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風刃 カルロス に 1人が投票した。
御令嬢 ロザリー に 9人が投票した。
御令嬢 ロザリー は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、聖騎士 マイルズ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、雷鳴天使 エリカ、傾奇者 ケイジ、闇金の猟犬 ブラウン、銀弾 ラス、仕事人 スティーヴ、手品師 ディーノ、氷華 リディア、風刃 カルロス の 8 名。
あは。
ありがと、ロザリーおねーさん。
[飛び立つ直前聞こえた声に、向けたのは笑み。
実際にはカード行使の疲労が深く、余裕も余りなかったのだが。
翼を広げ、身を隠せる場所を探して廃墟を巡る。
しかし、強引に潜在能力を引き出した反動は大きく、中央部からやや離れた路地までたどり着いた所で失速した]
んー……仕方ない、か。
どっか潜り込んで休も……。
[小さく呟き、目についたビルに滑り込む。
洒落たカウンターとテーブルが幾つか設えられた空間は、高級クラブの類いの跡か。
ともあれ、そこにあった柔らかそうなソファーに倒れ込むと、翼に包まれるようにして眠りに落ちた]
[やがて訪れた目覚めは、快適と言うには程遠い。
ろくな手当てもせずに眠った事もあり、あらゆる意味で状態は最悪]
うー。お風呂ー。
[うめくよに言いながら、カードに触れる。
状況を確かめよう、と思ったのだが]
……えー?
[カードの移動が示す脱落者。それを認識するなり、どこか不満を帯びたよな声が上がった]
『聖騎士』さん、落ちちゃった……?
うわぁ……やり合ってみたかったのになぁ……それに……。
[は、と。やや、重いため息がこぼれる]
……水汲み、手伝ってもらいそこねた……。
[残念がるのは、*そこなのか*]
─廃墟・中心部─
[聳え立つ高い建物の屋上。その縁に腰かけ懐から『デス』のカードを取り出す]
さぁて、落ちた連中ばどぎゃんしとるかいのぅ。
[カードを介して密かに触れる、『魂の檻』。そこに居るのは先程落ちた参加者のみならず、先んじてカードを奪われた者達やクローディアの姿もある。専ら、恨みがましい目で見られるだけなのであるが]
[しばらくの間、ぴらぴらと動かす『デス』のカードを闇色が捉えていたが、不意に視線を外しカードを懐に直す]
動くタイミングばどぎゃんするかねぇ。
やりおうたるは誰でもよかが……ちょっかいば出してみとぉは孫だぁな。
[孫、即ちエリカのこと。先の戦いもあって仕掛けるつもりはないが、ちょいと反応を見たいところもあった]
ま、なるようになるけぇ。
[特に決定はせず、しばらくはその高い建物の上から廃墟と化した街並みを眺めていることだろう]
―廃墟・崩壊したビルの跡―
[暫くそのままそれを眺め、やれやれといった面持ちでカードの情報を読み取る]
相手は…「仕事人」かぁ…
そんな所だろうと思ってたけど。
[これだけの事をするのには他の人物では無理がある、と判断して]
んー、こりゃ他に任せてなるべく手ぇ出さない方がよさそうだなぁ。相性悪そ。
……そうも言ってらんねぇんだろうけど。
[めんどくさい、とぶつぶつ言いながら]
「聖騎士」…なぁ。「いい顔」してくれそうだったんだけどな。
あいつからいろいろ奪ってやりたかったんだけど、まぁしょうがねぇか。
終わったら遊んでもらおう。
[本人以外にはよく解らないだろう事を呟く。多分深い意味はない]
さて、っと。
[瓦礫を眺めていた顔をふっと上げる]
明日はわが身、とも言うし、とりあえず休んでおくとするかねぇ。
やっといた方がいい事もあるしなぁ。
[そう言ってそこを離れて、前にも使ったことのある廃屋へ。
携帯食を食べようと袋を覗いて、あ、と気が付いたように取り出すのは林檎]
こういう所にいるような人じゃなかったけどねぇ…
[昨日の脱落者でもある贈り主を思い出して。だけど思い出すだけで他に何の感慨もなく。
椅子に座ってテーブルに足を投げ出して林檎を齧る。
食べ終えたらそのまま眠ってしまうだろうか**]
[街並みを眺める間、男は肩を竦めたり楽しげな笑いを漏らしたりと忙しない]
[端から見れば、何とも奇妙な光景だった*ことだろう*]
……。
[目覚めた後も気分は最悪だった。
それでも、なんとか体が動かせる辺り、バトルの直後よりはマシだとは思ったが]
……。
[片膝を立てて起き上がり、煙草に火をつけて、懐から4枚のカードを取り出し、シャッフル。
鮮やかにカードが切られ、最後に宙に投げて、左から右に派手に4枚のカードを受け止めると、活性化しているカードが『戦車』と『吊られた男』から、『隠者』と『吊られた男』に変わっていた]
……。
[使い慣れないカードを使う気にはならなかった。
だからこそ、早いうちに今まで使用していたカードを使用可能に戻し、次回も使用できるように戻しておく必要があったのだ]
……。
[そして、懐に4枚のカード全てを仕舞うと、自身の写し見である『隠者』のカードに、今一度触れて情報を確認]
……お嬢さんが落ちたか。
[特に何の感慨も無く、そう呟く。
生きているのか、死んでいるのかは定かではないが、お相手があの天使だったのだとしたら、そう悪い結果にはなっていないのだろうと思った]
……ふ。
[小さく、口が歪む。
全く、相手を殺さないでおくとは、お優しい連中が多いことだ……自分も含めて。
それ以上のカードの移動が無いことを知ると、更にしばし休息。
さすがに、連戦が出来るほど、体に余裕も無ければ、*仕込みもしていないから*]
―廃墟・屋内―
…ふぁ
[目覚めて伸びをして。軽く頭を振ればすぐに意識は晴れる]
さて、っと。
[立ち上がって、袋を担いで外に出る]
誰かをお誘いしましょうか、それとも誘いを待ちましょか、ってな。
[ふらふらと、あてもなく。だけど何かを探すように歩いて]
―廃墟・広場―
[暫く歩いて比較的開けた場所に出る。
広い場所が落ち着くのは風という性質ゆえかも知れず]
[くるりと見渡して]
[近くの壁に凭れて携帯食を齧りながらカードを眺める]
……どうしたもんかね。
[考え込むようにしながら。
辺りに心地いい風を吹かせながら]
―廃墟―
『吊るされた男』『太陽』は落ち。
『隠者』『審判』は未だ戦地に立つ。ですか
[勝者が決まったであろうビルの戦いの後にふらふらと歩いて
そして現在カードを片手に情報を改めてさらう。あれからの動きはないようだが]
もうそろそろ第三幕の開始ですかねぇ〜
[口にしてトランプを切って数枚を手に取り目を細め]
私もそろそろですねぇ〜…ではいきますか
[それはトランプの指し示す方向か。単なる気まぐれか。向かう先は廃墟の広場]
─廃墟・中央近辺ビル内部─
んー、と。
それなりに収穫はあったかな。
使える水があったのは、運が良かったぁ……。
[言いながら、ビルの内部を一巡りして見つけたチーズを一欠片、口に放り込む]
しばらくは、ここ拠点にするとして……さてと、どーしよう、かなあ。
さすがに、今日は動きたくないし……。
他のヒトたちの、様子見、かな?
