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薬師見習い エーファ に 1人が投票した。
大工 イヴァン に 1人が投票した。
画家気取り カルメン に 3人が投票した。
修道士 ライヒアルト に 1人が投票した。
画家気取り カルメン は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、修道士 ライヒアルト が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、演奏家 オトフリート、薬師見習い エーファ、大工 イヴァン、仕立て屋 ユリアン の 4 名。
─ 2階廊下 ─
そっか。
俺はさっきまでユリアンと客間で話してたから、カルメンが借りてる客間に居ないなら、その間に出たんだろうなぁ。
[1階でも見ていない>>3:159と聞き、イヴァンは首を傾ぐ]
そうやって聞くってことは、もしかして皆の無事確認してたん?
オトフリートとエーファは見つけたのか。
[3階へと意識を向けるライヒアルトに確認すると、是の言葉が返って来た。
それには、なるほど、と頷く]
俺ら今から1階行くし、念のためもっかい探してみるわ。
入れ違ったかもしれねーしな。
[3階を確認するらしいライヒアルトにそう告げ、その時は別れることに*]
─ 厨房 ─
んー……考え方?
[何が、という問い>>3:162に、さらりと返す。
平行線の切り返しに、はあ、とため息をひとつ、ついて]
……そりゃそうだけどさぁ。
ちょっと思っちゃっただけなんだから、そんなにムキになんなくてもいいじゃん。
[ぼそ、と告げる声音にはどこか拗ねたような響き。
ともあれ、少年はがじ、と頭を掻いて]
どっちにしてもさ。
……まずは、ご飯作って、食べない?
[口にしたのは日常的な提案]
それに、ここで刃傷沙汰って、どうなるにしても後でみんな困ると思う。
ていうか、厨房はある種の聖域だよ?
[こう付け加える表情は、結構どころかかなりの真顔で。
足元の黒猫が、呆れたようににゃあ、と鳴いた。*]
―厨房―
[合わない、の意を問えば、返るのは至極まっとうな物>>1]
あー……それは仕方がないかもなぁ。
立場も違うし、歳の差も大きそうだ。
[それに、ここ数日で色々変わりすぎた。
エーファの中でまだ整理できる物ではないのだろうと思えば、今これ以上追いつめるのも酷かと息を吐く]
拗ねるなって、ちょっと大人気なさすぎた。
まぁ、エーファにその力があるなら、そのうちわかるんじゃない、俺が何か。
[平行線の応酬はそこで切り上げ肩を竦める。
動き始めた「場」に抗う事は難しいから、取り合えすの提案に乗ることにして]
そうだね、腹が減ってはなんとやらだし。
今は休戦にしておこうか?
[そう言って、再びジャガイモに向き合った]
あ…それもそうか。厨房が使えなくなったら困る。
聖域か。料理担当を怒らせるわけにはいかないな。
[ここで怪我どころか死人を出したら料理どころではなく皆が飢えてしまう、とエーファの尤もな意見>>2に同意する。
血を流さないで済むなら、誰の血だって流れて欲しくはなかった。
そんな風に思う気持ちを知ってか知らずか、黒猫が鳴くのを見て、笑った。*]
─ 厨房 ─
[平行線のやり取りは切り上げられ、ほっと息を吐く。
黒猫がすり、と身を摺り寄せてくる温かさが少なからぬ安心感を与えてくれていた]
ん、じゃあ、そゆことで。
[一時休戦の申し出>>3に一つ頷いて。
聖域、と称した事への同意>>4に、でしょ? と言って笑って見せた。
それから、改めて人参へと挑みかかろうとして]
……あ。
[厨房に顔を出したカルメンの問いかけ>>3:163に、そちらを振り返る]
あれ……ライヒアルトさんと、会ってない?
あなたと、ユリさんがどしてるか、見に行ったんだけど。
[行き違っちゃったのかな、と思いつつ問いに答える。
足元の黒猫がどこか不安げなのには気がつかぬまま。
じゃがいもと豆のスープにポテトオムレツ、温かいサラダと色々と料理を作っていく。
そんな日常に沈む事で、先の事への恐れを一時、飲み込もうと。**]
―厨房―
俺だって、不毛な言い合いよりは美味しい物を食べるために口を使いたい。
[休戦の理由にそんな事を付け加え手伝いを再開する。
笑う様子>>5はいつもと変わらず、酷いものを背負わせたものだと口には出さすに恨み言。
人参に向かう様子を横目で眺め]
もしかして、それ、苦手?
[などと言ってみる。セロリが嫌いなお前が言うなと言う話だがエーファには知られていないはずだ]
あれ?カルメン
[いつからそこにいたのか、声を掛けられて>>3:163そちらを向く。
エーファが対応する>>6のに頷きながら]
すれ違ったのかな?
まぁ、君が無事でよかった。
[そんな風に無事を喜ぶ。男にとっては二重の意味で]
すぐに食事ができるからさ、みんなの事探してきてくれる?
[彼女も姿が見えない人が居るのは不安なんだろうと思いながら、そんな風に声をかけた。
そうして料理をしていれば、先程まで見せていた不穏な色は消えいつもの男に戻っていく。
出来る事なら、殺さずに済むならそれがいいのだとおもう。
この平穏がいつまでも続かないとわかっていても、今だけはと。**]
[いや、そもそもユリアンへかけた言葉ではなかったのだろうか?
ユリアンはぼんやりと知覚する。
ライヒアルトがユリアンの答えを待たずに、「カルメンさんを見掛けなかった?」>>3:157と続けるのを。
イヴァンが首を横に振りつつ「俺は見てねーなー…」>>3:158と返すのを。]
(遠い。)
(どうしてこんなに遠いんだろう?)
[距離を感じる。
ふたりだけではない。
廊下の壁も天井も、急速に遠さがっていく。]
(ぼくが、遠くへ……?)
(……それに、暗い。)
[ユリアンは壁に背中を預けた姿勢のままずるずると下がり、やがて床に倒れた。
何に対しても反応せず、眼を開いたまま意識をなくしていると判断されて、ふたたび部屋の寝台で寝かされるだろう。]**
─ 夜 ─
侍祭さん、頼みがあるんだけど。
[各々が客間へと戻る頃、ライヒアルトを呼び止めて密やかに頼み事をする]
ちょっと気になることがあってさ。
後で部屋に話しに行っても良いか?
[ライヒアルトの部屋で話をしたいと願い出た後、周りを気にしながら声を潜めて]
……ユリアンのことでさ。
昨日、様子おかしかったろ? アイツ。
今日だってまた倒れちまったし。
昨日のこと、今朝色々話聞いてみたから侍祭さんにも聞いて欲しいんだ。
現状だと、こう言うこと話せるの侍祭さんしか居ねーし。
[目立たないようにライヒアルトの手の甲を指差せば、他の者には聞かれたくないと言うのも伝わるか。
どうにか了承を得ると、また後で、と約束してその場は別れた]
─ 夜更け ─
[約束をした時刻からしばらくして、イヴァンはライヒアルトの部屋を訪れる]
悪ぃな、こんな夜更けになっちまって。
[謝罪をし、招き入れるライヒアルトに頷いて部屋の中へ。
備え付けられた椅子に座るよう促されながら、ベッドへと腰掛けに行くライヒアルトの後を付いて行く]
で、さ。
さっきの話なんだけど────
[話を切り出しに是を返すライヒアルトが、ベッドに座るべくこちらへと向き直った瞬間]
[ライヒアルトとて油断はしていなかったはずだ。
それでも、相手が1人であれば獣の方に分がある。
獣はライヒアルトの喉を噛み切りながら、彼の身体をベッドの上で押さえつけ、千切った喉の肉を咀嚼して喉へと流し込んだ。
ライヒアルトの意識はあったのかどうか。
それを気にすることなく、獣は極上の餌に酔いしれる]
[やがて、ライヒアルトの胸と腹は空になる。
右手の甲にあった蒼花は削られ欠片となり、ベッドには夥しい量の紅が広がっていた]
[ベッドの上に横たわるライヒアルトは、空になった胸の上で両手を組まされ、その手に十字架を握らされている。
獣が立ち去った彼の部屋の扉は、不自然に半開きになっていた**]
[人参に関する問いかけ>>7は無言を持って答えとした。
とはいえ、その態度が何よりも明確に物語ってはいるだろうが。
その後に訪れるのはいつもの日常。
ユリアンがまた倒れた、という話>>13にその様子を見に行ったり、ビルケのための食事を運んだり、と忙しく動き回って]
……ほんと、このまま……。
[何も起きなければいい、何も見えなければいい。
そうは思っても、厨房でのやり取りは終わっていない、と感じさせる]
…………モリオン…………。
お前は……いてくれるよ、ね?
[今日は一日傍を離れなかった黒猫にぽつりと問う。
黒水晶の名を持つ猫はにぃ、と鳴いて甘えるようにすり寄って来た。
その温もりに安堵しつつ、眠りに落ちて──]
─ 翌朝 ─
[目が覚めた時間はいつもと同じ。
身を起こし、引かれるように机の上の薔薇へと触れて]
……え?
[はらはらと、零れ落ちたのは黒いひかり。
今までとは違ういろ。
それと共に広がったのは]
…………つき?
[どこまでも広がる、鏡の如き氷の上。
そこに降り注ぐ、あかいいろの、月明りと。
それに照らされ佇む女性の姿]
……あ……は。
[わかった。
みつけた。
……気がついてしまった。
色々な言葉が、意識を過る。
やけに気分を高揚させている自分と、見たくなかった、気づきたくなかった、と泣きそうな自分が内側でせめぎ合う。
思わずその場に座り込むと、黒猫が案ずるように鳴いた]
…………へーき。
やら、なきゃ。
[それが約束だから、と呟く。
宣した相手が、既にその命の花を散らしているとは知らぬまま。
上着を羽織、お守りだからと祖父から渡されていた銀色の短剣をその懐に入れて。
黒猫を抱えて部屋を出た]
[階段を降りて、二階へ。
部屋を訪れるつもりだったけれど、二階に下りた時点で、気持ちが揺れて。
気を鎮めないと、と階段を降りた。
だから、半開きになった扉には気が付けないまま。
階下に降りて、庭へと駆けだして]
あー……も。
なっさけな。
[ぽつ、と呟き、空を見上げる。
晴れない空は、今の自分の心境を物語るようで。
とにかく気持ちを切り換えよう、と一度深呼吸をして]
……Ich werde Schnee fur Sie bringen.
