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─広間─
……で、どういう基準で、集められたわけですか、俺たちは。
[返された肯定に、更に問いを重ねる。
階段から降りて来た者たちの姿を見、広間に全員が集まっている、と確かめた団長は、ゆっくりと口を開き。
今回の『召集』の意図を話し始める。
老灯台守の死。
亡骸が見つかった場所と、爪痕の如き傷。
その状況の不自然さから、たどり着いた結論とは]
……なに、それ。
[それは、期せずして、自身の研究テーマ──即ち、『人狼』の伝承だった]
ええと、なに?
ここに集められたのは、灯台守のじっちゃんの、殺害容疑者ってだけでなく。
『人狼』である可能性まで、考えられてる……って?
……じい……団長。
それ、冗談として、物凄く、タチ悪いし、出来悪い。
[説明された内容を反芻しつつ。
団長に向く翠は、険しさを帯びていた]
俺だってしらん。
時たま灯台守の爺様の様子見に行ったりしてただけだよ。
[こっそり灯台守の爺様と酒を酌み交わすこともあったのだが、言えるわけもなく。]
[そして続いたエルザの反応>>10と入ってきた男>>12に知り合い?というような眼差しが無自覚にでていたことだろうが]
そうそう、気落ちしてたらよくない。
病気だって治らないしね。それはなんだって同じようなものだよね
[くつくつ笑うエルゼ>>11に病は気からと。と薬師視点にて気楽な笑みを返して]
そですね、強いのならそれだけ色々楽しめるんですし、お得です。お得。
…ええ、こうしてお酒を振舞うだけじゃなくて誰かと喋ったり、それもまた仕事なんでしょう。なんだって、いやいややっていい加減な気持ちでやるわけにはいかないですしね。
[己もまた楽しんで…好んでいるのだろう。
母は一切自分に薬師にさせようとしなかったというのにこうして見習いをやっているのだからなんて考えながら口にした。]
─広間 カウンター内─
エルザって呼ぶな馬鹿。
つーかお前こそ何でいんだよ。
[マジで何でいんだよ。
ヴィリー>>18に名前の訂正を求めながら、オレは奴に問い返していた]
オレは久々の帰郷だったんだよ。
…何の因果かここに押し込まれたけどよ。
─ →一階・広間 ─
えー、今でも凄いお兄さんですヨー?
[主の笑み>>13には、おどけて返した。
彼女の胸のうちは当然知る由もないが、細かい気遣いやらは雇い主としては勿体無いくらい十分すぎるもので。
もう一度ぽんと頭を撫でると広間へと戻った。]
うっわ、なんだこの面子。
[広間へと降りてきて、増えていた者を見てつい漏らした。
教会だらけ、とうっかり呟きそうになるのを何とか堪えたが、小規模な中に3人は多いだろ、と密やかに思う。
ついでに見覚えありすぎる顔に、今度は軽く噴いた。]
ぶっ…フォルカーじゃねぇか。何よお前も?
[そう口を開くも、団長の話が始まったので足が止まり、そちらを見た。]
……げー。
またやっちまったかな。
[オレが落とした声ならぬ聲は嫌そうな音を含む。
知らねぇうちにオレがやっちまったのかな、なんて考えた理由は、前にも同じような経験があるため。
あの時は誰にも見られずに済んだから良かったけど。
感情が昂ったりするとダメらしい]
[ライヒアルトもクレメンスの登場に驚いているよう。
義兄からの応え>>21に漸く納得の態を見せた。
司祭である彼の言葉を疑うことなど考えはしない。
それだけで、という気がしなくもないのだけれど
自分が集められた理由も些細とも思えることだったので
問いただすことはしなかった。
エーリッヒの言葉を切欠に始まる自衛団長からの話。
老灯台守の死が『人狼』なる存在と関連付けられれば言葉を失う]
――……。
[女の貌にはじめに過るのは驚き。
見開かれた眸はやがて悩ましげなものとなり
何か思うところがあるのか神妙にその言葉を聞いていた]
[エーリッヒが自衛団員に問いかけていた>>8などということは知らないが全員集まったということなのだろう。ところでようやく自衛団長が登場していた。
語られる話はカクテルを楽しんで飲むとい行為を妨害するには充分である。
老灯台守の死の容疑者。までは許容しよう。いや許容したくないけど]
人狼?……って。御伽噺かなのかの?
[現実感の得ない疑いというのにちょっと呆然とした]
─ 一階・広間 ─
…………。
[ここに集められた目的と、事のあらましやら聞くと、軽く口笛吹いた。]
へーぇ。どうりで。
そりゃ子供だろうが病人だろうがかき集めてくる訳だワ。感心するわー。
[別に冗談でも皮肉でもなく、本当にそんな心境だった。
そして容疑者と呼ばれた者らを、改めて見回した。
無意識に、手が胸元に触れた。
服の下には黒い小瓶があるが、外からは見えない。]
……団長。
俺も、ここんとこ、そっちの方面集中的に研究してたから。
……『人狼』が、単なる御伽噺でない、っていう、その点については、同意する。
できるよ?
けど、それとこれとは、別問題。
いくらなんでも……。
[ないだろう、という言葉は、厳しい一瞥に遮られる。
後に引かぬ、という意思の宿った瞳に、軽く、唇を噛んだ]
……頑固爺め。
大体、もしそうだとしたら、一箇所に押し込めとくのは……。
[危険だろう、と。
言いかけた言葉は、途切れた。
その先の意図が、読めてしまったから]
[ゼルギウスの言葉>>22は聞こえてたけど、それは爺が言った話でほとんど吹っ飛んだ]
何でそこでお伽噺の登場人物が出てくるワケ?
人狼だなんてそんなもん───。
[いねぇよと思ったけど、爺の表情が真剣過ぎて言葉に詰まった。
そういや灯台守の爺さん、獣にやられたのか人にやられたのか分かんねぇって言ってたっけ…?]
しらんって。それだけで……。
[尊敬する兄のような存在である司祭の言葉に、深緑は剣呑な光を浮かべかけた。>>21
『人狼』の話がされてゆくと、それは少しずつ戸惑いに変わってゆく。混乱しすぎて訳が分からなくなってきた]
そんなために、ここまでの準備を?
─広間・暖炉傍─
[アーベルがフォルカーの名を呼ぶのを耳にして、そっとそちらを伺うが]
[知り合いなのかと尋ねる暇はなかった]
じ、んろ……う?
[自衛団長の言葉]
[何処かで聞いた響きが、いつか絵本で見た怪物を連想させるまでには時間を要して]
[きゅ]
[無意識に右手が握られた]
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