―屋外―
[ゆっくりと歩く様は、人気の少なくなったこの場ではどう写るだろうか。
男は何処に向かうわけでもなく、ポケットに手を突っ込んだまま彷徨い続ける]
やりやすけりゃあ良いが。
そんな相手はもう居ないしねぇ…
ま、まだ傍観決め込むのが良いかも知れん。
皆が皆そうだったらどうしようもないが。
[ポツリと呟いて]
しかし…やれやれ。賑やかなこったな。
[周りには誰も居ないというのに、男は頭を掻いた]
[風が近づく気配をつれてくる]
……来た、か。
[それが示す方向に目を向ける。
小さく口笛を鳴らす]
やっぱり、避けられない、って事かね、これは。
[だけどそれはどこか嬉しそうで]
―廃墟 広場―
[自然の風とは少し違う風がふく空けた地にて『風刃』はいた]
おや…これはこれ、カルロスさん。
…いやはや妙なものもあるようで…これもまた一つの導きですかねぇ〜
[それは占いの導きか。興味のあるカードの持ち主がそこにいたり。とあるわけだが
呟くような言葉の意味はカルロスにはわからないだろうけれど]
ところで、そろそろあなたも、端役に飽きてきてませんか?
─廃墟中心部・高層ビル屋上─
カードば使こた時だけ使える力、のぅ。
癒しの力っちゅーたか。
やはし、あん子ば力ば受け継いどるんかの。
[それは『あちら』には届かない呟き。愉しげな声色は懐かしさも含む]
そーろそろ動き始めるかいのぅ。
ワシも移動ばしとくか。
[腰かけていた建物の縁から立ち上がり、大きく伸びをした]
[向かってきたのは『手品師』
ならばちょうどいいとばかりに壁から離れて]
導き、かもなぁ。
俺もちょうどあんたに会いたいと思ってたとこ。
[へらりと笑って、そう返す。
言葉の意味よりもここに当人が居ることが大事だから]
まぁねぇ。
主役は無理だと思うけどなぁ。
取りあえず、こもってても仕方ない、か。
様子見しやすいように、外にはでとこ。
[小さく呟き、外に出る。
奇跡的に残っていた非常用の貯水設備を運良く発見できたおかげで、不自然な紅は綺麗に洗い落とされていた]
……さって、と。
どこ行こうかなぁ。
[ばさり、音を立てて翼が開く。
ともあれ、まずは高いところへ、と思い、ビルの屋上へと舞い上がった]
おやおや、そうでしたか。では待たせてしまいましたかな?
ま、待つのはいい男の仕事ですよ〜。
[あちらも待っていたという言葉には少し驚いたように目を瞬かせ言って]
ええ。ですねぇ〜
主役になりそうなのは、今では天使さんでしょうか?聖騎士さんもロザリー嬢を元にした台本もありそうでしたが、二人して落ちてしまいましたしねぇ〜
[なんとも世間話をするように口にして]
ところで、『世界』をくれません?ああ、ついでに『運命の輪』もですかねぇ〜
[唐突に本題にいった。直球だった]
しかし。あの頃から、随分変わったモンだ。
格闘術がずば抜けたヤツか。
機械で攻めるヤツか。もしくは銃が主体だったってぇのに。
今じゃ、変わった力が使えないのに裏社会に居るってぇのは珍しいぐらいだ。
[はっは、と小さく笑えば]
世代交代と言うべきか。
…まだ若いって言う子も居たかねぇ。
[小さく呟けば、集音機に指を当てた]
よっせい。
[奇妙な掛け声と共に無造作に建物から飛び降りる。結構な高さであるはずなのだが]
…お、嬢ちゃんやなかー。
[かけた声は果たして聞こえたか。舞い上がるエリカとは反対方向、つまり自由落下しながら暢気に見上げた]
……ふえ?
[昇る途中で聞こえた声に、思わず動きを止める。
声の主はといえば、こちらが向かう方とは逆向きに落下して行く所で]
…………。
[しばし、滞空して、沈黙]
ちょっ……高さ、普通じゃないからっ!
[最初の一言がそれなのか。
思わず上昇から下降へ動きを変えた]
ううん、今来たとこ。
…って言えばいいのかこの場合。
[いい男、には敢えて反応せずに、次に聞こえた言葉に一つ突っ込む]
なぁ、一人忘れてね?
[だけどそこはそれだけ。
次に告げられた言葉に今度はこちらが軽く瞬いて]
あぁ、カードねぇ…どうぞ…
って言うと思うか?
[言葉は軽く、だけど表情は闘いに赴くそれ。
「手品師」がここに来た理由などそれしかないから]
同じ言葉をそっくり返したいんだけど。
あぁ、貰うカードの名前は『愚者』と『力』だけど。
うはー、速かー。
[落下中も何とも暢気]
エイキチ、頼むけぇ。
[地面が近付くその最中。肩の小猿に声をかけ、小猿は応じて男からぴょいと離れる。次の瞬間、小猿は四翼を備えた銀の狼へと変化した。エリカから見れば男自身が転じたと錯覚するだろうか]
…さぁて、反応はどぎゃんもんかねぇ。
[男は仮面の下でほくそ笑む。銀の狼は四翼を羽ばたかせ、ゆっくりと地面へ降りた。狼の足へとぶら下がっていた男も地に足を付け。それと同時に狼の姿は霧散、地面には男の姿だけとなる]
いえいえ、それは私の台詞じゃないですかね?
[と突っ込みについては、なんだか冷静にそんなこといい
一言だけ告げられた言葉には首をかしげ誤魔化すように笑みを浮かべるのみで]
おや、いってくれませんか。残念。『力』でしたらまだいいですが、『愚者』はできれば持ってたいですねぇ〜。好みなので〜
…とはいえ、対価としてはそれぐらいは当然ですね〜
ですがよろしいでしょう?カード三枚や四枚もっている相手よりも、二枚もっている相手とやるほうがいいでしょうしね
そして勝ったほうはめでたく四枚になる。悪い取引でもないと思いますよ〜
それになによりも…つまらないよりいいでしょう?
[色々と理由を述べながらも、最後にいった言葉が一番重要であろうという態で]
というわけで…お手柔らかに?
[にこりと闘いの前だというのにいつもの営業スマイルとともに、右手を前に構える。
そして左手の中にトランプが数えるのも馬鹿らしいほど現れ滑るように左手から右手へと移った直後に銀縁のトランプはカルロスの前面に直進。側面後方には孤を描きながら次々と風を切って連射される]
……っ!?
[下降の最中、目に入った、銀の姿。
飴色が一つ、瞬く]
今の、って。
……え?
[幼い頃に、数度、聞かされた姿とそれは容易に合致して。
しばし、困惑しながらその場に留まる]
…………まさか、ね。
[小さな呟きの後、再度、気流を捉えて下へと向かった。
飴色に浮かぶのは、はっきりそれとわかる、戸惑いのいろ]
やー嬢ちゃん、驚かせちもうたかのぅ。
[降りて来たエリカに暢気な、にこやかな声を投げかける。瞳に宿る戸惑いの色に気付けば、仮面下で口端が持ち上がった]
どぎゃんしたと?
具合ばよさげにゃ見えんのぅ。
やりおうた疲ればまぁだ残っちょおかね。
俺も『運命の輪』を渡す気はないねぇ。
等価交換、まぁ妥当だよなぁ。
面白いには越したことはないけど……
……っ!