Diese Erde, alles.
Es gibt es viel, um fahig zu sein, aufzuhoren, es in einem weisen Schleier zu decken.
[曇天に向けて紡ぐのは、泣き声ではなく、歌声]
Ich werde Schnee fur Sie bringen.
In jetzt bloser Stille.
Weil wenn Sie wer setzen fort, das Schlafen wachte auf, ich will es zeigen.
Der Vogel flattert die Flugel mit allem Gedanken.
Zum blauen Himmel.
Kommen Sie Gebet an.
Von mir stehen wer immer noch hier zum Himmel.
Ich hatte einen Traum.
In der weisen Welt.
Die Figur der Sie Tanz…….
Es wird nicht zugegeben, das es die Illusion des Momentes ist…….
Ich sah in einem Traum aus.
In der weisen Welt.
Ihr Lacheln.
Ich verstand, das es der Wunsch war, der nie wahr wurde,…….
Wenn ich bete und ankomme.
Es ist einmal mehr dieser Boden.
Wenn ich auf Sie stosen will……Nur es.
Aber zum blauen Himmel……Ich bete.
[歌声は朝の風に乗って散って行く。
その声が呼び寄せる結果になったのか。
歌い終わった所で、声をかけられた]
……あ。
[振り返った先に立つ女性の姿に、足元の黒猫が警戒するような声を上げる]
おはよう、ございます。
今、会いに行こうかと思ってました。
……『月のいとし子』さん。
[冷静な表情で言ったつもり、だったけれど。
実際には、今にも泣きそうになっていた。
それでも、蒼の瞳は揺らがぬ意志をそこに宿す]
……かたき討ち、馬鹿と思わない、って言ってもらえたけど。
…………でもやっぱり、馬鹿じゃないとできそうにないや。
[でないと、きついから、と。
ぽつり、零した少年が手に取るのは銀の短剣]
[は、と一つ、息を吐く。
向けられる言葉があっても、少年は一時、全ての揺らぎと迷いを押し込んだ。
たくさん選びたいものがあって、でも、その内の一部しか選べないなら。
今の彼に選べるのは、決めた事をやり通す生き方と、それを宣したひと。
それが、力あるが故の事なのか、自分の想いに基づくのか。
どちら、と問われるならば、迷いなく後者と答えられる]
…………っ!
[どこをどう傷つけられれば、ひとが死ぬかは教えられている。
けれど、それをするためにわざと傷つける刃物の使い方なんて知らない。
抵抗があれば相応、苦労はするだろうけれど。
振るった刃は、最終的にやわらかな胸の下。
鼓動刻む場所を貫いて。
──白い白い、雪の上に、あかい彩が散る]
……あやまら、ない、から。
[しろを染めるあかい彩。
その上に倒れたひとへ向け、小さく紡ぐ]
……だって、あやまったら。
…………じっちゃんのこと、どうでもいいみたいになるから。
それは、俺、やだし。
自分で決めた事で、ぐちゃぐちゃいうの、や、だから。
[綴る声は微かに震えているけれど。
あかく濡れた刃を握る手も震えているけれど。
少年は崩れることなく、その場に立ち続けた。**]
─ ビルケ視点・回想・客室 ─
(>>3:128続き)
[主の寝かされた部屋へ運>>3:69ばれると、ビルケは異変を感じ取った。
あの嫌な気配が主からも微かに漂っている。
また死者が出たのだと直感した。
敷物の上に座らされ、
「ユリアンのことよろしくな」>>3:69
おとなしく頭を撫でられながら、イヴァンの匂いを嗅ぐ。
ろくに利かなくなった鼻で。
部屋を出>>3:69ていく彼も以前とは変わってしまったけれど、
老犬の心配は寝台で眠る主にしか向けられず。
見つかれば叱られると思いながらも、苦労して飛び上がり、どうにか寝台の上へ。
ユリアンの頬に鼻をくっつけたり、軽く舐めたりして検分すると、怪我をしていないことがわかって安心した。
ビルケはその横で丸くなった。]
─ ビルケ視点・回想・廊下→客室 ─
(>>11続き)
[元気になって起きたはずのに、また倒れたユリアンのことが心配で、くすんくすんと鼻を鳴らす。
イヴァンやライヒアルトは驚き、あるいは慌てているようだが、ビルケは途方に暮れていた。
気弱な主が死者に誘われ始めたのではないかと思え、気が気ではない。
なのに、自分にできることはごく限られていて。
ふたたび寝か>>13されたユリアンから離れまいと、ビルケはまた苦労して寝台へ上がった。
意識のないユリアンに寄り添い、くっついてうずくまる。
死者に囲まれ、何もかもが変わってしまったこの状況下で、湖面から響く氷の音>>0:#3だけは変わらない。]**
─ ビルケ視点・深夜〜早朝 ─
[夜中に何度か目を覚ました。
優しく撫でられているのがわかり、ビルケは甘え、鼻を鳴らす。
暗がりの中で、ユリアンは自分の右手をじっと見つめているようだ。
何やら重苦しい雰囲気に、ビルケもだんだん心配になってきた。
顔を上げると、その手を舐め、くわえて甘噛みした。
横たわったままのユリアンがはっと驚く。]
─ 早朝・客室→廊下 ─
[冬の日の出は遅く、鎧戸を開け>>3:112たままの窓の外はなかなか明るくならない。
うっすらと明るくなってきたかどうかという時刻で我慢の限界になり、ユリアンは部屋を出た。
寒気と空腹が切実だった。]
……静かにね、ビルケ?
[老犬に小声でそう話しかけつつ薄暗い廊下を見渡すと、不自然に半開き>>18の扉がある。]
誰がそこに寝泊まりしていたのか、ユリアンは知らない。
しかし、なぜか目が離せなかった。
足を踏み出そうとすると、ビルケが前に出て座り込み、ユリアンの顔を見上げていた。
そちらへ行くなと訴えるかのように。]
─ 早朝・ライヒアルトの部屋 ─
[着衣から、寝台の上の遺体がライヒアルトであることもわかった。
ユリアンはその場でがくりと膝をつく。]
間違って、いた…………。
最初からずっと、ぼくは間違って……?
[こぼれ落ちた細い声に答える者はいない。
どれくらい、そこにそうしていただろうか。
ビルケに袖口を引かれ、ユリアンはのろのろと立ち上がる。
血塗れの寝台に近づくことができず、同時に去りがたくも思え、動くことをなおも躊躇っていた。
やがて大きく息を吐き、胸の前で祈りの形に両手を組む。]
……ごめんなさい。
[神ならぬただびとの身では、これから起きることを予知しようもなかったのだ。]
─ 朝・大浴場 ─
[まだ誰も起きていないらしく、途中で覗いた広間は無人だった。
くしゃみをこらえ、ビルケを気遣いながらも、できるだけ急いで大浴場へ入る。
脱衣所に入っただけでも、冷えた身体が温ま>>1:20り、ユリアンはほっとした。
熱い湯で手ぬぐいを絞り、先にビルケの四肢を拭う。
それから癖のある毛にブラシをかける。
肩から背中、脇腹、肢。
暖かい空気とブラッシングに安心したのか、ビルケが大きく口を開いてあくびした。
エーファにとって食事の支度が日常の作業であるように、ユリアンにとってはビルケの世話が日常の動作だ。
抜け毛をまとめて丸めながら、思わず笑みがこぼれた。]
[この季節、老犬の毛を濡らすような真似はできない。
いつもの敷物を置き、ビルケにそこで待つよう指示すると、ユリアンは手早く服を脱いで浴室へ入る。
湯に浸かるのは数日ぶりだろうか。
肺に暖かな空気が満ちると、それだけで深い満足感をおぼえた。
まだ異常事態は終わっていない、そう思いはするけれども。]
[湯船の中からユリアンは天井を見上げる。
寝込んでいたせいで、誰が何をしていたのか、まったく把握できていない。]
エーファ……イヴァン……カルメン……オトフリート……。
[指を折って数えてみても、もはや誰に相談すればよいのか、見当もつかなかった。
成り行きとはいえ、ユリアンが手にかけてしまった旅人は人狼だったのだろうか?
でも、ライヒアルトの喉笛を噛みちぎった人狼が、]
まだ、この館のどこかにいる……。
[結局、誰かに教えてもらうしかないという結論に至った。]**
─ 広間〜厨房 ─
[広間にはまだ誰も来ていなかった。
ユリアンは暖炉に火を起こし、ビルケを残して厨房も覗いてみる。
エーファはいなかった。
遠慮している場合ではないので、薬缶で湯を沸かしたり鍋の残り物を温めたり。
ビルケ用にも湖で獲れたらしい白身魚を煮ておく。
飲み物と食べ物を確保すると、広間へ戻った。
腹を満たすと人心地付いて、気分まで明るくなる。]
─ 翌朝 ─
[この日も目覚めは緩やかだった。
破られることのない眠りからの起床は清々しい。
身支度を整えて客間を出れば、廊下一帯に視線を投げた]
………んー、
[スン、と鼻を鳴らす。
ライヒアルトの部屋に行き、何かを確認した後にユリアンの部屋の扉をノックした。
返事は無い。
寝ているか既に部屋を出たか、居るならビルケが反応している気もするため、既に起きている可能性も考えた]
なんともねーなら良いが。
[勝手に開けるわけにもいかないため、他で見つからなかったらまた来ることにした]
[次いで、カルメンの部屋をノックする。
こちらからも返事は無い]
………?
