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次の日の朝、自衛団長 ギュンター が無残な姿で発見された。
そして、消え行くもの。
運命の輪が回りだす。
紡がれるのは、如何なる結末への道筋か……。
現在の生存者は、演奏家 オトフリート、薬師見習い エーファ、大工 イヴァン、仕立て屋 ユリアン、画家気取り カルメン、修道士 ライヒアルト、旅人 ゼルギウス の 7 名。
─ 客間 ─
[広間でまた一話題出ていたとは露知らず、イヴァンは外に安置しておいた歌い手の遺体をシーツに包んだまま運び込んでいた。
赤から黒へと変化し始めている色に顔を顰めつつも、運び込んだ客間の床に遺体を安置する。
火の気のない部屋は外よりもやや寒さが和らぐ程度で、ほぼ変わりなしと言っても良い気温だった]
しばらくはこのままか…。
早いとこ出れるようになれば良いけど。
[何かが再び起こる前に橋を架けることが出来たなら。
そんな淡い期待が頭を過ぎる。
その期待が裏切られると知るのは、もう少し先のこと*]
―広間―
[ライヒアルトへの問い掛けは誤魔化される事なく、
困ったような笑み>>1:170と共に幾つかの疑念が返された]
あの旅人については俺も何も聞いていないけど
あの様子はやっぱり気になりますね……
ギュンターさんは言う気はなかったかもしれないのに
[意図がつかめない、と言う部分には同意をして、その後に続けられた言葉にはたりと首を傾げ]
双花聖痕について、ですか。
もし、俺で力になれそうなら聞きますけど…
[そうしている間にカルメンから声が掛かり気持ちがそちらへと傾くと
飲み終えたカップを手に広間を後にする>>1:171のを目で追って]
気をつけてくださいね。
[一言だけ声を掛けて見送る。何に、かは自分でも解らないが。*]
― 広間 ―
[>>1:172こちらの問いかけに、オトフリートは言い難そうに口籠る。
知らない方がいいというソレは、気遣ってくれていると分かるもので。
だからそれ以上募るのは良くないとも、思ったのだけれど]
…でも。
知らないまま、居る訳にもいかないわ。
[此処にいる以上は自分も当事者で、目を反らしたままでは居られない。
だから、と言葉を重ねれば腹を裂かれていた、と伝えられた後、告げられた言葉は思いもよらぬものだったからほんの少し呆気にとられた後]
…ありがとう。
[絶対の約束では無いかもしれないけれど。
少しでもこちらの不安を軽くしようとしてくれている思いに感謝を返した*]
─ 厨房 ─
んー……とりあえず、じゃがいもとセロリのポタージュでいっか。
[ぐるぐる悩んでいた思考はそこに行きつく。
何となく、人参を使いたくない、と思ったら、そこに行きついた。
個人的な人参へのあれそれは関係ない。
ただ、色を使いたくないだけの話、と、誰も聞いていない自己弁護をしながら材料をそろえて行く]
…………。
[それでも、意識と視線は時折庭へと向いた。
この時期には咲かないはずの薔薇が咲いていたのかどうか、それは確かたかった。
確かめないといけない、と。
そんな無意識には、気付けていないけれど。*]
─ 屋敷内 ─
[歌い手を運んだ後は、減った分の薪を補充するべく屋敷の裏手と中を往復する。
何かしていないと思考に囚われてしまいそうで嫌だった]
エーファ、雪下ろししても良いか?
