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下男 アーベル は シスター ナターリエ に投票した。
バーテンダー エルザ は シスター ナターリエ に投票した。
シスター ナターリエ は バーテンダー エルザ に投票した。
商人 ゲルダ は 下男 アーベル に投票した。
小説家 ブリジット は バーテンダー エルザ に投票した。
双生児 フォルカー は シスター ナターリエ に投票した。
下男 アーベル に 1人が投票した。
バーテンダー エルザ に 2人が投票した。
シスター ナターリエ に 3人が投票した。
シスター ナターリエ は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、商人 ゲルダ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、下男 アーベル、バーテンダー エルザ、小説家 ブリジット、双生児 フォルカー の 4 名。
……でも。
ここで諦めるのは間違ってる気がするんだ。
[頷く少年と夜闇に向けて笑った。
一度引き寄せられた兄の膝と手に、甘えるように頭をすりつけて。
するりとその手から逃げ出した]
賭けるって、決めてたから。
[絶対に無駄だと分かっている。
眉根を寄せながら、それでも走り出す体勢になった]
無駄でも。いってくる。
あー、そだな、多分そんな感じ。
だからこれは俺の一部みたいなもんだろ
[ヴィリー>>+120に言われてみてそうかもな。なんて今更思う。
黒猫といえば、エーリのほうかなどとおもいつつ、言われてみてなんとなく納得した。
自己嫌悪だけではないだろうけれど]
そりゃまた…手当てが適当だったんですね
[大変だったのだろうなんて生返事なものではない率直な感想を口にした]
/*
殺しにくるならもうちょっと早く来て欲しかった。
僕が死ぬときってこんなん多いな。
狼の時は別にして。
お疲れさまでございます。
と、こちらで先に呟きつつ描写待ちです。
ん…?気にするな。俺の体の一部みたいなものだしな
[と、まとわりつく黒についてエーファ>>5:+121にヴィリーの話を聞いて結論付けたことを口にしてそして]
あー、俺もう、見習いじゃないんだ。
無職かっこ死人とじかっこ。って感じ
[暗に薬師はやめちゃったんだといった]
/*
生き延びたら数年後に別の人狼に喰われようと思ってたので
墓落ちは本望なんだけどね。
え、ラーイに似た子に食べられるの。そんな妄想。
[獣が獣を邪魔しようだなんて。
きっと生きて居ても無駄だったけれど。
その人の命が散るのを否定するために。叶わない祈りを神に捧げながら、横からもう一人に飛び掛かろうとした。
当然のように全てがすり抜けてしまい。
何も変えることは出来なかった。それが現実]
いや、だから…まいっか
[エルゼのことを延々とエルザ呼びをしていたのはしっているため、ヴィリー>>+4に対して訂正するきもおきずに]
そりゃまた災難だな。
とはいえ、そんだけぼろぼろになってるのが来られても困っただろうけどな
…で、結局ヴィリーさんってなにものだったの?
― ゼルギウスの部屋 ―
[出て行った先の扉を見送り、今はまだ部屋の中にいた。]
やっぱあれかなぁ。狼…かなぁ。
[花は餌だ。知れば食わずにはいられない。と、聞いている。
自分とブリジットが知っても何もなかった。だからきっと、主も人間なのだろう。
知らなかった者が、狼の可能性が高い。]
……なぁ、死んだらなにか分ったか?
[物言わぬゼルギウスにむかって、そんな事を呟いた。
当然、答えが返る事はない。]
双生児 フォルカーは、バーテンダー エルザ を投票先に選びました。
下男 アーベルは、バーテンダー エルザ を投票先に選びました。
一部……
[気にするなと言われても気になるようで]
[ちらちらと黒に視線をやって]
無職?
……やめ、ちゃったん、ですか?
[彼が薬師を止めると言った顛末は見ていなかった]
[恐らく思い浮かべているのはゼルギウスの母親のことだ]
[もう死した身なのは、エーファにもわかっているけれど]
いや、まあ率直にいうとそんな感じはするんだけどね。
少なくとも……エーリッヒさん刺した…傷口のほうみて、人だろうなーとは思ったしな
[微妙に疑問系のヴィリー>>+8の言葉に苦笑をしつついう。
だからヴィリーを霊視すらしなかった。]
でもなんだろ…よくわかんねーけど…何か目的があったみたいに感じたからな。
[気にするなと言ってもちらちらと見るエーファの視線>>+9を特に咎めることもなく。平然としたまま]
うん、やめちゃった。
色々会って続けられなくなったから…ね。
といっても、死んだから関係ないって言えば関係ないけどね。
[と、エーファが何を想像しているかまではわからないけれど、ただすこし淋しそうに言った]
[八年前、岬で二人の人間が死んだ。
片や化粧で美しさを作り出す女。
片や勉学に励み一人で行動する男。
二人の間に生まれた娘は、それまで生きてきた人生の半分くらい、彼らのゆがみを知っていた。
知った日から、女の化粧が嫌いになった。
彼女は娘を疎ましいと感じるようになった。
知った日から、男の書斎が嫌いになった。
彼は娘のことなんて何も思ってはいなかった。
母は女で、新しい男を作った。新しい男は若く、娘と十も違わなかった。
父は男で、そんな母のせいで自分の築いたものを喪うのが嫌だった。
その日、母が出ていくのを娘は止めなかった。父が尋ねて、行方を教えた。
十八になっていた娘は、彼らが死ぬとは思っていなかった。
家族がとても嫌いだったけれど――昔の頃を思い出してしまえば、それも和らいでしまって、自分を変えるしか出来なかった]
守ってもらったなら、ブリジットこそ、大切に、しないと。
[はっきりと決意を見せるブリジットには、そう返していた]
人に殺させたって……
[ヴィリーは結局、アーベルが殺したから。
それでも自分が殺したようなものだと、思っている。
謝るつもりも、罪の意識も持たないのは、やはりどこか感覚が麻痺してるのか、おかしくなっているせいなのかもしれないけど]
変わらないよ。
殺したことに、何も。
目的は、場を成す因子を消す事だよ。「獣」も「聖なる双花」も含めてな。
[それは、生きている間は絶対に口にしてはならなかった事。けれど死んでしまえば自由だ。男はあっさりと、真実を口にする]
ついでに言うと、俺を派遣したのは教会だ。
[更に言うと、元々因子を作ったのも教会なわけだが]
…詳しいことは、あのぼうやも聞きたがるかもなあ。
[何せ、研究テーマだったんだし、と、なんだか今更な事を思ったり]
双生児 フォルカーが「時間を進める」を選択しました。
[全てが無駄に終わった徒労感。
それでも絶望感に浸っているよりは良かった。
心のどこかで、やはり神には見捨てられているかと思い。
身体なんてないはずなのに痛みが酷くて一度座り込んだ。
>>+7駆け出す前のクレムの言葉を伝えるため、変化を見逃すまいと耳は澄ませている]
はぁ…そりゃまた…ま、それがなければこんなこともならんかったわけでしょうしね。
[だって、この人事件起きる前にトンズラしそうだしなぁなんておもったからの疑問だったが、ヴィリーの言葉>>+13に本当だったとはなぁと思いつつ聞く]
ってことは教会からの派遣社員か。
使い捨てっすな
[因子の源など知らぬ...はそんなことを、当人に特に気遣うことなくあっさりといって]
ぁあー…そういやそんな研究でしたよね。
まあ聞かすならたっぷり焦らしてあげてください。
[生前の色々ーな抵抗?を受けた些細な意趣返しである]
うん、そうね。
誰が手を下しても、殺したことに変わらない。
…でも、やっぱり違うと思うわ。
私は、貴女の手が血に濡れてほしくない。
これはね、私のわがまま、なの。
[フォルカーの言葉に頷いて、彼女の髪を緩く撫でる。
これは自分の我侭だから、振り切られても仕方ない。
でも、どうか、伝わって欲しいと、願いを込めて。]
/*
結局またやりたいことをやってしまった。
ラーイならこうする、と思ってしまったから。
ナータは最後までこんなでごめんなさい。
そしてリエル。大変なことになっているのに、何も助けになれなくてごめん…!
せめても応援してます。でもメモで言われてるように無理はしないでね……!
―ライヒアルトの部屋―
ああ、良かった。直ぐに見つかって。
[にこりと浮かべた笑みは、どこか男性的なもの。
それに違和感を覚えられたかはオレには分からない]
ちょっと頼みたいことがあってさ。
[言いながら、オレは後ろ手に部屋の扉を閉める。
直後、白猫が震えながらも懸命にオレに威嚇していた]
あのさ――――死んでくれない?
[言うが早いか、オレはナターリエの傍へと跳んで、右手で相手の首を絞め吊り上げる。
右手はいつの間にか鉄紺の獣の腕へと変わっていた]
オレにはアンタを人狼と疑って殺すに足る情報が集まってるもんでねぇ。
[ここまで来れば理由なんて飾りでしかないのかも知れないけどな。
ナターリエからの抵抗はあったかどうか。
白猫はナターリエの腕からこぼれ落ちる刹那、オレの腕を引っ掻いて鉄紺の毛を散らしていく。
けれどオレはそんなもの気にしないまま、ギリギリとナターリエの首を絞めて。
最終的には右手の爪を使って、ナターリエの喉を握り潰すようにして抉り取った。
支えを失ったナターリエの身体が床へごとりと音を立てて落ちる。
音は廊下に聞こえるくらいには大きかっただろうな。
それを確認すると、オレは窓から外へと飛び出した]
…痛い、と言うより、怖い、かな。
[ほんの少し、眉を寄せて問いかけられた事に答える。
これで言わなかったら少年に心配させる上に、
夜闇から物凄い目で見られると判断して正直に言う。]
ラーイとナータがどういった形であれ、
手を取り合っていけるならそれでいい。
…でも、ラーイもこっちに来て。
さらにナータもこっちに来たら俺、凹むぞ。
[嘆いていたことも知っていたから、本当のところは何も言えないのだけれど。]
それでも……
[わがままだと、彼女が願いたいことはわからないわけではないけども]
やっぱり、それは、お願いできない……
[自分で決めたのならば、自分でやる、それを変えるつもりはなかった。
そもそも自分が他人に大事なことを頼ること事態が、稀なことなのだから]
[ゼルギウスの表情が見えた]
[人見知りな少女は眉を下げ、ゆっくりと近づいて]
……本当は、続けたかった?
[彼の纏う黒に向けて、おずおずと手を伸ばす]
[触れられるのか、触れたらどうなるのか]
[エーファにはわからないけれど]
あの人にはそれぐらいでちょうどいいんですよ
[くつくつ笑うヴィリーにきっぱりという]
ま、ですよねぇ。なんか変なのが見えるのも、暗示みたいなものにかかるのも、どう考えたって普通じゃない…呪い染みてると思いましたからね。
[教会が、なんていってるわりに、どんな邪教だよとか内心毒づく]
それで恨んでたらもっと大量に人間恨まなきゃならなさそうなんでどうするかは保留します
[それでもやめますとはいわずに保留とした]
まあでもそれなら、この事件が終わってもその任務は完遂されそうにないですねぇ…
ブリジットさん、今、音、聞こえた?