[先に起きていてもおかしくはないが、何となく嫌な予感がした]
[最後にオトフリートの部屋をノックする。
彼はまだ部屋に居ただろうか。
居なければ姿を探し、呼び止めた]
侍祭さんのことは聞いたか?
[向ける話はライヒアルトがギュンターと同じように襲われていたこと。
けれどそれはただの切欠でしかなく]
──…何を考えている?
[本命の問いかけは言葉短く投げるに至る。
オトフリートへと投げる視線は、知ってるんだろう、と断定気味に問うていた]
─ 広間→厨房 ─
[体格で、遠目にも庭園の人影がエーファであることはわかった。
いつか見た>>3:11、>>3:12ときのように、薔薇の植え込みで歌っているのだろうか。
短い言葉>>3:22は聞こえなかったが、何度も瞳を瞬>>3:21かせていたことを思い出すと、]
……人狼、には思えない……。
[ユリアンはつぶやく。
ギュンターの部屋に駆け込んだ>>2:34ときの、彼の様子もおぼえている。
3階への階段で絶叫>>2:33も聞いた。
あれが故意の演技だったとはとても思えない。
考えながらも注視していると、立ち続け>>27るエーファへ近づくイヴァン>>48の姿が見えて。
ビルケを暖炉前に残し、ユリアンは厨房へ移る。
起きてくる者のためにお茶を沸かしておこうと。]**
─ 厨房→広間 ─
[厨房で湯を沸かし、茶の用意をしているころには、誰かが起きてきただろうか。
厨房を覗くか、あるいは広間で待っていた者がいれば、顔を曇らせて、]
あの……。
実は、ライヒアルトさんが部屋の中で……。
[言葉少なに2階の部屋で見たものを伝えるだろう。]**
[人参については深く突っ込むのはやめておいた>>19
こういう時に冗句の一つも言えたなら良かったのかもしれないが、先ほどの事を考えると早々打ち解けられるとも思えず、とりあえずの作業に専念した。
食事には全員揃っていただろうか。
誰が何かわからない状況での食事は、それでも気持ちを和ませてくれた事は確かだった。
「黒水晶」、人によっては最強の守り石となる名を持った黒猫は、その役目を果たすようにエーファの傍から離れなかった]
―二階・客室―
[食事を終えて部屋へと戻って、大きく息を吐いた。
エーファが見出すものとわかったなら今のうちに、そう思って結局出来なかった。
真っ直ぐな目は、その力を使わなくても真を見るのか、「狼っぽくない」と言われた事に苦笑する]
殺せないなら、せめて身代わりにとも思ったんですが。
[そう、できるなら殺したくはないし、死にたくもない。どっちつかずの感情が、染まりきれない男を笑うように揺らいだ]
いずれにせよ、時間の問題でしょうね……
結局は、なるようにしかならないんだから。
[抗えないのなら流されるだけ。
自分は、本当はどちら側なのだろうと思いながら、浅い眠りへと落ちていく。]
―翌朝―
[浅い眠りを覚ましたのは、足音>>22
階上から、一度足を止めて、意を決したように足早に去るのを耳で追う]
(………あぁ……見つけてしまいましたか……)
[恐らくはそうなのだろうと思う気持ちは不思議と凪いでいた。
どちらが、と思った矢先にノックの音>>47がして、それが誰かを察して]
起きてるよ、どうぞ。
[と声を掛け、部屋に入ることを促した。
入ってきた姿は予想通りで、問われたことについては首を振る]
ライヒアルトさんが、何か……あぁ、蒼花に抗えなかったのか…
[皆まで聞き終わる前にそういえば、イヴァンも何か思う事があったのだろう。
短く重ねられた問いと視線に、小さく息を吐いて彼を見た]
何を、か……そうだな
どうすれば貴方たちを生かして終わらせるか、かな。
[それはつまり、知っていたと言う事だ。人狼が誰かを]
俺はね、知ってたんだ、最初から。人狼が誰か。
あの詩に出てくる「闇の護り手」、多分、それが俺だよ。
[それを、イヴァンがどこまで信じるかは、今は興味の外にあったけれど]
イヴァン、君はこれからどうしたい?
他を殺してでも生き延びたい?
[愚問だと思いながら問う。死にたい人間などいないだろうから]
そういえば、カルメンはどこに?
[先ほど聞いた足音がエーファで、イヴァンがここに居るならもしや、と。
庭での顛末を知るのは、それからどれくらい後だったか]
[カルメンを探して見つけたのは、雪の上に赤を散らして倒れるその人と、傍に佇むエーファの姿>>27]
………っ
[昨日、確かに言っていた「探して終わりにする」と>>3:152
そして、その言葉どおりに見つけて……敵を討ったのだと。
イヴァンがいたなら声をかけ、外へ。エーファとカルメンの元へと向かって]
………エーファ…
[一度だけ名を呼んで、イヴァンが問いかけるなら>>48後はなるようになるだけと思い、倒れているカルメンの元へと足を運んだ]
……護るって言ったのに、護れなかったな。ごめん。
[そう言って傍らに跪き、その目元を軽く撫でた。*]
─ 庭園 ─
[近づく気配>>48 >>55 に先に気付いたのは、足元の黒猫だった。
警戒の響きを帯びた声で鳴き、少年の注意を喚起する]
…………みつけた、から。
[その声と、向けられる問いかけ。
それに、最初に落ちたのは掠れた声]
月のひかりの、いとし子……おおかみ。
見つけた、から。
だから。
[ぽつ、ぽつり。
紡がれる声は僅かに震えて]
……俺は、見つけられるから。
見つけて、終わりにしてって、言われて。
俺も、終わりにしなきゃって、思った、から。
……だか、ら……。
[ここまで言って、唇をきつく噛み締める。
謝るのもダメだけれど、泣くのはもっとダメだ、と。
そう、心の中で繰り返しながら。*]
やっぱり、見つけた、のか……
[エーファが零す言葉>>56にぽつりと落とす]
君は君の役目を果たしただけだよ。
だから、思いつめなくていい。
[そう言って、その先はエーファとイヴァンが話すのを耳だけで追いながら、倒れたカルメンを見つめる。
血の気のなくなった顔は、それでもまだ僅かに体温を残していた]
カルメン、このままにしておくのも可哀想だし
部屋まで連れて行くよ。いいだろう?
[雪の上では冷え切ってしまう、と、そんな心配はいらないのにそう思って
慎重に、丁寧に抱きかかえ、屋敷の方へと足を向ける]
二人とも、風邪を引かないうちに戻った方がいいからね。
[そんな風に言い残して。
腕の中のカルメンは、思っていた以上に軽かった。*]
―屋敷の中―
[カルメンを抱えて、彼女が使っていた部屋へと運ぶ。
どこかわからなかったから他の部屋まで覗く羽目になり、途中でライヒアルトの亡骸を見て目を伏せた。
部屋を探し当てたなら、他にならって床へと降ろし、手を組ませて簡単にシーツで包んだ。
こうして見ると人と変わらないのに。
そんな素振りも見せていなかったのに]
でも、これでもう君は、誰も殺さずに済むんだね。
[生き延びて欲しかった、だけど、これ以上殺して欲しくもなかった。
結局は、これでよかったのかもしれないと、そう思わなければやりきれないから]
おやすみ、カルメン。
[最後に残すのは、感情を抑えた声、一つ]
……どうしたいって?
[逆に問いかけられて、表情を歪めながらくつりと笑う。
嘲笑するようでありながら、苦笑にも見える顔]
今更じゃねーか?
俺はもう何人も喰ってる。
自分を犠牲に出来るなら、とっくの昔にそうしてるさ。
[生きることを諦めたくないと。
そう決めたから躊躇うのを止めた。
衝動に流されながらも後悔するのを、止めた]
俺達は生きるって決めたんだ。
[喩え誰を犠牲にしようとも]
[カルメンは、と問われると、歪めていた表情が曇る]
……さっきから聲が聞こえねぇ。
聞こえてりゃ、必ず返ってきたのに。
[嫌な予感ばかりが過ぎり、オトフリートの部屋を出た後はカルメンを探していた*]
―広間―
[カルメンを安置して広間へと向かえば、そこにはお茶の用意をするユリアンの姿があった>>50]
おはよう、ございます。
暖めておいてくれてありがとう。
[そんな風に礼を言えば、言い難そうに顔を曇らせ話すのを聞いて]
ええ……イヴァンから聞いて、今上に行ったついでに覗いてきました。
それと……カルメンが死にました。エーファが……
エーファが言うには、カルメンは人狼だったそうです。
[そう伝えてソファーに腰掛け息を吐いてユリアンを見る。*]
エーファ、 他に、誰が人狼かとか、見つけたのか?
[エーファには問いをもう一つ投げかける。
その答えを聞けたなら、オトフリートの勧めに倣い、エーファも促して屋敷の中へ戻る心算*]
─ 庭園 ─
[思い詰めなくていい、という言葉>>58に、更にきつく唇を噛んだのは条件反射。
そうしないと、叫び出してしまいそうだったから。
叫びの代わりに落ちるのは、強く噛み過ぎて切れた事を示すあかいろ。
黒猫が案ずるように、にぃ、と泣く。
運ばれて行く姿を見る事はなく。
イヴァンに問い>>67を向けられると、どうにか口を開いた]
…………ユリさんは。
ひと。
ライヒアルトさんと、ユリさんは、陽のひかりの下に、いた。
[ぽつり、と問いに答え。
中へと促されると視線を落とし、あかに染まった手をじ、と見た]
…………着替えて、くる。
[ぽつ、と落とす呟きは短く。
直後、その場から駆けだした。*]
[オトフリートが平静そうだったので、遠慮がちに質問を追加した。]
……あのう、変な質問だと思われるかもしれませんが……、
人狼は誰だと思っています?
