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銀弾 ラス に 1人が投票した。
風刃 カルロス に 7人が投票した。
風刃 カルロス は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、銀弾 ラス が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、雷鳴天使 エリカ、傾奇者 ケイジ、闇金の猟犬 ブラウン、仕事人 スティーヴ、手品師 ディーノ、氷華 リディア の 6 名。
─湖畔傍・樹の上─
[何気なく向かった湖畔傍。戦いの気配に身を隠し、樹の上へと登る。そこで行われていた『デュエル』は既に決着がついていて。カードの移動を見るのみに留まった]
ぬーん、どうにもタイミングば悪かのぅ。
人んバトルばほとんど見れとらんき。
カードマスターもだいぶ減って来たのぅ。
ワシも横着しとる場合やなかかね。
さぁて、どっちばやりおうたろうかいのぅ。
[目的とするは二人。真っ直ぐな意思を持つ『審判』か、寡黙な『隠者』か]
[意識を失ったラスが『魂の檻』に囚われる様を見やりながら、偽りの光を宿す『月』は隠された裏側で*ほくそ笑む*]
……勝ったのは、氷華ちゃんの方、か。
[戦いの行く末に、小さく呟く。
飴色には思案のいろ]
さて、と。
やり難いのがひとつ潰れてくれた所で、ボクも動いてかないとね……。
[呟きながら、ひょい、と枝の上に立ち上がり、空を見上げる]
にしても、厄介なのしか残ってないなあ。
手の内の読みにくいオジサンたちとか、『手品師』さんとか、狐のおにーさんとか。
余力のある内に当たるとしたら……狐のおにーさんなんだけど。
[殴りたいし、という呟きを漏らしつつ。
ばさり、と翼を広げ、拠点と定めた*廃墟へと*]
―屋外―
[集音機に意識を向けていた様だが、不意にポケットからカードを取り出した]
へぇ。
[今や6人しか居なくなったカードマスター。
その中に男は入っている]
…そろそろ頃合いかねぇ。
皆が働き者だから、俺も楽が出来たが…今はあまり動かないだろうな。
負った傷を治したり、消耗した身体を癒したり…
なら。今を逃すと、不利かねぇ。
[頭を掻きつつ]
距離をつめるのが大変そうだからな。残った面子は。
…狐面も。役者が減って動かないはずがないわなぁ。
[く、く、小さく苦笑した*]
─廃墟・どこかの屋上─
[樹の上で一休みした後、男は廃墟へと舞い戻る]
『審判』か『隠者』か。
エイキチ、おまんはどっちがよかね?
[『デス』と『ザ・ムーン』のカードを手に情報を眺めやりながら小猿へと訊ねる。声ならぬ鳴き声は「ウキッ」と奏で、その返事に男は笑いを漏らす]
かかか、そげに悩む必要ばなかね。
持っとるカードば見ても、あん嬢ちゃんと一番やりおうたか。
[片や偽りの光を、片や真なる光を]
ワシが真なる光を掴めぇか、向こうに下されぇか。
まっこと興味深か。
[標的を定め、男は愉しげに声を漏らした]
―川岸―
だーるー。
[水から上がった虎の姿がぶれて人らしき形になる。霧のよな何かが晴れると木に寄りかかって休む姿が見えるようになった]
やっぱ、殺しておくべきだったかなー。
でもなー。約束だしなー。
[はふりと大きく息を吐く]
生かしておいたら次は殺されるかも、だよね。
うー。
[狂った笑いと呪詛の言葉が木霊する。
帽子のない頭の上、三角耳はへちょりと伏せられた]
[風が髪を乾かしてゆく。
暫く吹かれていたがおもむろに懐からカードを取り出した]
風刃のおにーさんまで退場しちゃったんだ。
もっとごはんのお裾分けほしかったなー。
色々見つけておいたのに。
[最初に抱く感想がそれなのもどうだろう。
干物魚の味を思い出してぺろりと唇を舐めた]
で、勝ったのは手品師さんか。
狐と犬のオジサンたちに仕事人のオジサン。
やー、見事に戦いにくそーなヒトばかり残ってるー。
雷鳴のおねーさんはおねーさんで……だし。
[隠し札まで切ることになりそうで厄介だった]
も少し身体休めてからにしたいけど。
どっちにしろ先では連戦だろうしなー。
[人数が減れば当然の流れだろう]
とにかく様子見にいきますか。
[カードをしまい直し、ひょいっと立ち上がる。
木の枝に引っ掛けてあった帽子をいつものよに被り、気配を探りながら歩き*始めた*]
……。
[ビルの中で、休息をとりつつ、カードに触れる]
……。
[ケイジと出会った後に、更に人数は減り、残りは6人となった。
