
[残るのは沈黙と、たなびく煙だけ。
時折、煙草が切れて、新しいのに変えるときだけ、火をつける音が聞こえただろうか。
それ以外は、一切変化の無い場であった。
男にとっては、無闇に騒がれるよりは、こちらのほうが断然望ましい展開なのだろう。
だが、それでも、まだそこにいるというのならば、男はゆっくりと口を開く]
……いつまでここにいる気だ?
ま、今回は仕方なか。
次回調整してみるき。
[相変わらず誰かが聞いていたなら首を傾げそうな言葉を紡ぎ。男はまた建物の上を飛び跳ね移動を*し始めた*]
ご招待に馳せ参じるのは仕方ないし、堅苦しい口調から解放されるのも良いんだが。
[腰掛ける樹木を掌で撫でる。
ざわり、頭上の緑が揺れ、唐突に紅い色の実が成った]
…よっ、と。
[背を伸ばして、その紅い実を取り、かじる。
透明な果汁が滴り、地面に吸い込まれて]
仕事の時は、色々とセーブかかるからねぇ。
絶対に、か……ま、そこはひたすら、祈るしかない、ない。
[示されるのが誰かはわかるため、こちらも大げさなため息を零す]
あー、うん。
じゃ、またね、氷華ちゃん。
[ひらりと手を振り駆けて行く背を見送り。
それから、ゆっくりと空を見上げた]
……さて、と。
どうなるのか……な。
─廃墟の何処か─
……どうやら、全ての『欠片』が揃ったようね。
[集う気配に、小さな呟きが零れる]
『欠片』は集い、『場』は築かれる。
全ては、力の巡り、それの望むまま……。
此度は如何なる、綾が織り成されるのか……。
[す、と瞳が細められる。
吹き抜ける風に、銀の髪がさわ、と揺れた]
[白煙を吐く男の視線が眼下に向かうのに対し、朽葉色は片膝についた頬杖でただ空を見遣る。
火のつく音に僅かに肩は揺れただろうが、それだけ]
[何もしない時間は自身には珍しい。
沈黙は慣れているが、無行動には慣れない。
それでもその場は決して動かない]
[問いの声に朽葉色はゆるりと白煙を見遣る]
……さあ?
[一羽を一時増やした鳩が消えた空へ視線は再び流れ]
本当になぁ。さんざん話聞いて、本人に会ったらまったく違ってた、とかもあるしなぁ。
俺もそういう事があったなぁ…出来ることにも限度があるってのに。
[思い出してちょっと溜息をついてみたり]
修理費とかかからねぇんならいくらでも、ってところだなぁ。
ま、そうなったら請求される前に逃げるが。
[実際逃げたことがあるとまでは言わないが。
帽子についてに人差し指で制されれば]
世の中には「知らなくていいこと」も結構あるからな。
[と頷いて]
[呟きから、そう時をおかず。
各カードの示す情報に、新たなものが加えられる事となる**]
────
■名前:クローディア=シエル Claudia=Ciel
■年齢:不明。外見は20代前半
■通り名:占星術師、もしくは、『御霊狩りの星詠み』
■ソウルカード:『デス』
■武装:可変武器『無限の欠片』。今回の形状は大鎌
■スタイル:近〜中距離での武器戦闘
■特殊能力:魔法的な能力は複数あるようだが、今回は封印している模様
■その他情報:『デス』の『カードマスター』にして、『インフィニティ・デュエル』の管理者。
その出生や、何故デュエルの管理者になったのか、などは謎に包まれている。
全ての『インフィニティ・ピース』が盟約を結ぶと現れ、『デュエル・フィールド』を構築する。
────
[シガレットを銜え、一つ息を吸い…吐く。
白い煙が口から漏れ、辺りに臭いを残す]
――覚えてたら色つけとくか。
[中指で眼鏡を直すと、そのまま道なりに沿って歩いていく。
数歩歩いたところで、後ろの廃ビルの上に立って居るであろう人物に軽く右手を挙げた]
さぁて、客を…
[探すか、と言いかけて。
コートの左腕の関節部に空いている穴が目に入る]
…縫っとくか。
糸はともかく、針ならどっかにあるだろ。
[右の人差し指がすっぽり入る穴を弄くりながら、生活していた後のある廃墟へと入ってった*]
…ん。
[紅の最後の一欠片を口にほうり込み、もう一度樹木を撫でると。
音も無く、鋭く尖った枝が伸びる]
蛇は、丸焼きで食べられるんだったかな。
[その枝に貫かれて絶命するものを見て、ひとりごちた]
そこまで空腹にならなきゃ、食べる気はしないが。
……。
[マイルズの言葉に、男は大きく煙を吸い込み、吐き出すと]
……ふん。
[皮肉気に口を歪ませた]
……暇な奴だ。
[言いながら、視線は一瞬だけ鳩に向けられ、すぐにまた下を向く。
そしてまた、チェック、修正を続ける]
……ま。
考えてても、仕方ない、か。
[しばし、空を見上げて佇んでいたものの。
ここで止まっていても仕方ない、と割り切って]
とりあえず、ボクもなんか食べるもの探してこよー、っと。
[傍目呑気な呟きを漏らすと、翼を畳んで*歩き出した*]
おや、どこにでも似たような話はあるもので、げんなりしますよねぇ。一応なりともまだ不可能が存在する世界なのですから
[ため息こそつかないものの。ゆっくりと疲れたように頷いて]
派手に壊れる様子はなかなか面白く思えるのですが、修理費は怖ろしい…まあどれだけ言われても無料ですけどね〜
[同じように踏み倒すという頭しか持ってないものはまたしても同意をして]
ま、そんなとこです。世の中楽しみたいでしょう?
