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…ってぇ………
ぁにすんだよっ!!!
[まともに肩打ったらしく、さすりつつ飛び起きた。]
んなもん、言われなくてもわぁってるっての!!
[幾つもの焔を展開。潮の香りの煙が上がると同時に、灯火は深い青へと染まる。]
あなたは――叶うも叶わぬも、関係ない。
そういう、ことなのでしょうか?
[ノーラに問いかける。]
――でも先の願いは、本気だと思いました**
…そっか。
[再度制止を掛けられては、仔も渋々ながら納得せざるを得ぬ。
僅かながら名残惜しそうには見えども、幼子は了承の意か小さく頷く。
それでも尚真似たいと言い出せば如何すべきかと悩む事になったに相違ない。
重ね重ね、地竜殿には感謝すべきであった。]
…? もってない、の?
[一寸の沈黙の後、告げられた言葉に仔は囁き声も忘れ瞬いた。
不思議と言わんばかりに仔の視線は腰へと巻きついた私へと注がれる。
それから仔の表情には僅かに翳りが差したのは、幼心に大きな期待を抱いていたに違いなかろう。]
おじいちゃんが、もってるって。きいたの。
…でも、ととさま、だしてあげられない?
[流水のへと向かった焔は、2周回る前にくすぶって燃え尽きる。]
…こっちでも、ないか…。
じゃ、誰が…
[存在として怪しいのはクレメンス辺りだろうかと失礼な事を思いつつも、揺らぐ足取りで歩き出す。]
―東殿・廊下―
そう、願っておきたいものだけれど。
陽光帝も、仔と会いたいでしょうからね。
[少しだけ、胸元に手を当てて、そうであるように願いながら呟いて。
片言な言葉での返答には、にこりと笑みを作って]
賢明ね?
[微笑んだ]
―東殿→西殿・結界前―
[東殿を出る際に、軽く息を整える。何か小声で呟いたと思えば、
ブリジットの中心から、とても薄い白紫のオーラが広がっていく。
オーラのような結界に触れた雨は瞬時に、真白い雪となる]
あ、寒かったら、ごめんなさいね。
[言うのが少し遅かった気もした。
オーラは円状に、そう離れていない命竜をも包み込む。
地面のぬかるみも凍て付き、所々には霜柱も生えたりしているだろう]
[真似るとそれ以上言わぬようになると、僅か安堵の息が漏れる。今まで接してきた無茶ばかりする仔達より聞き分けが良いのはありがたい。
己が返した言葉にどこか残念そうな表情になるのを見ると、少し心が痛くなる。しかして今明かしてしまうのは、ましてやこの幼子に告げるのは少々憚られる]
…儂が持っておるとは、誰が言うておったのじゃ?
仮に剣があったとしても、お父上を出すには少々難しいと思うのぅ…。
生半可な剣では、あの結界は破れまいて。
―― 食堂 ――
[水竜に向かい、消え果てる焔を見つめ、揺らぐ足取りで歩き出したダーヴも、黙って見ている]
ばーか。
[案の定くたりと倒れた相手に近付き、右手を振った]
ユル…!
[先刻まで外にいた筈の機械竜が飛んで来て、右腕一本で引き上げた焔竜の身体を反対から持ち上げて支える]
ベッドに叩き込んできます。
[入り口近くにいる精神竜に擦れ違いざま、そう告げて、食堂を出る]
―― 食堂→焔竜の部屋 ――
[部屋に着くと、文字通りベッドに叩き込んだ上、上から羽根布団を10枚程重ねておいた。窒息するかもしれないが、きっとこの焔竜なら復活するだろうとか]
関係はあろう。
我は永きに渡り受け継がれし記憶。
此の界に存在するものである故に。
そなたらの求める力は余りに強大だ。
何が起ころうと不思議ではない。善くも悪くも。
されど。
……願うは自由であろうよ、足掻くもな。
[ 其処で、言葉を切る。後に続くのは雨音であった。
何もかも覆わんとばかりに降り続く雨は、全てを包む闇にも似る。]
―東殿・廊下―
んだな…。
[それは本当にそう思ったので返しながら。
笑みと微笑には、そうなの?と微かな疑問符を浮かべながらも、いつぞとは違い今度は後に続くように外へ。]
―東殿→西殿・結界前―
[外に出る間際、白紫のオーラを結界と、それに触れれば雪となる光景に、おー、と感嘆した。
のはちょっとの間だけ。]
さ、 っぶ!!
[薄着をしていたわけではないが、冬装備ではもちろんないわけで。
気がつけば地面に霜柱まで立つような寒さに思わず両手で腕を抱く。
さすさす腕を擦りながら、それでも一応歩くっちゃ歩くわけだが。
足元から聞こえるさくさく音がすこーし恨めしいとか。
滑って転ばないだけマシだろうか。]
さて。戻るか。
[ 肩に流れる髪も纏う衣服も、しとどに濡れていた。
重たいのは身ばかりではない。
* 踏み締める土は、酷く頼りなく感じられた。*]
[機械竜は心得た様子で、部屋の片隅に止まっている]
あと、頼むよ。
[明滅する赤い光に笑いかけ。部屋を出た。向かう先は自室]
―― →私室 ――
[部屋に辿り着けば、死んだようにベッドに沈み込む**]
…、それは、ないしょって。約束したから。
――なまはんか、ってなぁに?
[投げられる問いに幼子は困ったように、口を掌で押さえながらふると首を振った。
して生半可と難しき言葉は幼子には少々理解するに早かったか純粋な問いを向け。
――しかし凡その意味合いは流れで掴んだか、小袋を握り締める力は僅かに強まった。尤も、強まるとは云え所詮は仔。些細な力に違いなかろうが。]
リーチェがさがしてる剣は、すごく、つよいの。
その剣なら、ととさまたちが閉じこめられちゃったのも、…こわせるよって。
[自分を抱きしめるように腕を抱く命竜には、くすりと笑みひとつ]
綺麗でしょう? それに、靴も濡れずに済みます。お得お得。
[微かにからかい混じりの声にも聞こえたかもしれない。
さくさくと霜柱を作っては踏みながら、結界の前まで歩いていく]
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