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修道士 ライヒアルト に 1人が投票した。
旅人 ゼルギウス に 6人が投票した。
旅人 ゼルギウス は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。何かの介入か、それとも……?
現在の生存者は、演奏家 オトフリート、薬師見習い エーファ、大工 イヴァン、仕立て屋 ユリアン、画家気取り カルメン、修道士 ライヒアルト の 6 名。
―→ゼルギウスの部屋―
[ここだ、と示されたドアの前>>0で呼びかける。
返事はあったかどうか、ノブを回せば鍵などはかかっていないようで]
失礼します。
[とだけ断って、慎重にドアを開く。不意打ちなどあっては堪らないが、どうやら杞憂だったようだった。
同行者の反応を見て、もう一度旅人を見る。
その様子は、以前見たときと変わらないままだった]
少し聞きたい事があるんです。
貴方は、何か知っているんじゃありませんか?
[さくっと、前置きもなしにそう尋ねる。
他の者たちも問うようであれば、その返事を待つように旅人を見つめて。*]
─ 自室→広間 ─
[自室に戻ると、着替えを済ませて身支度を整え直す。
然程時間をかけた訳でもないが、広間に着いた時には既に>>2:117ユリアンは食事を終えて出ていった後だった]
…エーファは?
[ユリアンは食事を済ませて出ていった、と誰かから教えられ。
旅人はあまりこちらに顔を出さない人のようとも思っていたから不在でも不思議ではない。
けれど、エーファの姿が見当たらないことに眉をひそめて問いかけた後]
…私、ちょっと探してくるわね。
エーファにお願いしたいこともあるし。
スープは、その後頂くわ。
[どこにいるかの見当はつかぬものの、広間を出て一階を彷徨った]
─ 一階・廊下 ─
[広間を出て、エーファを探すとは言ったものの当ては無く]
…お部屋で休んでるのかもしれないけれど…
[むしろ休めているならその方が良いとも思うも、何となく、そうではない気がして。
何時かの昔、想い砕けた自分がそうだったように、休むことも忘れてしまってはいないか、そう思って]
…もしかしたら、外に居るのかも。
[ひとまずテラスへ出て見回してみようか、と足を向けた*]
─ ゼルギウスの部屋 ─
[部屋の鍵は開いていたようで、オトフリートが慎重にノブを回すと難なく扉は開いた>>1。
あちらが警戒して何かをしてくる様子もなく、ただ、窓辺にその姿があるだけ。
オトフリートがこちらを見た際に目が合い、訝しげに首を傾げた。
旅人は相変わらず幽鬼めいた雰囲気を纏っている]
じっちゃんが朱花だって知ってたこともそうだけどよ。
アンタには不可解な点が多い。
じっちゃんが朱花について何も言わなかったのに、アンタは勝手に皆の前で明かした。
黙ってりゃ、もしかしたらじっちゃんは襲われずに済んだかもしんねーのに。
素性も分からねー上に部屋に引き篭ってだんまりだしよ。
[旅人を問い詰めるように言葉を連ねて行くうち、段々と腹が立ってきた]
…じっちゃんが襲われたのはアンタのせいだ。
アンタがバラさなきゃ……───
──…あぁそうか。
アンタが人狼なんだな?
じっちゃん、明かす気があったなら自分の口から言うはずだ。
それを言わずにいたのにアンタは何故か知ってた。
人狼は双花聖痕に惹かれるんだろ。
アンタが人狼なんだったら、じっちゃんが朱花だって気付けたのも納得が行く。
違うか?
[苛立ちの中である可能性を思いつき、糾弾めいた口調で旅人に言い募る。
人狼の疑いをかけた辺りから旅人の身体は震え始め、最後の問いかけを投げた辺りには、怯えるような形相でイヴァンを睨んでいた]
───── ぅわ!?
[遂には、違う、と否定を繰り返しながら髪を振り乱し始める。
問い詰められ、錯乱状態に陥った旅人は否定を訴えたいがためか、イヴァンに掴みかかってきた。
ともすれば襲い掛かって来たようにも見える動き**]
― 広間 ―
(>>2:117続き)
[ときおりポタージュを口に運>>2:118びながら、オトフリートは『幻燈歌』の歌詞を滑らかな口調で説明していく。
「月の愛し子」「神の愛し子」「闇の者」「光の者」「双花聖痕」「見出す者」「闇と光の護り手」……。
それらの単語を、ユリアンは脳裏に刻んだ。
村の祭りか何かの集まりで聞いたことはあるはずだが、今まで歌詞に注意したことはなく、初めて聞く単語もいくつかあった。
「以前立ち寄った村で、昔同じような事件があったって聞かされたからなんだ」>>2:119
一通り説明すると、オトフリートはそう続けて。]
ああ……だから落ち着いておられるんですね。
[ユリアンは納得する。
歌詞を詳しく知っていて、かつ昔あったできごとだと把握もしていれば、自分のようには不安がらないのも道理。
疑ってばかりでも事態は改善しないと思い直し、話が終わるころには、やや安心した微笑を彼に向けただろうか。]*
― 厨房 ―
[他家の厨房を勝手に使うのにも遠慮はあるが、]
ごめん、お腹空いたよね。
[期待に尾を振るビルケのため、小鍋を借り、こっそり刻んだ野菜を入れる。
湖で獲れたらしい小魚も塩を振って鍋に入れた。]
(オトフリートさんはたまたま巻き込まれただけかもしれない……。)
(いや、ここにいる全員が巻き込まれたんだ。
歌い手が演奏会をしなければ。
『幻燈歌』を歌わなければ。)
(……あんなに寒い夜に……、
月の下で歌って、「場」の条件を満たしてしまった……)
[火加減を見ながら思い出すと、あの夜の悪寒まで甦ってくる気がした。]
[考えているうちに小鍋が沸騰し始めた。
ユリアンがビルケ用の木の容器を取り出すと、敷物の上の犬はもう待ちきれない様子だ。
魚の骨を取るのには時間がかかるので、煮えてくたりとなった野菜の上に、煮汁だけを掬いかけた。
一旦座らせて、]
伏せ。
……よし!
[号令をかけると、ビルケは忠実に反応する。
若いころのような俊敏さはまるでないけれども。
老犬の食事の様子をしばらく眺めていたが、ふと視線を伸ばすと、
窓の外にエーファ>>2:122らしき人影が見えた。
庭園>>0:4のほうへ歩いて行くようだ。
ビルケにここで待つよう指示し、ユリアンは勝手口へ向かう。]*
―庭園―
[庭園はすっかり雪に覆われ>>0:4ていた。
その一角に薔薇の植え込みがあるようで、雪の中でも緑を失わない葉>>0:4の色が、
近づくユリアンにも見て取れた。
冷たい風>>2:122に乗って、エーファの歌声>>2:123が届く。
ユリアンは足を止めた。
彼の孤独をかいま見た気がして。]
(声をかけないほうがいい、かな………)
[エーファにとっては勝手知ったる自宅であり、上着を着込んで>>2:121もいるので、自分のように風邪を引かないだろう。
そう思っても立ち去り難く、ユリアンはエーファの背中を見つめた。
薔薇の枝>>2:122に話しかけているのだろうが、内容は断片的にしか聞き取れない。]
[エーファが振り向けば、その腕の中に黒猫の姿を認め、]
……あのっ……、ごめん、厨房を借りたよ。
今ビルケがいるんだ。
[思わず、そんなことを口走っただろう。]
いや、ええと、言いたいのはそうじゃなくて。
姿が見えたから……心配になって。
ぼくも父を亡くしているので……。
ずいぶん前だけれど。
……だから、全部わかるわけじゃない、にしても……、
少しは、エーファの気持ちがわかると思う。
[精一杯の言葉を伝えると、身を翻した。]*
[つぶやいて考え込む。
熱のせいか寝込んでいたせいか、人物と時系列をとんでもなく勘違いしていたことに気づいて。]
彼は歌い手じゃない…順番がおかしい…。
[月下の演奏会があり、翌日木橋が壊れた。
ユリアンは見ていないが、さらに翌日歌い手の遺体が発見されたという。
ギュンターの話はその後だ。]
……夢とごっちゃになっていた?
