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―村の入り口―
入り口が……。
[聞こえてきた会話に眉根を寄せる。]
…通れるようになるまで、出れない。
[フォルカーと顔を見合わせた後で、
繋いでいない手でエプロンの裾を握る。]
─ 村の入り口 ─
[騒ぎの現場に辿り着いた頃には、もう何人かの村人達が集まって居た。
先程別れたクロエやフォルカーが見えたなら、軽く手を振ったり。
他にも知った顔が見えれば挨拶くらいはした]
…崩れたの、やっぱり出入り口のトンネルだったんだ…。
[音のした方角で予想はしていたから、声は納得するようなものとなる。
まだ原因ははっきりせず、復旧の見通しも出せていないらしい状態に小さく息を吐いた]
出られなくなるのは仕方ないね。
復旧するまで待つしか、ない。
[虚ろな瞳はいつもの通り。
慌てず焦らずの様相で、僕は崩れたトンネルの方へ視線を向けていた。
僕は村を出入りすることなんて皆無だったから、食の確保さえ出来ていれば、出入り口が通れようが通れまいが関係ない。
だから、動揺も焦りも、抱く必要は全く*無かった*]
― 村入口 ―
[立ち尽くしながらも、周囲の人間の唇を読む。
感情と予想と真実とがごちゃまぜな中、より正確な情報を探した。
落盤が起きた、道が塞がれた、怪我人はあるが重傷者はいない…。
思ったより非常事態で無い事が見越せれば、手を貸す事は避けた。
ただ手にもったままの薬箱は今役に立つだろうと、詰め所へと向かう薬師>>34を捕まえ、薬箱を差し出した。不要であれば無理に押し付ける事はしなかったが。
後は自衛団連中で手が足りるだろうと思い、詰め所へはよらずに先の場所へと戻るとまた別な顔が見える。
雑貨屋の娘にフォルカー、洗濯女の姿に気づくとひらと手を振ってみせた。
少女の青い顔>>54が見えれば、安心させるように大丈夫だと肩を叩く。
彼女の父親が外に出ようとしていた事は知らないが、『酷い怪我人はいない』と動作し伝えておいた。少女になら、おそらくは伝わっただろう。]
[フォルカーの様子はどうだったか。
同じように不安そうな表情をしていたなら、雑貨屋の娘にしたのと同じような動作をとった。こちらには直接言葉で伝えたやもしれんが。
そうすることで、傍にいたクロエにもおおよそは伝わっただろう。
彼女の動揺も見えれば、こちらの肩にも触れ、軽く叩いた。]
―村の通り―
[子供をつれた学者先生がついてくるのなら拒否することはないが、ついてこないのならそれを気にすることもない。
ゆっくりと村の入り口のほうに近づいていけば騒ぎは聞こえてきて。
もれきこえた言葉で入り口がふさがれたことを知る]
あーあ……なんてこった。
[まだしばらくは持つだろうけれど、復旧がいついなるのか、それを心配して顔を蹙める。
知人の姿はみえたけれど、ざわざわとした騒がしさの中で声をかけることはせず。
胸の奥にくすぶる不安をため息で吐き出した]
─ 村の通り ─
……そーなんですよねぇ。
いやはや、参ったなあ……新しい本、そろそろ届くはずだったのに。
[ため息と共に零れた言葉を、友が聞かずに済んだはきっと幸い。
片付けられないのにまた増やした、と突っ込まれる未来は想像に難くないから]
それで、対処できる程度である事を祈りたい、ってーのが本音ですけどねー。
[突っ込みがなかった事もあり、その話はそこで結んで。
肩を叩かれる>>47と、物凄く、情けない顔をした]
ああ、俺も行きます、先に行っててください。
[入り口の方を見てくる、という行商人を送り出し。
周囲で不安げにしている子供たちを見回した]
……と、いうわけで、俺はお手伝いがあるかも知れないから、行ってくる。
もう、大きな音とか揺れはないと思うから、みんな、家に帰りなさい。
年上の子は、小さい子を送ってってあげて、ね?
[言いながら、さっき抱えた子供を下ろそうとするが、子供はしっかりしがみ付いて離れない。
正直、四、五歳の子供というのは、色々と思う所あるので微妙なものがあるのだが]
……あー……仕方ないなあ。
[無理に離せば混乱しそうだし、恐らく、危険のある場所までは近づけまい、と判断して、連れて行く事にして。
年長の子に抱えた子供の母親への言伝を頼むと、遅れて村の入り口へと向かった]
[詳しい情報を手に入れるために団長の姿を探すが見えず。
近くにいる人に確認したら坑道の奥に入って行ったとの返事]
……じゃあもうちょっとしたらでてくるかね。
[どれぐらいで復旧するのか、それとも目処すら立てられないほど酷いのかだけでも知りたくて団長が出てくるのを待つ。
そうこうしている間に子供を一人抱えた学者先生>>64がやってくるのが見えて]
おや、離してもらえなかったのかい?