カルメンさん?
それとも、他に?
[問いながら、ユリアンが来て説明してくれないだろうかと思い、広間の出入り口へちらちら視線を向ける。]*
─ 庭園 ─
[想いを背負い込み過ぎているように見えるエーファの唇から紅が落ちる>>68。
堪える感情を具現化したかのよう]
エーファ、血。
[指摘して手を伸ばし、彼の肩に手を置こうとする。
次いで、問いの答えが返り、エーファが視た二人の名を得た]
…そっか、分かった。
ひとまず中入ろう。
……でも、エーファが探せるってんなら、ユリアンはなんだったんだ?
アイツも誰が人狼なのか分かるっぽかったんだけどな。
[中へと促した後に呟いた疑問。
着替えると言って駆け出したエーファには届いたのかどうか。
走り去るエーファを見遣ってから、イヴァンもまた屋敷の中へ*]
―回想・客間で―
[こちらが知っていることを、イヴァンも薄々気付いてはいたようだった>>61
どこまで納得したかはわからない。男自身、自分がそうなるまで御伽噺と思っていたのだから]
「場」について前から知っていたのは本当だよ。
でも、こんな事になるとは思っていなかったな。
なんだろうね、君たちを死なせたくないって思うから黙ってた、って感じかな。
[光の者が人狼を狩ろうとするように、闇の護り手は人狼を護ろうとするのだろう。
それが何故か、正しいのかどうかもわからずに]
[どうしたい、と短く向けた愚問。
それに返るのは、ある程度は予想通りの答え>>62]
生きる事を諦めていないなら、いいんだ。
人狼だから死んでくれ、なんていわれて、そうですかなんて言える人はいないと思うよ。
[彼らの中に強い意思がある事を知って、笑う]
「場」が壊れたなら、人を食べたいっていう衝動も収まる筈なんだ。
[だからどうか、それまで見つからないで欲しいと、願うのは胸の内だけに止め。
カルメンの「聲」が聞こえないと言われたならいぶかしむのは少しだけ]
何か、あったのかもしれないな……
[その予感が当たるのは、それから少し後の事。*]
―庭園―
[カルメンを運ぶ用意をしながら、ふと見ればイヴァンが感情を押さえ込むように手を握りこむのが見えた>>65
今は抑えて欲しいと思う。
願いが届いたか、次にこちらに向けられたのはどこか穏やかな願い事>>66]
いいよ。
カルメンとも約束していたからね、演奏を聞かせるって。
落ち着いたら声をかけてよ。
[必ず、と約束をしてカルメンを運ぶ。
残る二人も、すぐに戻ってくるだろうと思いながら。*]
[話している途中で、あることに気づいた。]
じゃあ、今ここに残っているのは4人?
オトフリートさん、イヴァン、エーファ、ぼく……。
人狼はまだいるんでしょうか?
『場』が終わったかどうか、いつわかるんですか?
[オトフリートから答えはあっただろうか。]*
─ 庭園→自室 ─
[短い指摘に蒼が瞬く。
自分を保つ事に意識を向け続けていたから、肩に伸びる手には気づけなくて。
かかる重みに、びく、と小さくない震えが走った。
その場から駆けだしたのは、触れられている状態から逃げだしたい、そんな気持ちも少なからずあった]
…………わかんない、よ。
[自室に駆け込み、は、と息を吐いた所で零したのは小さな呟き。
それは、駆けだす直前に届いた疑問への、率直な答え]
わかん、ないけど。
……信じたい、よ。
[力がひとだから、と示しただけではなく。
祖父を亡くした時に向けてくれた言葉が、嬉しかったから。
だから信じたい、というのは偽らざる思い]
[ふる、と首を振り、手にしたままの短剣を見る]
……ちゃんと、手入れ、しないと。
[血の付いた刃物は、ちゃんと手入れをしないといけない、というのは、薬学の師からの受け売り。
もっとも、彼の人が示したのは治療道具の事だったけれど]
……やんなる、よなぁ。
これが、形見になっちゃうとか、さ。
[祖父がこれをお守りと称した意味は、今なら何となくわかる。
零れた声が震えているのを感じ取ると、ぶん、と頭くを強く振って刃に着いた血を拭い。
それから、着替えを持って部屋を出た。
向かう先は大浴場。温かい湯を使って血を落とし、返り血のついた服を着替えて。
銀の短剣は、相変わらず上着の内にしまい込んで]
……いこか、モリオン。
[待っていた黒猫に呼びかけ、歩き出す。
どこに行こうか迷って、結局は、人のいそうな広間へ向かう事になるのだけれど。*]
―広間―
[ユリアンが入れてくれたお茶に礼をいい>>69、こちらが今見てきたことを提示すると、ユリアンはやはり酷く驚いた様子で。
口論でも、と言う言葉に、彼は知らなかったかと軽く首を振って]
エーファは「誰が人狼かわかる」力を持ってるらしい。
『幻燈歌』の「見出す者」がエーファだったんだ。
それで、カルメンがそうだってわかったらしい。
[そんな風に伝えるべき事実だけを伝えてお茶を一口飲んで
その後に続けられた質問>>70には、どこか困ったような表情を浮かべた]
エーファを信じるなら…彼がそういう嘘をつくと思えないから信じるけど
人狼はカルメンだろうね。
[まずはそこだけを確定のように言って、ユリアンが残りの人数に気付いて問いを重ねる>>75のには、考える「ふり」をする]
─ 厨房〜広間 ─
[オトフリートとのやりとりの間だったか。
彼か、あるいは広間へやってきた者が空腹だと言えば、
厨房へ赴き、自分で作った魚の香草煮を温めて深皿に盛り付ける。]
我流ですが…ぼくも一人暮らしなので。
[謙遜の言葉を添えてテーブルへと出すだろう。]*
まだ居るかどうかはわからないなぁ……
君やイヴァンがそうだとは思えないし。
[知っていることを伏せて「わからない」と返す。
彼が生き延びる事を望むなら隠し通さなければいけない]
ユリアンから見たら、俺は怪しくみえるかい?
[そんな風に問い返し、ちらちらと様子を伺うユリアンを見ていた。*]
─ 屋敷内 ─
[中へと入り、人が居るだろう広間へ向かうにはしばし間が空いた。
感情の整理のためだ。
地下へ続く階段の中間辺りに座り込み、しばらく黙り込む]
……………
[エーファはユリアンとライヒアルトが陽のひかりの下にいたと言っていた。
詰まり現状、オトフリートと自分のことは視ていないのだろう。
まだ人狼がいると判断されるなら、矛先が向くのは2分の1]
…生きるのを諦める気はねー、が。
[やり辛い、と思うのも已む無し]
─ 広間 ─
[広間へ向かうとユリアンとオトフリートが居た。
何かを話しているようだったが、よ、と短い挨拶だけ向けて適当な席へ座る*]
─ 玄関前 ─
[広間に向かう前に、ふと思いついて外へと出た。
足を向けるのは氷の堤に砕かれた橋の方]
……あ。
[風に乗って、人の声が届く。
どうやら、復旧作業は始まっているらしい]
…………でも、まだ、かかりそう…………だなぁ。
[外への道はいつ開くのか。
そして、それまで自分は生きていられるのか。
考えても詮無いとは思うけれど、ふと、そんな事が過る]
……なー、モリオン。
[小さな声で、抱えた猫へと呼びかける]
ライヒアルトさんとユリさんが陽のひかりで、あの人は月のひかりだった。
……もし、まだ終わってないとしたら、あと、二人。
でも、演奏家さんって、なんかこう……おおかみっぽくないんだよなぁ。
[言われなければ、意識を彼に向ける事はなかった。
極論すれば、黙っていれば逃げきる事だってできたはずだ。
なのに、わざわざ自分に意識を向けさせた──その意味は、どこにあるのか、それはわからないけれど]
でも、あのひとが、違うとしたら。
[転がり出るのは、単純消去法。
無意識、唇をまた噛んで]
……って。
[先ほど切った部分が痛んで、顔を顰めた。
黒猫が、呆れたようににぃぃ、と鳴く]
るっさいよ、もう。
[その響きにむぅ、となりながらも、黒猫を離す事はない。
抱えている温もりは数少ない縁と感じているから]
……もどろか。
[切れ切れの声に耳を傾けながら、踵を返し、今度こそ向かうのは、広間]
─ 広間 ─
[広間に入り、最初に感じたのは空気の温かさ。
それにほっとしながら中を見回して]
……ライヒアルトさん、は?
[そこに欠けている姿に気付いて、誰にともなく問いを投げかける。
答えを聞くのが何となく怖くて、黒猫を抱える腕に力が入った。*]
―広間―
[話の途中、ユリアンが用意したという料理>>79を運んでくるのをじっと見て]
俺も町に居るときは自炊だけど、こんな風にちゃんとした物は作れないよ。
[と素直に感想を述べておいた。自分の料理については謙遜ではなく事実である。
そうして、先の質問に「わからない」と返すと、明らかに落胆したのが見て取れた>>85]
いや、人狼がいなくなれば終わるよ。
残っていたら…そうなるかもしれないけど。
[それは事実だから、落胆を覚悟でそう告げる]
ユリアンにも出来る事はあるよ。例えば、エーファを励ますとかね。
[気休めにしかならないだろう言葉は、それでも男の視点では間違いなく彼にしか出来ないことだった]
[暫くして、イヴァンが広間に顔を出すのを見て>>83、少しだけ安堵する]
お帰り。
[短い言葉には短く返す。
やがて、エーファも広間に顔を出すなら、全員がここに集まる形になるのだろう。
エーファが誰を見て誰を見ていないのかは知らないが、自分とイヴァンはまだだろうと思う。
さて、どうしたものかと思いながら、残ったお茶を口に運んだ。**]
[食事中のイヴァンに小声で、]
昨日もだけど、その前も、……ありがとう。
[わからないという顔を返されると、]
倒れて、ずいぶん迷惑をかけたみたいなので…。
[申し訳なさそうに言い添える。]*
─ 広間 ─
[投げかけた問いに、ユリアンは目を伏せて小さく首を振る。>>92
その仕種に微か、身を震わせた直後に、端的な答え>>93が返された]
……ぇ。
[それに対して上がったのは、掠れた声。
かくん、と力が抜けて、その場に座り込んだ]
…………また?