[カードを使うということは知っていた。空間である以上、それをどう使うかも]
はっ!
[手中に漆黒のロッドを呼び、それを軸にして飛び上がり棒状で倒立してカードをやり過ごす。
着地して手品師に向き直るといくつもの空気の刃を呼び、ロッドの一振りでそれを飛ばす。
左右に分かれたそれは手品師を両脇から切り裂こうと]
―湖畔―
んーっ。
[顔を擦って伸びをした。
湖にせり出した木の上。視界は開けている]
追いかけられなかったのは良かったけど。
きっと場所を特定できる手段とか持ってるんだよねー。
[ぶーらぶーらと枝に腰掛けた姿勢で足を揺らす]
……覚悟決めて先に潰しとくべき、かなー。
最初からそのつもりならきっと。
[相手に記憶の欠落があるだなんて知らない。間違いなく同人物という確証はない以上、敵討ちの大義名分があるわけでもなく。
戦う理由は『恐怖の克服』という部分に置かれていた]
他の誰かと戦ってる時に動揺しても馬鹿だし。
……ふつーに、驚くと思うけど。
[にこやかな呼びかけに、ぽつりと返す。
距離を一定に保つのは警戒か、それとも抱く困惑故か]
べ、別に、どーもしないよ?
具合は悪くないし。
疲れに関しては、ノーコメント。
わざわざコンディションバラす必要ないもん。
[コメント以前に、態度に出てます]
ま、そういうゲームですしねぇ〜
[暢気にどこか達観したものいいを口にして]
おや、身軽ですね。ロッドというのは術者が使うものが多いものですが
[やり過ごされたカードがそこかしこに突き立っても、風の刃が迫っても余裕さえ伺えるような口調で、カードを両手に数枚構え、風の刃を流すようにしながらふわり浮き上がり]
ではでは、私の手品を楽しんでいただきましょうか
[言葉と同時に指を鳴らせば、先程やりすごしてカルロスの周辺に突き立ったカードが焔を纏い。カルロスを飲み込まんと次々に破裂する]
そうけ?
無事に降り立てぇ手段あるけぇ、あげなことばしたんじゃがの。
[距離を置く様子ににやにやと口元を緩ませているのだが、仮面のお陰で表に出ることは無い]
そげに動揺ばしとってどーもせんっちゅーんは通じんがね。
今おまはんば襲う気ぃもなかしのぅ。
……なーんか気ぃなることでもあるんかいの?
[仮面の奥、闇色がエリカを見つめ細まった]
…始まったねぇ。
変な事してるヤツが約一名居るが。
[聞こえる声に小さく呟いて]
ま。
為さねばならない、為しても成らぬかも知れない何事も、てか。
じゃ、おじさんは遠巻きで見させてもらおうかねぇ。
[ゆっくりと足を向けるのは破裂音が聞こえた方]
知らなきゃ、驚くよっ!
[妙にムキになって言い返すも。
動揺を指摘されると、その勢いは飲み込まれ]
…………。
[銀の蔦の絡み付く右手が、揺れるロザリオをぎゅ、と掴んだ]
狐のおにーさん、は。
……何、知ってる、の?
[逡巡の後、投げかけたのは低い声の問いかけ]
─公園─
[昨日エリカとロザリーが戦闘を行なった場所。
そこで、カチカチと爪を打ち鳴らす。
戦闘時の力場の変化からそれぞれの血流量まであらゆるデータが収集され、情報として耳に入ってくる。]
……………だからどうしたー、って話だけどねぇ
[ただ、当人はすこぶる退屈そうであった。]
[ムキになる様子や指摘され勢いを無くす様子に小さな嗤いが零れ出る]
[その後に続く問われる言葉。何を示しているかは理解している。けれど]
…何て、何についてかいのぅ?
[わざと、相手に口に出させるように惚けた]
俺は身軽だけがとりえでねぇ。
[浮遊して刃を避けるのにも動揺は見せずに。
手品師の次の一手、手の動きを見つめ]
やべ…っ
[だから指を鳴らしたときに僅かに反応が遅れて。
立ち上がる焔を風を起こすことで散らして、だけど足元、間近にあったそれは男の脚を焦がす]
いいもん見せてもらったぜ…礼は受け取ってくれよなぁっ!
[ロッドを旋回させて生むのは風の渦。旋風は左右に揺れながら真っ直ぐにディーノへと向かう。そしてもう一つ少し遅れて風の刃をその陰に隠すように放って]
[微かな哂う声に、僅かに眉が上がる。
それでも、続く問い返しに、飴色は再びゆらりと揺れて]
……何、って。
なんか、知ってる、よね。
ボクの…………じーちゃんにあたるひとの事、とか。
いろいろ。
[言葉を選び、再度、問いを投げる。
右手により強く力がこもっているのは、傍目にも明らか]
―湖畔―
よっと!
[くるりと回転して木から飛び降りた。
そのまま湖面を滑るように走って岸に立つ]
うん、大丈夫。出来る。
[自分に言い聞かせて大きく深呼吸]
[言葉を引き出せたことに、ふ、と言う短な笑い]
そうじゃのぅ…。
[少しばかり考えるような素振りを見せ。そして真面目な声で言う]
[とある、廃ビルの窓からソレを見ていた]
おやおや、燃えてるねぇ。
[結果、戦闘を行っている場所からかなり離れていたが、音は小さいが聞こえている]
風刃に巻き込まれるのも、あの奇術師に巻き込まれるのもゴメンだなぁ。
まったく。近づくのにめんどくさそうな相手だねぇ。
さって、情報収集終わりっと
[カチンと言う音と共に、スクッと立ち上がる。
んーと大きく伸びをすると、首をコキコキと鳴らし]
ひはっ……さぁて、そろそろ俺も遊ばせて貰おうかねぇ
[哂い、公園をあとにしようとする。]
……ふえ?
[返された言葉に、飴色はきょとり、と瞬く]
狐のおにーさんが。
ボクの。
じーちゃん?
[声は、少し、惚けた。
飴色は、惑ういろを宿して、表情を変えぬ狐面を見つめる]
お褒めに預かり光栄ですね〜
ですが、手品師として当然のこと。ですのでお礼はいりませんよ〜
[言って旋風を軽やかにかわすため動くも、その動きはカルロス一定の距離を保つ円周の動き。実質的な距離を置かなかったのが仇となる。
その陰に隠された風の刃に一瞬目を細めて、両手のトランプを喉と腕を相殺し流そうとするも、全て応じきれず頬と腹部が浅く切り裂かれる]
いらないといいましたのに、強情ですねぇ〜
[頬から口に垂れる血を舌でなめとりつつ、腕を大振りに振るうと、服からなのか手からなのか。あるいは両方か。中空にトランプが大量に放たれれば、それらは鈍い輝きを放ち]
風で散らすには重いですよ
[その言葉と同時にか。鈍く輝いたトランプより姿を変えた鉄球がカルロスに…というほどの精度もなく出鱈目な狙いのままカルロスの上より落下する]
[仮面は仮面、表情は変えぬ。故に真面目な声を出せば真面目な話をしているようにも見えるだろうが]
うっそぴょーん。
[その状態から唐突にお猿のポーズに移行。惑う色を見せるエリカとは対照的におちゃらけた声を出した]
……〜〜〜っ!
あーそーぶーなーっ!!!!!!