[1日じゅう浅い眠りを繰り返し、何度も怖い夢を見た。
満月に照らされた青い雪と、雪の上の黒い血。
そして横たわる無残な死体を何度も。
夢の中の死体の顔は歌い手ではなく、彼だったように思える。]
― 1階廊下→2階廊下 ―
[あれ以降、姿を見ていない彼がどうにも気になった。
部屋がどこかは知らないけれども。
階段へ向かおうとすると、広間から出てきたイヴァン>>2:127とオトフリート>>2:134の姿が見えた。
階段を上がっていく彼らに、かなり遅れてついていく。
振り向かなかければ、ユリアンがいることには気づかれなかったかもしれない。
2階の一室へ声をかけ>>2:134、>>0入っていくのを見て、そこが見知らぬ男の寝泊まりしていた部屋だと知った。
ひとの顔も、時系列も、悪夢と混同してしまうような自分だが、イヴァンもオトフリートも似た考えに行き着いたのだろう。
しかし、大丈夫だろうかと不安になる。
見知らぬ男は人狼かもしれない。
歌い手を殺し、ギュンターを殺した……。
遠目には、誰かが武器らしきものを持っているようには思えなかった。]
[筋肉の痙攣と、男の体重が、裁ちばさみを握るユリアンの手に伝わってくる。
男は何か言っただろうか。
言ったとしても、ユリアンには聞き取れなかった。]
─ 庭園 ─
……あれ……?
[ふと感じた人の気配>>11に振り返る]
ユリさん……。
[どしたの、と。
問うより先に返された言葉>>12に、蒼の瞳が瞬いた]
あ……いいよ、それは。
ごはん、大事だし。
[そう、返すか返さないかという所で綴られた言葉。
蒼がまた、瞬く]
……ユリさん。
[そういえば、と。
思い返すのは、祖父の部屋での事。
呆然とした自分に色々と言葉をかけてくれたっけ、と]
ん……あり、がと。
[抱えている感情は、自分でも上手く表せないものだけれど。
精一杯、という感じで綴られるそれは、ほんの少しだけ、張りつめていたものを溶かしてくれたから。
そっと告げた短い言葉は、届いたか。
ともあれ、少年は小さく息を吐いて黒猫を抱き締める]
……凹んでばっかじゃ、いらんない、かな。
[小さな呟きに猫がにぃ、と鳴く。
内に響いた言葉。
それをくれた者に無意識、力が向かう事には未だに気付けていない少年は小さく息を吐き]
……あれ?
[いつの間にか、広間の人影が減っている事に気づいて惚けた声を上げていた。**]
― 2階・ゼルギウスの部屋 ―
[殴ったわけでも蹴ったわけでもなく、
ただ、
揉み合うふたりの間に割って入った。
――それだけの、つもりだったのに。]
[ユリアンの脳は次々に起きたできごとを処理できない。
傍目にはぼんやりしているように見えただろう。]
…………。
[無言で手元を見つめていた。
男の左胸にしかと突き刺さった裁ちばさみを。]
[今の一瞬の間に何が起きたのか、直ぐには分からなかった。
最初は旅人に目が向いていたし、ユリアンが割って入った後は彼の手元へは直ぐに目は向かず。
ユリアンが手にしていた裁ち鋏が旅人の左胸を貫いたと分かったのは、旅人がユリアンへと倒れ込み始めた頃]
おいっ!?
[旅人を支え切れずふらつくユリアン>>30に手を伸ばしたが、支えるには少し間に合わなかったようで、ユリアンは床へと座り込んでしまった。
聞こえない、と繰り返すユリアン>>31の傍に膝をつき、彼に寄りかかる形の旅人を引き剥がす。
旅人を左腕で支えながら、右手でユリアンの肩を揺すった]
ユリアンっ、
どうした、大丈夫か!?
[虚ろな瞳を覗き込みながら呼びかけ続ける]
[鼓動を止めた旅人は相変わらず虚ろな瞳をしていたが、死の間際の表情はどこか安堵したような印象を受けた。
それに困惑を抱きながらも、今はユリアンを優先する。
彼の瞳もまた旅人と似たような虚ろさを抱いていた]
聞こえないって、本当に耳が…?
ユリアン、聞こえるか?
どうすりゃ良いんだ、こういう時…!
[聞こえないとなれば呼びかけは意味を成さない。
耳が駄目なら目を頼るしかないと考え、視線を一度オトフリート達へ]
何か書くもんねーか!?
[文字で意思疎通するために筆記具を求めた。
それからユリアンに対して自分の口を示しながら、ゆっくりと言葉を発してみる]
[イヴァンの肯定>>0に短く返事を返し旅人の部屋へと辿りついた。
断りを入れてからオトフリートの手により>>1扉が開かれる。
その慎重さから、これから話を聞く為に会おうとしている相手は
他よりも幾分怪しく警戒すべき対象なのかもしれないと意識は傾き
ライヒアルトの貌にも些か緊張の色が浮かんだ。
変わらぬ様子の旅人にオトフリートが尋ねるを聞き、
旅人の言葉を静かに待つものの、応えは聞こえない。
イヴァンの言>>4もまたもっともだと思う。
朱き花のことを声に出した理由は気になるところでもあり
旅人を見詰める深緑には見定めようとする鋭さが混じる。]
[旅人が朱き花の事を言わなければ、
ギュンターの辿る運命は違ったものになっていたのだろうか。
イヴァンの言葉を聞き>>5 右手の痣ある箇所をぎゅっと握る。]
――……、
[彼の言う可能性に、考えるように眉根を寄せた。
思考をめぐらす前に、旅人に変化がみられる。
怯えるような貌で睨む旅人が、やがて否定を繰り返す>>6のに
気を取られて、何を考えようとしていたかも忘れて
イヴァンへと掴みかかる旅人を
落ち着かせようと彼の方へと手を伸ばす。]
[手が届く前に、
旅人とイヴァンの間に割り入る影>>17が過る。
ユリアンだと理解したのは一拍後。
旅人の身体が傾ぐ>>30のが見えた。
はた、と瞬きするのは何が起こったか理解できないから。
呆けていたのは、たぶん一瞬。
部屋に響く声にはっとして、]
――…ユリアン?
[聞こえない、という彼>>31の名を綴る。]
[片腕で旅人を支えるイヴァンが
オトフリートへと視線を向けるのを見て、
ライヒアルトは旅人の背後に回りその身体を支える。]
此方は預かる。
……彼をはやく部屋の外に。
[ユリアンを視線で示し、イヴァンにそう言えば
彼の左腕も自由になるか。]
─ →ゼルギウスの部屋前廊下 ─
違う? 間違えてた?
[うわ言のように聞こえるユリアンの声>>41。
問いと答えが噛み合わないことから本当に耳が聞こえていないことは確認出来た。
けれどその言葉が意味するところは察せず終い。
何かを訴えるようにも聞こえたため、落ち着いてから問い直すことに決め、こちらの指示に頷いたユリアン>>42を支えて廊下へと誘導した]
ユリアン、ビルケは……あー、そうだ聞こえないんだった…。
[愛犬が傍に居た方が良いかと思い、居場所を訊ねようとしたのだが、耳が聞こえないことを思い出ししばし悩む]
ユリアン、 こ こ 、 座 っ て
[立ったままは辛いかもしれないと考え、廊下に出てから壁際に寄り、一旦座らせることにした。
ユリアンの眼前で手を振ったり身振りで自分に意識を向けさせるようにして、口をゆっくり動かして座るよう促す*]
[旅人の重みが腕に掛かる。
ユリアンと共に部屋を出ようとするイヴァン>>40の礼を
頷き向けて受け止める。
ユリアンが訝しむ>>43には気付かず、
彼らを見送った後に、旅人を床へと寝かせた。
寝台より床の方が冷たいから、と気を回したのではなく、
ただイヴァンがそうしたのを倣ってのこと。
致命傷となった傷には触れず仰向けに横たわる旅人の手を組ませる。
虚ろな眸を閉ざしてしまえば、安らかに眠るようにも見えた。]
――…キミは人狼だったのか?
[結局何も聞けなかった相手が何者かは分からず]
…………、
[祈りを捧げた後、
寝台からシーツをはぎ取り、旅人を白で包み安置する。]
―ゼルギウスの部屋―
[部屋にいた旅人は、こちらの問い掛けにも変わらず、幽鬼のような気配のままただ佇むだけだった。
その様子にイヴァンへと視線を向ければ、互いに訝しげな表情が浮かぶ。
旅人の思惑も何もつかめず、イヴァンが前に出て言葉を重ねる>>4のを見守り]
朱花が何であるか知っていたなら、不用意に口にする事が危険とも知っていたはず。
貴方は、こうなるとわかっていたんじゃないのか?
[その言葉に重ねるように問う。少しずつ苛立ちを募らせるイヴァンとは対照的な、冷静を装った口調で。
旅人の動きを注意深く伺って、イヴァンが一つの推測>>5を突きつけるのを聞く。
その途端、旅人の様子が一変する]
イヴァン、あまり追いつめたら……っ!?
[怯えた様子は一瞬、旅人が「違う」と声をあげイヴァンへと迫る>>6のに僅かに反応が遅れたのは、日ごろ身体を動かすのが苦手なせいで。
それでも、危険が迫るようであればと、上着の内側に潜ませたナイフを探ろうとして]
[その刹那、間に割って入る人影>>17に動きを止めた]
ユリアン!?
