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…イレーネ、その妖精は
「伝える方法については見当も付かない」んだろ?
じゃあ、ちゃんと連絡が出来たいなかった可能性はないのか?
正直、俺は王様も隠れている妖精もどっちもいけ好かん。
どっちの協力もしたくない。
村の外で勝手に…人を巻き込まずに自分達でどうにかしろと言いたい。
ただ、王様側の話しはイレーネとリディを通して聞いたが
では、その該当妖精達の話しは聞けてな…
[そこで、ミリィの声に気づき口をつむぐ]
せっかくの妖精祭りなのに、ちょっと盛り上がりが足りない感じですものね。
だから、せめて綺麗なランプで楽しい気持ちになれたらいいなって思うんですけれど。
あ、そういえば、何かお話中だったんですね。お邪魔でしたか?
[畳み掛ける様に明るくおしゃべりする様子は、どちらかと言えば、普段の少女より、いつも元気な彼女の友達に近い]
明るい色…
[立ち上がると、棚の方に行き…明るい色ガラスで作られたランプを持ってきて、机の上に置く]
…コレ、なんて…どうかしら?
[ミリィには軽く首を傾げつつ…
アーベルにはメモ張を取り出し、ペンを走らせ…アーベルに渡した]
『妖精は、その王様に声を投げかけているけど、王様は気付く様子がない。
あたしも、正直勝手にやって欲しいわ。
でも、何故か此処を選んだ…コレについては、あたしは聞いてない。
多分、リディが言ってたことだと思う。
その妖精達に話は聞けてないけど、とても…自然に振る舞ってたわ』
[彼女は悪い事をした自覚は無い。
だけど、”王”が探しているのは妖精で。
他に妖精らしい存在を、彼女は……知らなくて。
だから、きっとベアトリーチェを悲しませた妖精は、自分なのだろうと思って。考えて、考えて、考え…て…]
……もしかして。
[渦になった足跡の、中心で……ぴたり、足が止まる。]
舞姫……私がしたのが、いけなかったのかなぁ……。
[だったら、彼女を勧誘した実行委員のエーリッヒが連れて行かれたのも、納得できるわけで。]
……そっか。
だったら…私がごめんなさいしたら、もう誰も攫われずにすむよね…。
[エーリッヒに間接的に協力したご主人様が攫われる事も、ベアトリーチェを泣かせる事もないよね。
そう、小さく呟いて。ようやく、別荘へと向きを変える。]
[ミリィの様子を見ながら…イレーネがランプを取り出すのを黙って見ている。]
[差し出されたメモを読み、青年はペンを借りてそこに書きつける。]
『……何らかの妨害でもされているのだろうか…声が届かないと言うのは…』
[そう書きつけながら…またペンを走らせる]
『今現在、俺はリディやイレーネの話しを聞いて…
妖精王が原因なのかとも思うが、けど、それは一方的な見解で
狙われている妖精の話しを聞いてから判断しても遅くは無いと俺は思うが…』
『正直なにも知らないでふりまわされるのはごめんだ。
イレーネの知り合いに話しを聞いてその妖精に分があるなら
手助けすれば良いし、そうじゃないなら説得すればいい。』
[ふと、空を見。施設に行こうとしていたことを思い出す]
嗚呼、そういえば…
…ベアちゃん見なかったかしら?
[2人に向き直り、尋ねる]
[昨日の様子と今日きこえたこえ。もしかしたら、祭りが終わるまで外に出ないつもりなのでは…と]
[少女は、目の前に置かれたランプを綺麗ですね、と言って眺めながら、ちらちらとメモで会話する二人の様子を窺っている。あまり上手に態度が隠せているとは思えない]
[別荘へと戻った時には、他の要因も含めすっかり蒼褪めて震えていて。イザベラに問答無用とベットに放り込まれた。
やや遅れて戻ってきた主には、合わせる顔も無くて。
ベットに潜り込んだまま、震える声で告げた謝罪の言葉は、届いたのだろうか――]
[ノーラの問いに、一つ、瞬いて]
……いや……俺は、今日は見てない、けど。
[それからふと、昨夜の様子を思い返し、ため息一つ]
……なんつーか……怒ってたみたいだし、ね。
[呟く言葉は何となく、苦笑を帯びていたかも知れない]
ベア…ベアトリーチェか?
いや、私は今日は見ていないが…
[子供らしいといえば子供らしい、はっきりとした言葉。
昨夜のそれを思い出して、少し表情は翳った]
『分かった。
でも、あたしに任せて貰うわよ?
話が聞けるまで、その二人の名前は教えない。
そうじゃないと、見る目が変わりそうだから』
[ソコまで書くと、メモを破り…アーベルに渡して…
ミリィの方を見ると、軽く首を傾げた。
…メモでの会話がおかしく見えることには気付いては居ないようで]
…どうかな?
もう少し、落ち着いてる方が良いかしら。
いいえ、とても綺麗です。これならベアトリーチェも喜んでくれるかしら…
[目を細めて、ランプを撫でてから、少女は、唐突に顔を上げる]
妖精って、普段は妖精の国に住んでいるんですよね。
妖精の国は、人間の世界とは時間の流れが違っていて、だから人間から見ると、妖精さんは、いつまでも年を取らない存在のように見えるんですって。
この村に妖精さんがいるなら、その妖精さんも年を取らない人なんでしょうか?
[渡されたメモに頷く]
そうそう…ベアトリーチェに渡すなら…
ギリギリまで内緒にしたら喜ぶかもしれない。
『彼女は俺以上に腹を立ててるから接触する際は気をつけて。』
[言っている言葉と、さらなる走り書きで意図が掴めるよう
頭を絞って書きつける。]
[それから「長居をした、すまない。」と、告げると、青年は外へ。]
嗚呼…
[やっぱり、と頷いて]
あれだけ楽しそうだったし、余計…ね。
[お祭りが早く終われば、と少女は言っていた]
[片頬に手を当て、嘆息]
……妖精、か。
…そう、良かった…
[小さく笑むと…ミリィの言葉に一つ瞬きをし…少し考える]
…んー…確かに、そうかも知れないけど…
妖精って、不思議な力も使えるでしょう?
それで、外見も年相応に見せることも出来るんじゃないかしら?
[分からないけどね。と軽く肩をすくめて見せ…
メモを受けとると、小さく頷いてポケットに入れ]
ん、気にしないで。
[ガラスのベルを聞きつつ、アーベルの背中を見送った]
[――そして現在。
彼女は体調を崩したと思い込んだイザベラによって、部屋に軟禁されている状態だったりする。]
………どうしよう…。
[心は既に決まっているし、元の姿に戻れば抜け出すのもさほど難しくは無い。
――ただ一つ、しかし決して無視できない問題以外は。
屋敷しもべ妖精の彼女にとって、既に主との契約は成り立っているから、勝手に此処を”出て行く”事はできない。
妖精の約束は、例え不本意なものであっても絶対で。
――だからこそ、昨日のリディの様子を思えば、早くどうにかしなければいけないのだけれど。]
何か…身に付ける物を下さいって…。
どうやって…言えばいいのかな……。
[理由をちゃんと言うべきか、言わずになんとかもらって(契約破棄)して出て行くべきか。
ベットに起き上がって、光の珠が消えた空を見上げ、*物思いに耽って――*]
まあ、ショックは大きかったんだろう、な。
[ぽつり、呟き。
それから、き、と空を見上げる。
青の瞳には何やら、決意を込めたような……そんな色彩]
……細工。
仕上げねぇと。
[それから、唐突にこんな呟きをもらして]
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