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ケガはあまりしたくないんだ、"歳"だから、傷の治りが遅いんでねぇ。
[経験、か、と小さく呟いて]
どうだろうねぇ。
ぬるま湯に浸かってりゃ、どんな名人の技も鈍っちまう。
おじさんは狩るか狩らないか、じゃあなくて、金を貸して戻ってくるか戻ってこないか。戻ってこなかったら全部おじさんの損。
ソレが嫌だから、確実な方に逃げてた。
だから、君たちみたいに向上心があったわけじゃあない。
[く、く、と笑った]
何。管理人が居なくなればこのフィールドも消えるかと思ったんだ。
おじさんは、こういう力の事には疎くてねぇ。
結局、消えずに此処にいるわけなんだが。
[そう、頭を掻けば]
元々が可愛い顔してるだけにねぇ。
ホント。変わりようが凄いモンだ。
ふむ…もうそろそろ第二幕も終盤といったところですかねぇ〜
[戦いが決着に向かう気配を感じながらもやっぱり相変わらず暢気に呟きながらも、ビルの戦いが終わったときにはいつのまにかどこかへと*消えているだろう*]
見た目からも分かるとおりだがねぇ。
それでも、こうも真逆なのは珍しいか。
…ま、見誤らないようにしたいがねぇ。
三つもカードがあるから、迷ってしまうかもしれないが。
[元々、力は使い慣れていない、と呟き]
まぁ。屋外…広い場ならお嬢ちゃんの方が有利だろうがねぇ。
森の中となれば、その機動力も殺される可能性が高い。
お嬢様の能力も相まって、不利になる…
…さて、どう出るか。
[期待しているような声。
其の声のせいかはわからないが、男もまた楽しそうで]
……よ、っと!
[目の前に張り出してきた枝を軽い跳躍でかわし、くるり、と回転しながら着地する。胸の上で、銀のロザリオが跳ねた]
……戦う、理由?
「生きて」たいから、かなっ!
[微か、捉えた呟きに返すのはこんな言葉。
それから、襲い掛かる紅に舌打ちして]
……おばーちゃんみたいに、七分割とかはできないんだけどなっ!
[呟きながら、敢えてその背の翼を畳む。
翼を傷つけられる事で失うものは、大きい。
真白が消えれば、それだけ、身体が直接裂かれることになるが、その痛みは堪えて]
……Sturm,Teilung!
[銀の輪を二つに分け、左手の輪をロザリーへと投げ。
もう片方は、右の手首に引っ掛けた状態で前へと転がり、距離を詰めつつ花弁からの脱出を図った]
……ち。
[スタングレネードも、瓦礫の山も全て避けきるとは思わなかった。些か相手の力量を履き違えていたようだ。
だが、相手が正面に姿を現さずに絡め手で来るのならば、男にとってはこれ以上も無いほどにありがたい展開だった。
何しろ、相手からこちらが見えなくとも、こちらから相手の行動は全て見えている。
問題は反応速度の差ではあるが、それでも、見えていない場所からの射撃に、どこまで反応できるか。
陥落してきた天井を、数ミリ単位でよけて、今まで同様に黒い箱を操作。
そこから現れるのは───超巨大な対戦車ライフル。
それを、一つ上の階にいるマイルズへと狙いをつけて、発射]
……。
[それは容易く、天井であり床である場所を突き抜けて、マイルズへと迫る]
カードば結んだ前後で性格変わるっちゅーんも可笑しな話じゃけんのぅ。
カスカスで成り立っとるんじゃったらそれでええき。
[会話で楽しませてくれると期待していないために返答は徐々におざなりになって行く。自分が楽しいことを優先するのだから、そんなものなのだろう]
さぁて、どうじゃろな。
突っかかって来よるんは愉しゅうてしょーがなかが。
[ディーノに視線は向けずに小さく肩を竦める]
誰と誰ば残るんかいのぅ。
[終盤と言う言葉に、そんな言葉を返しておいた]
―廃墟―
にーっ!?
[覗き込んだ部屋は丁度天井が崩れてくるところで。降り注ぐ瓦礫を砕く短剣をちらりと見ただけで再び外へと飛び出した。
複数の視線と、嫌な予感に身体をふるりと震わせる]
…ちっ。
[舌打ち一つ。
別のビルの陰に入ると人の姿に変化した]
出来ること限られちゃうからなー。
[最後まで観戦できなかったことに溜息をついて路地に戻った]
珍しか思うど、ワシゃあな。
あー、そうじゃ。カードのことじゃが。
管理者はんば持っちょったカード、『デス』んカードは使えん状態ばなっとった。
おまはんの持っちょる『スター』もそん可能性ば高かよ。
尤も、別ん使えるカードば使こて復活さすんは出来ぃが。
どうせなば使えるまんま寄越して欲しかったのぅ。
[残念そうな声色が空間を伝う。続く言葉には肯定の意を向けて]
じゃのぅ。
ワシもそっちば見ん行きとうよ。
こっちゃ音ばっかじゃけぇ、詰まらんくてしゃーないき。
[轟音鳴り響くビルには入れなさそうだともう一度溜息。
視線を感じた方向を見上げる]
……今更隠れてもねー。
[タンタン!と外壁の小さな足がかりを伝って上に向かった]
怪我、か。そりゃ確かに。
[自分も怪我はしたくない、と頷いて]
でもまぁ、確実にするためには色々やったんだろ?