[真剣に緊張した反動他、色々と雑多なものが、念の瞬発力を高めたのか。
叫びと同時、近くに転がっていた瓦礫が宙に浮かんでケイジ目掛けて自由落下する。
更に、静電気のようにぱちぱちと弾けるものが白い翼にまとわりついた]
[意識を周囲に向けて気配を探す。
最初に見つかるのは森の中、今しがた覚悟を決めた相手の気配]
ふふっ。
[スゥと頭が冷えてゆく。
閉じて開いた空色は氷のような固さを帯びる]
おいでませ、かしら。
『異形殺し』さん。
[殺気にも近い気と声を気配の感じられた方向へと*投げた*]
かーっかっかっかっかっかっ!!
ほんに面白かー!
おっ、ひょっ!?
あだっ!
[笑いながら、念で飛ばされ自由落下してくる瓦礫を必死で避ける。避けた先で瓦礫から崩れた拳大のものが男の頭にぶつかったりもしたり]
あいたたた…。
やーすまんすまん。
じゃけぇ、ワシがおまはんのじーちゃんば知っとるんは聞かんでも分かっちょることじゃろて。
ああ、そん翼も、あん子とようけ似ちょる。
ほんに懐かしか。
[瓦礫の当たった箇所を撫でながら、揶揄うでもない事実を口にする]
[風刃が僅かに手品師を切り裂くのににやりと笑う]
等価交換、だろぉ?
[受け流された旋風は霧散して、だけどフィールドを漂う風となってそこに留まる。
そして手品師の手より放たれたカードを見やって]
なるほど、こりゃ飛ばねぇや。
[カードの変化を確認するや、手品師に向かって踏み込む]
いつまでも離れたままで居ると思うなよ!
[落ちてきた鉄球が左肩を掠め、だが一瞬顔を顰めただけでロッドを構える。ロッドを横薙ぎにしてその軌跡、横一線に無数の刃を生み、そのまま放射線状に放つ。
そして軽く地を蹴り、旋回するような蹴りを手品師の左から与えようと]
……。
[ひとしきり休息を終え、体が満足に動くようになると、煙草をくわえたまま、悠然とした歩き方でビルから出て、外を歩き出す]
……。
[戦闘からしばらくの間が立ち、傷から流れ出る血は止まったものの、ちゃんとした手当てはしていない。
まともなものが見つかるとは思っていなかったが、それでも、なんらかの代用品は無いかと散策するためだ。
逃げ場所として用意していたビルにそのようなものが無いことはすでに調査済みである]
……む。
[ピクリと耳を傾けると、そこに飛び込んでくるのはどこかで戦闘をしている音。
戦い方を見ておきたいのは山々だが、もしもこちらに牙を向けられた場合に対抗できるとは到底思えなかった]
……。
[男はそれを避けるように、またどこかのビルへと入っていく]
[瞬間的な増幅があったにしても、元より、念を通すために作られたもの以外を動かすのは得意ではなく。
自分が飛ばした瓦礫の重量に、自分が息を切らせていたりしたのだが]
……乙女の純真、惑わすからだよっ!
[それでも、ここへの突っ込みは欠かさなかった]
……と、いうか。
ホントに、なんで、おにーさんがじーちゃんの事知ってるのさ。
じーちゃんがいなくなったの、ホントにずーっと、ずーっと前の事みたいなのに。
[問う声には、ずっと抱えていた疑問がストレートに乗せられる]
─森の中─
んん?
[散歩気分で森を歩いていると、殺気に近い気がこちらに向けられるのを感じる。]
…………ひはっ、上等
[愉しそうに哂うと、その気配の方へと足を向ける。]
…とんだ奇術師だなぁ。
[メンドクサイにも程があるだろう。
そう、小さく呟くが]
しかしなぁ。風も不可視の刃と考えるなら…
んー、どっちもどっちか。
[聞こえていないだろう、と言う事で、好き放題言っている]
そう言う点じゃあ、やり合ってくれて助かるのかねぇ。
じゃけぇ楽しかもん。
[あっけらかんと言った]
知っちょるけぇ、知っちょるんじゃあ。
そうじゃのぅ、会うたんはどんくらい前じゃろか。
忘れたけぇ。
[答える声も惚けたまま]
なかなか律儀なおかたですねぇ〜。ま、嫌いじゃないですがね
[中空より横凪ぎに振るわれる杖より生まれし放射状に放たれた刃を見て取り。四枚のトランプを投げつけ、破裂させて相殺させ]
おや、私は接近戦は苦手なのでお断りしたいですねぇ〜
[いいながら左方から来るのを構え手には鈍く輝くトランプ。それで盾のように身を守り]
くっ……ふふ
[静かにうめき声と笑みを浮かべ衝撃を流す意味もあるが、単純に力不足で反動のまま飛ばされそのまま地面へと落下した。置き土産とばかりに、重ね合わせ持っていた鈍く輝き、旋回してその身を切り裂かんとする剣と変わったトランプを置いていって]
ボクは、楽しくないっ!
[楽しかったら問題だが]
それ、説明なってないよ!
少なくとも、えと、四十年?くらいはたってるはずなのに。
狐のおにーさん、一体幾つなのさ。
─湖畔─
[湖の岸辺へとたどり着くとそこには昨日会った少女。
だが、その眼は怯えていた昨日とは違い、氷のように冷たく固い。]
ひはっ。
士、三日会わねば括目して相対せよ、とか言うけどよぉ
女の心変わりの方が括目モンだよなぁ
[右手の爪を突きつけ、カチンとひと打ち。]
心拍・脳波ともに正常
ひはっ、お招き感謝しとくぜ
そらおまはんが楽しい思たら可笑しかろうて。
[返る言葉にげらげらと笑った]
知っとるっちゅー事実ば言うたんがのぅ。
ワシん歳かぁ…。
[たーーーっぷり考え込んだ後に]
三つ?
[指を三本立てて首を傾げた。嘘は言っていないのだが大嘘である]
…………。
[ジト目になった。
思いっきりジト目になった]
三の後に、〇が幾つつくわけ?
[その聞き方も、大概どうなのか]
……結局、『昔に会った』、ってだけか。
[それから、小さく呟いて。
右手を開き、ロザリオを見る。
古びた銀、その裏に刻まれていたらしき言葉はかすれ、既に読めなくなっていた]
…遠距離戦じゃどうにもあんたに分がありすぎっからな。
ちょうどいいんじゃねぇ?