『管理者』を真っ先に落とした『傾奇者』そして、牙を剥いた『猟犬』
『御令嬢』を下した『天使』
『風刃』を跳ね除けた『手品師』
『銀弾』を弾き返した『氷華』]
……。
[誰も彼も、一筋縄では行かない猛者揃いだ。
そこに相対するのは、『聖職者』を受け入れることの無かった自分。
果たして、どこまで渡り合えるのか]
……。
[だが、やるしかない。
うまく潰しあってくれたとしても、最低でも後2戦は勝ちあがらなければ、勝利者となることは出来ない。
その為には]
……。
[男の体がゆっくりと闇に消えていく。
完全な気配の消し方。
それを見つけるのは、中に何が入っているのか分からない箱に手を入れるようなもの。
傍から見れば、逆に気配が無さすぎて違和感を覚えるような状態になり、男は行動を開始した。
やるべきことを*やる為に*]
─廃墟・中央近辺ビル内部─
[拠点と定めた廃墟に戻り、一つ息を吐く。
先に交わした言葉の影響か、どこか、鎮まらないものを抱えつつ、見つけておいたチーズとクラッカーを少し齧って]
まずは、気を静めないと、かな。
[小さく呟き、足を向けるのはホールの一角に設えられたピアノ。
奇跡的に生きていたそれの蓋を開け、鍵盤に指を落とす。
紡がれる旋律は、やや、たどたどしいもの]
―回想 森近くの廃ビルの上―
ほほーう…『異形殺し』を退けましたかぁ〜
女性は強いですねぇ〜。ロザリー嬢も天使さんと戦わねば残れたのではないですかねぇ〜
[カードのぶつかり合う光景。その後の結末をみつつ先程勝負を終えたばかりの手品師は、人がいないのをいいことに。でもいうのか。そんな感想を抱きつつ、ゆっくりと体を休めた
どこからか出した七輪でとうもろこし焼いて食べながら]
─廃墟・どこかの屋上─
[手にしていた二枚のカードを懐へと直す]
……気ぃば合うか思うたが、ありゃ合わん。
自分ばたばかっちゅうだけじゃろに。
[ぽつりと、詰まらなそうな声で紡いだ]
[閉ざしていた目を静かに開ける。体を軽く動かせば、ある程度回復しているのがわかるが、一応もう一度。と
トランプのクローバー。そこより溢れる薄緑色の光を浴びる]
ま、こんなもんでしょ。さてさて。残ってるのはぁ〜
私を抜いて五名ですか。
ふむふむ。ただのしがない手品師には怖いもんですねぇ〜
[そんな言葉とは裏腹に余裕すら感じさせるであろう暢気な声音で。廃ビルより周囲を見渡す。
ペロペロキャンディー片手に]
さぁーて。
ほんじゃあ嬢ちゃんばデートん誘うかいのぅ。
[建物の上で伸びをして。不意に、たどたどしいピアノの旋律を耳にする]
……んむ。
もしかしちょーかね。
[あの時も旋律に誘われたか、と思い出す。因縁めいたものを感じ、男は小猿を四翼の狼へと転じ、その脚に掴まり宙を舞った。旋律に誘われるように、エリカの居るビルへと向かった]
─廃墟・中央近辺ビル内部─
[旋律が思わせるものなどは、知る由も無く。
幼い頃に数度聴かされた音色を紡いで行く]
Obwohl ich sage, das ich in Winter kalt bin.
In der Tat bin ich sehr warm.
Die Warme einer wichtigen Person.
Es wird so nah empfunden….
[旋律に合わせて零れるのは小声の歌。
が、それは途中で途絶え]
……なんか……くる?
[代わりに零れ落ちたのは、小さな呟き。
飴色が、僅かに険しさを帯びた]
─廃墟・中央近辺ビル外部─
[近付くにつれてはっきりと聞こえて来る旋律。その音色に仮面の奥で口端が持ち上がるか]
エイキチ、窓ば近付けぇ。
[指示を出すとエリカが居るらしい場所の当たりをつけ、その窓へと近付き。ぶら下がるままに手を伸ばし、コンコンと窓を叩いた]
やー嬢ちゃん。
デートばせんかいねー。
[物凄くにこやかな雰囲気の声、それも大声で窓越しに声をかけた]
[近づく気配に手を止めて、窓の方を振り返る。
そこにいる姿、特に銀色の影に飴色はしばし奪われるが]
……ふぇ?
でーと?
[窓越しに投げられた言葉に、思いっきりひっくり返ったような声が上がった]
―屋外―
さぁて…狐面はデートに行っちまったようだしねぇ。
[く、く、と小さく笑えば]
じゃあ、デバガメする気力のあるヤツでも追いかけようかねぇ。
犬の名に恥じぬように。
感じ取ったら逃がしはせん。
[口元を軽く吊り上げながら、集音機に指を当てた]
デートじゃデート。
屋上ば来んね?