[それはどこかの部屋から聞こえた気がする。
階段に程近い右の方側の、そこがナターリエの部屋だと自分は知らないし、エルゼリートがそこに入る姿も自分は見ていなかったけども]
あの部屋の方。
[ただ、その部屋の方から聞こえたことだけはわかった]
― ゼルギウスの部屋→ ―
[ふと、長く白い髪を梳いた。所々血で汚れていただろうか。]
男の癖にキレーな髪だよネ。エステル姐さんの努力の賜物かしら?
お前が人狼だったら良かったのになぁ。
綺麗な白か、銀色の狼になっただろうに。
[ありえないのから、そんな軽口が出たが、流石に三つ編にするのは止めておいた。]
…さて、と。
兄さんはどっちに行ったかな。
[呟いて髪を離すと、自分もゼルギウスの部屋を出た。]
おっと、お休みゼル。良いユメを。
[間際にいつもの口癖を落として。]
フォルカーちゃん…
…─え。
な、にが…──っ ナターリエさん!?
[フォルカーに拒絶され、それでも名を呼んだ時、部屋の中から何かが倒れる音が聞こえ。
急いで扉を開ければ、床に倒れるナターリエの姿と白猫。
そして、窓から飛び降りようとするエルゼの姿があった。]
エルゼさん、これは─…エルゼさん!?
[どうして、と問いかける間もなく、彼は窓から姿を消して。
残されたのは、ナターリエを起こそうとするように鳴く白猫と、動かなくなった彼女だけだった。]
[>>5床に落され動かなくなってしまったナータの身体。
触れられないその頬に手を伸ばす。
いつのまにか人の姿を取り戻していた]
ごめんなさい。
[徒労感と一緒にある虚脱感。
死者から感じるこれ以上のものをナータは感じたのだろうか]
そう…だな。
[端的なエーファの言葉>>+18に少し考え込んでいて、エーファが手を伸ばしていることには気づかない、触れたならばエーファの手にへばりつくことはないだろうが、泥のような感触と焼け付くような痛みを感じることとなるだろう]
続けたかった。
でも…考えて自分で決めたことだし、仕方ないんだよ。
[結局は逸れに尽きるのだろうか。なんて思いつつ答えた。]
エルゼさん、どこ、へ。
[そう言いかけ過ぎるのは、蒼い華を咲かせた彼女の顔。
瞬時に、彼女が危ないと気付いて彼女の元へ向かおうとして。]
…ゲルダさん、お墓参りにいく、って言ってたけど。
どこ、に?
[彼女の言い置いた行き先がわからず、どうしようと。
傍らにいるはずのフォルカーにも、気遣う余裕すらなく。]
……こわい。
[返された答えを、小さく繰り返す。
凹む理由の方には、少年は少しだけきょと、としていたものの。
夜闇の方は、その言わんとする所を察して、にぃ、と鳴いた]
[ちなみに、心配と物凄い目の予測は、大当たりである]
[ブリジットは自分の名前を呼んだ時に、倒れる音と、ブリジットへの言葉、アーベルが部屋から出てきて、こちらに向かってくる姿が見える。
ブリジットは一度戸惑ってから、それからナターリエの名前を口にして扉の方へと向かっていた]
アーベル、倒れる音がして…
[説明をしようとしたら、ブリジットの声が聞こえ中断することに。
その声はエルゼリートの名前を呼んでいた]
そうだなあ…
[ゼルギウスの内心には気付いたかどうか、けれど任務の完遂という話になると、笑みは苦笑に変わる]
[因子を全て消してしまえば、自身の故郷を滅ぼしたような事件は無くなる、だからそれを成すのが自分の役目だと、もっと幼い頃には信じていたような気もするけれど、いつしか、男にとって、そんな使命感は遠い物になってしまっていたから]
[命じられたから殺した、殺して欲しいと請われたから殺した、死にたくないと叫んだ者も、殺さねば終わらないから殺した。そこに正当性など欠片も無い]
まあ、俺も、この調子じゃ、近いうちにゃ「獣」と同じものになりそうだったしな、いらん因子を増やさなかったって事で、イーヴンじゃね?
[結局、男の本音はこんなもので]
それに…まだ、イレギュラーが居るしな。
[思うのは、自分を殺した青年のこと。彼の本当の望みは何だったのか?]
―ライヒアルトの部屋―
[女の腕の中、ミーレがエルゼリートに対して威嚇している。
如何してか、なんてその時は考えられなかった]
頼みたいこと……?
[ことりと首を傾ぐ。
扉の閉まる音がして続けられたその言葉にピクと肩を震わせた]
――……。
[其の言葉に返事をする間もなかった。
首筋に絡む右手。
苦しくてミーレを抱いていた腕が緩む。
絡むその手の感触が人と違うことに薄らと意識が向いた。
ああ、人狼はこのひと、とぼんやり思う]
―ライヒアルトの部屋―
……ふ、……ぁ。
[空気を求めて喘ぐような声が漏れる。
滲む視界の端に白猫がエルゼリートを引っかくのが見えた。
くちびるは、にげて、と白猫に言葉を紡ごうとしたけれど
それは音にならぬまま――。
エルゼリートが紡いだ理由。
ふたりきりであるのに何を言い繕うことがあるのだろう。
おかしなひとだと思った。
けれど、このひとが蒼花の大事にする存在。
この手の主が他の存在ならばまだ受け入れられたけれど
この獣の手に掛かるのは何だか悔しい。
一矢報いようと銀の十字架に手を伸ばすが
それが獣に届く前に爪が喉に食い込んだ。
熱を伴う痛みに女の意識は薄れ、闇に堕ちる**]
[十五年前、六歳だった少女は自分の力を理解せぬまま
大人の言う儘に力を奮い“人狼”を見つけ、告発した。
それは此処より離れた場所での出来事。
告発したことにより“人狼”は処刑されたと次の日知らされた。
教会で信仰を身につけていた少女にとって
自分のせいで命を奪われた者がいるという事実が恐ろしかった。
大人たちは正しいことをしたのだと言った。
自らに流れる血もそれを肯定していた。
だからこそ、怖くなって其処から逃げた。
――逃げて逃げて、追い詰められた先は断崖絶壁。
危ないからこちらへおいで、という声を振り切り少女は足を踏み外す。
少女が自由に大空の下を走れたのはそれが最後だった]
[ともかく、手当たり次第にでもゲルダを探そうと部屋から出るとアーベルがフォルカーの傍にいて。
其れを見れば少し安堵の息をついた。
けれど、今は悠長にしていられないときで。]
アーベル、ゲルダさんが今どちらにいるか、心当たりはある?
探さなきゃ。ゲルダさんが、死んじゃう。
――……っ!
[びくん]
[赤を一杯に見開いた]
[触れた黒は感覚のない掌に、熱さと痛みを錯覚させる]
[それ以上は触れていられなくて]
……そう、ですか。
[引っ込めた右手を自分の左手で包む]
仕方、なくても……寂しい。
[眉を下げたまま、俯いた**]
[左足首には白い包帯がぐるぐると巻かれている。
ちいさくなって眠る少女の耳朶を擽るのは聞き覚えのある声。
誰かの謝罪の言葉>>+20
近いようで遠い気配。
――大事な存在があったけれど。
私は違うから同じ場所にはいけない。
もう会えるはずないと思い込んでいたから
眸は閉ざされたまま、反応らしき反応は示さない]
[ヴィリーがこちらの内心をわからぬように、...もまたヴィリーの内心>>+23を理解できるとは言わない。
ただ、消えないのを理解してしまっているのだ。
もし、この場で力のあるものが全て死んでも――]
菌が更なる菌を呼ぶ、浄化機能なんて追いつきもしなさそうだ。
そういう俺も汚れちゃってますから、いつか化け物染みたものになっちゃってたかもしれない…いや、見た目だけなら今もそうかな。
[黒いヘドロがまとわりつく、そんな体に今更ながら思ったりもして]
イレギュラー…?
[その現場をみたわけではなく、ただいつまでもどこまでも軽い調子で、平常通りにいられるという異常を感じられる、そんで男の髪を綺麗なんてほざいたあいつだろうか。なんてふと思った]
― 二階・廊下 ―
[音がするのは部屋を出る少し前で、それよりは、それに反応する二人の方に目が行った。]
どした?
[尋ねながらも足は止めず、フォルカーの説明に>>11、自分も主に遅れて空いた扉から中を見ると、首がありえない事になっているナターリエが居た。]
すげ。なんつー、力。
[今までは噛み傷や爪あとばかり見てきたので、尋常でない殺され方に、本能的に少し息を呑んだ。
で、こっちなのネ、とは胸中の一部が告げる。
ブリジットが>>12切羽詰ったように尋ねて来たが、こちらは状況に追いつけておらず、やや間をあけてから。]
ああ?墓参り…。
ええと、姉さんの両親の墓は、岬の方だって言ってたけどネ。
[そう言い外を見た。]
/*
ちっちゃいエーリッヒと遊びたかったから
ちいさくなってみたとか内緒だ。
まぁあれだ、大きいままだと闇堕ちしそうだった。
[エルゼリートを騙すことは、そう簡単に決めたことではなかった。
だけれどやはり、最初に言えばよかったのだろうか、とも考える。
もうとても遅い考えだったのだけれど。
彼が狼だったのなら、蒼花の存在を知ったら、己を食べようとするだろう。
もし逆らおうとしたら、待つのは恐らく、苦痛だ。――前に味わったことがあったから、そんなものを覚えさせたくなかった。
彼がただの人だったなら、自分が食べられたら、辛い思いをさせるだろう。
自惚れかもしれないけれど、そう思っていた。
相棒のように守る者なら問題はないけれど、かといって自分が朱花を喪ったときに覚える痛みも、おそろしかった。
自分の中では、選べる道がなかった。
多分それは言い訳で、もう少し考えればよかったのだと思う。
少なくとも――これは自分のことしか考えていなかったから。
それでも、一度決めたことは守らなければ、何も意味がなかった。ずるずるとすすんで、そして――今に至る]
/*
なんか……。
退行が、流行ったなあ……。
[誰のせいだよ]
さて。
オチは読めるよーな読めないよーな。
しかし、うむ。
ここまで役職持ちがぱたぱたっと落ちると、いっそ潔くてよろしい。
……つーか、朱月は役職者が残りすぎたっつーかなんつか。
いや、一部明らかに俺のせいですけどね!