[着地がほんの少しぶれて顔を顰める。先程脚に負った火傷は思った以上に酷いらしい。
旋回する剣を弾こうとして、だが旋回しているが故に不自然に跳ねて先程鉄球が掠めた左肩を切り裂く]
あんたの有利に進める気はないね。
[地を蹴る。周りの風の気配を読んで左右に大きめな風刃を真っ直ぐに放ち、自身はそのまま手品師にロッドでの突きを与えようと踏み込んで、真っ直ぐ正面にそれを突き出す]
……。
[手当てになりそうなものを適当に物色。
そういうのがありそうな場所は大体予想は出来る。
だが、それのどれもこれもが、壊れ、腐れ、もしくは最初から存在していないせいで、気づけば戦闘の音がした場所からは段々と遠ざかっていく]
……。
[細く長い煙を吐き出して、また次のビルへと。
無造作とも言える歩みだが、最初に半分減り、更に一人減り、次に二人減った。そして、現在最低でも二人が戦闘中。
そこから、自分を除けば、残りは5人。
そうそう、他の相手に出会うなどは有り得ない。
もし出会うのだとしても、明らかな殺気。もしくは、分かりやすい気配を出す連中だ。
まず、おかしなことにはなるまいと踏んでの行動である]
いんや、付かんし。
[結構真面目な声。だがさっきのこともあって本当かどうかは怪しいところ]
そうじゃのぅ、今は会うとらん。
まぁ『新種』の『始祖』じゃけぇ、まぁだマークされとる可能性ばあるが。
[腕を組み、エリカの言葉に肯定の頷きを返す。大騒ぎした最中に、小猿がいつの間にか肩へと戻って来ていた]
[手の中のロザリオを見る様子に、ひょいとエリカの頭の上から覗き込もうとしたり]
―湖畔―
殿方とは気合の入れ方が違いますので。
[爪を突きつけられても変わらない氷の微笑]
特にあなたが相手なら。
[少しずつ周囲の水分が露結し鋭利な氷片が生まれてくる]
――Eisturm.
[ラストを指差せば、貫かんとする勢いで飛んでゆく]
……どーだか。
[真面目な否定に、低い声でぼそ、と突っ込んだ。
しっかり、疑っているらしい]
……だろう、ね。
三代目のボクが、あれだけ追い回されてるんだし。
とーさんたちも、結構大変な目に遭ったみたいだし。
生きてても、死んでても、目はつけられてる……か。
だから……。
[生きてたとしても、姿を見せないのかな、と。
呟きは、ごくごく小さなもの]
[ロザリオを覗き込んだなら、名前に当たる部分に複数の書き足しがあるのが辛うじてわかるやも。
読み取れるのは、現在の所有者の名だけだが]
……。
[早々出会うはずも無いのだが、次に向かったビルの中を移動中のときに聞こえてくるのは、話し声。
声だけ聞き取れば、一瞬だけ聞いたことのあるケイジとエリカだと言う事が分かった。
会話の内容までは聞き取れなかったが、別に興味も無い。
そのまま無視して、なんだかなあという感じで頭をぽりぽりとかいて、その場を立ち去っていく。
二人同時に挑まれたときの危険性を考えてではあるが、それ以上にどうでもよかったから]
……。
[そこに残るのは、ただ煙の後だけ]
いつつつつ…
[落下の反動のまま態勢を整えつつも強打した肩をさすって己へと真っ直ぐ踏み込んでくるカルロスを見据え]
それは私も同じですよ〜。というわけでお断りします
[トランプを数枚地面に突き立てれば、足場が塔の如く隆起して間合いを一気に離し、一枚のカード…『愚者』を取り出す]
愚かなる者はその愚かさゆえに…世の理も際限も知らず限界もなし
[朗々と口にしながら、『愚者』のカードを上へと跳ね上げ、帽子を取ってその中に入れる]
天も照覧あれ。私の派手な手品をね。
[片手にもちし帽子より突如出でるは、八本の長大な蜘蛛の足。
それは左右の風を切り裂きながらカルロスめがけて振り降ろされる]
ひはっ。おお、こわいこわい
[リディアの氷の微笑に、余裕の笑みを返す。]
特別扱いとは嬉しい限りだねぇ
てことは、やっぱ俺と会ったことあるんだ
よく生きていられたねぇ
[現出する鋭利な氷片にも動じた様子もなかったが、]
ご褒美に、今倒してやるよ、ひはっ!!
[リディアの宣言と同時、腰から抜き放たれた拳銃の弾丸が飛来する氷片を撃ち砕く。]
かっかっかっ、信用なかねぇ。
[自分の言動のせいだろうに。言いながらも楽しげであることからわざとだと言うのが伝わるだろう]
んむ。
戻ったば調べてみんかねぇ。
ワシもひっさびさ懐かしゅう思いばしたけぇ。
おまはんらば傍から消えたんも、そん追撃ば巻き込まんように、なんじゃろうかのぅ。
ワシみとぉ自分のことしか考えん奴やなかし。
[そこで自分を引き合いに出すのはどうなのかと。かなりの納得はされそうだが]
んー、読めん。
そんロザリオも見たことばあるんじゃがの。
おんなじモンなんじゃったら、あん文章ば書かれとったんじゃろか。
[ロザリオを覗き込みながら、エリカの頭の上でそんなことを呟いた]
[手品師がカードを取り出すのを見る。それまでのカードと違う、それ]
……なるほど、ね。そう来るわけ?
[ち、と舌打ちしてディーノから距離を置く。現れた蜘蛛に捕らわれる前に懐から『世界』を取り出す]
出来れば使いたくなかったが…
『Cruel world』!
[声と共に手品師の周りに檻が構築される。それは封鎖された世界、捕らえた者を封じる無常なる鳥篭。
だが、慣れぬ力故に完全に捕らえるまでは時間が掛かる。
蜘蛛が先か、檻が先か]
間に合え…っ!
その物言いで、信用されると思ってるわけ?
[楽しげな言葉に、返るのは呆れきった突っ込み]
……そこまで言い切られると、妙に説得力あるけど。
にしても、なんでそんなに、じーちゃんに拘るかなあ。
正直、ここでおにーさんに言われるまで、真剣に考えた事なかったよ、ボク。
[抱えていたもう一つの疑問をぶつけつつ。
呟かれる、文章、という言葉にきょとり、と一つ瞬いた。
ちなみに、念と気が乱れていたためか、通り過ぎた気配には気づいた様子もなく]
さて、確証はありませんけれど。
[拳銃が引き抜かれるのと同時に走り出し距離を詰める。
道中、軽く握られた右手に氷の剣が生まれてゆく]
違和感を差し引いても。
似過ぎていますから!
[低い位置の疾走から狙うのは、太腿から腰への切り上げ]
おや。
接近戦かと思えば…躊躇わずにカードを使ったねぇ。
ま、正しいんだろうが…
[ぽつ、と呟いて]
『愚者』か『世界』か。
どちらが勝るのかねぇ?
[カルロスより取り出されたカード
そしてカードの力。構築される檻。それに蜘蛛の足は更に猛る様に強く激しくいきりたつ]
ほーう…『世界』ですか…でも相性が悪いでしょうねぇ〜
既に完成ともいえる『世界』は完璧にも思えますが…愚者がそのルールの下にいるはずないですからねぇ〜
[そんな言葉の直後に蜘蛛の足は檻を抜く。
それは...の言葉通り…限度がない力だったからか。それとも単に檻の構築が遅かったからか。どちらにしても抜いたのは事実である。
最も完全無事というわけではない。檻を作られる力によって蜘蛛の足は痺れるように揺れ動き、正確な狙いとならぬままの横振りはカルロスを掠めるようにして振りぬかれた]
さぁのぅ。
信じる奴ぁ信じる、信じん奴ぁ信じんけぇ。
歳なぞあって無きもんじゃしの。
[何年生きたかの証。厳密なる「死」の無い男にとって、歳を数えることは何の意味も無い]
あ奴ぁワシの『記憶』ん中でいっちばん最初に興味を持った奴じゃけぇ。
ある意味『特別』なんじゃよ。
[当時の『記憶』からすれば興味と特別の意味のベクトルがかなり違うのだが。それを知るのは男のみ]
[きょとりと瞬かれる飴色に気付いているのか否か。己が呟きを更に続けることはなく]
あんまし揶揄っても可哀想じゃしの、こんくらいばしとくかぁ。
ほんじゃのぅ。
[一方的に区切りを付けて移動を始めた]
ふぅん、まあ……
[抜き撃ちの間に詰められる距離。
だが、リディアが剣を振るうまでの間に、ゼロが左腕に飛来。]
そんなこたぁ今が楽しけりゃどうだっていいんだけどなぁ!!