待っとるけぇ。
[窓越しの相手に聞こえるように、大きな声で繰り返す。親指で上を指し、屋上を示すと男は先んじて上へと消えて行った]
[トランプをめくって目を細め]
ほほーう…不意打ちできたら幸せですかぁ〜
[つまり、戦え。ということね。と把握したところで、ゆらりと体がゆれ、指し示す方向屋根伝いに移動する。]
……どっから、そーゆー発想が……。
[思わず、突っ込みが口をつく。
もっとも、この状況での『デート』が何を意味するのか、くらいは察しがついた。
むしろ、『そういう』経験の方が多いかも知れない]
……ま、好都合って言えば、好都合、かな。
殴る、って決めたんだし。
[物騒な決意を口にしつつ、ロザリオを軽く、握って。
ちら、とピアノを見やると窓を開けて翼を開き、自身も上へと舞い上がった]
こっちか、ねぇ。
[顔を上げれば、ゆっくりと足を動かす。
ポケットに手を突っ込みながら歩く様は、隙があるようにも見え、隙がないようにも見える。
最も、耳にある集音機は未だ生きているのだが。
何がおかしいのか、く、く、と小さく笑った]
─廃墟・中央近辺ビル屋上─
おーし。
エイキチ、おまんそのまんまで居れ。
落ちた時ゃあ頼むど。
[屋上へと舞い降りると小猿へとそう指示を出し、エリカが現れるのを待つ。やや後に翼にて現れたエリカを見やると、笑む気配を漂わせた]
応じてくれおうたか、あんがとさん。
口上やらなんやらは要らんじゃろ。
しばらくお付き合い願うけぇ。
[そう言って、男は自然体で立つ]
―廃墟―
[元住宅だった屋根を音も立てずに浮遊して、お目当てであろう。指し示す方向にいた『猟犬』を見つけて]
ふふ。あれですかね
[口の端を吊り上げながら言って。そして指を鳴らすと。
特に危険度も低ければ、殺気も闘気もない。あたっても単に地味に痛いだけであろう。金ダライがブラウンの頭上に現れ、落ちていった。
不意打ちっていうかまるっきり悪戯である]
そう、そのアレですよ、っと。
[す、と手を挙げ…]
[――ごぱぁん]
[金ダライはクリーンヒット。
綺麗に凹んで地面に落ちる。
…上げた手は集音機をオフにしていた]
――。
[そして、眼鏡を中指で直す]
―廃墟―
[路地の一つに足を向けたら背筋がゾクリとした。
何の気配も無い。だが今ここに踏み込むのは良くないと、本能的な何かが感じ取る]
…やめとこ。
[もう一度意識を澄ませる。
耳に届いたのは鍵盤の奏でる旋律]
んー、余裕あるんだなー。
[誰の手によるものかまでは分からない。
そちらに足を向け始めてすぐに]
にゃっ!?
[響いた別の音にぴくりと動きを止めた]
─廃墟・中央近辺ビル屋上─
[ふわ、と舞い降りた先。
飴色はやはり、一瞬だけ銀へと惹かれるが、すぐに狐へと向き直る]
……そーだねー、やること決まっちゃってる状態だし。
それより何より……。
[やや低くなる、声。
左手が、右手の銀の蔦をつい、と撫でる]
……殴る、って。決めたから。絶対、殴る。
……Sturm,Anfang!
[言葉と共に、銀の蔦は銀の戦輪へと形を変え、右の手に。
直後、低い体勢で駆け出して距離を詰め、横に構えた刃の輪を左から右へ向け横一文字に薙ぎ払った]
[屋根の上にいるため、見下ろす形で一部始終をみていたまま営業スマイルで]
こうして、面と向かって会うのは初めてでしょうかねぇ〜。ブラウンさんですよね。
私なりのおもてなしはいかがでしょうか〜?
[一切悪気はない笑みである]
嗚呼。噂には聞いていたがねぇ。
初めまして、と言うべきかな。
『ザ・フール』のマスター、ディーノ君?
[瘤が出来てそうな頭には触れずに]
こうしてみると、おじさんの方が『愚者』に見えるねぇ。
[く、く、と小さく笑う]
[銀狼は屋上の隅へと待機させ、『デュエル』の邪魔にならないようにする]
おっふぉ!?
なんぞ怒っちょおか!?
[急に距離を詰められたことよりも、殴ると言われたことにわざとらしく驚きの色を出す。そんなことをしながらも、足元の影がせり上がり両腕へと纏わりついて。現れる幅広の刃を備えた男の得物、トンファーブレード。己が右から迫る戦輪に対し右の得物を持ち上げ打ち合わせるようにし。次いで左の得物の鋭い先端を、脇の位置からエリカの腹部目掛けて突き出した]
おやおや、噂になるようなことをした覚えはなかったのですがね〜。
[笑みを浮かべるそれはむしろ白々しさほど感じるだろうか]
ですがしってらっしゃるなら光栄といったとことでしょうかねぇ〜…ま、普段とは違って、今はなんの不思議でもないでしょうけど
いえいえ、あなたは愚者ではございませんよ〜。あなたは…人の負の部分をたくさん浴びて生きていながらも良くも悪くも人間的に見えますしねぇ〜。
私の適当さには到底及びませんよ〜
[と、くく、と小さく笑うブラウンへやんわりと否定の言葉を投げて]
では、お互い目的も同じことでしょうし、やりましょうか
[屋根の上。そこより更にゆらりと浮き上がり。片手の中にある銀縁のトランプを十五枚。
それをブラウンの体中に特にこだわるほどの狙いもなく一斉に放つ]
そうかい?