さてと、では私もそろそろ違う場所に行きましょうか。
私とあなた同様、「呼ばれた」人にまた会うかもしれませんしね
あちらにいたお三方は既にどこかへいってしまったようですが、同じ人たち…なんでしょうね
[先程喋っていた三人が元いた場所をみて口にして]
それでは、今日はこの辺で
[と仰々しく一礼をして、またどこぞへと*歩いていった*]
[首を傾ぐ。眼下で上げられた手と傍らの僅かな動く気配。
僅かな繋がりを確信し、けれど絹糸一本程度だろうソレ。
稀有な感覚に頬杖を付き直す]
[大きな息と吐き出される白]
[暇なのは]
……お互い様。
[薄い笑みを口元に浮かべ、不意に立ち上がる。
踵を返し、自身が飛び上がってきた方へと歩みを向けて]
また近い内に、――『隠者』殿。
[声を残して身体はビルから落下するよう*消えていく*]
他の人たちは…、どっちにいるんだろうな?
[カードに記された情報を見る限り、自分が若干浮いているように女には思えた。
けれど、必要以上に気に留めることはせず。
ばさ、と鳴った音に空を仰いだ]
…鳥?
人から逃げてきたのか…?
[緑の隙間から僅かに覗いた白。
まだ見ぬ相手を求めて鳩の居た方向へ*歩き始めた*]
そそ、俺らだけが特別、ってわけでもねぇしな。こういう事やってっと、多少の無茶でもって言うやつが多くて困るわ。
[同意するかのように頷いて]
修理費は直したいやつが払えばいいと思うんだよなぁ。
いらねぇから「廃墟」なんだろうし。
だな、全部わかっちまったら面白くねぇ。
[と、これにも同意を返して]
あぁ、引き止めちまったみたいで悪かったな。
そのうち嫌でも顔合わせるんじゃねぇの?「呼ばれた」んならさ。
ん、また、な。
[そう言って立ち去る姿を見送って]
……。
[マイルズの言葉に、動きに、何の反応もせず、ただ同じ姿勢で煙草をくゆらせ続ける。
最後に見えなくなりそうな瞬間にだけ、適当に片手を振っておいた]
……『吊られた男』
[そして、いなくなってから、ようやく相手のカード名を口にして、自身のカードに触れた]
……。
[*チェック、修正、エンド*]
さて、っと。
[見送ったあとで、軽く伸びをして]
祭りが始まる前にちっと休んでおくかねぇ。
休息も大事なお仕事のひとつ、ってな。
[そう言うと適当な廃屋に入り込んで]
結構ちゃんと残ってるもんだねぇ。
[感心したあとで、寝床ではなく椅子に座り込んで暫しの*休息*]
☆二枚目カード決定ロール
クローディア88
エリカ9
ケイジ5
ブラウン64
ラス66
スティーヴ30
ディーノ50
マイルズ15
リディア21
カルロス89
ロザリー23
ケイジ → ハイプリエステス
エリカ → エンプレス
マイルズ → エンペラー
リディア → ハイエロファント
ロザリー → ラヴァーズ
スティーヴ → チャリオット
ディーノ → パワー
ブラウン → ジャスティス
ラス → デビル
クローディア → スター
カルロス → ワールド
各自、1日目の内に上記に沿って2枚目のカードをゲットしてください。
カード争奪はNPC戦です。
時間をかけて描写するもよし、さらりと1発言で流すもよし、その辺りはそれぞれの都合にお任せいたします。
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