[伸びた尻尾が短剣状になり、斬り上げを受け止めようとする。]
じゃあ、信じないでおく。
[あっさり言った。
それから、『記憶』『特別』という言葉にまた、不思議そうに瞬いて]
……よく、わかんないの。
[零れた呟きは、移動を始めた相手に届いたか、否か。
ただ、揶揄っても、という物言いに浮かんだ険は、じと、とした視線がぶつけていたかも知れないが]
……あとで、絶対殴る……。
[妙な決意が、固まりました]
……。
[煙を撒き散らしながら、次々とビルを彷徨っていくが期待のものは手に入らない。
特にこのエリアに変に手を加えている感じがしない以上、見つからないのはただ単に運が悪いだけか]
……。
[最も、本人は全く気にした様子も無く、足のリハビリ代わりに、どんどんと歩みを続けているだけなのだが。
そして、更に新しいビルに入り、家捜しを続けているとその窓から遠くに見えるのは]
……。
[森の中にある公園で戦闘をしている二人の姿。
無表情なままそれを見つめるが、なんとも感情のある表情で煙を吐き出した。
が。すぐに踵を返し、その場から離れた]
[何気なく紡いだ言葉で敵を作ると言うのも一種の才能だろうか。本人がその気が無くても発動するそれは、男にとっては都合が良かったり。理由は、愉しいから]
さぁて、あん煙ば残して行きおうたんは誰かいのぅ。
っちゅーても煙ば関係しとりそうなんは一人しか居らんか。
[先程見かけた煙の主、それを探すように歩き回る。ただ、てきとーに探しているために見つけるのは運次第だろうが]
やって見なきゃわからねぇだろうが…っ
[手品師のいつもの態度に心が乱されることはない。
だが、やはり慣れぬ力が災いしたか、檻は完全に構築される前に蜘蛛によって破壊され]
……しまっ…!
[思ったよりも蜘蛛の動きは早く、その脚は長く。
振り下ろされるそれを避けようとして、今度は火傷を追った脚が持ち主を裏切り大きくよろけ]
っ…うぁっ…!
[振りぬかれたそれを避けることは出来ず、弾き飛ばされて壁に激突する。酷く嫌な音。そのまま地に落ちて。
ロッドが手から静かに消滅した。利き腕をやられてはもう]
……ショーは終わり…あんたの勝ちだ。
[それでも、最後には笑って見せた]
[ふる、と首を振った後、翼を広げて舞い上がる]
さて、と。
……探し物、って、苦手なんだよねぇ……。
取りあえず、森の方、行ってみよっかな……?
[そんな呟きを漏らしつつ、向かうは緑の場所。
理由は特にない。
強いて言うなら獣の本能、野生の勘、と言ったところか]
─ →公園近辺─
あ、あん狼ん姿、ほんもんじゃ言うん忘れた。
まぁええかぁ。
[エリカに言い忘れたことを思い出したが、信じるも信じないも自由と割り切ることにした]
ふふ…ええ…私の勝ちですね。なかなか骨が折れる闘いだったのはさすがですねぇ〜
では…勝者ですので、全てを奪います
[足場よりふわりと降りて、カルロスへと近づき。くすりと冷酷な笑みを浮かべて、トランプを二枚放つ
そのトランプはカルロスめがけて一直線に突き進み。突き刺さる直前で孤を描いて、二枚のカードを掻っ攫って手品師の元へと戻る]
はい。これにて此度のショーはおしまい。最後までご観覧ありがとうございました〜
[そういって悪戯っぽいような営業スマイルを浮かべ世界と運命の輪のカードを手に取った]
……。
[そうやって、色々と歩みを続けるうちにようやっと目的の品は入手できた。
それにしても、ここまで短時間のうちに残った人間に近づくなどとは思ってはいなかった。
実のところ、運が悪くて目的の品を入手できなかったのは別にして、カードを持ち合わせた者同士は惹かれあう運命にあるので、自身の無意識領域において体が勝手にそちらに向かっているだけのことではあった]
……。
[電子パッチなどを当てて、傷の手当てをすませると、そのまま、その場所で休息。
……しようと思ったが、少しだけ新しい人の手が介入しているのを発見して、その場から離れて、結局最初にいたビルへと歩みを向けた。
実は、ブラウンがいるビルの1Fでそれらを見つけたのだと分かったら、さすがの男もどのような顔をしたのかは誰が分かるだろうか]
倒される前に倒せばいいのですもの。
問い質すにもその方が楽。
[硬い音を響かせて氷刃と短剣尾がぶつかり合った。
その表面に霜を浮かばせそうなほどの冷気が剣から流れる]
楽しんでいただけたら。
素直に教えてくださるかしら?
[鋼の鳥を弾かんとする勢いで横薙ぎに剣を振る。
同時に相手の体制を崩そうと右から足払いを仕掛けた]
─公園近辺─
[ふわ、と。
気配を隠して舞い降りた先で感じたのは覚えのある冷気]
……これは……氷華ちゃん?
やり合ってるのは……。
[数歩、歩みを進め。
対峙するものたちを、視界に捉える。
飴色が微か、険しさを帯びるも、声など出す事はなく]
…
[集音機が微かな音を拾う。
が、此方に向かってくる様子も、殺気も感じられず、結局は闘いの方に目を向けていた]
『愚者』の勝ち、か。
奇術師だけに、面妖な。
『愚者』で更に厄介になってるようにも見えるねぇ…
しかし、派手にいっちゃいましたねぇ〜
[自分で言っておいて何を言うのか。とでもおもわれそうだが、気にせずに、トランプを複数枚手にとる。絵札は三つ葉を翳し]
四つの葉に満たなくても多少の願いなら叶うものですよ〜
[なんて暢気な声音でトランプを軽く上になげると、薄い緑色の光となって自分とカルロスを包み込み]
少しはマシになったでしょ〜?これはサービスですよ
[薄緑色の光が消えた頃には傷口も痛みも多少は治まるだろう]
本当に骨が折れたけどな。
[動かせぬ利き腕。懐のカードが手品師の手に渡るのを視線だけで追って]
…あぁ、もうカードはあんたのもんだ。大事に使ってくれよなぁ?
……あんたなら、きっと『運命の輪』を上手く回せる。
俺なんかより、ずっと…
[そう言って俯く]
悪い…一人にしてくれるか?
[もう用は済んだろう?とそう告げて]
……っと。
[ふと、カードから伝わる感覚に、胸ポケットに目を落とす]
カード、動いた……?