…ぁー…悪い。
触れないほうがいいよ。
[と、自分の身にまとう黒い泥に触れたエーファに既に手遅れだが簡単な注意>>+29をする。とはいえそれを...は全身に纏っているようなもので、だから触れることもしない]
ま、ちょっと手持ち無沙汰ではあるな。
[俯くエーファ>>+29
その淋しいという言葉に心で同意しながらも違う意味で捉えたかのように返事をした]
どうしたの?
[ブリジットの様子に首を傾げて、それから自分も何があったのだろうかと、その部屋の方へと向かった。
アーベルも一緒だっただろうか?]
あ……エルゼリートさんが、やったのかな?
[転がるナターリエの死体、喉の辺りが何かで抉られているのか決定的に肉が足りない様子。
もう生きているようには見えなかった。
さして死体を見ても驚きも悲しみも動揺もせず、そんな自分を二人はどう思うだろうか]
見つけた……エーファ殺したの、エルゼリートさんの方かな……
[それならば、迷わず殺そうと、ブリジットはそれをとめようとするかもしれないけど]
[駆けてゆくもう一人、男女という意味の名を持つ人狼を追いかけるよりも、この場に残ることを選んだ。
澄ませていた耳が感じ取ったのは、眠る少女の気配。>>+30
闇の中に眠るその傍までゆっくりと歩み寄る]
ナータ。
[名前を呼んだら不安になった。
自分は知らない幼い姿。
ならばこれはクレムの役目だったのではないかと]
……クレム兄がね、怒ってないって。
だから会いたいって言ってたよ。
[少し意訳して伝言を伝えた。
頬に手を伸ばす。触れられた。そっと撫でて手を離す]
[両親が死んだとき、確かに一度は動揺した。だけれど、すぐに立ち直った。
娘が親を嫌っているというのは、恐らく幾度も口にしていたことだったから、親が死んでも悲しまないなんてと陰口を叩かれていたのも覚えている。
――そんなもの、どうでも良かった。
他人の口から言われる言葉に、涙なんて流さない。両親の死が伝わり、現場を見に行こうとして、ただ恐ろしくて足が進まなかったことを知るのは、ほんの数人で良い。
血のつながりがあるらしい人についていったときも、何も思わなかった。
不気味だと放り出されて、そこを今の相棒に拾われた。自分は特に、何も希望をしなかった。
その村で仕入れて、人狼事件に巻き込まれ、蒼花が咲いた。
そんな存在知らなかったから、ただ隠して。
最後の人狼に見つかるまで、誰にも気付かれなかった。
朱花が散ったときの痛みも、全部一人で耐えて――気付かれて殺されそうになったとき、相棒が守ってくれた。ずっと守られていたことを知り、そしてその日から少しずつ、他人との関わり方を変えていった]
下男 アーベルが「時間を進める」を選択しました。
[今度ははっきりと聞こえた。
呼ばれたのは私の名前>>+36。
まだ眠っていたいと思ったけれど
おねぼうだとおにいさまやおとうさまに笑われるといやだから。
――あれ、おにいさまの声でもおとうさまの声でもない。
頬に触れる手がくすぐったくて微かに身動ぎした]
……ん、ん。
[手が離れると小さな手が自らの目を擦る。
少しだけぐずるような声が漏れた。
身体を横たえたまま、菫色の大きな眸が開かれる。
目の前に居る人に少しだけ不思議そうな様子]
――…クレム兄?
[あれ、誰かがそんな風におにいさまのこと呼んでた。
誰だったかな。
記憶はまだ混濁していて彼の名を呼ぶことが出来なかった]
[その中で、ただひとり。
彼を相手にするときは、何も変えなかった。
手紙に女物を入れたりしても、返事が届く。
それがとても嬉しかったけれど、ほんの少しの申し訳なさも覚えた。
口に出すことなんて、そう多くなかったけれど、特別だった。
人狼の話を聞いて、己が蒼花だと知って、一番最初に考えたのは、どうやって無事に帰るか、帰すか、だった。
――前者よりも後者のほうを、優先的に考えていたけれど。
どうやら、自分にはもう、できないらしい。
てのひらを見詰めると、子供のようだった。
旅に出てから色々なものを持ち、それこそ剣もふるったから、随分と硬くなっていたはずなのに、それがない。
大きさがあまり変わらないのは、年齢が近いからだろう。
村を出る時もこのくらいだったか――思い出せはしないけれど、恐らく、18頃の姿だということは、なんとなく認識した]
岬、ね?
[アーベルの返答を聞き、礼も言わぬままに走り出した。
胸がすぐに悲鳴をあげるけれど、それに構う暇など無い。
足を緩めれば、それだけ間に合わなくなる。
そも、獣の足に、敵うわけもないと、解っていたけれど。]
でっすね
[未練も後悔もあるけれど、どうしようもないという割り切りも...にはまたあって、ヴィリーの言葉に同意を示す]
ん…?なにいってんすか。ヴィリーさん
俺は「普通」だよ
[そして呆れた顔をしていうヴィリー>>+38に、にっこりと笑った。
それは物凄く綺麗でいて…赤子が見たら一生トラウマになりそうな笑みだったかもしれない]
[菫の眸が開かれた。
けれど、知らない人を見るかのような色だった。>>+39]
……待っているよ。
ナータのことを。
[忘れたいと思っているのなら、そのままにする方がいいのかもしれない。そう思って深緑を伏せた]
案内するから。行こう。
[起き上がるのを手伝おうと手を差し出す]
[とっさに駆け出した自分はアーベル達より先に動いただろうか。
階段を駆け下りて、玄関から外に飛び出す。
空には厚い雲がかかっていて、それが日差しを遮ってくれていることは有り難かった。
切れる息と、痛い程に打つ鼓動。
それを堪えながら、何かの予感に導かれるように灯台にたどり着いたのは幾許かの時間の後。]
[フォルカーの呟きと様子には>>14、ほんな僅か目を細めた。]
そういう事になる…のかナ。
[実際ライヒアルトとどっちが食べたかなんて知らないけれど。
フォルカーが手を汚す事を、それを望むことを、こちらは止める事はしなかった。]
ってちょ、お嬢!
走ったら駄目だって!!
[そちらに気を取られていたので、真っ先に走り出した主>>15には出遅れた。
追いかけようとして、一度フォルカーの方を向いて。]
しゃーない…行こうか、俺たちもネ。
[そうフォルカーを導くように、少し前を走った。
全速力ではなかったが、主に追いつけない事に驚きつつ、同時に軽く眉を潜めつつも岬へと向かう。]
む…そういわれたら、反論できない
[ヴィリーに言われ>>+44答える一応自覚はあったようだ]
…ま、元薬師なんでね。
殺し屋さんとはまた違う意味で修羅場潜ったりってあるんですよ。
[殺伐としたものではないが、それでも楽なものではないわけだ。と、黒い泥にまみれながらも軽く伸びをすると、波打つように泥が揺れる。
まさしくそれは...の一部のようであり、苦痛があってもそれを厭う気持ちはなくこれが自然だという態であった。
まあそれが異常なのだろうけど]
[男の人に触れられることがナターリエは怖かった。
だからアーベルやエルゼリートに触れられた時震えてしまった。
家族やよほど近しい者以外には自分から触れることもなかった。
多分その癖は自分が兄や弟と違うと理解してからのものだったけど]
おにいさまも此処にいるのね。
[安堵したように緩む表情。
伏せられた深緑の眸が何処か哀しげに見えるのは気のせいか。
差し伸べられた手にそろと手を伸ばそうとしたけれど]
――…あ。
[ずきりと頭が痛む。胸が痛む。
のろのろと身を起こすが立ち上がるまでには至らず座り込んで。
いやいやをするように肩に掛かる金の髪がふわりと揺れた]
だめ、よ。私は、行けない。
[自らの犯した罪が記憶の端に蘇り声は少しだけ大人びる]
[アーベルに促されて、頷きその後に続くように。
もっとも二人が行かずとも自分はそっちに行くのだけども]
エルゼさん、突然、どうしたんだろう…
[今まで隠れていたはずなのに、急な行動は疑問に思えて。
大人二人のペースにもついていけたのは普段からアーベルに鍛えられていたこともあったためか]
でも普通です。己のことなんで俺が基準です。
[威張られた>>+46、威張り返してみた。
しかしこちらも意味不明である、あえていうなら対抗ってとこだろうけれど]
そういうこと…って、趣味じゃねーけどいつのまにか?ってやつですよ。
[→振り出しに戻って、振り出しの頃>>5:+118と同じようなことをいった。
でもまあ結果的にいつの間にかである。]
とはいっても、今までやんちゃに生きてきたヴィリーさんには負ける
[話を聞いていてもやんちゃの一言で済ますのもどんなものかとあろうけれども、そんな振り出しに戻ってしまうやり取りが、その後三回ぐらい*続いたかもしれない*
こんなとこでなにしてるのでしょうね]
うん。いるよ。
[伸ばしかけた手が引っ込められるのを見て、一度動きを止める。
座り込んで首を振る、少しだけ大人びてきた少女をそっと見詰めて。更に手を伸ばして肩を抱こうとした。
昔、何度突き放してもナータがそうしてくれたように。
力は入れない。振り払われるならそれに逆らわず倒されるように。それでも諦めはしないつもりで]
大丈夫だよ。ナータは何も悪くない。
それにクレム兄はいつでもナータの味方だから。
信じて欲しいって。そう言ってたよ。
/*
この状況。
ものすごーくエルザをつつきに行きたいきもするが。
エルザの負担がパネェんで普通に終わらせてもいいような。
/*
まあ、カップルが落ちてきちゃったら、他は遊んでるしかないわけでww
いや、付き合わせてごめんなさいゼルるんwww
/*
ちょっと違った。信用して欲しい、だった。失敗。
クレム兄はいつも遅くて辿り着けなくてごめんなさい。
ゼルとヴィリーの会話は小粋で面白くていいなあ。
もっとああいう流れも作れるようになりたい。
― →灯台傍―
[窓から外に出たオレは、ゲルダが向かったと聞いた岬へと進路を取る。
右手の鉄紺は一旦人の腕へと戻した]
ゲルダ、居るのか?
[居るのは分かってる。花の匂いが強い。
生花ではなく、花としてのゲルダの匂いが。
問いかけに返事はあったかどうか。
ひょいと岬側の灯台の壁を覗き込んだら座り込んでるゲルダが見えた]
良かった、落ちたり気絶したりはしてないね。
[無事だったことに、オレは安堵の色を見せる。
それは喰うことが出来るという悦びに繋がった]
墓参り、出来た?
……そっか。
ん? ああ、アーベルから聞いた。
[問いかけには返答と疑問が返って来て。
オレはさらりとアーベルのこともばらした。
オレが無理矢理聞き出した訳じゃないんだから、オレは悪くないぞ]
―――ゲルダさぁ、オレのことどう思ってる?