"此処"でなくても、裏でお前さんの名前を聞いたんだがねぇ。
[良い意味か、悪い意味でか。
それは言わずに奇術師を見上げる]
テキトーに見えて、ソレが適当って事もあるモンだ。
クソ真面目に生きたって、たった一つの"破滅"でどう転ぶか分からない。
なら…お前さんのような生き方が一番"賢い"のかも知れん。
[否定の言葉には疑問の言葉を投げかける。
答えを期待しているわけではないのは、右手をポケットから出して『ジ・タワー』のカードを軽く見せたので分かるだろうか]
だろうねぇ。
ま。俺程度の"障害"で、そう簡単に崩れてくれるなよ?
[かぁん。
金タライを蹴り上げると左手でキャッチ。ソレを盾にディーノとの距離を縮めようと前屈みで走る]
[横薙ぎの一閃は受け止められ、動きの勢いが削がれる。
急制動にバランスを崩しつつ、後ろに飛びずさる事で突きの一撃は避けた]
怒るもなにもっ!
乙女の純真、惑わした罪は、重いっ!
[翼の生み出す揚力で体勢を整え、手にした輪をびし!と突きつけながらきっぱりと言い切る。
きっちりしっかり、目はマジだった]
さって、と。
近接戦のレンジは、同じくらいかな……Sturm,Teilung!
[銀を二つに分けながら宙へと舞い。
左手の一本は残したまま、右手の一本を、勢いをつけて投げつける。
念の込められた輪の軌道は、直線ではなくジグザグ不規則。それが狙うのは、狐の右の肩]
あー、びっくりしたー。
[金属製の何かが落ちた音らしいと遅れて認識する。
音の跡を追おうとしてたせいで酷く大きく聞こえたようだ]
向こうの音も消えちゃった。
でもってこの気配は、動き始めたってことかなー。
[近くのビルに空色を向け、外壁をひょいひょいと駆け上る]
あの翼は雷鳴のおねーさんだね。
でもって今の音は、手品師さんたちか。
[少し離れた場所と、すぐ先で始まった戦闘を交互に見た]
さてさて、何が賢いか。何が賢くないかは。各々の判断するところでしょうねぇ〜
いえいえ、人間なんて塔でなくても石ころでもつまずく生き物ですよ〜
[暢気な口調でありながらも、目は猟犬より離さないで]
そんな使いかたしますかぁ〜。まいっちゃいますねぇ〜
[タライを盾に前進されたことで的を失い突き立つカード。それを見もせず、両手を前に突き出し力なく垂れさげると、鈍く輝くトランプが滝のように落ちて一つの形…針山の壁を形成する]
手品にはこれはつき物ですよねぇ〜
[暢気にいいながら、その壁をは向かってくるブラウンへとのしかかるように傾いて倒れこむ]
はっは、参るのはこっちだと思うがねぇ。
頭に瘤は出来るし…
[針山の壁を見やれば小さく笑い]
カードを使わされるんだからねぇ。
――『破滅の塔』!!
[倒れてくる壁よりもカードが光を放つ方が早いか。
男の足下から針山の壁よりも高い塔がそびえ立つ。
そして、頂上に立つ男は小さく笑った]
ほれ。追いついたぜ。
[とん、と塔から屋根へと飛ぶと同時に、左手の甲から銃身が出てきて。
特にねらい打つわけでもなく、ディーノに向かって乱射した]
そげなこと言われてものぅ。
ワシゃあ事実も言うとるんじゃがの。
[そう言う問題でも無い。相手の体勢は崩せたが、追撃は見事に躱され。離れた相手から戦輪を突き付けられ、得物の握りで後頭部をぼりぼりと掻いた]
ま、理由はどうあれ、やることにゃ変わりはなかね…と!
[零した直後に向かい来る二つの戦輪。不規則なそれを完全に避けるのは難しく、狙われた右肩を戦輪がざくりと駆け抜けて行く。右の得物が手から離れ、地面へと落ちた]
全く以てじーちゃん譲りじゃのぅ!
[毛皮を紅に染めながらも声は楽しげに紡がれる。空となった右手を下から大きく振り上げると、取り落とした得物が影へと戻り、槍状となって宙へ舞うエリカへと迫った]
おや、これはびっくり
[言葉通り聳え立つ高い塔に虚をつかれたため、飛び降りてくる様子には反応が少し遅れる。
銃による乱射を避けるため、左へと浮遊しつつトランプを扇状にして防ぎ。そらし。全て防げるはずもない。いくつも体を掠め。左足を撃ち抜かれる]
…っ…いったいですねぇ〜
[それでも間合いをすばやく離しながらも痛みに目を細めつつ。両腕を振るうと。そこより発射された十枚のトランプが剣へと変わり。旋回しながらブラウンへと迫る]
そういう問題じゃないっ!