[いっちゃったの、と。
声には出さないけれど、その言葉は頭の中をぐるりと回る。
黒猫が案ずるように鳴くのが、どこか遠い。
しっかりしなきゃ、と思いながらも、どこかがふつり、と切れてしまったような感覚に囚われ、動けなくなっていた。*]
─ 広間 ─
[頭の中がぐるぐるする感覚は、祖父の死を目の当たりにした時と近いもの。
元引きこもり少年は、本当の意味で他者に心を許す事が滅多にない。
その彼が信を向ける、というのは実は相当な事で。
それだけに──失った反動は、大きくて]
…………。
[ユリアンが椅子を引いて、座るように促す。>>97
出されたお茶の香りが少しだけ気を静めてくれたけれど、漣は消えなくて]
……わかん、ない。
けど。
いるなら、さがさなきゃ。
[探してみつけて。
その先にあるものを思うと、どこかが軋むような心地がした]
……ライヒアルトさん、部屋、なんだよ、ね。
ちょっと……行って、くる。
すぐ、戻ってくる、から。
お茶、このまま、冷ましとい、て。
[途切れがちにそう告げた、直後にだっと走り出す。
立ち上がった時の弾みで離された黒猫が、慌てたようにその後を追いかけた。**]
―広間―
[やがて、着替えてきたエーファが広間に姿を見せた>>89のにも]
お帰り。
[と一言掛けただけ。
下手な慰めは、今は意味がないと思うから。言う資格が自分にあるのかと、思うから。
ライヒアルトについて聞かされて座り込む様子>>96に目を伏せる。
イヴァンとユリアンが言葉を交わす様子>>95>>98は目で追うだけで]
エーファ、少し休んだ方が……って
[落ち着くように促す声は聞こえないのか、広間を出て行く様子>>100を見送って]
まぁ……仕方がないかな。
エーファ、あの人の事信用してたみたいだし……
[彼の立場を思えば尚更、これから背負うだろう重さに目を伏せる]
[まだ人狼はいるのか。居るとすれば?
あの旅人は何か
そんな会話が続く>>103>>105のを聞いて]
最初は静かだったのに、イヴァンが「人狼か」と言った途端豹変しましたね、そういえば。
[見たことに多少の誇張を加え、やはり否定していた事は伏せて。
彼らが、「彼」がどのような選択を選ぶのかを見守っている。**]
─ 広間 ─
[唐突なエーファの動きにモリオンも慌てて>>100いたようだ。
エーファと黒猫の姿が広間から消えるのを見送り、モリオンがついていれば大丈夫だろうと思いながらも、
「エーファが調べられるってんなら視てもらうのが一番なんだろうが…」>>102
というイヴァンの言葉に、
オトフリートとから聞いたばかりの話>>78を思い出して振り向いた。]
そういえばエーファは、「誰が人狼かわかる」力を持ってるんだってオトフリートさんから聞いたけど……。
『幻燈歌』にある、「見出す者」が彼だったって。
その力は正確なのかな?
エーファが嘘をついているとは思わないけど…その力が、ぼくの夢のようなものだったら、と…。
[最後の一言を、自信なさげに付け足す。]
……ぼくの夢に意味があるとは思えないので。
[おまえは?と問い返されれば、悲しそうに首を振る。]
ぼくには何の力もなくて……。
風邪を引いて寝込んでただけ。
カルメンさんが人狼だったという話、イヴァンはどう思う?
それらしい徴候や変化はなかったのかな?
オトフリートさんはどうですか?
[イヴァンか、あるいはオトフリートから返事があれば、興味深そうに聞くだろう。]*
[ふたりとの会話が一段落したころだろうか。
やりとりの間、何度も出入り口のほうを見ていたユリアンは立ち上がり、]
ちょっとエーファを探してきます。
思い詰めているかもしれないので…カルメンさんのことで…。
[暖炉の前の敷物の上で眠り込んでいるビルケの様子を窺うと、わずかに微笑んで。]
モリオンがいるから大丈夫だとは思うけど。
……ビルケのこと、お願いします。
[老犬に愛おしげな視線も向けながら、そう頼んで広間を出るだろう。]**
─ 二階・客室 ─
[ぱたぱたと駆けて二階へと。
誰がどこの部屋を使っているかはわかっているから、目指す場所には迷わず行けた]
…………っ!
[行った先、目に入ったもの。
聞かされてはいたけれど──でも。
改めて物言わぬ姿を目にすれば、衝撃が大きい]
…………。
[何か言いたくて、でも、声が出なくて。
しばし、その場で立ちすくんでいたけれど。
追いついてきた黒猫が足元にすり寄る感触に──限界近くなっていた感情が決壊した]
……っ……く……。
[立っているのが辛くなって、座り込む。
零れた声の響きに、黒猫がにぃ、と鳴いた]
……なんで、こーなっちゃうんだよぉ。
いっつも、いつも、さ。
みんな、言いたい事だけ言って、俺に押し付けて、いっちゃって……。
[震える声が紡ぐのは、稚い響きの恨み言]
とーさんも、かーさんも、じっちゃんも、ライヒアルトさん、も。
[自ら望んで死に至ったわけではないだろう。
それとわかっていても、言わずにはおれない。
ずっとため込んで抑え込んでいたものが一気に零れてくるのを止められなくて。
しばし、その場で泣きじゃくる。
黒猫がにぃ、と切なげにないた]
[感情の波が静まったのは、それからどれほど過ぎてからか。
父が事故死して、母が病死して、祖父が殺されて。
極限状態で信を寄せた相手も失って。
それが切欠で弾けた感情の発露だから、そうは鎮まってくれないだろうけれど]
……モリオン、俺、さ。
うれしかったんだよ、ね、あの時。
名前で呼んだら、笑ってくれてさ。
あれ、凄く、うれしかった。
[ぽつ、と紡ぐのは、決意を宣した時に感じていたもの]
だから、頑張んなきゃって、思ったんだ。
……俺に出来る事なら、やれる、頑張れるって。
[零れる言の葉に、黒猫がにぃ、と鳴く]
……しょーじき、さ。
こんな事なっちゃって、もう、どーでもいいやって、ちょっと、思ってなくもないんだけど、でも。
……言ったこと、ちゃんと果たさないと、だめ、だよな。
だから……。
[ここで一度、言葉を切って]
……終わらせる、よ。
それが、どんな形でも。
たとえ……。
…………俺が命、無くすことになっても。
こんな、の。
こんなおかしいこと。
続けちゃ、ダメだから。
……絶対、終わりにする。
[そのためにどうすればいいかはわからないけれど。
必要ならば如何なる術も辞さない覚悟。
それは、望まれぬ選択肢をも是とするを厭わない、脆くも危険なものだけれど。
宣する蒼の瞳には揺らぎも曇りも陰りもなく。
ただ、真っ直ぐに澄んだいろを宿していた。*]
─ 2階へ上がりながら ─
[村へと続く木橋が壊れてから、今日で何日目だろう。
階段を上がりながら、ふと思った。
このまま永遠に閉じ込められているような気もする。
気がつけば、演奏会があるから泊まっていくようにと言われたあの日に戻っているのではないか。
あるいは、月夜の演奏会の瞬間に。
歌い手の『幻燈歌』がすべての発端だったように思えてならなかった。]
ああ、だから…。
[旅人が人狼だったかもしれないと言われても、彼に対して憎しみや恨みの気持ちが持てない。
自分が手にかけた罪悪感からかと思っていたが、]
……彼も巻き込まれたと思ってるんだ、ぼくは……。
[自分の思考をそう整理して納得する。]
[人狼に対しても同じだ。
この状況になるよう事前に仕組んだのは館の主であるギュンターや歌い手であり、今残っている誰が人狼であっても、偶然巻き込まれたようにしか思えない。
自分と同じく、たまたま館を訪れていたために。]
でも、歌い手さんもギュンターさんも……。
[人狼に殺された彼らは人間で。
だとすれば、彼らのうちどちらかが『幻燈歌』にあった「影の護り手」なのだろうか?
寝込んでいたために何が起きたかを知らされず、また知らされたとしても不十分だったユリアンは、
断片的な情報から考え、判断するしかない。]*
─ 二階・客室 ─
[決意固めた所に聞こえた声。>>121
蒼が数度、瞬いた]
……ユリさん?
ん……いい、けど。
[返事をしてから、あ、やば、と思ったのは、泣き腫らした目を見られる事に気づいたから。
とはいえ、今更か、と割り切って]
……どしたの?