前は大切な友人だって言ってくれたよな。
[オレはゲルダの隣に座って岬の方を見ながら問いかけた。
花の匂いが強くなる。
騒ぎ出す衝動。オレは少しだけ抑えるけど、抗いはしなかった]
今も前と同じように思ってくれてる?
それとも、信用ならないかな。
――…何で蒼花って教えてくれなかったのさ。
[ゲルダが何かを言う前に畳み掛けるように言葉を紡いだ。
自分が言った蒼花の言葉に、オレは衝動を掻き立てられる。
俯いて押し殺すようになった声は、ゲルダに落胆の色を感じさせただろうな。
本当は、衝動を抑え込んでただけだったけど]
[ゲルダからの弁明か否定、説明はあったかも知れないけど、それはオレの頭には入って来なかった。
ああダメだ、我慢出来ない。
俯いて肩を震わせる様子は泣くのを我慢してるようにも見えたかな。
オレは我慢していた熱い吐息を吐くと、有無を言わさずゲルダを押し倒していた。
垂れ流していた長い髪が、周囲の視界を遮るように流れる]
――――ごめんゲルダ、オレ、我慢出来ねぇ。
[謝罪は口にしていたけど、口許には笑みが張り付いて。
瞳は翡翠から本紫と代わり、笑んだ口からは獣の牙が覗いていた。
ゲルダの表情が変わるかどうかのほんの一瞬の間。
その間にオレはゲルダの喉に口を寄せる]
っふ、ぅん。
ん、く。んん、っは、ぁ。
[噛み切った喉の肉を咀嚼して飲み込み。
溢れる雫を口をつけて飲み下す。
漏れる声がゲルダにまだ聞こえてたなら、艶のある男性的ものに聞こえたことだろう。
ゲルダの抵抗があったとしても、獣の力を行使したオレの身体はびくともしない。
引っかき傷ならついただろうけど、ついたとしても、それだけだった]
はぁ……ゲルダは甘くて柔らかいな。
クレメンスの時よりも数段、好い。
[陶酔するような熱い息を吐き、一旦ゲルダから身体を離して起き上がると、オレはゲルダの身体も起こして蒼花を求めた]
[ちいさな身体はライヒアルトの腕にすっぽりと納まるか。
抵抗らしい抵抗はなく、動きはぴたりと止む]
悪いのは、私。
[悪くないという彼に言われても罪の意識が頷くのを邪魔する]
私の、味方。
――…もう、居ないの。
私にはもう誰も居ない。
[徐々にではあるが蘇る記憶。
大事な事を言わなかったから失われた存在があった]
おにいさま……。
[兄とは別の彼の腕の中で小さく紡ぎその胸に縋るように指先が触れる。
このぬくもりを知っていた。
とても大事な人だったことが思い出される]
――…見ぃーっけ。
[ゲルダの後ろ首辺りに花を見つけると、オレは牙を剥きながら、にぃと笑った。
オレは灯台の壁に背を預け、ゲルダを後ろから抱き締めるようにして自分に凭れかけさせながら、首とその周辺に牙を当てる。
ゆっくり、少しずつ。削ぎ落とすようにしながら貪っていった]
んっ、ふ。
ふ、ふふふ、ははは……。
ダメだぁゲルダ、止めらんないよ。
[既に物言わぬゲルダに語りかけながら、オレは笑った。
花という極上の餌(エ)。
友という大切な人。
悦びが先行して悲しみが置いてけぼり。
泣くって、そういやどうやるんだったっけな]
[オレは難しい感情とかを全部投げ捨てて。
人の姿のままで衝動に抗わず、ゲルダをずっと貪り*続けた*]
ゲ、ルダ、さん…
どこに…っ、いるの…?
[灯台の傍まで辿り着き、足を止める。
恐らく生まれて初めての全力疾走に、悲鳴をあげる胸は呼吸すらろくにさせてくれなくて。
それでも、蒼花である彼女を探す為に、その名を呼んで、灯台へと近付いた。]
/*
眠い目こすりながら、今日おわんないんかいーーーーーって
思わず突っ込みそうになった。
いやまぁ、向こうも大変だしねw
おやすみ…
[どこからか聞こえた、誰かの恍惚とした笑い声と。
辺りの空気を染める鉄錆の臭い。
灯台に近付いていった自分が先に気付いたのは、どちらだろうか。
そのどちらにも導かれるように、そちらに足を向けて。
見たものは、頭ではもうわかっていた、光景。]
……エルゼ、さん…
ゲルダさんを、食べてる、の?
どう、して。
[答えすら、わかりきった問いを、投げかけた。**]
バーテンダー エルザは、小説家 ブリジット を能力(襲う)の対象に選びました。
悪くないんだ。
許されないなんてことは、絶対にない。
[抵抗はなく、腕の中に小さな身体を抱きこめて。
弟妹達を落ち着かせる時のように、そっと頭を背中を撫でながら何度も繰り返した。
これもまた、ナータが教えてくれたものだ]
俺もいつまでもナータの味方だから。
何があっても諦めないから。
ねえ、信じて。お願い。
[片手を胸元まで引き戻して。縋るような指の上から重ねた]
バーテンダー エルザが「時間を進める」を選択しました。
[まるで子供に言い聞かせるようなライヒアルトの声。
背をなでるその手からはそのひとの優しさが伝わるかのよう。
味方だと紡ぐ彼が誰であるか私は知っている。
信じてという何処か切実な願いの後、重なる其の手。
おずおずと彼の指に自らの指を絡める頃には
其の手は少女のものではなく、生前と変わらぬくらいの大きさか。
ライヒアルトの手よりも少しだけ小さく細い指先に力が籠もる]
――…また、私を甘やかす。
[朧であった記憶は既に元に戻っていて]
ラーイの事、私はずっと信じてる。
[そろりと顔をあげれば焦がれた深緑が菫に映りこむ。
会いたいと思っていた彼に微笑む姿はいつもと変わらぬもの]
守れなくて、ごめんね。
[六歳の頃の姿になったのはその時が一番養父に甘えられたから。
怪我の痛みに苛まれても歩く事さえ儘ならずとも
忙しいのに時間を割いてくれた養父の愛情を感じられたから。
寂しがりで甘えたなナターリエはそれがとても嬉しかった。
罪を犯したと知りながら見捨てなかった養父――。
痛みから逃げての後退であったのに
痛みを知った頃に戻ったのは皮肉なものだったけど。
ライヒアルトやクレメンスに会えないと思っていた。
顔向けできぬと思っていたから知らず残る存在へと意識が向いただけ。
忘れたいと思ったわけではないけど、何処かで逃げていたのも事実]
―灯台傍―
[声が届いた。
花が疼く。それは、矢張り痛みを伝える。
――逃がしたいと思うから。
だけれど、そんなことが言えるはずもなく、ゆっくり顔を上げた]
うん、居るよ。大丈夫。
…? そういえばエルはどうしてここに?
[落ちたり、気絶したり。
そんなことするわけないよ、なんて言えるのは、時が経ったから。
墓参りにも頷いたけれど、なんでここにいるのだろうと今更思って聞いた。
答えを聞いて、アーベルは後で真剣にどうにかしようと思ったのは仕方のない話]
いきなり、何言って
[隣に座るエルゼリートに顔を向ける。
言いかけた言葉は、蒼花と言葉にされて、喉の奥でとどまる。
選ぶべきは何か。
ずきずきと痛む花に、思考が乱れる。
悲しませたのだろうか。
だけれど、そうだ、一番良いのは――
選ぶのは弁明ではなく、罪悪感など感じさせないようにする言葉。
口にするたびに、痛みが襲う。食われるなと、殺せと、叫ぶように]
ばれちゃったのか。
だって、僕は死にたくなかったし。
言わなければ他の人が死ぬと思ってたんだよ。
エルがどうかなんて知らないけど、…そうだね、疑ってたのかな。
[聞いていないのかもしれないけれど、なんでもないことのように、言ってみせる。
少しの震えはあったかもしれないけれど――]
[だけれど、体が倒されて。
力の差はわかりきっていた。
抵抗などはするつもりもなかったのに、体はそうしろと望む。
ナイフを置いてきてよかったと、思った。
我慢出来ない。
告げられた言葉に、表情に、息を呑む。
あぁ、本当に人狼だったのだ。
そう理解して、"殺さなければいけない存在"だとはっきり認識して。
衝動に抗っていなくてよかったと、わずかに残った、自分の意識が考えた]
[歓喜は一人となった世界にも広がる]
ふ、くく、はは―――。
今までに喰ったのは、ただの前菜だったのかな。
オレのメインディッシュ。オレだけの、モノ。
[悦びはその味に対してだけでなく、独り占めしているという優越感も含まれていた。
満たされた独占欲には喰らうことだけではない、別のものも混じっている。
難しいことを考えるのを投げたオレは、それに気付いてなかったけどな]
誰にも譲らねぇ。
コレはオレだけのものだ。
[もう横取りする奴なんて居ないのに、オレは誰かに宣言するように言う。
――歪んだオレを止めるのは、一体誰なんだろうな**]
[手が押しのけようとしたけれど、それは遅い。
刃の入る痛みではない、喉に歯が食い込むその痛みに、声ならぬ悲鳴があがる。
息が荒い。
止められない。
痣の与える痛みと、獣の牙が与える痛みに挟まれて、意識が休息に薄れてゆく。
もう、抵抗していると自分で認識することも出来なかった。
自分を食べている、大切な友の声が聞こえる。
何を言っているのかはわからないけれど、苦しんでいるようではなかったから、少しほっとした。
身体はなすがままに動き、抵抗の力は失われてゆく。
少しずつ痣が削られるからか、意識は少し戻ってゆく。
痛い、痛い。
それしか感じられなかったけれど、名前を呼ぼうと口を開こうとした。
だけれどそれは、気付かれることも、空気を震えさせることもない。感情も曖昧なままに、命が潰えた。
あとはただ人形のように、貪られながらあたたかさを失ってゆくだけ]
ナータ?