どうやら入り口はふさがったようだよ、今確認しているらしいがね。
[わかったことだけを端的に伝え。
抱っこされている子供に危ないから近寄るんじゃないよ、と声をかけた]
─ 村の入り口 ─
……おーおー、なんともはや。
[行き交う人の騒がしさと慌しさに、上がるのは場違いに暢気な声。
どんなときでもペースを崩さないのが、変人と称される所以の一つではあるのだが]
……しっかし、復旧の手、足りるんかねぇ……重傷者が出てないなら、男手は足りると思いたいが……。
[呟く当人は、『自称・非力』な伝承学者だった]
ええ、どーにも。
……この子、昼間は一人きりなんで、ちょっとほっとけんとこもあるんですよ。
[離してもらえなかった、という言葉>>65に、へにゃん、と眉を下げ]
そーですか……まあ、そこらは専門家の判断と確認待ちですな。
状況によっては、すぐには判断しかねるかも知れん。
ここでたむろしているよりは、宿なり食堂なりで、報せ待ってた方がいいのかもですねー。
― 村入口 ―
[塞がる坑道。
村の外へと続く道は閉ざされている。
轟音の理由はその現場を一目見れば知れるものだった。
微かに震えるくちびるが、とうさん、と綴る。
陽気で少しだけそそっかしい雑貨屋の主である父が
巻き込まれてはいないだろうか、と心配に思うたようだった]
……っ。
[誰かに細やかな状況を聞こう。
そう思い辺りを見回せば漸く其処に見知った村の人たちが集まるのに気付いた]
[フォルカーの謝る声>>55に視線を向ければ
慌てた様子の歳近い彼とクロエの姿が目に留まる。
気安さからか少しだけ表情を和らげて二人に小さく会釈を向けた]
……クロエさん、大丈夫?
[自分より大人である彼女もこの一件に動揺しているらしい>>58。
その様子にへなりと眉尻を下げて彼女を案じる言葉を掛けた]
― 村入口 ―
[フォルカーらの所にいたせいでか、恩人と友人の姿に気づくのは少し遅れた。友人の子連れが板についた姿を見ると、やや呆れたような表情にはなったが。
向こうも状況はすぐ知れるだろうから、こちらが伝えに向かうことはしなかった。
視線が別方向を向いていたせいで、ベアトリーチェの唇の動きは読み取れなかった。読み取ったとしても伝える言葉>>60はおそらく代わりがないのだろうが。
クロエを案じる様子には気づき、まだ動揺収まりはしていないだろうかとちらと彼女の方もまた見た。]
[軽く肩に置かれた手に少女ははたりと瞬きをする。
手の主を見上げれば修道士であるライヒアルト>>60の顔が見えた。
案じてくれているだろう気配にゆるとくちびるが弧を描く。
彼の綴る言葉、傍目からみれば動作であるのだが
それを受け止めれば、ほっと安堵の吐息が漏れた]
そうだったんだ。
事故が起こったのは大変だけど……
酷い怪我人が居なくて、良かった。
教えてくれてありがとう。
[ぺこりと頭を下げれば肩に掛かる金糸が揺れる]
─ 村の入り口 ─
ええ、そういう事でして。
[笑み>>70に返すのは苦笑。
当の子供は、大人たちのやり取りの意味がわからず、きょとん、としていたが]
……それに、今の状態じゃ、ヘタに状況公表はせんでしょう。
こんだけざわついてんだから、場合によってはパニック起きる。
少し時間を置いて、全体的に落ち着かせてから、話すんじゃないかなぁ……なーんて。
[やや声を落としてこう言って]
ま、全部団長のじー様の性格からの類推ですけどね。
[最後の部分は、やや軽めの口調でこう落とした]
てわけで、ここにいるよりは、解散して移動した方がきっと建設的。
……座って落ち着いた方が良さそうなひとも、結構見えますしな。
[イレーネの視線>>70に気付けば一つ瞬き
きょろと辺りを見回してから拗ねたような顔をした]
イレーネさんはまた子供扱いする。
[少女自身はもう大人なのだと思っているらしい口調。
けれど家に残してきた母親の事が気になるのも事実で
そわりと来た道の向こうへと視線を向けた]
―村の入り口―
[ざっと処置を終えて詰所から戻ってきた。]
入口は結局、埋まっちゃったのか。
重傷ってほどの人はいないけど、それなりに怪我人は出てるし復旧作業にかかるのは少し時間かかりそうだよ。
動けないほどじゃないにしろ、怪我したまま作業復帰は勧められないところ。
[骨折だの手足が欠損しただのはいなかったが、捻挫や打撲程度はごろごろいる。]
― 村入口 ―
[少女が頭を下げると>>72、こちらはゆると首を振った。
子ども扱い、とイレーネに抗議する>>74彼女には悪いが、こちらから見てもまだ十分子供の範疇で。
どこか不安気に、おそらく家のほうを見ている彼女の頭を撫でた。
フォルカー達の様子も見ながら、同時に友人らの唇も読む。
解散した方がとの意見が見え、その方が良いかとこちらも内心で思った。
近くに居た者らに『ここに居ても仕方ないから戻るか?』
と伝えるが、どう返してきたか。]
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