[やっぱり突っ込んだ。
ターゲットを捉え、軌道を捻じ曲げた輪を文字通り呼び戻し、再び一つの輪へ戻す。
そこに聞こえた、楽しげな声]
……んな事、言われたってわかんないやいっ!
[平静を装おうと試みつつも、やや、揺らぎを帯びた声。
その揺らぎは影の槍への対処を遅らせ、穂先が右の腕をかする]
いった……もー、ボク、自分治せないのにっ!
傷残ったら、どーしてくれんのっ!
[場違いな文句を言いつつ、一度、地上に降りて。
距離と、仕掛けるタイミングとを計る]
煙と何とやらは高いところが好き、ってねぇ。
[そんな事を言いながら屋根へと降り立つ]
…足を封じても、距離を縮められるワケじゃないのがキツイねぇ。
[痛い、と言う奇術師に、小さく笑いつつ。
飛来する剣に、ち、と舌打ち一つ]
物騒なモン飛ばしてくるねぇ…全く!
[先ほどの金タライは針山の壁に飲み込まれている…
左腕を大きくテイクバック、そして]
高速射出槌《パイルバンカー》。
[左腕の内部にある大きな釘。
腕から生えれば釘もまた大きく引かれて。
左腕を前に出すと同時に、釘もまた前へと射出される。
釘が飛ぶ事はないが、其の腕の速度は目で追うには厳しい。
その速度が生む結果は…一つの剣をはじき返し、他の剣をも巻き込んだ。
しかし、巻き込まれなかった剣…ど真ん中よりも大きく外れた剣は飛来する]
っつー…たく。
[大きく体を刻む事はないモノノ、剣は其の身体に鋭い傷を付ける。
…鋼鉄で出来た左腕以外。
服もズタボロにされ、男は悪態をついた]
傷ば気ぃするんじゃったらそん稼業ば止めぇ!
そん程度の覚悟でこん場所ば立たれとぉ方が迷惑じゃ。
[場違いな文句にはいつになく厳しめの言葉。相手の腕を掠めた影槍は役目を終えると霧散し、再び男の足元へと現れる]
ちなみんワシも治療ば出来ん!
[要らんこと言った]
[床へと降りた相手を見、影を再び右腕へと纏わせ。得物を握ると、床を蹴りタイミングを計っているらしい相手へと迫る。懐目掛け飛び込んだなら、左右の得物にて斬り上げの連撃を放とうと腕を振るった]
向こうまで移動するのは、ちょっと難しそだな。
[途中にある通りの上を無防備に跳ぶのは躊躇われた。
それならと、近い方の戦場を空色に映す]
うーわ。威力高そー。
あのカードもどれだけあるんだろ。
[こくりと息を飲みながら戦局の流転を見つめていた]
あなたこそ。なかなか物騒な腕をお持ちですよ
[笑みを浮かべつつもそれは嘲笑ではなく賛辞の意を持つ
ゆらりと中空を浮かびながらも、弾き返されてこちらへと来る剣を手で翳すとなんなくトランプへと戻り主の手中へと戻って]
では私も、カードを使ったあなたに礼を尽くして。使いましょうか
[ぴっと人差し指と中指の間に現れるは、己の最もお気に入りの『愚者』のカード]
さぁ。いきましょうか。私の大一番の手品をね
[薄く光りだす『愚者』のカードを手に客に対するような営業スマイルをブラウンへと向けたところで、最初に放ったトランプ。倒れこんだ針山の壁。弾かれた剣。はては金ダライまでが元のトランプへと戻り。自分と、ブラウンとの間で徐々に一つの形へとなる]
『全てを知らぬ愚者』
[言葉少なく。ただその中身は常識外れの愚者の脳と力の結晶を具現せんとする強い意志がこもっている
トランプが幾重にも重なってできるのは、精巧なる竜の形
竜にしては小さく。また火をふけぬ紛い者なれど、まるで生きてるように脈動し。咆哮をあげる周囲の建物を震わせ。あるいは壊し、吹き飛ばす。
そして飛翔するように翼を動かす]
乙女の心理と、仕事の心構えは、次元が違うんだいっ!
[厳しい言葉に返すのは、どこまで本意か読めない言葉]
って、自慢になんないよ、それっ!
[要らん事には突っ込み入れつつ。
飛び込んでくる姿に、舌打ち一つ。
元より、防御は得意ではなく。
避けきるには、相手が速い]
っ、っの!