[気がつけば、手の下の指の感触が変わっていた。>>+53
回した腕の位置もずれている。自分も良く覚えているナータの姿]
……甘やかされてきた分は甘やかし返さないと。
こんなんじゃ、全然足りないよ。
信じてくれてありがとう。
[菫色の微笑を見て、泣き笑いの表情で背中を抱く腕に力を込めた]
ううん。俺こそ。
苦しめるばかりでごめん。
こうなるまで何もできなくて、ごめんなさい……。
―そして今―
[食われてゆく己の身体を、食べているエルゼリートの姿を、見下ろす。見下ろすということは自分は立っているということで。
先ほどまで聞こえていた言葉が今になって、しっかりと理解できてくる。
といっても、美味しいとかそういうものだったけれど]
そりゃ僕まだ20代だからさ…。いくらなんでも朱花よりは美味しいと思うよ。失礼じゃないかい、エル。
[聞こえはしないのだろうし、聞かせるつもりもないけれど、そんな事を呟いた。
寧ろ自分がクレメンスに対して失礼なことを言っている**]
[その前の話。
ブローチを取りにいったときに、そっと一枚、手紙を書いておく。
手紙と言うか書置きというかだったのだけれど。
鞄を開けば、一枚のそれに文字は少しだけ。
ブリジットへ。
エルが狼だったら、これは村でわけてね。よろしく。
差出人はなにもなかった。]
私はラーイほど甘やかしてないもの。
[拗ねたような口調になってしまうのは照れ隠しに他ならない。
けれど其れも直ぐに消えて嬉しそうな笑みが浮かぶ]
十分過ぎるくらい甘やかされてるよ。
……あの、ね。
[抱きしめられるままに身体を寄せて内緒話をするかのように
ライヒアルト>>+59の耳朶へとくちびるを寄せる]
迎えにきてくれて嬉しかった。
ありがとう、ラーイ。
[何となく恥ずかしいから顔は見ないで
その代わりに絡めたその手をぎゅっと握る]
ラーイは悪くないよ。
だから、謝らないで……。
[ナータの心が、砕けてしまっていたのでなければ。
今はそれで満足しておかなければと思った]
[蒼花を喰らうもう一人の感情も流れ込んできてはいる。
自分だけのものだと、誰にも譲らないと、笑っている。
誰よりも大切だったから、そうするのだというのが分かった。
黒い獣は、リートは、そうは望めなかったけれど。
もう一人自身もそうと気づけていなくても。共感できた。
彼は、誰が止めてくれるのだろう……]
そうかなぁ。
[拗ねたような口調に涙のない笑いを誘われた。>>+61
耳朶に唇が近づくと、伝わる衝動のせいではなく胸がドキリとした]
俺の、我儘でもある、から。
感謝されるような、ことじゃ。
分かった。もう言わない。
けどそれなら、ナータも謝らないで。……お願い。
[絡んだ手をぎゅっと握り返して。
耳朶ではなく、伏せられたままの菫色の隣に唇を寄せ返す]
……あんまり待たせると、クレム兄も拗ねる、かも。
行こう?
[少しの時間が過ぎた後、少し赤い顔でそう*言った*]
そうよ。
[笑う気配>>+63に少しだけほっとする]
ラーイが我が儘なんて珍しい。
それでもね、嬉しかったから。
[目覚めて最初に会ったのがライヒアルトだったから
女は今この姿を取り戻した。
クレメンスであったなら多分ちいさなままだっただろう]
それなら、私も言わないようにする。
[彼のお願いに弱いからこくと頷きを向ける。
握り返される手が嬉しくてくちびるは笑みを形作っていた。
目許へと触れるのは何であったか。
伏せた睫毛が微かに震える]
[そろと目を開けライヒアルトへと視線を向ければ
彼の肌を染める色が見えて]
――…ええ。
おにいさまを待たせてはいけないわね。
[上擦るような音が混じるのは照れの証か。
女の目許には仄かに朱が刷かれている。
行こう、という彼に頷いて繋いだ手はそのままに]
ねぇ、ラーイ。
……これからも一緒にいて、いいのかな。
[そろと立ち上がり問う声は控えめなもの。
過ぎた依存――甘えが彼にとって邪魔にはならないかと
案じて向けたものだけど如何響くかは分からない**]
[二人についていきながら、エルゼリートがゲルダを食べている姿が見えた。
ブリジットがエルゼリートに問いかけていた。
自分は、懐からタオルにくるんだ包丁を手にして]
エルゼさんがエーファを食べたの?
[返答がどうでも、殺すつもりだったけども]
ブリジットさん、ごめん、なさい…
無理だよ、誰かに、なんて…
[エーファにより近いしゃべり方で謝罪の言葉を。
タオルにくるんだままの包丁を手に、ゆっくりエルゼリートの方に*近づいていった*]
― →岬へ ―
[フォルカーが離れない程度の速度で――一人だけ舞台に置いていく気は更々無い――走る最中、前を向いたままフォルカーに問いかけた。]
なぁフォルカー、お前は俺の事信じてる?
[問いかけにフォルカーはどう答えたか。困惑したまま返事が無くとも。]
もし信じてるなら…俺が言った事、細かい所まで全部思い出すんだヨ。
狩りの事、ナイフの扱い……
お前にはほとんど全部、教えたつもりだから。
[フォルカーの方は見ずに、そう言った。
前を向いたまま、常の笑みを浮かべたまま。]
だけど信じられないと思ったら、俺の事をちゃあんと、殺すんだヨ。
[より深い笑みを浮かべてそう告げると、岬へと辿りついた。]
― 灯台 ―
[辺りには鉄錆の匂いが漂っている。
声のする方、灯台のあたりに行けば、青ざめた主の姿が見えた。
顔色が悪い、震えてもいるだろうか。
発作が起きないよう、到着したことを告げるように肩に手を置きながら、群青はその先に居るだろうモノを期待しながら見た。]
……ああ、やっと見れたなァ。
[生きて食事をする狼が。
教えてよかったナ、と内心で密やかに歓喜しながら。]
なぁ兄さん、ゲルダの姉さんの味はどう?
蒼い花は美味しいかい?
[そう笑って、問いかけた**]
中
しかしコレ、毎回アーベル死ね票貰ってるし。改心とかねぇだろうから、あんまり酷いことやると中身がぬっ殺されるじゃろか…(ぷるぷる
中身はがくぶるしております。
…やりすぎてたらゴメン。
エピローグで正座してお待ちしま…
でもやらなくてもエーって言われそうなのが!(駄目だこr
[獣を助け]
[獣を殺し]
[全てを闇に]
[結局、彼は、自分の役目を完全に継いだことになりそうだ。…そんなことは、本人の与り知らぬ事だろうが…]
まあ、食われなきゃ、だけどな。
/*
そもそも狂信希望を外さなかったのが敗因な気がしてきた!
…まあでも、万が一、があるんだよねえ…事前希望って(遠い目)
[にぃ。ににぃ。
不意に、夜闇の猫が高く、鳴く。
黒の中の翠は、岬の方へと向いていた]
……いたい。
……いたそう。
[少年も、ぽつり、呟いて同じ方を見る]
いたくないのが、きっと、一番、いいのに、ね……。
[それは理想でしかない、と。
理解してる夜闇の猫は、にぃ、とないた**]
/*
そして、あんかみすっていたのことよ(へしょり。
墓下は訂正きかんからなぁ……仕方ないけど。
さて、キャストロールの雛形は出来てるから、後は〆の一文を考えんとなー。
[自分の肉体が少しずつ食べられ、消えてゆくのを見ていたら、生きている人達がやってくるのがわかる]
エル。エルゼリート。
逃げないと殺されるよ。
[狼の感情はわからない。
ただ、死んでしまったからか、自分の肉体に執着もなく、それを食べているために彼が殺されるのは、避けたいと思う。
もちろん願ったところで聞こえやしないので、そっと手を伸ばして、青い髪にふれようとする。でも、触れられない。
ブリジットの様子に眉を寄せるのは、彼女の体力を心配して。
後ろからアーベルとフォルカーもやってくる]
……アーベルは生きてたら、殴ってやれたのになぁ。
[もちろん、*本気です*]
―少し前―
[前を歩くアーベルからかかる声に、迷いなく]
信じてるよ。
助けてもらったし。
[答えて、続いた言葉]
俺に、アーベルは、殺せないよ……
[答えるのは普段よくみせる、フォルカーのものだった]
次はちゃんとやるよ。
持ってきてるから。
[ナイフではなかったので、扱いは変わるのだろうけど**]
─灯台傍─
[オレはゲルダの後ろ首部分に顔を伏せて、丁寧に丁寧に花の咲く部分を削り取る。
クレメンスの時のように花の部分を残したりはしない。
全て余すことなく削り取り、胃の中へと納めた]
ふ、ぅん……。
……───ああ、見つかっちゃったか。
[恍惚の表情で赤の垂れたゲルダの首筋を舐め上げた時、オレは問う声に気付いて視線だけを向けた。
何事もなければ睦事にも見えたかもしれないその光景も、滴る赤のために惨事にしか見えない]
ゲルダ、おいしいよ?
花だからっていうのもあるけど………ゲルダだから。
[ブリジットの問いかけには答えず>>27、アーベルの問いかけに>>30に返事をした。
背は壁に預けたまま、オレは長い髪を揺らし顔を三人へと向ける。
二つの翡翠は本紫へと変わっていて、笑う口許には牙が見え隠れし。
紡ぐ声と表情は、聞く者に異性を思わせるものだった]
エーファ?
ああ、うん。オレが喰ったよ。
エーファも柔らかくておいしかった。
他の人とは少し味が違ったよ。
[フォルカーの問い>>28にも返すのは緩やかな笑み。
その間もゲルダを腕の中から離そうとはせず、しっかりと腹部に手を回していて。
扇情的な表情で垂れる赤を舐め上げたり、ちゅ、と音を立てて吸ったりしていた]
それで、みんなはオレを殺しに来たワケ?
[オレは近づいて来るフォルカーの気配を感じながら、三人を見ぬままに問う。
その声に恐れるような感情は全く含まれて*いなかった*]
/*
うーん?
何か幻夢だけ接続が変な感じ。
F5更新すると、一旦CSSなし状態の画面になる。
オレの箱と相性悪いのかな、これ。
― 少し前 ―
[フォルカーの返事に、少し振り返ると頭をぽんと撫でた。
さて本当に正しく思い出せるだろうかは分らない。
エルザ次第では、その必要もないのだろうが。
どう転んでも、自分はさして問題ないかと胸中で思いながら、そして岬にたどり着いて。]
─ 灯台傍 ─
おーお、アイだねぇ。悲しくはないんだ?
[ゲルダを美味いと言い、貪る様>>33に軽く肩を竦める。異様な光景を笑いながら見つめていた。]
どうしようかなーって思ってるんだけどネ。
フォルカーは殺したそうね。
お嬢は?姉さんはどうしたい?
[少しずつエルザへと近づこうとするフォルカーを止めずに、今はこちら側に立ちながら主の傍で言う。
さっきと同じく、違和感感じるエルザを、兄さん、とは呼ばなかった。]
俺たちみんな食って、村に下りて村人も皆食っちまう?
それとも、ここから逃げる?