ぬるま湯につかってたらここまで来てねぇだろうし。
俺は「楽しい」から狩ってるだけだしなぁ。
[向上心、かぁ、と呟き]
やっぱ、カードが揃わないとダメなんじゃねぇの?
少なくともあの狐さんはわかってたっぽいぜ?
[先程あった時の事を思い出して]
…女は魔物、とかよく言ったよなぁ。
[二人に聞かれたらかなり叩かれそうではある]
やっぱりか?
しかし、裏じゃこれが普通だからねぇ。
お前さんは路地裏なんかは退屈に感じるんだろうなぁ。
[く、と小さく笑うが、続く言葉にへぇ、と小さく]
…『デス』のカードが使えない?
そういや、カードを鎌にしてたっけか?
『スター』、もか。
他のカードを使って復活、ねぇ…
ま、使うときになってから考えるか。
既に使ってから寄越すとは、なかなかだなぁ、星詠みサンは。
[めんどくさそうな声。そして]
ああ、来るか?
今、『ホイール・オブ・フォーチュン』のマスターが居るが。
[残念そうなケイジの声が聞こえて小首を傾げる。
薮蛇することもないかと聞こえなかった振りをすることにした]
ここからも見えるんですかー?
[猫に戻るつもりは今はない。
とはいえ帽子は風と関係なくぴこぴこ動いていたりするのだが。
ディーノには軽く会釈だけして、あまり顔を合わせない]
そりゃあなぁ。細かい事が多いがねぇ。
その細かい事の積み重ねで、何とか今までヘマせず来れてる。
おじさんに出来るのはそう言う事だけなのさ。
…楽しいから狩る。それで上手く狩れりゃ楽しい。
だから、次も狩りがいのあるヤツを上手く狩ろうとする。
コレも向上心だろう?
[ふ、と小さく笑い]
やっぱりかねぇ。おじさんはカード持ってたから巻き込まれただけだしなぁ。
此処に来たのは仕事のためだし。
こういう力の事は全然わからんね。
[はは、と苦笑しながら]
全く。女って化けるモンだ。
[二人が聞こえていないだろうという事で好き勝手言っているようだ]
[既にこちらは足を止めて、紫紺で真白の翼が消えるのを見る。
お守りと言っていた銀のロザリオが揺れるのをも]
…ありがとうございます。
[律儀に応えられたことへ礼を向けつつ、傷ついたその身体へ追撃する手は止めることなく。
掌のうちに茨の鞭を取り出して、舞う紅の中へと打ち込むつもりで]
本当に真直ぐな闘い方…。
[けれど花弁を抜けてきた銀の輪を弾くことへ、意識も茨の鞭も向けた]
――聳えよ、『皇帝の城壁』
[ごぅん、と。低い轟音がビルを揺るがす]
[散々の戦闘から銃火器の使用は目に見えていた。
そして、いい加減決着を付けにくるだろうことも]
[『皇帝の城壁』は文字通りの壁。使用者の周囲をぶ厚い防護壁が取り囲む。
それ故に使用者からの攻撃すらも不可能にするが、自身の短剣は視界外でも使用可能。
スティーヴが巨大な銃火器を使用し、身体能力が上昇していない以上、幾ら五感が発達していようがその場から動けない筈]
[スティーヴの眼前、虚空より数本の短剣が生まれて]
裏路地よかは繁華街じゃな。
あっこは祭りが如き楽しみも多いけぇ。
今度ちょいと裏路地ば行ってみよかね。
[興味ありげに言葉を紡ぐ。行ったところで目立って囲まれるのが目に見えているが]
使いたきゃ別んカード犠牲にせぇとよ。
裏を返しゃ、他ん使こたカードもおんなじよーに別んカードば使こて復活させられるっちゅーことなんじゃが。
んむ、今考えてもせんなか。
ただじゃ転ばんお人じゃて。
[楽天的な雰囲気で同意を返すも、続く言葉には]
あ、ほんなら行かん。
さっき絡んだばっかじゃけぇ。
[わざとらしくあからさまに避けようとした]
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