[その手元に鈍い銀色の輝き>>18を見たのも一瞬の事。
旅人にぶつかるように駆け寄る、旅人の動きが止まり表情が変わり
イヴァンを掴んでいた腕から力が抜けて>>32、崩れるように倒れこむのを、見た]
な…っ
[旅人の胸元に突き立てられたのは鋏。>>27
旅人がユリアンに向けて倒れこむのに、差し出す手は間に合わない。
そのまま床に座り込んでしまったユリアンにイヴァンが声をかける>>33
「聞こえない」と虚ろな瞳で呟く様子>>31は、酷く危うげで脆く見えた。
何か書くものをと求められたが、生憎持ち合わせがなく、首を振ってゆっくり声をかける様子を見守る]
ここから離れた方がいい…とにかく落ち着かせないと。
[かと言って専門家ではないからどうしていいかもわからなかったが]
[それまでの様子を見守っていたライヒアルトが、イヴァンの片腕から旅人を引き離す>>39のを見て、男もただ立っているだけでは駄目だと気を奮わせる]
イヴァン、ユリアンは任せる。
[そう言って、ライヒアルトが旅人を安置するのに>>46手を貸した。
「人狼だったのか?」と言う問い掛けに答えるものはおらず、男は黙って目を閉じた
僅かに動揺する、その様子を気付かれないように、と。*]
─ テラス ─
[テラスに出て辺りを見回すも、人の姿は無かった。
庭園の方も見て、誰も居ないならまた中に戻って階上を探しに行こうか。
そう思った所で日の光に照らされた氷の堤からの煌きが射し込み、眩しさに目を細めつつ足を止め]
……こんな時でも、変わらず綺麗に見えるものね。
[目に入る景色はいつもと変わらぬ冬のそれ。
毎年飽きること無く描き続けて、もう十何年も変わらずに描いてきたのにそれでもやはり、綺麗だと思う。
いつもと違うのは、絵を描こうという気持ちが起きないだけ。
こんな状況下でそんな気が起きる方が、どうかしているのかもしれないけれど]
─ 庭園 ─
[物思いに耽っている間に何があったのか。
わからないけれど、とりあえず中に戻るべきか、と。
そんな事を考えながら、歩き出し]
……あれ?
[目に入ったのは、テラスに出てきた姿。>>3
行くか戻るか、少し、悩んで]
……どーしたんですか、こんな所で。
[そちらに近づき、呼びかける。
自分の事を探していた、と聞けば蒼の瞳が瞬いた]
俺を?
[こてり、と首を傾ぐ仕種は歳よりもやや幼げなもの。
洗濯の事>>2:131を問われるなら、ああ、と惚けた声を上げ]
必要なものは、好きに使っちゃってください。
一々聞かなくてもいいです。
……じっちゃんは、いつも、そうやって、ました、から。
[何気ない風を装って言おうと思ったけれど。
思いの外、声は掠れていた。
あー、だめじゃんこれ、なんてちょっと思って、くるり、背を向ける]
……あの。
[そのまま、少し黙り込んでいたものの。
間をあけて、小さく息を吐いた]
…………かたき討ちとかって。
馬鹿、みたい、だと思います?
[唐突な呟きは、どう響いたか。
背を向けているから、表情まではわからない]
…………ま、肝心な仇、見つけられてないし。
これから、見つけられるかもわかんないけど、でも。
[ぎゅ、と。
黒猫を抱える腕に、力が籠もる]
……そーゆー馬鹿になるのも、いいかなぁ、って。
なんか、思うんですよね。
こんな事、考えてる時点て馬鹿なのかも知んないけど。
大して丈夫でもないのに、何言ってんのってゆーか。
[あはは、と笑う声はどこか乾いて。
それからまた、急に黙り込む]
……ごめんなさい。
今の、忘れていーです。
ちょっと、吐き出したかっただけだから。
[空白を経て零れ落ちた声は、平坦なもの。
それへの返事は聞く事もなく、その場からだっと駆けだして。
勝手口から厨房へと全力で駆けこんだ。*]
─ テラス ─
………あ。
[ふるる、と頭を振って浮かんだ思いを散らしたところで、>>51聞こえた声に顔を向ければこちらに歩み寄ってくる姿が見えて。
自分も彼の方へと近付いていきながら、どうしたのかと問う声にあぁ、と返し]
…エーファのこと、探していたの。
服を何着も借りてるから、お洗濯させてもらえないか聞こうと思って。
[そう言うと、>>52好きに使っていいという返事が返ったものの。
その声は常よりも掠れ、痛みを抱えていることを見せぬように向けられた背に、目を伏せた]
─ 厨房 ─
……て、あれ?
[駆け込んだ先にいた老犬の姿。
二、三度瞬いてから、先ほどのやり取りを思い出す]
そか、ご飯食べてたのか。
[口にして、それから腕の中の黒猫に視線を落とす]
……そーいや、お前、食べてないんだよな。
ちょっと、作るから待ってろ。
[食べていないのは自分もなのだが、そこは見事に棚に上がっていた。
食欲はないし、食べたいとも思えない。
薬師として、それが問題なのは認識しているけれど、感情が追い付かない。
だから今は、と動く事を優先して、一次、黒猫を下に下ろした。*]
─ テラス ─
…エーファ。
[黙り込む少年に、何を言うべきか。
何を言えるだろう、そう思いながら名を呼んで。
沈黙の後、>>53少年が呟いた、吐き出した思いに見開いた瞳は、ほんの少しだけ、歪み]
…私は。
馬鹿だとは、思わないわ。
[少年が聞いているかどうかは分からない、けれど。
女の偽らざる想いを、声に乗せる]
…その想いは、貴方が、小父様のこと──…
おじいさまのこと、本当に大切だった証拠、でしょう。
だから。
馬鹿みたいなんて、思ったりしないわ。
[少年の笑う声は、どこか遠くにあるようで。
女が重ねる言葉が、彼に届いているかもわからないけれど]
それが、貴方の選んだ答えなら。
誰も、馬鹿だなんて、言わないと思う。
[女自身抱いている思いを少年へと伝えたけれど。
駆け出してテラスから離れていった彼の耳に、どれだけ届けられただろう。
残された女は一人、暫しの間この場所から動くことなく立ち尽した*]
───……心臓飛び出るかと思った……
[無意識に止めていた息を緩やかに吐き出しながら、脱力するような声で呟いた。
このまま階下まで落ちて行ったりでもしたらユリアンも無事では済まない。
現状でもだいぶ危ない気もするが、最悪の事態は免れた、と思う]
しゃーねぇ、部屋に運ぶか。
[頭をぶつけたとなると揺さぶるのも拙い。
見たところ既に意識はないようだったため、ベッドに寝かせる方が良いと判断した。
流石に姫抱きするのは可哀想だったため俵担ぎにして階段を上り切り、ユリアンの部屋へと運び込む。
ベッドへ寝かせて上掛けをかけると、ユリアンの部屋を出た]
ビルケ連れてくるかー。
[こうなれば聞きたいことも次に目覚めた時にするしかない。
目覚めた時に愛犬が傍に居られるよう、厨房へとビルケを迎えに行くことに*]
[人狼か否か、答えは返らない。
祈りを捧げ立ち上がればオトフリートが目を閉じる>>49が見える。
彼もまた、旅人の為に祈るのだろう、と思う。]
彼が人狼で、
これで全て終わるならいいのに。
[そんな独り言を紡いで]
手を貸してくれてありがとう。
[安置するを手伝ってくれたオトフリートに礼を言い、
旅人の部屋を後にする。]
─ 厨房 ─
[黒猫の食べるものを用意しながら、意識が向かうのは先ほどのやり取り]
……あー……なんかもう、ほんと。
ばっかみて……。
[どうしても吐き出したくて、つい零してしまったけれど。
正直、どんな答えが欲しかったのかは、自分でもわからない。
祖父はかたき討ちなんて望んでいない──とか。
そういう言葉が欲しかったわけじゃない、とは思う。
それを言われてたら、あの場で噛みついていただろう、と。
それだけは、わかっていた]
……俺は……。
[父の時は、自然が相手で。
母の時は、病が相手で。
けれど、祖父が死んだのは人狼の牙によるもので。
今までと違って、やろうと思えば手が伸ばせる相手が『仇』だから。
だから、余計に悩んでしまう]
…………あー……もう。
どうせわかるんなら、もっとこう、まとめてわかれればいいのに。
[唐突に芽生えた力──亡き父が遺したそれの融通の利かなさに、つい、零れ落ちたのはこんな愚痴]
……いっそ。
子供が馬鹿いうなとか言ってくれりゃよかったのに。
[ぽつ、と呟く。
それが単なる八つ当たりなのはわかっている。