見る者二人が死んで、人狼が一人死んで、双花も喰われた。
守る者は誰だったか分んないケド…。
これだけ死んだんだ。今なら、ひょっとしたら場が崩れてて逃げられるかもしれないよ。
[満月から、どれくらい経っただろう。月の影響もひょっとしたら薄くなってきたかもしれない。実際はどうだか知る由も無いが。]
殺し合いがしたい、ってんなら俺が相手してもいいよ。
姉さんのお相手が勤まる様に、頑張らせてもらうケド。
[物騒な事も軽く言いながら、腰にいつも下げているナイフの留め金を外し、取り出しやすいようにした。
ヴィリーに言いそびれた事があった。人狼を殺せるかという問いの返事。
因子を与えられながら花開かなかった自分は、何の制約も受けられず。
だからYesと、苦もなく言えるのだが。]
……俺のお願い聞いてくれるなら、俺が誰かを殺してもいいよ。
ああ、お願いは先払いで、内容は秘密ネ。
[狂い損ねてより暗がりに堕ちてい男は、常の笑みを浮かべながら、そんな事も口にした**]
/*
むーん?教会は新しい因子の拡散はしてないんではないかと思うけどねー。
まあ、あれだな、過去の遺産を現代に蘇らそうとした一派が、秘密裏に実験してたとかなんとか、理由はいくらでもつけられそうではあります。はい。
…つか、「狂い損ねた」あたりが本音臭いwwww設定は見事に鏡写しやねえww
[岬の方を振り返る。
何か言いたげな何処か寂しげな色が一瞬浮かぶ。
ふるり、首を振るい視線を外す。
私を殺した者があちらにいる。
イヤ、だから、私は見ないふりをする]
ミーレは無事かしら。
おなか空かせてないかしら。
ごはん、あげそびれちゃったな。
[最期に触れたあたたかさは白猫のものだった。
エーリッヒはミーレの事を心配しているだろうか]
おにいさまも居るって言ってたけど……
他の人たちも、居る?
[こてんと首を傾げてライヒアルトを見上げた**]
ああ、エーファはたぶん違うからね。
[エルゼリートの答えに、素直に思ったことを口にした。
それはおそらく二人が生まれたときに現れた決定的な違い。別に確信があったわけではないけども]
俺は殺しにきたよ。
[問いかけに答え、その心は、エーファが死んでから初めて満たされた気がする。憎悪と怒りと、敵意を隠す気の無い目を向けていた]
[アーベルの返答には驚くようなことはしない。
どこまでが本心かはわからないけど、そのように話すことは不思議なことではなかったし、何より教えたことをと、強調されたそれは彼が自分達を殺す可能性があることをいっているのだと思ったから、だから理解はしていた。*理解だけは*]
[ヴィリーとの不毛なやり取りを終える。それをエーファがどういう思いで見てたかはしらないが、岬のほうへ見にいくヴィリーを軽く手を振って見送る。
途中元宿屋から岬へと向かっていくものたちの姿が見えて一度空を見上げ、そして顔を顰めた]
……ゆるされるなら。
[せめても、と願ったことは叶ったけれど。
最初に願ったことは叶わなくて、求めれば全てが与えられるわけではないとも知ったから。
握ったままの手に少し力を混めて、そう言った。>>+65]
………。
[>>+72ミーレの事は、虚脱の中で確認し損なっていて。
最後に見た時、もう一人の腕に爪を立てていたのを思い出す。
岬の方を振り返り、一瞬眸を金に染めた。
場の開放がどちらによって起きたとしても、きっと心が晴れることはない。鉄紺のようにはなれなかったから]
エーリはいたよ。前とは違う姿だけど。
[ナータの所に行くまでは自分も似たものだったのは伏せておいた。
クレムと会えばあっさりバラされる可能性は高そうだけれど]
他の人もいるみたい。
でも俺は会えてない。
[深緑に戻った眸でナータを見下ろし答える。>>+72
声は聞こえた気がする人達を思い浮かべて、軽く睫を伏せた。
そのまま進めば、夜闇の猫と少年はまだクレムの膝の上にいただろうか。ほら、と促し手の力を緩めて足を止め]
ありがとう。
[行けといってくれた夜闇の翠に向けて、そっと頭を下げた]
[エーリと話し確認していなかったら。送り出してくれたあの一声がなかったら、躊躇が残ってしまっていたと思う。
クレムが連れて来いと言ってくれなかったら。
名を呼ぶより先に、無力な絶望感に負けてしまったかもしれない。
そうしたら今もまだ半端な姿でいただろう。
深緑は敬意と感謝を乗せて、揺れる黒尾にもう一度目礼し、先程まで彼らが見ていた方へと視線を動かす]
……ル。
[意識を岬の方に向け小さく囁く。
コエとして届くことはなく、聲も返って来ない。
もう一人が本当は何を望んでいるのか、獣だった者にも分からない]
[ライヒアルトの応え>>+74に一瞬目を瞠り
そうしてふっと綻ぶような笑みを見せた]
私はね、誰かのゆるしが欲しいんじゃない。
ラーイのゆるしが欲しかったの。
だからね、あなたがゆるしてくれるなら……
[繋いだ手を離さぬようしっかり握り返す。
岬を眺める深緑が金へと変わる。
ゼルギウスと彼の争いの中、垣間見たのと同じ色]
ラーイ……?
[呼びかけるのは彼が遠くへ行ってしまいそうな気がしたからか。
見慣れぬ色を持つ彼は自分の知る彼と同じか否か。
確かめる前にその色は元に戻っていた]
……そう。
エーリッヒさんが、……え、違う姿、って?
[不思議そうに瞬くのは自分も似たものだったという自覚が無いから。
ライヒアルト>>+75の隠し事にも気付かぬまま歩みを進める]
ラーイは他の人に会わなくていいの?
会いたい人が居るなら会った方が良いと思う。
[辿りついた先で緩む手に躊躇いの色。
此方も手を緩めればそれはやがて離れてしまい]
あに離れもおとうと離れも未だ出来ないなんて
こどもたちに笑われてしまうわね。
[似たようなことを言われこどもたちにからかわれた事がある。
それから時折考えるようになったけど――]
[聞こえるのは猫の声>>+76。
気にしていたミーレのものかと一瞬思う。
けれど目に映るのは夜闇の猫。
一緒にいるのは見覚えがあるけれど]
――…え。
[問われたのは幼い少年がエーリッヒであると気付くと同時]
痛くないよ。
痛いのは、置いてきてしまったから。
[年下の、子供に接するように微笑んでそう答えた]
[>>+79ナータをゆるす、とは言わなかった。
そんな、おこがましすぎる。
代わりに手の力を緩めずに笑って。それが答え]
ちゃんと、ここにいるから。
[一時的になら手も放せる。特にクレム達のところにいくのなら。
途端にひんやりとする手を拳に握って。
何も見ず温もりの中だけにいたい気持ちを引き締めた]
月は……。
[夜の獣はその守護を受けるとされているけれど。
強いて見上げ、意識したことはなかった。
現実的にもどうだったかは分からないけれど。
それでもどこかでずっと感じてはいたように思う。
水面に揺れる、紅鏡を]
もう痛くないから大丈夫。
心配してくれてありがとう。
姿が違っても優しいのは変わらないね。
[夜闇の猫と少年>>+82に釣られるように和む空気]
……ん。
私もミーレが一緒にいてくれて嬉しかったから。
ありがとうは私の方。
あのこが無事に帰れるといいね。
[今、現の世に願うのはそれくらい。
白猫の行方を気にするように菫色が揺れた]
月のいとし子。
運命(さだめ)揺られて、紅散らす。
願いは何か。
想いは何処か。
導く紅月、ただ静かなり。
[ぽつり、と諳んじるのは青年が調べた古い謡。
その一瞬だけ、翠には大人びたいろ。
しかし、それはすぐに消えうせて]
[ライヒアルトの答え>>+83にふわりと笑う。
ここにいる、という言葉が嬉しい。
けれど岬の方を気にしているのを感じていいから
ここにいて、とは言わずにいた。
もう、何かを我慢させたり苦しめるのはイヤだったから。
聞こえる謡>>+87に意識が向けられる。
その傍にクレメンス>>+86が居る事にも漸く気付いた]
おにいさま。
[会えて嬉しいのと同時に哀しい。
おとうとと同じくらい生きていて欲しいと願っていたから]
[15年ほど昔の姿のまま、こちらに来た弟と妹に手を振って。
ナータに呼ばれれば、どこか哀しげに微笑む。
生きていてほしい、と内心で思っていたのは同じだから。]
……心配させるな。
俺たちは家族だろう?
[結局、言えたのはそんな事。]
[少年と猫のお揃いの行動>>+89にきょとんとして
困った様子にくすくすと愉しげに笑う]
私は違うことないと思うけど。
[一度だけそう返すけれど
あまり困らせるのも悪いと思ってかそれ以上は言葉を重ねず]
……ん。
寂しくないといいんだけど。
[ミーレの傍に仲の良かったエーリッヒは居ない。
寂しくないなんて事ないと思うけど
それでも願ってしまうのは寂しさが分かるからか]
私には何も出来ないから……
せめてあのこが無事に帰れるように祈ってる。
[祈りは願い。
それが叶う事を今は望む]
小説家 ブリジットが「時間を進める」を選択しました。
[立派な髭は何処にいってしまったのだろう。
若返ったクレメンスの姿>>+91は多少驚いたけれど
その姿もちゃんと覚えていたから誰かと思う事は無く]
ごめんなさい。
おにいさまには心配かけてばかりね。
[家族、と聞こえれば嬉しそうな笑みが浮かぶ]
家族でおにいさまにはかわりない、けど
その姿は如何したの?
同じくらいの歳に見える……。
小説家 ブリジットが「時間を進める」を取り消しました。
[いくらほど時がたったか。
岬ではなにが起こるのかは想像はついているけれど、見にいきはせず、元宿屋の自分の部屋へと向かっていて]
…自分を見るってのもなんだかおかしな気分だよな
[今更のように呟いた]
ごめんなさい。
[少し離れた場所からナータと同じようにクレムに謝る。
そういえばクレムも姿がと気づいたけれど、その質問はナータがしているから、そのうちには謎も解けるだろう。
心配されるのは嬉しくて、逆に心配にもなる。
自分よりも他人を優先させてしまう。>>+86>>+90
そんな兄であり姉だから甘えながらもハラハラすることが多くて。
どこまで続くか、この連鎖]
会いたい人……。
こちらで気になる人も、いるにはいるけど。
[ナータに言われた言葉を思い出して息を吐く。
喰らいはしなかったが殺しあってしまった人とは、ついぞすれ違ったまま、ここまで来てしまった。
今もって何を話すのかと言われれば困るには困る]
[そして、部屋から出る。人が居なくなり静まり返った元宿屋
ああ、もしかしたら、この元宿屋ぐらいはこの事件によって使われたことを少しは喜んでいるかもしれないなどとも思って]
ぁあ……ナターリエさんが…
[開け放たれた扉より覗いたそれをみて、死んだのか。なんて今更気づきながらも、階段を降りる。
そんな中、こんな風に律儀に歩く必要があるのだろうかなどとおもった。とはいっても見た目上黒い泥が張ってるようにしなみえないが]
かわいい、なんて言ったら怒られるかしら。
[少年の様子>>+94にポツと零して口許を手で覆う。
笑みを隠すその仕草。
隠れたくちびるは緩やかな弧を描いている。
笑み浮かべ向けられた言葉には頷きを向けた。
ライヒアルトの紡ぎ>>+96が聞こえれば]
いるなら、探してみる?