勝ったのは……『手品師』さん、か。
落ちたのは、『風刃』さん、と。
[小さく呟き、ゆる、と首を傾げる]
……厄介そうなの、残ってるなあ。
ええ、せっかくですしねぇ〜。もちろんできる限り上手く使いますよ〜。あなたの分までかはわかりませんけどねぇ〜
[カードについて言う言葉にはそう返して]
それでは、私は次の公演もあるでしょうし、カルロスさんは観客席でゆっくりしちゃっててくださいな〜。もしかしたら観客席にも好みの人がいるかもしれませんしねぇ〜
[そのために治療したとも言えるがそれは口にはせずに]
では、ごゆっくり
[嫌味でもなく。ただ一人にして欲しいという言葉を尊重するように、広場を後にした]
[さて目的はあれど当て所なく歩いていた男。どうやって探したもんかと考えて、懐から取り出す一枚のカード]
………いやいやいや。
こげなんで使うんは阿呆やろ。
[手にしたのは『ハイプリエステス』のカード。けれど流石に使うのは止めた。再びカードは懐へと直される]
[しばらくふらりと歩き続けて、ふと見つける目的の姿]
お、仕事人のおっちゃんやなかー。
[殺気も無く暢気な声をかけるが、相手は反応するか否か]
[広場からしばらく歩いてから、ふぅと息を吐く
先程までは余裕の態でいたが、さすがにあちこち痛いし、消耗もしている。それでも余裕の態でいたのは手品師というプライドゆえであり
そして人がいてもいなくても変わらない。疲労からのため息は先程の一つで]
さぁ〜て。第三幕のもう片割れはどうしてますかね〜。そして第四幕はどうなるんですかねぇ〜
[そんなことを相変わらず暢気に口にして。廃墟を…そしてもう一つぶつかってる闘いの気配を覗き見できるビルを*探しにいった*]
ひはっ、なるほど然り
勝者は正義、負ける奴に人権なんざあるわけねぇ
[哂いを垂れ流しながら、鍔迫り合いを楽しむ。
だが、さらに力が加えられると、抵抗することなくその力も利用して横に跳び足払いをかわす。
そして、右手を突いて体を捻ると]
聞きたいなら、もっと楽しませてみな!!
[左手──すでに射撃形態へ変化していたゼロの銃口をリディアに向け、逆さ向きのまま発射。
数多の『鋼針』がリディアへと襲い掛かる。]
……。
[帰り道の途中、出会うのは先程エリカと会話していたケイジ。
思わず、煙をため息のように吐き出した]
……何か用か。
[だが、すぐに警戒をしたように懐に手を入れたまま、ケイジの言葉に応じた。
ちらりと、逃走経路の確認。そして、カードの情報の確認。
───そこで、『風刃』が『手品師』に負けたことを知ったが、特に態度に出すようなことはしなかった]
あぁ、「また」な…
[それだけ言って見送る。手品師が完全に見えなくなったところで大きく咳をする]
…やべ、血ぃ混じってら…
[折れた肋骨が肺を傷つけたか。
だけど、それでも、笑う
すぐに治ると判っているから]
早く、帰りたかったけど…
やっぱまだ帰れねぇわ。
[小さく笑う。
本当は解っているのだ]
[帰るべき場所はとうの昔になくなってしまった事]
いんやぁ、見かけたけぇ、声ばかけた。
[嘘つけ]
[溜息混じりの煙もどこ吹く風。相手の心情なぞお構いなし。警戒し懐に手を入れる様子も眺めたまま、男は自然体で立つ]
そいや、おまはんみたいなんがこん『デュエル』ば参加しとるんも不思議ば話じゃのぅ。
なんぞ目的でもあるんかね?
弱肉強食。
獣の世界の論理ですね。
[硬質な剣戟は何度響いたことだろう。
足払いは振り払うままに避けられてこちらも歩を踏む]
――Eisschild.
[再び間合いを詰めようとすれば銃口がこちらに向いている。咄嗟に氷の盾を生み出しながら避けるが、幾つかは間に合わずに左の肩口へと刺さった]
っっ。
――Eisturm.
[じわりとした感覚に眉を寄せながらも意識を集中させる。
盾が鋼針を受け止めて散った氷片は再び鏃となって、先程よりずっと少ない数だがラストの顔めがけて飛んだ]
早く、会いたいんだけどねぇ…
[笑う。カードを得たら望んだこと]
俺って、何時か死ねるのかねぇ…
そうしたら、会いにいけるのに…
[目を閉じて、自分がゆっくりと「魂の檻」に引き込まれていくのを笑って受け入れる**]
……。
[無表情に。
ケイジを見つめた。
その眼の中はとても暗く、まるで闇なのではないかと思うほどに底を見通せないほどの暗さだった]
……。
[次に、煙を大きく吐き出した後は、以前と同じような無表情。
ただ、一言、小さく呟く]
……別に。
面倒な相手が残っちまったなぁ。
まぁ、面倒じゃない相手なんて居ないがねぇ。
[そう、一人ごちると、外へ出ようと階下へと降りる]
…誰か居たっぽいねぇ。やっぱり。
[自分が来たときよりも、物がある場所の埃が無くなっていたためか。
ぽつりと呟けば、それ以上は気にしないのか、外へと出て、集音機に指を当てた]
[ふる、と軽く振った後、その場から距離を取る]
このやり合いの結果次第なとこもあるけど……。
[どう、動いていくか。
興味、だけで動くには、限度もある、と思いつつ]
……でも、やっぱり狐のおにーさんは、殴らないとなあ。
[そんな気持ちもあったりで、思考は上手く定まらないが。
ともあれ周囲を見回し、高く伸びた木の、特に高く枝の上へとふわり、陣取り。
今は、森の中の対決の行方を*見守ろうと*]
ありゃ、教えてくれんかいね。
そら残念じゃあ。
[相手とは対照的な飄々とした佇まい。大仰に竦めた肩の上で、小猿がじぃとスティーヴを見つめた]
ま、仕方なか。
無理に口ば割らせぇ気ぃばなかしのぅ。
それはそうと、随分派手ばやりおうたらしいの。
教会んにーちゃんと。
ビルば崩すほどたぁ思わんかったき。
室内ば、おまはんが有利っちゅーことかいのぅ。
……。
[ケイジの飄々とした様子にも動じず、ただ黙って煙を吐き出す。
肩の上の小猿には一瞬だけ視線が動き、すぐにケイジへと戻る]
……どうだろうな。
[質問の答えには、やはり、肯定とも否定とも取れない言葉。
非常に話我意の無い男ではあったが、それは逆に感情も内なる想いも、全て自身の中に仕舞ったまま、誰にも悟らせることが無いということでもある。
下手すれば、死んでも何も語らぬまま、何もかも全て闇へと消し去るのかも知れない───そう、男への投げかける全ては闇に消えていく故に、男は闇の象徴でもあった]
ひはっ!!
