情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[まるで子供に言い聞かせるようなライヒアルトの声。
背をなでるその手からはそのひとの優しさが伝わるかのよう。
味方だと紡ぐ彼が誰であるか私は知っている。
信じてという何処か切実な願いの後、重なる其の手。
おずおずと彼の指に自らの指を絡める頃には
其の手は少女のものではなく、生前と変わらぬくらいの大きさか。
ライヒアルトの手よりも少しだけ小さく細い指先に力が籠もる]
――…また、私を甘やかす。
[朧であった記憶は既に元に戻っていて]
ラーイの事、私はずっと信じてる。
[そろりと顔をあげれば焦がれた深緑が菫に映りこむ。
会いたいと思っていた彼に微笑む姿はいつもと変わらぬもの]
守れなくて、ごめんね。
[六歳の頃の姿になったのはその時が一番養父に甘えられたから。
怪我の痛みに苛まれても歩く事さえ儘ならずとも
忙しいのに時間を割いてくれた養父の愛情を感じられたから。
寂しがりで甘えたなナターリエはそれがとても嬉しかった。
罪を犯したと知りながら見捨てなかった養父――。
痛みから逃げての後退であったのに
痛みを知った頃に戻ったのは皮肉なものだったけど。
ライヒアルトやクレメンスに会えないと思っていた。
顔向けできぬと思っていたから知らず残る存在へと意識が向いただけ。
忘れたいと思ったわけではないけど、何処かで逃げていたのも事実]
―灯台傍―
[声が届いた。
花が疼く。それは、矢張り痛みを伝える。
――逃がしたいと思うから。
だけれど、そんなことが言えるはずもなく、ゆっくり顔を上げた]
うん、居るよ。大丈夫。
…? そういえばエルはどうしてここに?
[落ちたり、気絶したり。
そんなことするわけないよ、なんて言えるのは、時が経ったから。
墓参りにも頷いたけれど、なんでここにいるのだろうと今更思って聞いた。
答えを聞いて、アーベルは後で真剣にどうにかしようと思ったのは仕方のない話]
いきなり、何言って
[隣に座るエルゼリートに顔を向ける。
言いかけた言葉は、蒼花と言葉にされて、喉の奥でとどまる。
選ぶべきは何か。
ずきずきと痛む花に、思考が乱れる。
悲しませたのだろうか。
だけれど、そうだ、一番良いのは――
選ぶのは弁明ではなく、罪悪感など感じさせないようにする言葉。
口にするたびに、痛みが襲う。食われるなと、殺せと、叫ぶように]
ばれちゃったのか。
だって、僕は死にたくなかったし。
言わなければ他の人が死ぬと思ってたんだよ。
エルがどうかなんて知らないけど、…そうだね、疑ってたのかな。
[聞いていないのかもしれないけれど、なんでもないことのように、言ってみせる。
少しの震えはあったかもしれないけれど――]
[だけれど、体が倒されて。
力の差はわかりきっていた。
抵抗などはするつもりもなかったのに、体はそうしろと望む。
ナイフを置いてきてよかったと、思った。
我慢出来ない。
告げられた言葉に、表情に、息を呑む。
あぁ、本当に人狼だったのだ。
そう理解して、"殺さなければいけない存在"だとはっきり認識して。
衝動に抗っていなくてよかったと、わずかに残った、自分の意識が考えた]
[歓喜は一人となった世界にも広がる]
ふ、くく、はは―――。
今までに喰ったのは、ただの前菜だったのかな。
オレのメインディッシュ。オレだけの、モノ。
[悦びはその味に対してだけでなく、独り占めしているという優越感も含まれていた。
満たされた独占欲には喰らうことだけではない、別のものも混じっている。
難しいことを考えるのを投げたオレは、それに気付いてなかったけどな]
誰にも譲らねぇ。
コレはオレだけのものだ。
[もう横取りする奴なんて居ないのに、オレは誰かに宣言するように言う。
――歪んだオレを止めるのは、一体誰なんだろうな**]
[手が押しのけようとしたけれど、それは遅い。
刃の入る痛みではない、喉に歯が食い込むその痛みに、声ならぬ悲鳴があがる。
息が荒い。
止められない。
痣の与える痛みと、獣の牙が与える痛みに挟まれて、意識が休息に薄れてゆく。
もう、抵抗していると自分で認識することも出来なかった。
自分を食べている、大切な友の声が聞こえる。
何を言っているのかはわからないけれど、苦しんでいるようではなかったから、少しほっとした。
身体はなすがままに動き、抵抗の力は失われてゆく。
少しずつ痣が削られるからか、意識は少し戻ってゆく。
痛い、痛い。
それしか感じられなかったけれど、名前を呼ぼうと口を開こうとした。
だけれどそれは、気付かれることも、空気を震えさせることもない。感情も曖昧なままに、命が潰えた。
あとはただ人形のように、貪られながらあたたかさを失ってゆくだけ]
ナータ?