[噂の当人がまさか自分の躯をみているとは知らず
首を傾げて問い掛けた]
[階段を降りるとそこはまるで違う場所でした。なんてこともないのになんだかしょんぼりした。
せっかくなのだからちょっとぐらい変わったことがあってほしかったのだ]
―広間―
[気を取り直して、カウンターに触れてみたが、これといった感触も帰ってこない。
まあでもいいか。理由は知らなくてもこのまま消え逝くよりはお得かな。と思いながらふらふらと玄関のほうへと向かう]
─灯台傍─
[赤を吸う度に唇が同じ色に染まり、まるで化粧をしているかの様相へ。
ゲルダの身体をしっかり抱き締めて、左手でゲルダの右肩を撫でた]
悲しい?
………悲しいって、なんだっけね。
[アーベルの問い>>36に、きょとりとする女性のような顔。
オレは答えながら小首を傾げた。
姉さんと呼ばれても、もはや厭う反応もなく。
重ねられる問いに少しばかりオレは考える素振りを見せた]
……オレは、どっちでもいーよ。
誰がしんでもいーし、オレがしんでもいーし。
『場』を作る条件の「人」のうち、残ってるのはオレ一人。
護る者はね、エーファだったんだよ。
だから味が違った。
[フォルカーの言葉>>38にも答えるように、オレはエーファのことを語る。
知らない振りをしていた『場』についての知識。
外の同胞から教えてもらった事柄。
オレは言葉を紡ぎながら、視線を天に向けて軽く本紫を細めた]
オレさぁ、『場』が出来た時点で生き残るのは諦めてるんだよね。
オレ達人狼が生き残れる確率がものすごく低いのを知ってたから。
それでも色んな奴喰いたかったから、隠れて来たけど。
[衝動に抗うなんて出来なかったから。
死を免れないと思ったから。
だったら最期は美味いものを喰ってやろうって。
そう考えて]
『場』がもう崩れてるのかは分からない。
でもオレを殺せば確実に『場』は崩れる。
そうだよね?
[問いはアーベルに向けて。
コイツは色々知ってるみたいだったからな。
願いを聞くなら>>37と聞いて、天を向いていた本紫がアーベルへと向かう]
ふぅん?
でもどんなお願いか聞かないとどうするかなんて判断しにくいよ。
まぁ、聞いてあげても良いけどね。
[また首を傾げる様子は、アーベルには少女のように見えたことだろう。
オレはもう自分でも生きたいのか死にたいのか分からなくなっていたから、どちらでも良いというような雰囲気を出す。
望まれればきっとその通りにするだろう。
ゲルダを離すこと以外だったら]
[半ば独り言のつもりだったから、ナータに問われて驚いた。
それから少し悩む態]
うん。でも。
何かが聞きたいとか、そういうのじゃないし。
[その人の立場を奪って他の人達を欺こうとした。
謝りたいとか、そういう単純な気分でもない。
ただこう、もやもやと奥に残っている何かがあるだけ]
―灯台―
[予兆はいっぱあった気がする。
だから、それが人狼であっても、その言葉に嘘は感じなかった]
やっぱり、そっか。
エーファは祝福されてたか。
エーファ、だけ……
[なぜだか笑みをこぼしていた。
二人を最初に分けた、自分になくて、エーファにだけあるもの。
真に知識を知るなら、自分にもその片鱗があることを知ることもあったのかも知れないが、表にでないそれを知ることはない]
[ゆるっと頭を巡らせる。
深緑は結局また岬の方に向いた]
行けば、いるかな。
[何を聞かなくても。その人がどんな風に在るのかを見ることができればそれでいいかもしれないと、そんな風にも思ったり]
――…行ってきて良いよ。
今度は私がラーイを待ってる。
[意識が岬の方へと向くおとうとに促すような言葉。
女は其方に行く気がないのか留まる態で]
[ふらりふらりと頭を揺らす、目が酷く重い。
もう少しで終わるのかな、と玄関をくぐる。
この周囲から出られないのは、わかって、岬のほうへと目が向いたけど、足が止めた。
見てしまうのが怖いのだろうか。なんて思って]
/*
ええと、泣き言とかは少なくと思ってるのですが。
ゼルギウス、妙な絡み方になってばかりでごめんなさい!
ナータも気を遣わせてごめん…。
悪い癖が止まらない。あっちもこっちも気になってしまう。
/*
ざんねんでんしゃせつぞくしっぱい
ほーむのくうきがいちだんとさむい
てがかじかむんだけどwww
かゆいのおさまらないし……
小説家 ブリジットは、バーテンダー エルザ を投票先に選びました。
[立ち上がった少年が視線を向けた先に気づくと]
行っておいで。
[と、岬に意識を向けるもう一人の弟にも声をかけた。]
おにいさま、花が目覚めたのって何歳くらい?
[わからないと言うからにはこれよりも前という事だと分かるが
首を傾げるクレメンス>>+108に問いを重ねて]
どんな姿でも大好きなおにいさまに違いないから。
少しだけ不思議な気分だけど
今の姿も素敵よ、おにいさま。
[少年と夜闇の猫、二つに分裂したのは逃避によるもの。
本来の姿とならないのは、戻れないのか戻らないのか。
それは、自身にもわからぬもの、というのはさておき]
……うん。
[岬の方を見つめていた少年は、抱えた夜闇の猫と頷きあい]
行って来る。
[くるり、場にいるものたちを振り返り。
それから、とてとて、歩き出した。
生きるものの集う場所の方へ]
/*
とりあえず、この姿でゲルダにだけ遭遇しとらんので。
遭遇こんぷりーとしてから、最終的にどうなるかを考えよう(
/*
電車きた、手あったかー
落ち着かない…(そわそわ
そして早くも眠い……zzz
おかしい!今日は3時間も寝たはずなのに!
/*
なんか、お預け食らってる犬みたいな気分になってきた。
アーベルの犬ってちょっと素敵な響k……
▼・ω・▼くーんくーん
[>>+108クレムの説明にとりあえずの納得を。
そんなに小さい頃から花があったのか、とは驚きだったが。
不思議が起きるのは自身でもナータでも体験したから]
俺は戻れたよ?
ナータもだから、大丈夫なんじゃないかな。
[疑問にはそう言って。内緒にしたのは忘れていた]
ありがとう。
……ちゃんと戻るから。
[二人から促されて頷いた。
どんなに苦しくても引き摺られてもここに戻ると、自身にも宣言して意識を岬の先へと向ける。
深緑は金へと変わり、少年に続いて歩き出す]
[それは、自分の傍にいるアーベルの問い>>36にも答える形となったろうか。
フォルカーが近付いていくのを止めようとしたけれど、エーファを喰ったと告げる声>>33を聞けば手を伸ばせなかった。
身体が震えるのは、寒さか恐怖か。
けれど、続いて聞こえたアーベルの言葉>>37にそれが消えた。
誰かを殺してもいいという彼の言の葉を、静かな心で聴いた。]
…願いを叶えて、それでアーベルが満たされるというのなら。
誰かじゃなく、私を殺せば良いわ。
[エルゼのことを止めたい。
けれど、アーベルが願うなら、それを叶えたい。
許されなくても、救いがなくても。
それは既に、覚悟していたことだから。]
/*
自衛団長 ギュンター を殺害した(自衛団長 ギュンター は 村人 だったようだ)。
神父 クレメンス を殺害した(神父 クレメンス は 聖痕者 だったようだ)。
双生児 エーファ を殺害した(双生児 エーファ は 守護者 だったようだ)。
薬師見習い ゼルギウス を殺害した(薬師見習い ゼルギウス は 霊能者 だったようだ)。
商人 ゲルダ を殺害した(商人 ゲルダ は 聖痕者 だったようだ)。
そうそうたる役職の並びである。
結局最終局面に残ったのって村人だけになっちゃったもんな。
[岬には行かない。行けない。
“人狼”が居ると知れるから。
“私”を殺した者が居る。
“痛み”が蘇る。
負の感情に呑まれるのを厭い
その感情を晒すのを厭う。
其れを表に出すことはないまま
何時もと変わらぬ様子]
いってらっしゃい。
[岬へ向かう少年とおとうとに見送る言葉を向けた]
[それでも傍に駆け寄る、なんてことはしない。ただ狼の言葉を聞いていた。
どっちでもいいという狼>>41に、ふぅんと少し笑ってみせた。]
へー、意外だネ。
狼ってさ、もっと生きたいって足掻くもんだと思ってた。
[ほんの少し、残念そうな響きを見せて言う。
場の事を尋ねるように>>42言われれば、にこりと笑った。]
そだネ。姉さんで最後。
普通の人間が、どんだけ集まってもそんなモン作れないシ。
[自らを導いた男から、伝え聞いた事をそのまま口にした。
願いを聞いてくれると言われても、笑みは大して変わらなかった。
常の笑み、張り付いたわけではないのに、どこか仮面のようになってしまっていて。]
そんなに大したコトじゃないヨ。
目玉が欲しい、なんてコトでもないし。
─ →灯台傍─
[とてとてとてとて。
夜闇の猫を抱えた少年は、迷う事無く、人の集う場所へと向かう]
……あ。
[生ける者たちが集い、対する場所に近づけば、そこにいる死せるものたちの姿も目に入り。
姉と呼んでいたひとのふたつの姿に、少年はほんの少しだけ、泣きそうな表情を見せた]
[暫くして]
――…戻れた、って。
なんのことかしら。
[ライヒアルトが残した言葉>>+113にことりと首を傾げる]
―灯台傍―
[生者のたてる音ではない音が、届く。
そちらへ視線をやると、幼いエーリッヒの姿。
はたり、と瞬いて、さて自分も年若くなっていたかと思いなおす]
エーリッヒ。
随分と幼くなったものだね。
痛かったり苦しかったりはないかい?
11歳か12歳くらいだったかな?