[左の一撃はタイミングよく輪を合わせて弾くが、右は間に合わず、紅が散った。
痛みに顔を顰めつつ、翼に力を入れて空へと舞い、距離を取る]
……やっぱ、厄介だなぁ、もうっ……。
ここは、出し惜しみしないで、行く、か。
[呟いて、手を触れるのはカードを収めた胸ポケット]
無限に湧き出る泉と、俺の片腕。
どっちが良いよ?
[皮肉ではなく、素直な賛辞に苦笑した]
やれやれ。
大一番、か…なら。
[中指で眼鏡を直す。
奇術師の出した全てが集まっているのを見やれば、其の表情は渋く変わる]
やばい、な。
[男は大一番の手品を見つつ、後ろへと跳躍…
屋根から飛び降りた]
高速射出釘《パイルバンカー》。
[先ほどは剣に向けた高速の突きを、今度は迫り来る地面に放つ。
地面はへこみ、男に衝撃が走る…]
[飛翔し。天へと舞い上がる竜がおこしたカマイタチは、塔を盾にするブラウン目標とする精度もない。ただ無作為に放たれ周囲の建物だけにとどまらず破滅の塔をも破壊し]
……っっはぁっ!
[それを見届けたところで、制御の辛さに耐えかね。隙を作ることとなるとわかっていても大きく息を吐き出す]
ほんにおなごはようけ分からん。
……次おなごばなってみぃかいのぅ。
[乙女の主張には溜息一つ。続いて呟かれた言葉は極々小さなもの。剣戟の音により聞き取ることは難しかっただろう。一番最初の『記憶』がそうなのではと言う突っ込みはきっと受け付けない]
[初撃は弾かれるも、二撃目が入り。仮面の奥で小さな笑みが浮かぶ。けれどすぐさま相手が宙へと舞い、現状では攻撃が届かなくなる]
かかか、ワシも出し惜しみして勝てるたぁ思うては居らんしのぅ。
[そう言って懐から取り出すのは『ザ・ムーン』のカード]
堕ちよ、『月闇の帳』。
[相手が使う前にカードは輝きを、否、漆黒なる闇を生み出し屋上全体を包み込もうとじわじわと広がって行く。フィールドへの干渉、闇は男の極彩色や白き面すらも覆い尽くしそうな勢いだ]
影と闇は似て非なるもの。
じゃが今なら同等として扱える。
さぁ、どぎゃんするね?
[相手を試すような口調。その間も闇は広がり、まずは男をすっぽりと覆い隠した。男を包み込んだ場所を中心に、闇は広がり、エリカをも飲み込もうと侵食して行く]
うおっ、この塔も壊すか…
[塔を盾にしていた矢先、上から落ちてくるのも、塔。
慌てて塔から離れ…]
しかし、今を逃したらぁ、面倒だからな…やってみるか…!
[左手を大きく後ろに引き。
きりきり、と歯車は回転し、釘も後ろへと引かれた]
高速歯車駆動《ハイスピードギアワークス》…
[左腕の内部構造の歯車を高速回転させ、本来以上の力を拳に伝導させ]
高速射出槌《パイルバンカー》ァァァッ!
[左腕を前に突き出すと同時に釘を射出。
力を込めた拳に速度が上乗せされ…
ドガァ。
崩れた塔はひび割れながらも大きく放射線を描いて。
『塔』を崩した『愚者』へと瓦礫を降らせた]
[大きく息を二度三度吐き出していたことで生まれた隙。
また周囲が崩壊するように崩れていたことにより状況把握が困難であったのも。
天に竜がまっており、影となっていたのもあるだろうか。
どっちにしろ]
…おや、詰めが甘かったですか
[放物線を描き現れる瓦礫に。両の手にトランプを持ち盾にして受けるも防ぎきる力は既になく。弾かれるように墜落し]
…っ……はっ
[笑みをそれでも浮かべた。
だが余力がないことは天に舞っていた竜が霧散したことが明確に示しているだろう]
[呟く声は届く事はなく。
広がる闇に、飴色が厳しさを帯びる]
……月の闇……それなら、ここは、素直にコレ、かな!
[言葉と共に引き出すのは、月と対成すものの描かれた『サン』のカード]
『陽光の剣』……闇、切り払え!
[かざしたカードが光を放つ。
生み出されるのは、闇を退けようとする、真白の光。
真白の光は剣となり、そして]
……いけっ!
[凛、とした声。
銀の輪が、剣を導くように、闇の中心へ向けて投げつけられた]
[左腕を前に突き出したままの態勢で固まっていた。が。
ブシュウ。
左腕が白い煙を吐くと、ようやく、其の口を開いた]
何とか、なるモンだねぇ…
[『愚者』が移ったみたいだ。
そう、呟くのは竜が消えるのが見えて。
そのディーノの姿も見えないため]
生き埋め…か?
おーい、大丈夫かー?