カルメンが真摯に答えてくれたのは、声音からも感じられたから。
こんな事、言うべきではないとわかっていても、それでも。
ぐるぐるとした感情は、つい、ひねた方へと向かってしまっていた。*]
─ →厨房 ─
[旅人の部屋にまだオトフリートとライヒアルトが居れば、ユリアンが頭をぶつけて倒れたことを伝えて、イヴァンは厨房へと向かった。
エーファはまだ厨房に居ただろうか。
居るなら旅人の部屋で起きた顛末を伝え、ユリアンのことも伝える]
ビルケ、ユリアンのところ行くぞ。
[おいで、と呼んでみるが、主ではないため首を傾げられるだけ。
主の待てがあるためか、忠犬はその場を動こうとはしなかった]
あー、もー。
行くってばよ。
[仕方無しにビルケに腕を伸ばして実力行使。
両腕で抱え上げて部屋まで運ぶことにした。
暴れないのは理解してるからなのか、単に暴れる力がないだけか。
どちらにせよ、ビルケは部屋まで大人しくしていてくれた]
─ ユリアンの部屋 ─
[ビルケをユリアンの部屋へと運び込み、いつもの敷物の上に座らせる]
ユリアンのことよろしくな。
[老犬の頭を撫でて、一度ユリアンの様子を見てから部屋を出た]
─ 廊下 ─
[旅人のことはどこまで広がったか。
顛末を聞きたい者が居ればそれを伝え。
大浴場で一息ついた後に借り受けた部屋へと戻って行く**]
―ゼルギウスの部屋―
[遺体の安置を手伝い祈りを捧げる。
そうする自分がどこか滑稽だと内心で思いながら、だけど決してそれを表に出す事はなく。
ライヒアルトの独り言>>64を聞く振りをして聞き流す]
俺も一度部屋に戻ります。
その、ライヒアルトさんもお気をつけて。
彼が本当に人狼かわからない以上、安心はできませんから。
[そう部屋を後にするライヒアルトに伝えて
もう一度、白く包まれた姿を見遣って部屋を後にする。*]
─ 厨房 ─
[ぐるぐるしたものを持て余しながら黒猫の食事を用意した所で、厨房をイヴァンが訪れる。>>68]
……どしたの、にーさん……って。
[問いかけに返るのは、自分が外にいる間に起きた出来事]
あの人……ゼルギウスさん、が。
[死んだ、と。
その事実に戸惑う間に、イヴァンはビルケを連れだそうとする]
ビルケ、ユリさんの傍にいかなきゃだめ。
……ついててあげて。
[動かない老犬への呼びかけは届いたか否か。
ともあれ、一人と一匹が厨房を出るのを見送って]
……モリオン。
[ぽつ、と。
落ちるのは、小さな呟き]
これで、終わる……のかな。
[そうならいい、とは思うけれど。
でも、何となく違和感が残るような気がして]
あー……取りあえず、頭ぶつけたんなら、ちゃんと診ないとだな。
[その違和感を振り払うように、強く頭を振り。
気持ちを切り替えるように、鍋の中身の残量を確かめたり、貯蔵庫からパンを補充したりと動き回って。
自分はと言えば、ビスケット数枚と林檎を一つポケットに入れて、部屋へと戻った。*]
─ テラス ─
[本当は、エーファを追いかけて彼の心の内をもっと吐き出させるべきかもしれない。
でも、女は動く事が出来なかった。
一人にして欲しい、何も言わないで欲しい、そう思う時を過ごした記憶があるだけに。
とはいえ、冬の外気に何時までも立ち尽くすことも出来ず]
……とりあえず、洗濯してこようかしら、ね。
[まずは日の高い内に、と洗濯ものを部屋へと取りにいこうと中に入る。
冷えた身体をお風呂で温めたくもあるし、食事もしなくちゃとも考えながら、ふと。
そういえばエーファは皆の分の食事を用意しているけれど自分の分をちゃんと食べているかしら、と思い浮かんだけれど。
今は未だ、彼の元に向かうのは気が引けて、先に浮かんだ通り階上へと足を進めた]
―二階・与えられた部屋で―
[自分が使っている部屋に戻ると、男は大きく溜め息をついた。
あの部屋を出るのと同じ頃に戻ってきたイヴァンから、ユリアンの事を聞いた>>68のも一因ではあるけれど、それ以上に
危うく危険な目に「あわせる」ところだったと]
もう少し割り切らなくてはいけませんね。
あの旅人なら、有無を言わさず殺してしまってもよかった。
[時間稼ぎでしかないかもしれないが、見つからなければいいのだ。
見つかる前に]
嫌な事を考えるようになったものです。
「場」さえ出来なければ、誰も彼もこんな風にならずに済んだものを。
[その「場」を構成する一端であることは棚の向こう側に放り投げ首を振る。
誰が聞いているかわからない。迂闊に口にするのは控えるべきだ、と]
あぁ、触る事も忘れていましたね。
[などと言いながら手を伸ばしたのは楽器の入ったケース。
一日練習を怠ると、取り戻すのに一週間掛かると言われ、毎日欠かしたことはなかったが]
それどころではありませんが……せめてこれくらいは許されるでしょう。
[バイオリンを取り出し幾つかの音を奏で音を整えると、ゆっくりと曲を奏でる。
鎮魂歌。
奪われた命への、そうして、これから欠けて行くだろう命へ捧げるように。*]
[部屋に戻るというオトフリート>>71に頷き]
――…ええ。
あなたもお気をつけ下さい。
[案じる言葉に感謝を伝える代わりに
同じを返して、階段へと歩みゆく。
視線をやや上に向け、気にするのは三階。
ギュンターの私室がある方に意識が向いた。]
……中央教会からの書簡、
[其処にまだあるか如何か確かめる余裕さえなかったが、
何かヒントになることは書かれていないだろうか、と考え]
や、……勝手に探し見るのも、
[宜しくないだろう、と三階に行くは止めて]
[女が屋敷の中に入った時には、既に旅人の部屋には誰も残っておらず、>>63ユリアンも部屋に運ばれた後。
だから、女は何も知らぬまま自室に戻り、洗濯したい服を抱えて]
…皆も、お洗濯するもの無いか聞いてこようかしら。
[どうせ洗うなら纏めて洗っても良いだろうと考えて、洗濯場に行く前に広間などを覗いてみて。
そこで顔を合わせた者から、旅人の死を知るだろう*]
[部屋に戻る前に一度ユリアンの部屋に寄り、そーっと状態を確かめる。
取りあえずは意識を失っているだけのようだが]
……耳が聞こえないとか、それってどうすりゃいいんだよ。
[状況がわからないから、その辺り何とも言えない。
とりあえず、意識が戻ったらもう一度来るか、と割り切って部屋へと戻る。
それから、ビスケットと林檎を齧って空腹を紛らわせて。
ぶつけた頭につけるための軟膏やら何やらを用意している内に、疲労から眠りに引き込まれていた]
─ 翌朝・自室 ─
[いつの間にか引き込まれていた、浅い眠りが破れたのはいつもの時間]
……ん。
[もそり、と身を起こす。
机で寝落ちなかったのは、にゃーにゃーとうるさく鳴く猫のお陰だった……というのは余談として]
…………。
[寝起きのぼんやりとした頭のまま、引き寄せられるのは薄紅色。
そ、と触れた花弁から零れて落ちたのは──白のひかり]
……ん。
ユリさんも、だいじょーぶ。
[惚けた口調で呟いて。
それから、しばし、空白が生じる]
…………これ。
やっぱ、誰かに話さないとダメだろ。
[じゃあ誰に、と。
思って行った先で出くわした状況を思い出すと身が震えた。
ぶん、と頭を強く振る。
言葉にならない何かが渦巻くのを、少しでも遅らせられるようにと]
……って、言っても。
話せそうなのって、やっぱり……。
[ひとである、と自分の中で確証を得た二人しか浮かばないのだが。
ユリアンは体調的にちょっと気が引けて]
ん、なら、やっぱり、だよね。
[ならばもう一人に、となるのは自然な思考。
最初に視た相手が、祖父と対なる存在だったとは知らぬまま。
無自覚、そこを縁と見なしているのは目覚めた力の為せる業なのかどうか。
それは、今は誰にもわからない所。*]
─ 翌朝/客間 ─
[旅人の死の翌朝。
その日は自然に目覚めるまで眠りこけた。
目覚まし絶叫のない、穏やかな目覚め。
一時的に日常が戻って来たようだった]
………あー、うん
[何かに納得するように頷いて、伸びをしてからベッドを下りた。
窓を開けて湖を挟んだ先に視線を投げる。
橋の架け直しの準備はまだ始まっていないらしい]
─ 翌朝/ユリアンの部屋前 ─
[起きているのかどうかも分からないまま、ユリアンの部屋の前までやってきてノックをしてみる]
ユリアン? 起きてるか?