[気がつけば、手の下の指の感触が変わっていた。>>+53
回した腕の位置もずれている。自分も良く覚えているナータの姿]
……甘やかされてきた分は甘やかし返さないと。
こんなんじゃ、全然足りないよ。
信じてくれてありがとう。
[菫色の微笑を見て、泣き笑いの表情で背中を抱く腕に力を込めた]
ううん。俺こそ。
苦しめるばかりでごめん。
こうなるまで何もできなくて、ごめんなさい……。
―そして今―
[食われてゆく己の身体を、食べているエルゼリートの姿を、見下ろす。見下ろすということは自分は立っているということで。
先ほどまで聞こえていた言葉が今になって、しっかりと理解できてくる。
といっても、美味しいとかそういうものだったけれど]
そりゃ僕まだ20代だからさ…。いくらなんでも朱花よりは美味しいと思うよ。失礼じゃないかい、エル。
[聞こえはしないのだろうし、聞かせるつもりもないけれど、そんな事を呟いた。
寧ろ自分がクレメンスに対して失礼なことを言っている**]
[その前の話。
ブローチを取りにいったときに、そっと一枚、手紙を書いておく。
手紙と言うか書置きというかだったのだけれど。
鞄を開けば、一枚のそれに文字は少しだけ。
ブリジットへ。
エルが狼だったら、これは村でわけてね。よろしく。
差出人はなにもなかった。]
私はラーイほど甘やかしてないもの。
[拗ねたような口調になってしまうのは照れ隠しに他ならない。
けれど其れも直ぐに消えて嬉しそうな笑みが浮かぶ]
十分過ぎるくらい甘やかされてるよ。
……あの、ね。
[抱きしめられるままに身体を寄せて内緒話をするかのように
ライヒアルト>>+59の耳朶へとくちびるを寄せる]
迎えにきてくれて嬉しかった。
ありがとう、ラーイ。
[何となく恥ずかしいから顔は見ないで
その代わりに絡めたその手をぎゅっと握る]
ラーイは悪くないよ。
だから、謝らないで……。
[ナータの心が、砕けてしまっていたのでなければ。
今はそれで満足しておかなければと思った]
[蒼花を喰らうもう一人の感情も流れ込んできてはいる。
自分だけのものだと、誰にも譲らないと、笑っている。
誰よりも大切だったから、そうするのだというのが分かった。
黒い獣は、リートは、そうは望めなかったけれど。
もう一人自身もそうと気づけていなくても。共感できた。
彼は、誰が止めてくれるのだろう……]
そうかなぁ。
[拗ねたような口調に涙のない笑いを誘われた。>>+61
耳朶に唇が近づくと、伝わる衝動のせいではなく胸がドキリとした]
俺の、我儘でもある、から。
感謝されるような、ことじゃ。
分かった。もう言わない。
けどそれなら、ナータも謝らないで。……お願い。
[絡んだ手をぎゅっと握り返して。
耳朶ではなく、伏せられたままの菫色の隣に唇を寄せ返す]
……あんまり待たせると、クレム兄も拗ねる、かも。
行こう?
[少しの時間が過ぎた後、少し赤い顔でそう*言った*]
そうよ。
[笑う気配>>+63に少しだけほっとする]
ラーイが我が儘なんて珍しい。
それでもね、嬉しかったから。
[目覚めて最初に会ったのがライヒアルトだったから
女は今この姿を取り戻した。
クレメンスであったなら多分ちいさなままだっただろう]
それなら、私も言わないようにする。
[彼のお願いに弱いからこくと頷きを向ける。
握り返される手が嬉しくてくちびるは笑みを形作っていた。
目許へと触れるのは何であったか。
伏せた睫毛が微かに震える]
[そろと目を開けライヒアルトへと視線を向ければ
彼の肌を染める色が見えて]
――…ええ。
おにいさまを待たせてはいけないわね。
[上擦るような音が混じるのは照れの証か。
女の目許には仄かに朱が刷かれている。
行こう、という彼に頷いて繋いだ手はそのままに]
ねぇ、ラーイ。
……これからも一緒にいて、いいのかな。
[そろと立ち上がり問う声は控えめなもの。
過ぎた依存――甘えが彼にとって邪魔にはならないかと
案じて向けたものだけど如何響くかは分からない**]
[二人についていきながら、エルゼリートがゲルダを食べている姿が見えた。
ブリジットがエルゼリートに問いかけていた。
自分は、懐からタオルにくるんだ包丁を手にして]
エルゼさんがエーファを食べたの?
[返答がどうでも、殺すつもりだったけども]
ブリジットさん、ごめん、なさい…
無理だよ、誰かに、なんて…
[エーファにより近いしゃべり方で謝罪の言葉を。
タオルにくるんだままの包丁を手に、ゆっくりエルゼリートの方に*近づいていった*]
― →岬へ ―
[フォルカーが離れない程度の速度で――一人だけ舞台に置いていく気は更々無い――走る最中、前を向いたままフォルカーに問いかけた。]
なぁフォルカー、お前は俺の事信じてる?
[問いかけにフォルカーはどう答えたか。困惑したまま返事が無くとも。]
もし信じてるなら…俺が言った事、細かい所まで全部思い出すんだヨ。
狩りの事、ナイフの扱い……
お前にはほとんど全部、教えたつもりだから。
[フォルカーの方は見ずに、そう言った。
前を向いたまま、常の笑みを浮かべたまま。]
だけど信じられないと思ったら、俺の事をちゃあんと、殺すんだヨ。
[より深い笑みを浮かべてそう告げると、岬へと辿りついた。]
― 灯台 ―
[辺りには鉄錆の匂いが漂っている。
声のする方、灯台のあたりに行けば、青ざめた主の姿が見えた。
顔色が悪い、震えてもいるだろうか。
発作が起きないよう、到着したことを告げるように肩に手を置きながら、群青はその先に居るだろうモノを期待しながら見た。]
……ああ、やっと見れたなァ。
[生きて食事をする狼が。
教えてよかったナ、と内心で密やかに歓喜しながら。]
なぁ兄さん、ゲルダの姉さんの味はどう?
蒼い花は美味しいかい?
[そう笑って、問いかけた**]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新