[頭を…掻こうとして、瘤がある事に気付き、そっと撫でながら瓦礫の方へと]
大丈夫ですよ〜…一応ね〜
[瓦礫の中を歩きながら声をかけるブラウンにそう応える。
上手く瓦礫と瓦礫の隙間に挟まっていたのか。体をもぞもぞと動かしてゆっくりと這い出て、一度膝を突きながらも、瓦礫に手を当てて立ち上がり]
少々力にあまるお茶目もありましたが、これにて此度のショーは閉幕とさせていただきます。
[周囲の瓦礫の山とか。ぼろぼろに崩れた建物とかをお茶目で済ますのかとか突っ込まれそうだが。それでも自然と帽子を取って礼をして]
さて、名残惜しいですがご観覧いただきましたあなたには景品をさしあげますねぇ〜
[言って取り出したるは『ザ・フール』『パワー』『ホイール・オブ・フォーチュン』『ワールド』のカード…各種十枚ずつ]
おまけの手品です。どれが本物でしょ〜
[悪戯っぽい笑みをこめていう。
見た目も気配も全部そっくりなカードを見せた]
[闇穿つ光。それに抗おうと闇は浸食の足を速める。けれど戦輪に導かれた光の剣が男へと到達する方が速く、蝕まれた闇の中から弾かれるように後ろへと吹っ飛んだ。仮面の額には戦輪が、男の腹部には光の剣が突き刺さっている]
……っ!
…あー。
結局結果ば一緒かぁ。
[あの時も彼の放つ光に敗れた。そして今、同じように彼の血を引く者が放つ光に敗れてしまった]
勝てん運命なんじゃろの。
[負けたにしては、妙に清々しい気分を抱く。それも直ぐに腹部の痛みにより掻き消されてしまうのだが]
…おう。
大丈夫なら良かった。
…運が良かったねぇ。
[自分で這い出てきたのを見れば、少し安堵。
そして…]
――ようやるわ。
[色々と言いたい事は山ほどあった。
が、こうも呆気なく幕を閉じられると、苦笑混じりの言葉しか出てこないらしい。
そして、景品を見れば]
はっは…どれだろうなぁ。
全部燃やしてみれば分かるんじゃないかねぇ。
[そう言いながらも、適当に五つのカードを手に取って]
…で、どうやって正解って分かるんだ、これ。
廃墟とはいえ壊れまくり、だなー。
[決着がついたらしい一幕に、ホゥと息を吐いた。
近くの屋上から下を覗くよにして崩壊したビルを見る]
うーわ、まだ余力があるのー。
あんなの食らったら私なんてひとたまりもないよ。
どうしたものやら。
[瓦礫から出てきてカードを広げるディーノを認めると、呆れ顔になりながら呟いた]
私はカードマスター以前に手品師ですからねぇ〜
[苦笑交じりの言葉にも営業スマイルを崩さずに答えたが、閉幕への礼も終えたところで、手品師としての意地か。プライドも終了。瓦礫に背をつけもたれかかって]
さぁて。私も適当に引き当ててましたしねぇ〜
[そんな出鱈目そうだが本当のことを口にして]
ま、色々道楽ついでに試してみるのもいいでしょうが…どうせすぐにわかりますよ。私が舞台から退場すれば、ね
[と、自分が魂の檻に入った頃にはダミーは消えると暗に示して]
では、私はここで舞台から降幡ですが、まだまだ役者としてブラウンさんはがんばってくださいねぇ〜。
[相も変らぬ暢気な声で、ふわりと浮き上がり、瓦礫の上に降り立ち休む
しばらくして眠りについたのか。魂の檻に囚われたのか。意識が落ちた自分では判断がつかないまま。ただブラウンの持つ36枚のダミーのカードは霧散するように*消えただろう*]
[銀と、剣。
それらが闇の源を捉える様子に、は、と息を吐く。
そ、と左手を差し伸べると、剣は狐を離れてその手へと。
それから、右手を上へと翳す。それに応じて銀の輪は、手へと戻ってきた]
……結果、一緒?
それって……もしかしなくても、じーちゃんの、こと?
[二つの煌めきを手に、ふわり、と降り立ち。
きょとり、と瞬きながら問いを投げた]
そりゃトランプとソウルカードは見た目が違うだろう。
[テキトー、という奇術師に半眼に成りつつ]
…じゃあ、全部拾っておいた方が良いか…これ。
[やれやれ、と中指で眼鏡を直した]
しかしまぁ、ほんと。
どっから出てくるんだ、コレ。
[そう、問おうとするも瓦礫に凭れるのを見れば、ふぅ、と息をつきカードを拾い集める]
すまんね。
おじさんはお前さん達のような力を持ってないからねぇ。
手当てする物も今は持ってない。
[緩く振り返れば]
…
[其処には瓦礫しかない。
気付けば、カードの束も薄くなって…]
7枚、か。これで。
[元々持っていたカードを合わせて7枚。
最も、休眠中のカードは5枚]
やれやれだねぇ…
いえいえ〜。気にせずに〜。少し休めば後は自力でどうにかなりますしねぇ〜
[と、ブラウンの手当てという言葉に、もとより戦いなので特に気に病む必要もないだろうというのもあって瓦礫の上よりそんな言葉を*投げかけた*]
[ふと聞こえた声に其方を見やるも姿は見えない]
…奇術師、ねぇ。
根っからそうなのか、演じてるのか。
どちらにせよ。
奇怪だった。
[名前に違わず。そう、呟けば、首を回しつつ]
やれやれ。
デートはふられたのか?