[ユリアンが姿を見せたなら、黒猫を抱え上げつつ、首を傾いで問いを投げた。*]
─ 二階・客室 ─
[問いに返ったのは、広間へ、という促し。>>122
心配、という言葉に同意するように、抱え上げた黒猫がにぃ、と鳴いた]
…………うん。
お茶、冷めすぎちゃった、よね……。
[いつまでもここに居てもどうにもならないから、戻るに否やはない。
だから、と立ち上がって。
すまなそうに向けられた問い>>124に、軽く瞬いた]
……ん。
月のひかりにまもられているのが誰かは、わかんない。
今の俺にわかるのは、ユリさんがひとだって……信じてもいいって事。
[自身の力が判じた事を告げて、それから]
……もし、終わってないなら。
後の二人が……って、ことになる、けど。
……演奏家さんは、なんて言うか、上手く言えないけれど。
おおかみじゃない、気が、する。
[そんな前置きの後、昨日の厨房でのやり取りを簡単に話して]
俺が、見つけられるの知って……それで、邪魔って、言ってたけど。
なんだろ……上手く言えないんだけど。
自分に、向かってこさせようとしてるみたいで……なんか……おかしい、感じがして。
しょーじき、よくわかんない……。
[いうだけ言って、落とすのはため息。
オトフリートが違うというなら、残っているのは、と。
先にも到達した消去法の結論に一時、目を伏せた。*]
─ →廊下 ─
[促せばエーファは廊下へ出ただろうか。]
これで終わったかどうかがわからないんだよね……。
正直に言うと、終わっていればいいなと思ってる。
あのふたりも…ぼくには疑えないので…。
旅人を死なせたとき、すごく怖かった。
イヴァンたちが彼の部屋に入っていくのが見えて、もし、名前も知らないあの男が人狼だったらどうしようと焦って。
それで自分の荷物から裁ちばさみを……。
何かあれば身を守れるかもと、そう思って、いただけなのにね。
[俯いて目を閉じる。]
─ 広間 ─
正確かどうかは分かんねーな。
こうだ、って証明出来るものがあるならその限りじゃねーけど。
本人にしか分からねーもんだったら確かめようがねーよ。
俺達に同じような力がねー限りは、確証にはならない。
[ユリアンの疑問>>108に返すのは実際に思っていることを告げる]
だから視てもらうのも手かな、って思ってるぜ。
もし違うことを言われたら、正確じゃねーって分かるからな。
[己が身を使っての証明。
人である絶対の自信を乗せての言葉]
あれ、ユリアンの夢にも意味あると思ってたんだが、違うのか?
[例の夢に意味がないと言うユリアンに問いかける]
カルメンが人狼とは思って無かったぜ。
おかしいな、って思うところも無かったし。
つーか誰が人狼かとか全然分かんねーしよ。
こん中にまだ居るか、って言われてもさっぱりだ。
[肩を竦める様子はいつも通り]
……ただまぁ、旅人さんが人狼だったらな、って思うところはあるけど。
けどそうなると、まだ人狼が居ることになっちまう。
[村人としての願望を口にしながら、そうだとすれば持ち上がってしまう問題を口にして苦い顔をした。
オトフリートはどう答えたか、話をするならそれを耳にして]
[一通り話をして、ユリアンがエーファを探しに>>113行く前に]
……エーファさ、そろそろ限界ってか、多分じっちゃんが死んだ辺りからだいぶ安定を欠いてると思うんだ。
アイツ意地っ張りだから表面上は何でもない風を装うけど……その裏でどうなってるのかは分かんねぇ。
…下手すっと、俺らの知らねーうちに崩れちまってる可能性だってある気がするんだ。
アイツのことは信じてやりてーけど……場合によっては正しい判断が出来なくなってる可能性がある。
そこが不安だ。
[紡ぐのは、信を置きながらも案ずる言葉。
その裏に置くのは信を崩すための疑惑の欠片。
それをユリアンがどう判断するかは、彼次第]
エーファのこと頼むな。
[そう言ってビルケのことを引き受け、ユリアンを送り出した*]
[顔を上げ、旅人の部屋の扉を見やると、話を続けた。]
ぼくは怖かったんだ。
でも、相手も怖かったと思う。
人狼だったとしても、人間だったとしても。
最後に彼の力が抜けて、とても安心した表情になったよ。
何か、とてつもなく重く苦しいものから、やっと開放されたかのような感じで。
……ぼくがそう思いたいだけ、なのかもしれない、けれど。
[エーファが何か話すならば、否定せずに頷きつつ歩く。]*
─ 二階・客室 ─
……そ、だね。
疑う理由、俺にもない。
あのひとだって……力が、示さなかったら。
刃、向ける必要なんて、ないくらいだったもん。
[けれど知ってしまったから、そのままですますわけには行かなかった。
その事自体に悔いはない──あやまらない、と決めたから]
……ん。
ありがと、ユリさん。
[疑っていない、という言葉に浮かぶのは笑み。
少年の安堵を感じてか、黒猫が喉を鳴らした]
……そっか。
[二人とも疑っていなかった、という言葉>>128に小さく息を吐く。
ただ、昨日のやり取りを思えば、何かしらあるのでは、という疑問は拭えないから。
廊下へと促されて小さく頷き、それから、ライヒアルトの方を振り返る。
泣きそうな揺らぎはほんの一刹那、少年は再び前を向いて部屋を出る]
─ 廊下 ─
[歩きながら語られる話は、黙って聞いた。
疑えないという言葉、死なせたときに感じたもの。>>129
それは、どちらも共感できるものだったから]
……あのひと……ゼルギウスさん。
最初にここに来た時も、凄く怖がってた。
[旅人の部屋の前。
ユリアンの話>>135に、思い出したのは最初にここに保護された時の事]
よくわかんないけど、何かに怯えてて、手当ても出来なくて。
んで、じっちゃんがしばらく話してたら、落ち着いたんだけど……今度は、引きこもっちゃって。
じっちゃん以外のひとの話はほとんど聞いてくれなくてさ……俺も、手当てしたりご飯食べてもらうの、凄く苦労した。
……実際にどうなのかは、わかんないけど。
あのひと、何かから、逃げてきたのかもね。
それこそ、おおかみか何かから。
[その辺りも聞く事ができたなら、と。
今更のように、祖父とちゃんと話さなかった事を後悔して]
ただ……何か抱えてて、すごく、苦しそうにしてたから。
……それから解放されて……嬉しかったのかも知れない。
みてないから、なんとも言えないけど、さ。
[死が救いなんて思えないし、思う事もない。
そも、少年が志しているのは人を生かすための存在なのだから。*]
─ 広間 ─
……エーファからなんか聞いてるか?
[オトフリートと二人になり、腰掛ける姿勢を変えぬままに問いかける]
エーファが今まで視たのは侍祭さん、ユリアン、カルメン。
俺とお前は恐らくまだだ。
次にエーファが視るとしたら……
[それはどちらなのか。
どちらにせよ、やることに代わりはないのだが]
俺らも選ばなきゃなんねぇ。
[誰を人狼として殺すか。
誰を残し、誰を襲うか]
始まったもんは終わらせねーとなぁ。
[そう紡ぐ表情は無に近かった*]
─ 回想・広間 ─
[エーファの力について質問すると、
「俺達に同じような力がねー限りは、確証にはならない」>>130
との返事。
イヴァンも同じように考えていたとわかり、
「もし違うことを言われたら、正確じゃねーって分かる」>>130に頷いた。
自分の夢の話には緩く首を振る。]
ぼくの夢は、演奏会前から風邪の引き始めで、気分が悪かったせいだと思う。
月から来たというくだりも『幻燈歌』のまんまだし。
結局、その日のできごとを悪夢に変えてるだけなんだろうな。
イヴァンが出てきたのも、寝込んでからずっとイヴァンに助けられてたせいだと思うよ?
他の人とは挨拶した程度で、思い出さなかったんじゃないかな。
[夢の時系列はあやふやで、自分でも現実のどの時点で見たものかがわかっていない。]
[「今まで死んだ人の中に、もしかしたら居るかもしんねー」>>131
と言われれば、なるほどと思い。]
ああ、そうか。
でも、亡くなったひとが誰かそれらしい話をしてた?
『幻燈歌』に歌われてる役割が、全部振り分けられるんじゃない…よね?
[詳しそうなオトフリートへも視線を向ける。
イヴァンの「こん中にまだ居るか、って言われてもさっぱりだ」>>132
と肩を竦める様子や、普段と変わらぬ口調に安心するが、]
そういえば、人狼の数はどうなってるんだろう。
カルメンさんがそうだとしても……最初に何人だったかは……。
[考えながら顔を曇らせた。]
[イヴァンに「ユリアンがそう思うのも無理はねー」>>133と言葉を添えられ、]
…でも、あの遺体は…。
ぼくが勝手に怖がっていただけなんだろうね……。
[今さらではあるが、ライヒアルトに申し訳なく思い項垂れた。
広間を出ようとすると、イヴァンの口からはエーファを案じる言葉が続く。]
「アイツ意地っ張りだから」>>134には、よくわかると言いたくなって強く頷いた。
うん、わかってる。
エーファが『場』の中で、どういう力だか役割だかを持たされたにせよ、
肉親を亡くして平静ではいられないと思う。
ギュンターさんの前にも……確か、両親も。
[庭園での様子>>3:11を思い出し、「安定を欠いてる」>>134にも、そうだろうなと思った。]*
―廊下―
[黒猫が喉を鳴らし>>136ている。
この館へ来るときは大抵ビルケも連れているので、モリオンには嫌がられてばかりだ。
苦笑しつつそう思い、扉を開けて待った。
エーファが何かの決意とともにライヒアルトの部屋を出>>137たことには気づいたが、
問い質しはせず。
歩きながら語られる旅人の話>>138には、小さく何度も頷く。
「ゼルギウスさん」>>138という名前に、ようやく相手の正体を知った気がして、]
そうだね…。
逃げてきたけれど、やっぱり逃げ切れなくて、
あれは絶望だったのか、な……。
[イヴァンと揉み合っていたときは、どこか錯乱していたふうでもあったなと思い出した。
後悔は苦い。
あのとき、自分に今の冷静さがあれば、彼を死なせるようなこともなかったのだろうか。]*
─ 廊下 ─
……どう、なんだろうね。
でも。
もし……あのひとが、何もかもなくなって、自分だけが残っちゃってたなら。
少しだけ……気持ち、わかるかも知れない。
[絶望だったのかな、という言葉>>145に落ちるのは、重いため息]
独りぼっちで残されるの、辛い、からね。
[ぽつり、と落とせば黒猫がにぃ、と鳴く。
ひとりじゃないよ、と訴えるような声に、ほんの少し表情が和らぐ]
……あの、さ、ユリさん。
俺も、さ。
やっちゃった後だから、ユリさんがきついの、わかる、つもり。
ユリさん優しいから、色々考えちゃうとすごく、きついと思う、けど……えっと。
その、優しさ、自分にも向けて、あげて。
[どう言えば伝わるかわからないから、思いつくままに言葉を綴る。
言いたいのは結局、旅人との事で自分を責めないで、という事なのだけれど。
それから、今度は少し小さく息を吐いて]
……それから、ね。
俺は、ユリさんの事、信じてるから。
[一度足を止め、真っ直ぐに見上げて静かに告げる]
力が示したから、じゃなくて……いや、それもあるんだけど。
ユリさんがさ、俺の事心配してくれて、一緒に歩いてくれて。
そのおかげで、今、こうやって立って、歩けてる。
……だから、うん。
この、わけわかんない状況、終わりにするために。
俺は、俺に出来る事を、全力でやる、から。
ユリさんとビルケが……ちゃんと帰れるよう、に。
[自分が生きるために、とは口にしない。
勿論、生きるのを諦めているわけではないけれど。
何より、この事態を終わりにしたいから。
思いを告げる蒼の瞳に揺らぎはない。*]
─ 廊下 ─
[「独りぼっちで残されるの、辛い、からね」>>146
その立場になったばかりのエーファが言うと、重く。]
そうだね。
[短く答えながら、自分も近い状況だと思った。
にぃ、と鳴く黒猫>>146モリオンを横目で見て、ビルケはもう長くないだろうと改めて覚悟する。
エーファが不器用に慰めの言葉を綴る>>147のへも微笑み、]
ありがとう、心配してくれて。
ぼくのほうが歳上なのに、ちょっとみっともないね…。
[「俺は、俺に出来る事を、全力でやる、から」>>148
と宣言されると、真剣な顔つきで頷いた。
生真面目なエーファにはその決意が生きる力になるのだろう。]
─ 1階・広間 ─
じゃあ、まずは腹ごしらえしないと、ね?