[反応があるかどうか、しばらく待ってみた*]
[洗濯物を抱えるカルメン>>78を見掛ければ
旅人の身に起こった事を伝える。
そうして部屋に戻ると
聖句をくちずさみ、
これ以上犠牲者が出ぬことを祈り、目を閉じた。*]
― 翌朝 ―
[目覚めて、暫しぼんやりと天井を見詰める。
胸に手をあて、生きているのだと実感して、
ゆっくりと身を起こし、
それからはいつも通りに手早く身支度を済ませる。
修道士としての日課は滞りなく行われた。]
――……、
[静かな朝だ、と思う。
部屋を出れば、廊下にイヴァンが居るのが見える。]
おはようございます。
[朝の挨拶をして彼の無事を確認し、厨房へと向かった。]
─ 翌朝/自室 ─
[一先ず方針を決めた所で身支度を整える]
……さてと。
朝ご飯、どーしよーかな……。
[最初に意識が行くのがそれ、というのはある意味では現実逃避。
それと認識している黒猫がにー、と低く鳴く]
…………お前、それ、ちょっと怖いし。
[苦笑しながら突っ込みを入れて。
いつものように黒猫を抱えて、部屋を出る]
………………。
[廊下に出て、視線を向けるのは祖父の部屋の方。
けれど、やっぱりそちらにはいけなくて、とてとて、階段を降りて厨房へと向かう。
何だかんだと言いつつ、料理をしていると気が紛れるから。*]
[洗濯物を抱えて部屋を出ると、>>85こちらを見止めた侍祭から旅人の死を伝えられた]
ユリアンが…?
……そう、あの人を…
[怖いと称した相手ではあれ、旅先で死んでしまったのは気の毒だと思いながら、目を伏せる。
>>76鎮魂歌が耳に届けば、演奏家である彼のものだと知れて。
昔と変わらず綺麗な彩だ、と思いながらその音色に耳を澄ませた**]
─ 翌朝 ─
……ん…
[朝の目覚めは、前日までと違うものだった。
眠りを妨げる叫び声は聞こえず、自然に訪れた覚醒に瞳を開ける。
部屋を見れば、前日洗濯を済ませた服がクローゼットにかかっていて、壁には真っ白なキャンバスが置いてあって]
……何も、起きなかった…のよ、ね。
[自分の周りだけではあるが、変化は見受けられず。
他の人達はどうなんだろうと、着替えと身支度を済ませてから部屋を出た**]
[厨房で水を飲み、息を吐く。
何か食べておこうか、と思い、
その何かを考えているところに
黒猫を抱えるエーファの姿>>87が見えた。]
おはよう、エーファ。
[無事な姿を見て、安堵の色を浮かべる。]
─ 厨房 ─
[目的地にたどり着けば、会いに行こうと思っていた相手の姿があった]
あ……おはよう、ございます。
[向けられた挨拶>>92に、少しだけ、張りつめていたものが緩んだ]
よか、った。
……また、同じになってたら、どうしようかと思った……。
[同じ、が何を意味するのかは言わずとも伝わるか。
はあ、と大きく息を吐いた後、黒猫を抱え直してライヒアルトを真っ直ぐ見上げ]
あの……ちょっと、相談という、か。
聞いてほしい事、あるんです、けど。
……いい、ですか?
[問いかける声音もまた、いつにない真摯さを帯びていた。*]
─ 2階の部屋 ─
[イヴァンと顔を合わせると、いつもの困ったような笑みを浮かべて。]
……おはようござます。
今、朝ですよね?
ご迷惑をおかけしましたが、風邪はかなり治まったみたいです。
ぼく、ずいぶん眠っていたんでしょうか?
[痛む頭頂部に片手をやり、恥ずかしそうに言い添えた。]
寝ていても、頭をぶつけたみたいですが……。
[イヴァンの表情には気づかなかったかもしれない。]*
― 厨房 ―
[緩む気配>>93に少しだけ目を細める。
コップを置く手はいつも通りの素手。
己の胸にある十字架を利き手で軽く握る。]
今日は静かな朝だね。
まだ全員の無事は確認していないけれど、
[無事であればよい、と願いを込めて綴る。
見上げる眸をみとめれば、瞬きひとつして]
――…ん。
私で良ければ、
……キミの話を聞かせてくれるかい。
[僅かに腰を折り、視線を近くして
エーファの真摯な声にこたえ、話の続きを促す。]
―翌朝・客室―
[目覚めはいつもと変わりなく訪れた。
静かな朝だ。絶叫も嘆く声も聞こえない。
今日は「大丈夫」だったんだな、と誰にともなく思う。
自分が襲われない事はともかく、蒼花が無事であった事。
よく耐えたものだ、なんてそう思いながら寝返りを打つ。
とはいえ、二度寝できる性分ではなく、そんな場合でもないと起き上がる]
静かなだけで、何も起きていないとは限りませんしね。
[そう言いながら身支度を整え、そういえば髭を剃っていないと無精髭の生え始めた顎を撫でる。
濃いわけではないから目立ちはしないが、薄い無精髭は情けなさ三割増しだ]
お風呂、借りましょうか。
[そう呟いて、一応断りを入れてからと階下へと向かう]
―→厨房から浴室へ―
[エーファの姿を探すと、やはり厨房で食事の支度をしているところだった>>87
ライヒアルトの姿>>86はあったか、いずれにせよ挨拶をして、浴室を借りる旨を伝える
エーファが何か話そうとしたタイミング>>93だったのは偶然だ]
あまり無理をしないようにな、エーファ。
[そういい残して、もう一度部屋に戻り必要な物を持って浴室へ。
身を清め、無精髭をさっぱり剃り落とし、充分に温まる]
本当に、もう何も起きなければいいのに。
[ほぅ、と息を吐きながらそう呟く。それは、男がどうにか出来る事ではないが。
そうして、入浴を終えたなら広間へと向かう]
―広間から厨房へ―
[広間に戻ると食事はまだのようで、手伝える事はないかと厨房を覗き、二人がなにやら話し合う様子を捉えた。
盗み聞きは性に合わない。自分が疑われるのはかまわないけれど、こそこそするのは好きではなかったから]
何か、手伝える事はあるかな?
[などと、わざとらしい口実で厨房へと顔を出す。
不要だと言われたなら、おとなしく引き下がるけれど。**]
[ユリアンの反応を見つつ、事の顛末を伝えるかどうか悩んで]
……ユリアン、寝てる間に何か夢見たか?
ほら、風邪引いた時も悪夢見た、って言ってたろ。
[先に昨日の疑問を聞くべく、関連することを問うてみた*]
─ 厨房 ─
です、ね。
……みんな無事だといいんです、けど。
[綴られる願い>>95はこちらも同じ。
故に、こく、と一つ頷いた。
話そうとした矢先に顔を出したオトフリート>>97には、昨日カルメンに告げたように、必要なものは好きに使って、と返して]
……してないですから。
[無理するな、という言葉には、明らかにそれとわかる虚勢を返しておいた。
それから、改めてライヒアルトに向き直り]
ありがとう、ございます。
……他のひとにだと、話していいのか……判断、つかなくて。
[視線を合わせて促してくれる様子に、声音にははっきりそれとわかる安堵が滲む]
……なんて、言えば、いいのかな。
俺……『わかる』みたいなんです。
ここにいる人が、『ひと』なのかどうか。
[そんな前置きから始まったのは、季節外れの薔薇を見つけてからの一連の出来事。
薔薇に触れた時に広がった陽のひかりのイメージ。
それが『ひと』の証なのだと、何故かわかった事を伝えて]
それで……昨日は、あなたが視えて。
今日は、ユリさんがみえて。
二人が『ひと』だって、わかって。
……いきなりこんな事言っても、信じてもらえないかも知れないし。
俺も俺で、なんでこんな事できるのか、わかんない上に、思うようにはできないみたいなんですけど。
でも、誰かに伝えたくて。
[ここで一度、言葉を切って]
……このまま、何も起きないままなら、いいんです、けど。
そうじゃなかったら……って思ったら。
どうしても、聞いてほしくて……。
[ずっと抱えていたものの一つ。
それを吐き出した少年は、最後に大きく息を吐いた。*]
[オトフリートの姿が見えれば>>97]
おはようございます。
[と、普段通りの挨拶をする。
イヴァン、エーファ、オトフリートは無事。
まだ姿を確認していないのは、
ユリアンとカルメンの二人。
オトフリートの言葉へのエーファの返し>>101に
彼を案じるものの姿が一瞬過る。]
[改めて、向き合えば、
エーファが明かす>>102のは思いもよらぬもの。
話を聞くうち驚いたように、軽く目を瞠り]
――…『ひと』かどうか『わかる』?
