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ううん。いいや。
確かに、その通り。
扱い切れない力は、却って己を不幸にするから。
[作られた笑みの真意は見えない。
映していたのは、ほんの一時。
厨房を出る際に内へと視線を向ける。
香り立つ鍋。
平和と思える光景。
それこそが異質と成り得る今。
一瞥して厨房を去り、広間へと歩みゆく。
燻る暖炉に薪を放り込むと、大きく音を立てて*燃え上がった*]
[扉を示した後、イザベラは奥へと入って行く。少女は後には続かず、手前の大きい部屋に留まった。共に入るべきでは無いと、何となくそう思ったために]
[イザベラを待つ間、少女は何をするでもなくその部屋に居た。部屋の中を順繰りに見て、一点を見て動きが止まる。それはこの部屋の物を見るのではなく、更にその先、この部屋から離れた遠くを見つめていた]
……白い、花……。
緋色の中の、白。
[小さな呟き。瞳は紅紫から滅紫へ。焦点の合わぬ瞳が向いて居たのは、番人が埋められている方向。少女の瞳には、彼女にしか見えぬ夢幻の華が*映し出されていた*]
―キッチン―
[扉から入ってきた三人に、男はさっと顔だけで振り向いて]
やあどうも。
随分と長い間外で話をしてましたねえ。
[布地ごしのくぐもった声で挨拶をし、そんな言葉を付け加えた。]
[話しかけては見たものの、三人共に断られ、軽く肩を竦めて苦笑する。]
[火から鍋を下ろし、用意したカップに丁寧に注ぐ。]
[濃い赤紫色の液体から、湯気と共に香気が漂……っている筈だが、鼻にこびり付いた焦げ臭いにおいでよく分からない。]
[男はスカーフを外すと、温めた酒を上機嫌で啜りはじめた。]
[そのままキッチンの作業台に腰を乗せて、黙って三人の様子を窺っていたが]
[カップで隠れた口元]
[包丁を手にする少年に、スッと目を細める。]
[一瞬、鋭い光。]
[やがて三様に去ってゆく三者を]
[じっと見詰める男の双眸は、]
[笑みともつかぬ、軽く持ち上がった口の端はそのままに]
[奥底に硬質の光を宿して、消えることは無かった。*]
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