[エーファを席に座らせると、厨房へ急ぎ、自分が作った白身魚の香草煮>>79を温めて持っていく。]
勝手に厨房をお借りしたよ。
でも、後でちょっと甘いものがほしいな。
[そう声をかけ、彼が食べるのを見守るだろう。
もし広間にオトフリートかイヴァンが残っていれば、当たり障りのない話題を求めていくらか質問しただろう。
村を出て以降のオトフリートの、楽団や旅先の話を聞けただろうか。
大工として村の各所の建物を熟知しているイヴァンからも、ユリアンの知らない話が出たかもしれない。]**
─ 廊下 ─
[横目で向けられる視線>>149に、黒猫はこてりと首を傾ぐ。
それから、元気づけるようににぃ、と鳴いた]
……そんなことないよ。
こんな状況で、カッコつけ続けるなんて、無理だもん。
[そう言えるのは、自分がそれをやろうとして、結局、大泣きした後だから。
それから、あー、泣いたのバレるよなあ、なんてちょっと思ったけれど、今更か、と開き直ったりしつつ]
……ん。
ありがと、ユリさん。
[真剣な顔つきでの頷きに、感謝の言葉をひとつ、紡いだ]
─ 広間 ─
[広間に戻ると、言われるままに椅子に落ち着いて。
用意された食事>>150に、きょとん、と瞬いた]
あ……ありがと、ユリさん。
厨房は、好きに使って大丈夫だから、そこ、気にしないで。
[勝手に、という言葉にふる、と首を横に振って。
甘いものが、と言われるとほんの少し、表情を緩めた]
わかった、なんか、あまいの作る。
[料理は作っていたけれど、菓子類は作る余裕もなかったから、そう言って笑う。
完全に安心できる状況ではないけれど。
料理の温かさは、じわ、と内に染み入った。*]
─ 広間 ─
[やがて広間にユリアンとエーファが戻って来た]
大丈夫か、エーファ。
[一言声をかけて様子を見る。
先ずは腹ごしらえするようで、食事をする様子からも少しは落ち着いたのだろうことは知れた]
─ 広間 ─
[戻って来た所に向けられた問いかけ>>154に、ひとつ頷く]
……吐き出すだけ吐き出したから、少し、落ち着いた。
[何を吐き出してきたのか、は、結局落としきれなかった跡が端的に物語るか。
ともあれまずは、と食事をすませ。
菓子作りに向かおうとした所に向けられた問い>>155に蒼を僅かに伏せた]
……今は、無理。
一度やると、すぐにはできないみたいで……。
連続してできるなら、もっと、早く、いろいろわかったんだけど……。
[実際の所はどうなのかわからない。
が、制御できない事をわざわざ知らせるつもりもないから、今までの経験からそう告げた。
連続してできれば、というのは偽らざる本心で。
そうできないのが、ひどくもどかしくもあった]
[ともあれ、食器の片付けも兼ねて厨房へ。
何を作るかは少し悩んだものの、作り置きの生地を使ってナッツを散りばめたクッキーを焼いた]
……林檎のパイは、終わるまで無理、かな。
[始まった日に焼いたのは、一番得意な菓子だったけれど。
今は、作りたいとは思えなくなっていた]
…………。
[ふる、と首を振って気持ちを切り換え、クッキーが焼き上がるまでにお茶も準備して、広間へと戻る。
非日常はまだ続いているけれど。
日常がある内は、それに浸っていたかった。*]
─ 庭園 ─
[その後庭園へ回り、広間から見えた>>44辺りを調べる。
雪>>26は溶けていない。
その上に点々と散>>27った色も、カルメンが倒れた>>27らしい窪みも、はっきりと残っていて。
雪の上の足跡から、イヴァン>>48とオトフリート>>55の動き>>58も察することができた。
ユリアンは建物のほうを振り返った。
「エーファが言うには、カルメンは人狼だったそうです」>>64
広間でそうオトフリートから聞かされたときは、口論でもして、
感情を高ぶらせたカルメンが自分は人狼だと口走ったのかと思ったが……。]
「見出す者」……か。
[オトフリートの説明>>78を思い出す。]
[そういえばあのとき、
オトフリートは「彼がそういう嘘をつくと思えないから信じるけど」>>78と付け加えていた。
イヴァンも「エーファが調べられるってんなら視てもらうのが一番なんだろう」>>102と、
エーファのことはまったく疑っていない様子だった。]
……あ、れ?
[違和感を拾う。
イヴァンは誰を人狼だと思っているのだろう?
死体は出ている。
歌い手、ギュンター、ライヒアルト。
イヴァンは歌い手の遺体を見たはずで。
前日から寝込んでいたユリアンを起こしに来てくれ>>1:100たときのやりとりを、順番に思い返すと、
「……あれは、人の手じゃつけられねーわ」>>1:115
という、低い声のつぶやきが耳朶に甦った。]
─ 広間 ─
[早足で戻れば、3人は広間に残っているだろうか。]
…あのう、
歌い手さんの遺体を見つけたのは誰だった?
[ユリアンはコートの襟を立てたままそう尋ねた。
オトフリート>>1:65だという答えが返されれば、彼の顔をまじまじと見つめ、
「人狼は誰だと思っています?」>>70と尋ねたときの返答を脳裡で反芻する。
「君やイヴァンがそうだとは思えない」>>80のなら、
もう『場』が終わっている、後は救助を待つだけというふうに考えるのではないだろうか?]
(このひとは終わってないことを知っている……?)
[だが、厨房と広間を往復するエーファの姿に、
彼もまた「わけわかんない状況」>>148が続いている前提で話をしていたと気づいた。
要するに、ユリアン以外は全員『場』が終わっていないと考えているのだ。]*
―広間―
[ユリアンが告げる疑問>>108に考える素振りを見せ]
正確かどうかは確かめる術がないから何とも言えないけど
ユリアンの、夢?
[彼の夢については聞いていないからそう零せば、イヴァンは知っていたようで>>130
それに対してユリアンが答える>>142のには口を挟まずに聞いていた。
旅人についてもあまり口を挟まずにいた。ただ「怖かったと思う」と言う言葉>>109には頷いて
その後の問い掛けには首を振る]
生憎、俺にもそんな力はないよ。
今まで死んだ人の中に居たかも知れないし、居なかったかもしれない。
[イヴァンと同じような事>>131を言って、ユリアンからも違うと返れば>>110溜め息を一つ吐く]
カルメンが人狼とは思わなかったよ。
だって、彼女、本当に不安そうにしてた。
[歌い手が死んだ日の事を思い出して]
人狼がいるかどうか……「場」ができる条件はしってるけど、それが壊れたのはどうすればわかるか知らないんだよなぁ。
まだ居るとは思いたくないんだけど……
[人狼がいなくなれば「場」は壊れる。それを確かめる術がないことにやはり溜め息を吐く。最初に何人いたか>>143、となれば見当もつかず]
『幻燈歌』に謳われる役割には、とてもじゃないけど人が足りない。
つまり、いない可能性はあるね。
[そんな風に伝える。人狼の数が明示されていない事は、男にとって幸か不幸か。
ライヒアルトの話になると、ユリアンが表情を曇らせるのに、何かあるのかと二人に視線を投げ、その理由>>111を聞いたなら、納得したように頷く]
そういう事があったなら仕方がない、かな。
でも、旅人の事もだけど、ユリアンがそこまで思いつめることはないと思う。
[どうすればいいか、最初からわかる人など、いないから]
[そうして、エーファのところに行くと立ち上がるのに>>113]
今のエーファを一人にしておかない方がいいね。
いろいろあって、混乱してるのかもしれないし。
[そう言いながら、イヴァンが話す>>134のを聞いて]
敵を討つ、って言ってたんだよな、エーファ。
それに囚われて、っていうのも、あるかも知れないし……
ずっと村から離れてた俺より、ユリアンが行った方が安心すると思う。
だから、頼むね。
[そう言って見送る]
[広間にイヴァンと二人きりになったあと、変わらぬ様子のままの問い>>140に
こちらも態度は変えぬまま]
俺はライヒアルトとエーファが話しているのを立ち聞きした程度だから
[詳しいことは知らない、といえば、これまでに「見た」と言う名前が挙げられる]
なるほど……残ってるのは俺たちだけか。
どっちにしても……
[後がないな、と呟く。
自分を見て、すぐにイヴァンが人狼と決め付ける事はないだろうが油断は出来ない]
俺とイヴァンが残っているなら……イヴァンを生かすためには俺を人狼にするのが一番、かな。
[さらりと、表情は変えずにそう告げる]
エーファの能力については信用出来ないということもできるけど、人狼に仕立てるのは難しいと思う。
ユリアンはエーファが認めないだろうね。
エーファは俺の事、人狼っぽくないといっていたから、騙されてくれるか保障出来ないけど。
[どうするかは任せる、と、やはり表情は変えないままそう伝える]
[やがて、ユリアンとエーファが戻ってきたことには安堵の笑みを向け]
少しは落ち着いたかい?