[季節外れの薔薇を見つけてからの出来事に耳を傾け]
それは、つまり、……
[『見出す者』と詩人の謳ったそれをなぞりくちびるを動かす。
如何して自分に伝えようとしたのかは続く言葉で知れた。]
教えてくれてありがとう、エーファ。
[己の力を、身に起こることを明かすのは勇気のいったことだろう。
感謝を口にし、考えるように一度目を伏せ]
[旅人の件を知っているかを確かめてから]
かの旅人が人狼で、
このまま何事もなければいい、と、思う。
[エーファ>>103と同じ気持ちであることを綴り]
――…、けど、まだ、終わった、という感覚がなくて、
[ぽつ、と零し、眉間に小さな皺を寄せ]
一先ず、全員の安否を確認して、
何事もなければ、助けが呼べるか試してみようと思う。
もし、終わっていないなら――…
キミが、人狼を見つけて、
[終わらせて、と願うような囁きを向けて、
十字架握る右手の袖口を引き下げ、
蒼い竜胆の痣をあらわにし、
エーファの力が本物であると肯定するように、
『ひと』である証として己のそれを軽く掲げた。**]
─ 厨房 ─
[話す事に不安がなかった、と言えば嘘になる。
唐突な事を言っている自覚はあったし、信じてもらえるかもわからないから]
……ぁ。
[だから、教えてくれてありがとう、と。
感謝の言葉>>105が紡がれた時、張りつめていたものがまた少し緩んで無意識の内に短い声を上げていた]
旅人さん……ゼルギウスさんの事は、聞いてます。
[確かめる言葉>>106に返すのは頷き]
……うん。
まずは、みんなが無事か、確かめてから……ですね。
[確かめて、ここから出られるなら、きっと終わる──終わっているとは思うけれど。
そこにぼんやりとした不安が残っているのもまた、事実で。
終わっていなかったら──という思いが伴う微かな不安は]
……見つけて。
終わらせる。
[願うような囁き>>107に、蒼い瞳が数度瞬く。
向けられたそれは、この場で自分にできる事だと素直に思えた]
……はい。
[掲げられた蒼い竜胆。
それが意味するものは理屈よりも感覚で理解に落ちて、安堵を呼びこむ。
支えるべき存在である、というのも確かにあるけれど、それ以上に]
俺は、俺にできる事、やります。
……ライヒアルト、さん。
[信じていいんだ、という思いが生じていたから。
ごく自然に、名前を呼んでいた]
……あ。
[やり取りが一段落した所で顔を出したオトフリートの言葉>>98に、数度瞬く]
そーだ、ご飯、作らないと。
[食事を作って声をかければ、自ずと全員の安否は知れるから]
えっと……。
[どうしようか、と思うのは短い刹那。
ちゃんと休めているとは言えない状況で、切り盛りをするのは難しいから]
…………皮むきとかやってもらえると、ありがたいかも。
[言いながら、視線が向いたのはじゃがいもの方で。
了承が得られたなら黒猫をいつもの位置に下ろし、ぱたぱた、そこだけはいつもと変わらない日常のために動き出す。**]
[水差しの水で顔を洗うと、さっぱりしたふうに微笑んだ。
その顔色が昨日よりも明るくなっていることに、イヴァンは気づいただろうか。]
……あ、そうだった、夢の話。
演奏会のあった夜から、ずっと同じ夢を見ていて。
自分が寝る前に思い出すせいもあるのかな…。
夜でね。
満月に照らされて、雪の上は青く見えた。
積もった雪そのものが青いんじゃなくて…そういう色に見えているという意味で。
[問われるまま、夢について語り始める。]
[ときおり説明に困り、言葉を探して考えながら、]
雪原、なのかな?
森に囲まれた、この湖くらいの広さの場所で。
黒い染みのようなものが雪の上に点々と落ちていて、こう…全体で大きな模様というか…形?
コウモリみたいなぎざぎざの翼の輪郭になっていた。
翼の持ち主が雪原の中心に倒れていて。
ぼくは最初、それを歌い手さんだと思っていたんだけど……衣装が演奏会のときのものだったので。
でも、周囲に長い髪が広がっていた。
……顔は違っていたんだ。
[ぽつぽつと話した。]
─ 朝・廊下を歩きながら ─
[奇妙な夢の話はイヴァンをさぞ困惑させただろう。
話しながら、ビルケがおっとり構えているのを何度か横目で確認すると、ユリアンは思い切って打ち明けた。]
あのう……夢の話じゃないんだけど、
ライヒアルトさんのこと、ずっと気になってるんだ。
正直、ちょっと怖い。
ぶっきらぼうで冷たそうだしね……。
昔、兄から聞かされたかもしれないけど…母のことがあって、ぼくは村の教会へあまり通ってない…。
[馬具職人だった父の急死後、母は自分の出身地である町の教会から弔いの人手を呼んだ。
村の教会関係者には面白くなかったに違いなく。]
[その後、母が父の仕事絡みの少額の借財を踏み倒してまで、町の教会へ寄付していたことが知れ渡ると、村の教会との関係はさらに悪化。
まだ子どもだったユリアンには実感できなかったが、後を継いだ兄はいたたまれない思いを何度もしただろう。
工房を町へ移したのも、教会の意思が仕事に差し支えたためではなかったか……とユリアンは思っている。]
ぼくは教会のひとによく思われてないだろうし、
冷たくされるのも、わからなくはないけど……。
こんな状況になってみると、怖いんだ。
もし、彼が人狼だったら、と。
[真剣な眼差しでイヴァンを見上げ、答えを待つ。]
[ライヒアルトの右手首に痣>>1:37、>>1:74、>>1:147が浮かび上がったことも、
それが蒼き花>>2:52の形をしていることも、
ギュンターの遺体の前で彼がそれを見せ>>2:84、役目を明かしたことも、
ユリアンは知らない。
ユリアンの知るライヒアルトは、演奏会後、自分に通り一遍の声をかけただけで、さっさと屋内へ戻っていった>>1:31。
雪の夜という状況を考えれば、彼も寒がっていたのだろうことはわかるけれども、]
実のない声に思えて。
ぼくの返事はどうでもよかったみたいだし……。
本気じゃないというか…声をかけたという自分の言い訳のための行動だったように…。
疑い過ぎかな……でも、怖いんだ……。
[眼をぎゅっと閉じて顔を伏せた。]
[誰が人狼かという話になれば、]
イヴァンは人狼じゃないと思ってる。
それに、エーファも違うと思うよ。
モリオンがおとなしく腕の中にいたから。
庭園で見かけたんだ。
…………あれ?
いや、おかしいな、いつ見たんだろう?
[ふっと真顔になり、立ち止まった。]**
[旅人の名>>108を改めて知る。
エーファが言わなければ旅人は旅人のままだった。
誰しも顔見知りを、近しい者を、疑いたくはないだろう。
ライヒアルトもまた旅人という縁薄い者が人狼であれば、と
何処かで思い、昨夜彼の部屋へと足を運んだ。]
ゼルギウスというのか。
[人狼かもしれない、ひとかもしれない。
それ以前に、彼はゼルギウスという名の旅する者。
名を知り、個を意識すれば、心はじわりと重くなる。
ずっとこの村に住んでいる者からすれば、
己は旅人に近い存在であるのだろう。
重ねそうになるのを感じて、考えぬように意識する。
二階の廊下でイヴァンと会ったことをエーファに伝えれば、
まだ無事を確かめてないのはユリウスとカルメンと知れるか。]
[ギュンターの持つ朱の対となる蒼は、
エーファの眸の色でもあり、
瞬く双眸>>109を少しだけ眩しげに目を細め見詰める。
応えを聞けば、安堵したように表情が和らぐ。
この少年に願い託したものはきっと重い。
けれど彼なら言葉通り応えようとしてくれるだろう。
強がることに慣れていそうな彼を支えられればいいが、
もしまだ終わっておらず、人狼がいるのであれば、
ギュンターの私室で蒼花と名乗った相手の中に在ることとなり
己に残された時間は限られているのだろうと知れて。
感謝と、謝罪がエーファに対して浮かぶ。
言葉を選び悩むうち、肩書きでなく名を呼ぶのを聞き]
――……、
ありがとう、エーファ。
[自然に紡がれるのは感謝とどこか嬉しそうな微笑み。]
[オトフリートの声>>98にエーファがこたえる声>>110が聞こえる。]
では此処は任せよう。
他の者の安否と、外の様子を確認してくるよ。
[二人にそう言い残し、厨房を出て、
言葉通り、ユリアンとカルメンを探してから、
未だ氷の堤に閉ざされた外の様子を見にゆく。**]
─ ビルケ視点・回想・厨房 ─
(>>10続き)
[ビルケは指示を守って待っていた。
鼻も耳も、もはや元気だったころのようには利かない。
それでも、人間より鋭敏な犬の耳は、ときおり別室の物音を拾う。
湖の氷りつく音>>0:#3はもっと大きく、わかりやすく響いた。
ビルケは敷物の上に伏せ、耳だけを動かして周囲の様子を探る。
それほど長くは待たされなかった。
厨房の勝手口が開き、外の冷気が入ってくると同時に、若い主の姿も戻る>>13。
だが、考えごとをしていて、彼女がのそりと身を起こしたのにも気づかないふうだった。
ぶつぶつとつぶやきを残し>>14、厨房を出ていってしまう。]
─ ビルケ視点・回想・厨房 ─
[どこか慌てた様子のイヴァンがやってきて、調理中のエーファに何かを伝え>>68始める。
「ゼルギウスさん」>>72
という聞きなれない単語は誰かの名前だろうか?