[放たれた鋼針はリディアの左肩を抉る。
しかし、向こうもやられてばかりではなし。
数は少ないが、的確に顔面目掛けて飛来する鏃に眼を見開く。
急所をガードした左腕にざくざくと鏃が刺さり、血が噴き出し、頬からも、かすったのか血の線がじわりと浮かぶ。
右手で地を叩き、後ろに跳んで着地。
そうして、ガードしていた左腕を下ろした下にあったのは、]
……………きひ、きひひ、きひひひひひひひひひひひひひひひ
[その口元を今までにないほどに歪めた狂笑。
だが、ぴたりとその笑いが止まると]
おーけー、本気出してやんよ
これに勝てたら、喋ってやってもいいかもな
[そう呟く左腕からはポタポタと血が流れ続ける。]
……んむ。
なんも語らず、なんも表さず、けぇ。
無駄ばなか。
それが依頼成功率ほぼ100%ば秘訣かのぅ。
余計なもんば首突っ込まなば、そん分成功率ば上がるけぇ。
面白かことばなーんも言わんに、なかなか面白か男じゃのぅ。
[かかか、と楽しげに笑う。雰囲気は崩さないが、標的を定めるかのような言葉。面白いと言う感情こそが、男の原動力]
……。
[笑うケイジを、今までと同様無表情に見つめ、煙草を口にくわえたまま、くるりと振り返って、歩き出した]
……もう用件は無いようだな。
[今までとは違い、標的を見つめるような表情になっても、男は何も変わらない。
今までにも何度もあったことだ。それと何も変わらない。
そして、このような人間が、いきなり仕掛けてくることは、ほぼ有り得ない。
もっと、それっぽい場所を仕立て上げてから仕掛けてくるのが、このタイプの人間だ。
そう考えると、警戒は解かぬまま、男はゆっくりとした動作で、それでいて、今までとは違う経路で最初に休息していたビルへと*帰っていった*]
そうじゃのぅ、今んところはなか。
……今んところは、のぅ。
[声の調子はそのままに、歩き出すスティーヴの背中に言葉を投げた。男の闇色と、小猿の視線がその背中を見やる]
じゃけぇ、もちっと人生ば楽しんでもよかろーもんにのぅ。
[男のように楽しみ過ぎるのも問題な気がしないでもない。スティーヴの姿が見えなくなるまで視線を向けていたが、それから別の方へと動かして]
結局まぁたやりおうたらんかったのぅ。
まぁ楽しかったけぇ、良しとするき。
[左腕の血は止まることなく流れるが、痛そうな様子も頓着する様子もない。]
ゼロ。コード・ワン
[その宣告と同時、左手のゼロは元の鋼鳥となり肩へ。そして、]
さあ、『魔術師』の登場だぜぇ
『未元の手(ダークマター・タイプ・アーム)』展開
[その宣告と同時。鋼鳥が弾け飛ぶ──否、コアになっている『魔術師』のカードを中心に、鋼の外殻と彼の血で形作られたのは肩から生える『第三の手』。]
…んむ、ひとぉつば終わっとるのぅ。
もう『向こう』ば行ったかね。
[懐に手を伸ばし、カードの情報から二枚のカードが移っているのを確認する。その移ったカードを知り、仮面の奥で口端を持ち上げた]
なんじゃあ、結局愛おしくてちゃっちゃと向かいおうたか?
顔ば見るんが楽しみじゃ。
[以前の会話を思い出し、可笑しげに笑いを漏らす。懐から手を離すと、再び当て所なく廃墟を彷徨い始めた]
[血を媒介としている。ソレは赤黒くむしろ悪魔の手と言った方が的確かもしれないもの。
そして、使っているものがものだけにグラリと立ち眩みを起こし、頭を押さえつつ、]
…………ああ、先に言っとくけど
これを下手なモンで受けようとしないほうがいいぜ
『食っちまう』からな
[正確には、並のモノなら接触・解析・溶融を一瞬でこなすというのがコレの仕組みなのだが、そこまで説明する義理はなし。
その腕は大きく撓り]
じゃあ、頑張って耐えてくれよぉ
[リディアを押し潰さんと上から襲い掛かる。]
負けるわけにはいかない。
あの子のためにも。
[紅の広がる左肩を押さえながら呟いた。
目の前の男に問うのは個人的な話だ。
最初にカードを手に取った目的とは異なる]
……二言はありませんね。
[痛みと狂ったような哄笑に顔を顰めていたが、ぴたりと止まり変化する空気に身構える。
鋼鳥が変化し巨大な腕となってゆくのを無言のまま見つめて意識を張り詰める]
悪食。
[忠告に短く吐き捨てるよに応え]
――Eismauer.
[剣を横に構えて生み出したのは盾より数倍の規模となる氷壁。
受けた攻撃を同じく返して弾くためのものだが、わざわざの忠告をよこされるほどのものに耐えられるかは怪しい。
自由には動かなくなっている左手を懐に差し入れた]
[痛みは無視してカードの力を引き出す]
『The Temperance』開放。
“ Unschuldsfeld ”
[氷の壁に注ぎ込まれてゆくのは「調和」の力。
荒れ狂う力を包み込みそのバランスを引き戻して「元の形」へと導いてゆく]
っくぅっ。
[だが一瞬でとはいかなかった。
掲げる腕に強い負荷がかかり、肩の傷が更に大きく開き紅が溢れ出して来る]
大人しく、鎮まれっ!
[気力を振り絞って『第三の手』へと力を叩き付けた]
なん…………だと
[『魔術師』の創造の効果を、『節制』の調和の力が打ち消し、指先から血の霧になり消滅していく。]
…………ひはっ。これは予想外
[『手』が完全に消滅し、がしゃんと音を立てて地に落ちる鋼鳥。
それと同時、ラス自身もフィードバックと貧血でどさりと倒れ臥す。]
[どさりと倒れるラスト。
こちらも気力が尽きかけ剣はきえてしまっているが、氷片を一つ残したまま近づき]
私の勝ち、ですね。
まずはカードの方をいただきましょう。
[首元に突きつけながら手を伸ばす]
それから。
14年前、あなたは何をしていましたか…っ。
[くらり。膝から崩れる。そのまま座り込んでしまい、同じよな高さから相手を半ば睨むように答えを待った]
[倒れ臥したまま、眼だけをリディアに向ける。]
…………懐のはフェイクもの。本物はどっちもあっちの中だ
勝手に持ってきな
[そういうと同時、カシャッと少し離れたところに落ちてるゼロの背中からカードが二枚。]
14年前か……きひ
[苦しそうに狂った笑みを漏らしたあと、スッと目を細めると]
そんなお嬢ちゃんにゃ残念な話だけど
俺ってば3年以前の記憶が曖昧になっちゃってるんだよね
コレ、嘘のようなホントの話
もしかしなくても、今のクライアントに何かされたんだろーな
どうも。
[手を伸ばしても届かない距離。
四足で這うよに近づき『魔術師』と『悪魔』の二枚を拾い上げ、懐にしまった]
………。
真実は闇の中、ですか。
[狂った笑みに空色がきつくなるが、変化する表情と続いた声の調子から嘘とも思えなくなった。
大きな溜息を一つ。疲労がどっと倍加した]
……確信がないまま、手を下す気はありません。
無益な殺生は好きじゃないんです。
[下町で生きてきたにしては聊か甘い台詞。
けれども信念を持って言うと何も持たない手を伸ばした]
[チリチリとした冷気は失血原因となる傷口だけでも塞ぐか]
忠告をもらった分です。
血を足すような芸当はできませんのであしからず。
[翳していた手を離すと、どうにかこうにか立ち上がる]
それじゃ、さようなら。
[ゆっくりとした足取りで森の中へと消えてゆく。
途中ずり落ちかけた帽子の影で、三角耳が小さく*揺れた*]
[リディアの言葉と行動に鼻を鳴らすと]
はっ、甘いね
「疑わしきは皆殺し」……「汝、明日の敵の隣人を殺せ」
その甘い信念がきっとお嬢さんを殺すぜぇ
[立ち去る背中に狂った笑いとともに呪いの言葉を投げかける。]
[そうして、リディアが立ち去った後。]
……くっそ、頭がガンガンしやがる
[それは貧血とは違った気持ち悪さ。]
なんだよ、ちく…しょ…………ぅっ!?
[そうして、最悪の気分のまま。
彼は意識の糸を*手放した*。]
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