[と声を掛けてみる。
そうして、今見ることはできるか、と言う問い掛け>>155にエーファから否定が返れば>>157]
何か、制限があるのかな……俺もそこまでは知らないや。
でも、それはエーファのせいじゃないから、気にしなくていい。
[励ましの声をかけながら、内心では安堵して笑みを浮かべる]
[そうして暫く経った頃に、イヴァンから演奏をと言う声が掛かる>>156]
あぁ、構わないよ。
出来れば……カルメンにもちゃんと聞いて欲しかったけどね。
[そう言って二階へと上がり演奏の仕度を。
イヴァンが二人きりになりたい素振りを見せたなら、理由をつけて彼を部屋へと招くだろう。*]
─ 回想/広間でオトフリートと ─
人狼っぽくない、か…。
そう見せかけるために動いてた、ってことには出来るかもしれねーけどな。
[オトフリートとの会話>>167の中でエーファがオトフリートをどう思っているかを知り、一つ言葉を添え置く]
……俺が残ればそれで良い、ってか。
随分献身的だな?
[冗談めいた言葉で小さく笑った]
…自覚のない人狼だっているかもしれねーんだぜ。
[歌い手を襲った時の自分のように]
人狼であるユリアンを、「闇の護り手」であるエーファが庇ってる可能性も、あるかもなぁ?
[オトフリートの「役割」を引き合いに出して昏く、笑う]
───とは言え、だいぶ無理のある話であるのも確かだ。
[エーファの行動が偽りであるかと言われれば、そうじゃない動きにしか見えないだろう。
だからこそ、崩し難い]
……小細工はなしだ。
エーファが俺を視たとしたら、俺はエーファを偽りの者とするしかない。
俺かエーファか。
だいぶシンプルになるんじゃねーか?
[オトフリートを人狼として処すれば確かにイヴァンは生き残れる。
だがそれは逃げにも思えた。
エーファが立ち直るならば正面から立ち向かおうと。
そんな考えまでは口にしないが、お前の命は使わないとオトフリートに伝える*]
─ 広間 ─
[広間に戻って来た時に、オトフリートから向けられた言葉>>168には、頷きのみを返していた]
…………。
[力に関しての言葉には、僅かに蒼を細める。
こちらを脅かそうとするかと思えば、気遣う言葉を向けてくる。
本質が見えない、掴めない。
その様はまるで]
(……影、みたいだ)
[彼の人の立場は未だ知る由なく、そんな事をふと、思っていた]
[こちらの答えに見せた仕種は、以前と変わらない、と思えるもので。>>172
思えるからこそ、どこかが軋むような心地がした。
そんな軋みから少し逃れたい。
厨房に向かったのは、そんな思いの表れからくるものだった]
……演奏?
[クッキーを焼いて、戻って来た後に交わされる言葉たち。
ただ、邪魔をしてはいけないような、そんな気がしたから]
……いってらっしゃい。
[広間を離れる二人を見送り、クッキーを一つ、口にいれた。*]
―回想/広間でイヴァンと―
俺もそう言ったんだけど、そこがかえって「らしくない」らしいよ?
[イヴァンから返る言葉>>170に苦笑を浮かべ、続いた言葉に肩を竦めて見せる]
献身的っていうより、なんか、義務感?
「護り手」だからそう思うのかもね。
[もちろん死にたいわけじゃない。
他に方法があるならそちらを選択したいのが人情と言う物だ。
そうして、可能性の一つを例に出されたなら、短く声に出して笑う]
あの「夢」とやらが、無意識に襲った時の記憶かもしれないし?
それを知ってユリアンを「見た」と言えば、他に見出すものがいなければ誤魔化せる、か。
[それも一つの手ではある、だが、無理があるのも確かだった]
まぁ…俺たちも一応信じるようなこと言ったし、今更かな。
[そこを疑うのは余計にこちらへの疑念を増やすだけだろう。
そうして、その先のイヴァンの考えを、決意の一端を聞いて、笑う]
確かにシンプルだ。
2対2で、どっちに転ぶかは……やって見ないとわからないけど。
イヴァンの考えには従うよ。「護り手」だからね。
[安易な逃げの一手ではなく、堂々と対峙する事を決めた様子に、それならば従うまでと。
いざとなればこの手で彼らを殺めるつもりで頷いて見せた。*]
―広間―
[演奏を、と言う約束は、それ自体は全てが始まる前の事。
そうして今は、また違う意味を含んでいるから、同行を望むユリアン>>162にイヴァンが断りを入れる>>173のを聞いて]
ごめん。
この一件が終わったら、今度は皆に聞いてもらえるようにするから。
[そう言って頭を下げる。それは偽りのない気持ちだけど今は、イヴァンが二人きり、カルメンも含め三人でと望むなら、それを尊重したい気持ちのほうが強かったから。*]
─ 広間 ─
[「ごめん。
この一件が終わったら、今度は皆に聞いてもらえるようにするから」>>179
そう言って頭を下げるオトフリートの態度には、
演奏の場や聴き手にこだわるプロフェッショナルらしい本気が見え、]
じゃあ、期待しておきますね。
……橋が復旧されれば、きっと。
[ユリアンは微笑を返す。
やりとりを思い出してみても、彼が怪しく思えるわけではなく、
「生憎、俺にもそんな力はないよ」>>163
「まだ居るとは思いたくないんだけど……」>>164
と答えて溜め息を一つ>163吐いた様子は、自分と同じく途方に暮れているようで。
「ユリアンがそこまで思いつめることはない」>>164
「今のエーファを一人にしておかない方がいい」>>165
という気遣いの言葉も、口先だけの演技には感じられなかった。]*
[オトフリートの準備が出来たなら、イヴァンもまた床に座りカルメンの傍でその演奏を聞く。
この音がカルメンにも届けば良いと願いながら*]
─ 広間 ─
……そ、だね。
[年長者たちを見送った後。
終わっていれば、というユリアンの呟きに返すのは同意。>>181]
……終わってるなら……俺の力は、多分、もう、動かない。
始まってから動き出したから……そう、なるんじゃないかって、思うんだ。
[それから、口にするのは小さな可能性]
……だから。
もし、俺の力がまだ動くようなら、終わっていない、から。
…………終わりに、する。
[小さく小さく紡ぐのは、決意の言の葉。
自分の力を制御できるかはわからないけれど。
意識はいつも「にーさん」と呼ぶひとの方へ、強く向いていた。*]
―→カルメンの部屋―
[ユリアンに向けた言葉に偽りはない、だけど実現する保証もないのは今はいう必要はないだろう、彼には。
広間を出る際、見送るエーファ>>176にも頭を下げて]
それじゃ、仕度してくるからちょっと待ってて。
[そう言って、一度自分の部屋に行きバイオリンを持ち出す。
軽く弓を当て音を確かめてから、イヴァンの待つカルメンの部屋へと足を運んだ。
イヴァンが呟く>>182のに目を伏せる。
本当に、どうしてこうなってしまったんだろう。
今、村に戻らなければ、今もカルメンは笑っていたんだろうか。
(考えても仕方がない)
そんな風に考えて]
用意できたよ。始めようか。
[そう言って見せた表情は、演奏家としての物だった]
[一度カルメンへと視線を向けて楽器を構える。
何を演奏しようかとずっと考えて、漸く決めた音を指が紡ぐ。
選んだのはドビュッシーの「月の光」
月のいとし子たちを包むように緩やかに音が流れる。
その音は、広間にも届くかもしれないが
カルメンには届いているだろうか、喜んで、くれるだろうか。
やがて、演奏を終えたなら、普段と同じように礼をする。*]
[やがて、収束する音に一つ息を吐き、ゆるりと顔を上げる。
一礼するオトフリートに対し、心からの拍手を向けた]
……良い音だった。
最初に聞いた演奏会の時の音より、俺はオトフリートの音の方が好きだな。
[事の発端となったものであるために忌避する部分もあるが、純粋に音だけ比較してもオトフリートの音の方が好ましく聞こえる。
奏でる音に彼の想いが籠もっているからなのかもしれない*]
―カルメンの部屋―
[演奏をしている間は他の事はあまり気に掛からない。
だけど、ほんの僅か変わる気配>>187に気付き、ちらりと一度だけ目を向ける。
月を想わせる曲は、今の彼には重かったかもしれないと
そう思いながらも音を止めることはなく。
最後の一音が空気に溶けて消え、拍手の音>>188に漸く肩の力を抜いて、笑う]
ありがとう。
そう言ってもらえるとやっぱり嬉しいな。
カルメンにも届いているといいんだけど。
[そう言って一度天を仰ぐ。人狼が行き着く先も天国であればいいと願って]
どうする?
広間に戻ろうか?
[広間に戻れば、彼らと顔をあわせることになる。
すぐに動きがあるとは思えないけれど
どちらにしても、これ以上避けることは出来ないのだと知っているから。**]
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