エーファとの話が終わると、
「ビルケ、ユリアンのところ行くぞ」>>68と呼びかけてくるが、
イヴァンからは何か不吉な気配を感じた。
ビルケは首を傾げながら、これは何だろうかといぶかる。
数日前からこの屋敷に漂っている、匂いでも音でもない、不吉な空気。
たとえるなら、この館の地下の食料庫>>19のような、ひんやりと冷たい、閉ざされた感じの……。
ビルケはふんふんと鼻から息を押し出す。]
―厨房―
[浴室から戻った男がいつからそこにいたのか、話し込んでいた二人は気付かなかったかもしれない。
様子を見て声を掛けたなら、エーファは少し驚いた様子>>110で、思い出したかのように食事の仕度を始めた。
その様子を見たライヒアルトが一言言い残し厨房を離れる>>123のに]
お願いします。
俺もまだ他の人たちに会っていないから。
[そんな風に頼んで見送って、エーファが遠慮がちにジャガイモを見つめ「皮むきを」と言うのに頷いて見せた]
それくらいならお安い御用だよ。
幾つくらい剥けばいい?
[問いかけて、必要なぶんだけを一度洗って皮むきを始める。
大事な指を傷つけないよう、少し慎重ではあったけれど
纏う気配は、それとはまた違ういろを孕んでいる]
ねえ、エーファ
[ぽつり、男が名前を呼ぶ。先程までと少し違う声音で]
さっきの話、少し聞こえたんだけど……
そうか……君が
「見出すもの」だったのか。
[くつり
喉の奥で笑うような声を零し、皮を剥きながらエーファを見遣る。
どこか楽しげに口元を三日月に歪めて目を細める。
その様子は、どこか危険な物を滲ませていた。*]
[夢の話はユリアンの支度が済むまでお預け。
急かすことなく待っている間、それとなくユリアンの様子を窺った。
昨日、耳が聞こえないと言っていた時のような虚ろな瞳ではなく、顔色も調子を戻したのが分かるほどの明るさを伴っていた>>113。
風邪がすっかり良くなったのは事実らしい]
うん、聞かせてくれ。
[そうだった、と紡がれ始まる夢の話。
語られるそれに口を挟むことなく聞き入った。
同じ夢を見ていた、という言葉から始まった内容は、歌い手が襲われた後に聞いたものとほぼ同じ。
言葉を探す様子にも急かさず続きが紡がれるのを待ち聞き続けていると、以前よりも詳しい話を聞かせてくれた]
接点のない人が夢に出てくるってのも不思議な感じだよな。
思い込みもあるかもしれねーけど……それにしても、っても思うわ。
[話を聞いて、うーん、と唸ったのだが]
《ぐぅぅ》
[腹の音が思考を妨げた]
………一旦下りて飯食うか!
[誤魔化すように言って、広間へ向かおうと誘う]
それって、旅人さんは人狼だった、って意味なんじゃねーか?
ほら、『幻燈歌』でも人狼のことを「月のいとし子」って言うだろ。
[夢で自分が教えた云々はひとまず置いて、過ぎったことを言葉にしユリアンの反応を窺う。
ユリアンの夢は実に奇妙ではあったが、その話の中で困惑以外のものを得た気がした]
違うかなー、そう考えると碌に接点無いのに夢に出てきたことも説明付くと思うんだが。
[ただ、その考えに自信はなく、語気は弱いものに]
んーじゃあさ、それ以外の人はどうだ?
他に人狼じゃないかと思う奴はいる?
[そう問えば、自分とエーファは違うと思っている>>120と告げられた。
疑われていないと知ると、イヴァンの顔にも安堵の色が滲む]
モリオン? そーいやアイツいつもビルケから逃げるっけ……。
[犬は狼に連なる。
動物というものは人以上に聡い時がある。
ユリアンはそう言うことを言っているのだろう]
うん? 見たのは覚えてるのにいつ見たか覚えてねーのか?
[なんだそれ、と立ち止まるユリアンに合わせ立ち止まり、訳が分からないと言うように首を傾ぐ。
しかし直ぐ、思い当たるように声を零した]
…あ、覚えてないってことは昨日か?
[そしてまた昨日の顛末を伝えるかを悩む]
うーん……やっぱ、言っとくか。
なぁ、ユリアン。
さっきお前、寝ながら頭打ったって言ったろ。
あれさ、寝てる時じゃねーんだ。
多分頭打ったから昨日のこと覚えてねーんだと思う。
で、さ。
あー、その。頭打つ前に、な。
[記憶が無い原因を、推測ではあるが告げて。
その前のことを伝えるのに少しばかり言い淀んだ]
覚えてねーなら言わない方が良いんかなって思ったんだけど…。
でもさっきの夢の話と無関係じゃねーかもしんねーからよ。
落ち着いて聞いてくれよ。
[一つ、前置く]
………旅人さんがさ、死んだんだ。
でも人狼の手によって、じゃない。
人の手、
ユリアン、お前の手で、だ。
[夢が示した者の死が、誰によって齎されたかを告げた]
あの時のお前、何かぼーっとしててさ。
俺達の声も届いてないみたいで。
でも旅人さん刺した後、俺になんか訴えようとしてたんだ。
そん時は何を訴えてるのか上手く読み取れなかったけど、もしかして夢のこと言いたかったのかなって、さっき話を聞いて思った。
旅人さんが人狼だ、ってことを。
[そこまで言ってユリアンの反応を見る。
ところどころ、端折った部分はあるが、話を聞いてユリアンは思い出したりするのだろうか。
言わない方が良かったかなぁ、と思う部分はまだあるが、知らないままでいるのも、と思う部分もある。
告げたことがどう作用するか、イヴァンはユリアンに意識を集中させた*]
[男は種を蒔く。疑惑の種、疑念の種を。
考えてみればいい
男がここに来た夜に橋が壊れた事
あの朝、何故わざわざ外に出て歌い手を見つけたのか
そして、ギュンターが襲われる以前に
彼が朱花だと知っていたのは誰か
不安に水を撒き、不信の種を蒔く
まだ、彼が「彼ら」を見つけていないのならば。*]
─ 厨房 ─
[名を呼んだ事で紡がれた言葉と、見えた笑み。>>122
それに、少年もごく自然な笑みを浮かべる。
祖父は名士と慕われていても、他所から来た旅人の子である自分はどうしても周囲との間に線を引いてしまっていて。
名前で呼べるようになるというのは、時間のかかるものだったから。
ごく自然にそれが出来たのが、それが齎した結果が、なんだか凄く嬉しかった]
あ、はい。
そっちは、お願いします。
[確認してくる、と外へ向かうライヒアルトを見送って。>>123
は、と零れたのは小さな息]
とりあえず、10個くらい。
余る事はないですから。
[幾つくらい、という問いにこう返し、自分は野菜籠から人参を取り出して]
……ぐぅ。
[しばし、にらみ合うのはいつもの事。最終的には頑張って皮むきを始めるのだけれど]
……え?
[そんないつもの人参とのにらみ合いが一段落した所に向けられた声。>>131
これまで聞いていたものとは違う響きに、蒼い瞳がひとつ瞬く。
黒猫が、警戒するように喉を鳴らして少年の足元にすり寄った]
……「見出す者」……って、あ、そか。
『幻燈歌』、じゃ、そういう……。
[ぽつりと呟きそれから、聞かれていたのか、と認識する。
同時に、とある可能性が過った。
『ひと』と認識で来ているのは、ふたりだけ。もしまだ終わっていないとしたら、彼もまた『可能性』の中に含まれるのだと]
…………。
[逡巡は沈黙となってその場に落ちて、それから、少年はひとつ息を吐く]
……で。
そうだって言ったら、どーすんの?