それとも。
[指を集音機にあてると、息をついた]
4人、か。
[抜ける剣、滲む紅。痛む傷を押さえながら男は短く息を吐く]
それ以外何ぞあるとよ。
……まさかおんなじ光で負けるとはのぅ。
[くく、と言う声は苦笑染みたもの]
『サン』のカードば持つおまはん相手に『ザ・ムーン』ば使こて勝てるか、そこん興味ばあったけぇ。
ヒトは無意識に闇を滅するにゃ光を使う。
これで勝ちおうたら、あん時の敗北ば打ち勝てるか思うとったんじゃが、無理じゃった。
[悔しげな素振りも見せず、存外明るい声で言葉を紡ぐ。仰向けの状態から起き上がろうとして、皹の入っていた仮面が左右にパカリと割れた]
『愚者』と『運命の輪』は犬のオジサンの手に。
向こうの総計は7枚になるのかー。
[胸元を押さえながら首を引っ込める。
傷を塞ぐだけならともかく、他者をきちんと癒す能力は持ち合わせていなかったので下には降りなかった。『教皇』のカードを使えばやりようもあるだろうが、そこまでする余裕はもっと無い]
さて、もう一戦はどうなったかなー?
[くるりと身体の向きを変えた]
おんなじ、光。
……受け継いだ、もの?
[疑問系の呟きは、ごく小さなもの]
前に、負けてて。それに打ち勝つ……か。
それが、ボクにちょっかいかけてた理由なのかな?
もー、会った事もないじーちゃん越えるダシにされても、嬉しくないぞっ!
[明るい声で紡がれる言葉に、やや、むくれたような声を上げ。
ぱかり、と割れて新しく出てきた仮面に、思わず目を見開いくものの]
……と、それはそれとして。
カード。渡してもらう、よ?
[集音機が音を拾えば、頬を掻きつつ]
やれやれ。
俺の商売道具のタネも割れたかねぇ…
[面倒だな。
そう、小さく呟けば、傷の手当てと切れた服を縫うために彷徨い始める*]
[仮面はきっと剥いでも剥いでも出て来るのだろうが、それは置いといて]
いんや、ダシにしたつもりはなか。
試せる思うたんは、おまはんに『サン』のカードば移ってからじゃき。
おまはんがカードば持っとらんかっても、ちょっかいば出しとった。
[それも迷惑な話だ。カードを、と言われれば素直に懐から取り出し]
ほいよ、持ってけ。
……あー、あん子にも負けた気分じゃ。
それだけはいけ好かん。
[カードをエリカへと渡した後、そんなことを言ってまたばったりと仰向けに倒れた。そこでようやく悔しそうな声になったとか]
……それはそれで、すっごく、メイワクなんだけど。
[思わずジト目になって突っ込みつつ、三枚のカードを受け取る。
内一枚、輝きを失した『デス』に触れた時にはやや、手が震えたりもしたが]
……ふぇ?
それ、誰の事?
[悔しそうな声に、不思議そうに瞬いて首を傾げつつ。
数の増えたカードを一枚ずつ確かめ、ポケットへと入れた]
[最初の突っ込みは聞き流した。聞き流したったら聞き流した]
んー。
多分。
おまはんのばーちゃん。
[それは本当に予測に過ぎない。けれど共通点があるためにそんなことを言って。その言葉を残し男の身体は掠れ行く。離れた場所に居た銀狼と共に、男は『魂の檻』へと送られて*行った*]
んー、雷鳴のおねーさんが勝ったんだ。
狐のオジサンもかなり厄介そうだったけど、流石ってトコかなー。
[カードの委譲による結果を確認する。
距離があれば会話などは聞こえない]
戦い易さからすれば犬のオジサンよりはおねーさんだろうけど。
さて、姿を見ないオジサンはどうしてるのやら。
[残るは4人。出会ってしまえばもう戦いは避けられない。
避けている場合でもない]
……ま、いっか。
なるようになるしかないよねー。
まずはその前に。
[そのままその場に座り込んで。
ポーチから取り出した猫缶をぱっかん!と*開いた*]
……ふぇ?
[向けられた言葉に、きょとり、と瞬く。
言われた意味が掴みきれずに戸惑っている間に、狐の姿はその場から消えうせ、しばし、呆然とその場に立ち尽くす]
ボクの、ばーちゃん?
あれ、でも?
え?
[何やら呟きつつ、しばし、困惑して立ち尽くしていたものの。
ふと、ある事に気づいて]
……あーっ!
…………殴り損ねた。
[大声を上げた後、ぽつり、と小さく*呟いた*]
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