[屋敷の中で手をつけていなかった場所についてをエーファに問い、許可を得られたならそれで時間を潰そうと。
湖に浮かぶ小島ではやれることも限られていて、仮にそれが終われば手持ち無沙汰になってしまうわけだが。
何もしないよりは良いし、夜も疲れでよく眠れることだろう**]
[オトフリートの申し出>>1に表情をやや緩め]
ありがとうございます。
考えが纏まらないようなら、
またお願いします。
[話すうちに考えが纏まることもあるだろう。
聞き手の言葉がまた何かのきっかけになるかもしれない。
そう思い、ありがたく受け取る。
気をつけて、の言葉には、あなたも、と返し。]
― 厨房 ―
[カップを持ち厨房に行くとエーファと黒猫がいた。
前にも見た光景だな、と既視感を覚えながら]
失礼するよ。
[と声を掛け、中にはいり、洗い場に立つ。
服が濡れぬように袖を軽くまくる。
食器を洗い流して、布巾で水気を拭い棚へと戻す。
洗い物には慣れているとはいえ、
普段入り込まぬ場所であるから
カップをしまう位置は元通りではないかもしれない。**]
―広間―
[知らないまま居るわけにもいかない、と言うカルメンの言葉>>2に秘められた芯の強さを感じた。
ここに居る以上は、と言う気持ちもあるのだろうと簡潔に伝え、その重さを誤魔化そうと伝えた言葉は意外だった様で。
それでも、その後に短く言葉が返ったなら、多少は役に立てただろうかと安堵の笑み]
喧嘩には自信ないから、勝てるかは別だけどね。
でも大丈夫だよ、ギュンターさんも居るし。
[元自衛団長なら腕っ節は大丈夫だろう、なんて考えて。
そんな考えは甘いなんてこと、今はまだ知らずにいたから。**]
─ 厨房 ─
[料理を作る途中でかけられた声。>>6
振り返ったのは、黒猫とほぼ同じタイミング]
あ、侍祭さん。
……置いといてくれれば、片づけるのに。
[ほんの少しへにゃりとしながらこう言うけれど、手が回り切らない現状では有難くもあったから]
……でも、ありがとです。
[そう言って、笑って見せる。
黒猫も、合わせるようににぃ、と鳴いた。
ともあれ、カップは任せて自分のやる事を……と思った時]
(……あ、れ?)
[軽くまくられた袖。
そこから、人の肌には異質な色が覗いて見えたのは、気のせいか、否か。
ただ、それを問う前に猫が甲高い声を上げて意識を逸らした]
っと、やっべ!
薬湯煮すぎるうっ!
[すっ飛んだ声を上げて、薬缶を火から離して薬草の束を取り出して。
そんなどたばたをしている内に、問いかけるタイミングは逸してしまったけれど。
刹那に目にしたそのいろは、意識の内に確りと焼きついていた]
[そんな感じで料理をしたり、改めてユリアンに体調を確かめながら煎じた薬湯を渡したり、と動き回って。
一段落した所で、薔薇の事を確かめようと庭へ向かう途中]
……え、雪下ろし?
あ……うん。
お願いしちゃっていいかな。
[イヴァンに雪下ろしの許可を求められ>>4、少し悩んだものの頷いた。
正直、そちらまでは手が回らないし、やってもらえるならありがたいから素直に受け入れて]
─ 庭園 ─
……うー……さむ。
[ちゃんと防寒着を身に着けてはいるが、寒いものは寒い。
は、と吐く息も凍り付きそうだな……なんて思いつつ、足早に薔薇の許へと向かい]
…………咲いてるし。
[そこにあったもの──淡い薄紅色の花に、つい、こんな呟きが零れていた]
でも、こないだ見た時は蕾なんてなかったよな……?
[先日手入れをした時には、蕾どころか花芽の陰もなかったのに、と思いつつ手を差し伸べる]
ま、わけわかんない事起きてるし……こんな不思議があっても、いいのかもなぁ。
[そんな事を呟きながら、手を触れて。
少し躊躇ってから──それを手折った]
……このまま、ひとりぼっちで咲かせとくのも。
なんか、寂しいしな……。
[自分の名前の由来となった花だから、なんて。
大概乙女的な感傷だとは思うけれど。
同時に、これを持っていないといけない、という思いも何故かあったから。**]
─ 広間 ─
[自分がオトフリートに問いかけたからか、>>1:171ライヒアルトが広間を出ていくのに頭を下げる。
気がつけばイヴァン達も居なくなっていて、広間に残っている人の方が少なくなっていた]
喧嘩とも訳が違うと思うけれど……そうね。
小父様が居れば、大丈夫よね。
[>>7オトフリートの表情が安堵に変わり、続いた言葉も変わらず元気づけようとしてくれるものだったから。
抱く不安を押し込めて、自分も笑顔で同意を返した。
今はまだ、何も起きてはいなかったから**]
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