[こてり、と首を傾げる姿はどこかあどけない、けれど。
見上げる蒼の瞳には、揺らがぬ意思の光が覗く。
やり取りは短かったけれど、蒼花持つ者とのやり取りは少年に信という名の支えを与えていた。
それが、祖父に対して抱いていたものにも近しい、とは。
彼の人が朱花たるを未だ知らぬ身には、気付く由もないけれど。*]
─ →厨房 ─
[女が目覚めたのは、他の滞在者よりも遅い時間だったらしい。
部屋を出て、廊下を見回すも人気は無く。
この時間ならもう皆食事している頃だろうかと思いつつ、まずは居る可能性の高い厨房へと向かっていって]
…皆、居るの?
[中に誰がいるか確認するより先に、声をかけた*]
―厨房―
[ジャガイモを剥く傍らで、神妙な顔で人参と向き合う様子>>143を見る。
彼の弱点はそれか、と思いながらも思考はさらに外へと向く。
話を聞いていたことを自白してエーファへと向けたのは、常とは異なる声音と表情。
警戒するような黒猫>>144を見て、また薄く笑った]
そうです「人狼を見つけられる者」
[さらりと言いなおして、歪む三日月を貼り付けたまま沈黙する彼を見る。
彼が誰をどう見たのかは知らないが、この様子ならまだ人狼は見つかっていないのだろう。
そうして、この様子であればまだ目の前の男を見極めていないだろうと推測する。
沈黙の後、どうするのか>>145と問う様子は一見常と変わらず。
だけど、そこに宿る確固たる意思に目を細め]
どうするか、ですか?
[くつり、嗤う]
邪魔、ですね。
[一言告げたなら、彼はどう反応するか]
見つけられては困るんです。
殺されるわけには行きませんから。
[誰を、とは言わない。そうする事で男に意識が向けばいい]
見つける前に、殺すしかないでしょうね。
[さらりと、それが普通であるかのように言って、口の端をあげて、にぃ、と笑う]
ギュンターさんも双花聖痕でなければ死ななかったのに。
[エーファの大切な人の死について触れて、揺るぎない彼の瞳を揺らそうと。*]
─ 厨房 ─
[投げかけた問いに対する答えは、端的で。
言い切られたそれに、微か、身が震えた。
緊張を感じたのか、黒猫が威嚇するような声を上げる]
……モリオン、静かにしろ。
[そんな黒猫に、短く言って]
そか、つまり、あなたには俺が邪魔なんだ。
[端的な分析を一つ、返す。
何故そうなるのか、そこまでは読み切れない。
深く思考する前に届いた言葉が、意識を揺らしたから、も少なからずあるけれど]
……じっちゃんが……双花聖痕……?
[初めて聞いた事実に、蒼が瞬いた。
祖父が殺された理由は、わからないままだった。
告げられたそれに、なんでそんな事知ってんだよ、と思いながら。
ふる、と一度、首を振った]
……あのさ。
かたき討ちって、馬鹿だと思う?
[それから、投げかけたのは、先にカルメンにも向けた問い。
彼女がそこまで来ている事には気づかぬまま]
……俺ね、それって馬鹿だと思っててさ。
やるとしたら、馬鹿になるしかないかなー、って思ってたんだけど。
[言葉の最後に小さく息を吐く。
表情に刹那、自嘲的なものが覗いた]
んでも……さ。
じっちゃんも大概馬鹿だなーって、今、思って。
その馬鹿の孫が今更、馬鹿になるの嫌がっても無駄なんだよな。
そう、思わない?
[こてり、首を傾げて問う仕種はやはりどこか、あどけない]
……俺は、見つけるもので、でも、まだ、見つけられてない。
[隠したところで仕方ないから、はっきりとそう告げる]
……でも。
そんな風に言ってくるって事は、結局まだ終わってないわけで。
なら、探す。探して、終わりにするよ、俺は。
……約束したから。
[続けて紡ぐのは、探して、見つけたら、躊躇いなく刃を振るう覚悟。
実際に人の死に触れる事でどうなるかなんて、今はわからないから考えない。
そして、制御の利かない力は、少年が気持ちを強く寄せた者へと作用する。
それが意味する事──つまりは、今、一番力が向かいやすい女性が『おおかみ』と判じられたなら刃を振るう、という事。
それが与えるものなんて、更に未知数過ぎるのだけれど]
にしても、さ。
……なんてゆーか、あなた。
おおかみっぽくないよね、なんか。
[宣の後、に、と笑う。
ほぼ直感によるもので根拠は全くない。
外れている可能性だってある、けれど。
思っちゃったんだから仕方ない、とばかりにさらりとこう言った。*]
[一階にある部屋を確認している間に、
厨房に向かったカルメンとはすれ違ってしまったようで
探していたのに会えぬまま二階へとあがった。
廊下にはイヴァンとユリアンが話す>>141のが見えるが、
彼らの話までは聞こえなかった。
ユリアンの無事が知れるとほ、と安堵の色を浮かべる。]
おはよう。
頭をぶつけて倒れたって聞いたけど
体の具合は、大丈夫かい?
[案じる言葉を掛けた。]
―厨房―
ええ、邪魔です。
[理由はまだ告げず、落ちた言葉>>149だけを拾う。
そうして、ギュンターが襲われた理由は知らなかったのか、何か言いたげなのを飲み込むのを見る]
別に馬鹿だとは思わないな、俺は。
そこまでの思いを抱く時は、大抵ここの螺子が飛んでる時だし。
[敵討ちについて問う>>150のに、ここ、と頭を指して]
ギュンターさんのことも馬鹿だとは思いませんし
その孫である君が似ているのだとすれば、まぁ
それに、宿命には逆らえないと言いますし。
[敵を討つ、人狼を殺す。それは「見出す者」であれば当然のこと]
その決意は褒めてあげるところかな。
だから、見出す前に殺さなければいけない。君を。
[揺るぎない覚悟で付けられた言葉>>152に返すのは、先ほどと同じ言葉。
手元には、まだジャガイモを剥いていた包丁がある。
彼の能力がどういうものかまだわからない。だけど、近づく気配……カルメンにもしそれ及ぶなら、その前に「見出せなく」してしまわなければ。
そう思ったところで、さらっと告げられた言葉>>153に瞬いて]
おや、狼っぽくしていたら殺されるじゃないですか。
それとも、爪と牙で引き裂いて欲しいのかな?
あの歌い手やギュンターさんと同じように。
[否定も肯定もせず、手にした包丁を軽く揺らして見せる。
いつでも殺せるのだと言いたげに。*]
[イヴァンとユリアンの二人が
己の事を話していたとは気づかず]
――…あ、
[思い出したように声をひとつ零して]
カルメンさんを見掛けなかった?
[もうひとりの探し人の名を出し尋ねる。]
[見てない、とイヴァンから返事>>158を聞くと]
そうか……、
[と悩ましげに眉を寄せて考える風。]
一階は一通り見て回ったんだけど、
私も今日はまだ会えてなくて。
[答えて、視線をやや上に向け]
……三階か外かな。
[まずは屋内から探してゆこうかと意識をそちらに]
─ 厨房 ─
そっか。
[かたき討ちに関する返答>>155に、小さく息を吐いて]
……今更感満載だけど。
やっぱ、合わないみたいだねー。
[何が、とは言わずに小さく呟いた。
己が宣、それに返る言葉>>156にはほんの少しだけ蒼を細める。
自身の力が意図的に制御できない事は伝えない。
伝える必要はないと思うから]
ま、そーだよねー。
自分からおおかみだ、って示すのってないよねー。
……まあ、だから逆に、それっぽくないんだけど。
[どこまでもさらりと告げる。
この場で事を起こされたら、抗えるかはわからない。
けれど、ここで逃げ出す気はない。
そも、この場所──厨房は、自分の領域だ、という。
物凄く場違いな意地もそこにはあった。*]
―厨房―
合わない、って、何がです?
[小さな呟きに返した言葉に返事は返るだろうか]
それっぽくないと言われても、正体を明かすわけには行かないでしょう?
[やはり平行線のような言葉を返し、手の内の包丁とエーファを交互に眺める。
勝手知ったるなんとやら、その言葉を彼が信じていると走らずに。*]
─ 厨房 ─
[覗き込んだ厨房には、エーファとオトフリートの二人しかいないようで]
…二人とも、皆がどこにいるか、わかる?
[彼らがどんな言葉を交わしていたか知らず、他の滞在者の所在について問いかけた*]
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