ここに来たのが13歳になるかならないかって時だったから。
[んー、と思い出すように、顎に手を当てる。
大体そのくらいの歳だったと言うのは覚えているが、あやふやなところもあって。]
…ん、そうか。
ありがとう、ナータ。
[まぁ、身長だけは変わらなかったのはアレでソレだが。
ラーイの姿が元の姿に戻っていたのには嬉しげに目を細めていたが、あえて言及しないでいた。]
そうだな。
[ナータの変化は見ていないから首を傾げるだけだが、
戻れたよとの言葉には頷いて。]
行ってらっしゃい。
[と、二人の弟を見送った。]
―宿屋→灯台傍―
[玄関脇で一つ気配を見つけて。>>+107
けれど何かを待つような様子にその空気を壊そうとは出来ず。
深く一礼して岬へと向かった]
ヴィリーさん。ゲルダさん。
[ゲルダは…エルが抱いているのもあって二重写しのよう。
ヴィリーはやたらと傷が増えているようで、やはり不思議が多いとそんなことを。アーベルが動く前の一瞬に思った]
[アーベルの問いかけに首を傾げるエルゼの姿は、本当に解らないというようで。
それ自体が哀しいと思った。
エーファが護る者だったというエルゼと、それを知っていたようなフォルカーの声も聞いているだけで。
ただ、フォルカーが零した言葉に、それは違うと首を振った。
声は小さかったろうか。]
ちが、う…フォルカーちゃん、それは、違うわ…
[ゲルダは、呪いだと言っていた。
けれど、それを言うことも躊躇われたのは、死した彼女達、力ある者が報われなくて。]
アーベル…?
[エルゼから場のことを訊かれ、答えた後。
彼がこちらに向ける笑みはいつものそれで、けれど何も言ってくれなくて。
肩から離れた手が髪を梳いて、彼自身も離れるのを。
まるで、金縛りにかかったように動けないままで見送った。]
―灯台傍―
ありえそうですね。
誰にも渡さずにすむならそれでもいいって。
そういうのは、とっても………らしい。
[ヴィリー達がそれまでしていた会話は聞いていなかったけれど。
意味は想像しやすかったから、頷いていた。>>+120]
前から思っていたけど。鋭い人だ。
[ブリジットの返答>>44に浮かべるのは、男性的ながらも綺麗な笑み]
それしかないんじゃないか?
オレにはそれ以外の手段なんて、思い浮かばないね。
[自分じゃ止まらないから。止められないから。
そんなもの、思い浮かぶはずも無かった]
何でだろね、足掻く気にはならないんだ。
仲間が死ぬ話をたくさん聞いたせいかな。
ああでもね、r……ライヒアルトはいっぱい足掻いてたよ。
他の人を喰わないように、大切な人を生かすために。
まぁ、オレが全部ぶち壊したけど。
[アーベルの言葉>>47に、オレはふわりと柔らかく笑って返す。
真名を呼びそうになったのは抑えて、名前は言い直していた。
どうせ言ったって伝わらなかっただろうから]
目玉でも良いけど……何?
[したい事があったと言いながら近付いて来るアーベル>>48を、オレは座ったままに見上げる。
ゲルダだけは離すまいと、少しだけ抱き締める腕に力を込めた]
とてもリエルらしい。
[それが良いことか悪いことかはまた少し別として。
前向きで明るい空気は、リエル、ウィルムリエルらしいと思った]
[アーベルの望みが何かはわからなかったけど、それを邪魔することはせず。
ただ終わるのを待ったら、もう自分はその瞬間に動くつもりでいた。
違うとブリジットの言葉に気がいっていたのもあり、横をすり抜けるアーベルに反応をすることはなかった]
そうだね、力ある人は皆死んだ。
[ただそれを呪いとも自分は思わない。
力の真なるを自分は知らないから、それはやっぱり神秘的な力に思っていた]
見たことないから分からないかもしれない。
[思いのほか若い年齢を言うクレメンス>>+119に視線を彷徨わせる。
その姿で会っていたらきっと子供扱いしてしまっていた。
分かる姿でよかったとひっそり思う]
ふふ、如何致しまして?
[悪戯な笑みを浮かべ小さく首を傾げてみせた。
不安を拭い去るように撫でる手>>+125。
大好きな手の感触に嬉しそうに目を細める。
けれど、答えが聞こえてきょとんとした]
い、犬……?
ラーイが、わんこ……。
おにいさまだけずるい。私もみたかった。
[流石に当人の前では言えないがかなり本気のよう。
拗ねたようにくちびるを尖らせている]
[ぶち壊したとか言われたら>>52、思わず笑い声が零れた。]
あははは、そりゃあ……ライの兄さんの願いは、シスターかな?
本当は、二人で生きてたかったんだろうけど…まぁ、二人で死ぬのもきっと一興だよ。
今頃同じ場所で再開を喜んでるサ。
[死者の事なんて分らないからそんな事が言える。
実際どうしてるんだろう?そんな事を思ったけど泡のようにすぐ消えて。
エルザの前に膝を突くと、さらと、両手でエルザの長い髪を梳いた。
その両頬に冷たい手が触れた。
少しだけ、腕に力が篭るのが分った。]
大丈夫だよ、ゲルダの姉さん取ったりはしないからサ。
ずっと……ずっとね。
――…おにいさまも、行ってくる?
私は、一人でも平気だから。
[二人の向かった岬の方をチラと見遣り
それからクレメンスへと視線を戻して]
おにいさまの対――…
蒼花の、ゲルダさんもあっちに居ると思う。
[その存在も気にしていたように記憶していたから
促すような言葉を向けた]
狼にキスがしたかった――。
[まるで祝福を求めるように。
逃げないように強く頬に触れ、血塗れた赤い唇に、自分のそれを重ね合わせ、――――視界を塞ぎ、何も見えないようにした。
フォルカーはちゃんと覚えてるだろうか。狩りの際の言葉を。
「相手の隙を、チャンスを逃すな」と教えた事を。
覚えてなくても、忘れていても、死ぬ相手が変わるだでさして問題はないけれど。
自分のユメは叶ったのだし。]
ん……。
[そうして舌を割り入って、その牙の一本一本に舌を這わせた。
舌が傷つくのも構わずに、うっとりと、こびり付いた血を肉を舐めて味わっていた。]
[黒い泥は自己嫌悪などもきっとあるのだろう。
でもきっとこれは…壁だ。誰にも触れないように、触れられないようにする壁。
そうやって、薬師としてでもなんでも、私情をできる限り消していないと]
―→岬―
[ゼルギウスとヴィリーの会話には口を挟むことなく]
[まだ痛みは残っているような気がして、右手は包んだまま]
[それからどれくらい経った頃か]
[離れた場所から、生きたひとを眺めていた]
[分かたれてしまった半身を]
/*
なんという。
え、これ、ガン見していいんか、精神8歳児(
とか言ってたらwwwwww
きましたよ、直球wwwwww
[どちらでも良いか、というのにもう一度小さく頭を下げる。>>+127]
俺と違って、人狼であることを丸ごと受け入れていたから。
絶対に譲れないものだけは間違わない。
俺みたいに間違えて、手からすり抜けさせたりはしない。
[半眼になったゲルダに、少し怯えの色も含ませながら。
また金色に変わっていた眸を軽く伏せて首を振った]
それが一番最良とは、言わないけど。
……そうね。
ゼルも、ゲルダさんも。
ナターリエさんも、クレメンスさんも。
エーファちゃんも、皆。死んでしまった。
…ゼルとゲルダさんは、苦しんでたわ。
力の、せいで。
[血のせいで、人の死が哀しいのに嬉しいと、そう言っていたゲルダ。
役目を全うする為に、自分の意に添わぬことを遂げたゼル。
自分に話してくれた彼女と、彼は。
それぞれの立場で苦しんでいたと、そう思う。
それをフォルカーに言うでもなく、話し。
アーベルの行動に、目を瞠った。]
小説家 ブリジットが「時間を進める」を選択しました。
最初から、知って?
……ヴィリーさんが影の護り手、だったんですか。
[肩を竦めるヴィリーを見て。>>+132
アーベルに視線を向けたら思いもしない「お願い」がされてて。>>55
金を丸くして固まった]
アーベルさんも意味ありげだったから。
お二人とも、怖かった。んです。が。
[声が上擦っていた。こうしたことへの免疫は皆無に近い。
無意識なあれやこれやはさておいて]
『場』が崩れたら――…
ひとりきりになったら――…
私は消えてしまうのかな……。
[自分が居なければ『場』は完成しなかった。
因果を背負うにも疲れてしまったから。
逃げの思考が頭を擡げる。
逃げてばかりの人生だったと思えば情けないと思うけど]
[ちょっとした脳内麻痺状態。
>>+125当然のようにあっさりバラされているのを知ったり。
>>+129ナータの反応が見えていたりまでしていたら。
パニックでナータの願いも叶ってしまった。…かもしれない]
何か吐き出したいことがあるんなら言っていいんだからな?
もっと家族を信用していいんだ。
[もう一度、ナータの頭を撫でると岬の方に足を向けた。]
多分ね。
オレはアイツの口から聞いたわけじゃないからはっきりとは言えないけど。
[でも考えうるのはそこしかないから、多分と言っていてもほぼ確信に近かった。
死者については分からなかったから特に何も言わずに居たけど。
触れてくるアーベル>>54に、ゆっくりと本紫を瞬かせる。
頬に伝わる冷たい手の感覚。
少しだけ冷たそうに瞳を細めたけど、それだけ。
ゲルダを取らないと言われて、オレは少しだけ力を抜いた]
ずっと────?
[問い返す前に唇が重なり>>55、視界が遮られる。
ぴくりと眉根が反応したけど、手足が動くことは無い。
特に腕は相変わらずゲルダを抱き締めていた]
んンぅ……───。
[顔は固定されてしまっていたから、逸らすこともままならなくて。
結果、アーベルのされるがままになり、唇の隙間から熱い吐息を漏らしていた]
小説家 ブリジットが「時間を進める」を取り消しました。
[アーベルが、エルゼの前に立ち、聞こえた声とその顔を近寄せるのに、タオルから包丁を引き抜く。
獣にできた、隙、向こうからはこちらの姿は見えておらず、何よりアーベルは自分の目的を果たしていたし]
ふぅ……
[短い吐息、それから呼吸を止めて、その背後に向かってゆっくり足音を立てないように近づいていく。
気配を完全に消せるほどに熟練しているわけではないけども、相手に悟られぬように動くのは狩りの基本だと、なんども教えられてきたこと。
ブリジットからはアーベルに切りかかりに言ってるように見えたかもしれないけど。
アーベルがひとしきり味わった頃くらいだろうか、その背後にまで来たところでぽんと小さくその背中を左の手で叩く。
右手に持った包丁は体の内側に向かって構えて、一気に振りぬくときは内から外へ、これも最初に刃物の扱いで教わったことだった]
――…また今度、覚えていたら。
[クレメンスの言葉に小さく笑う。
困らせてしまいそうだと思うから
言葉にすることはないかもしれない]
……信用してるわ、おにいさま。
いってらっしゃい。
[撫で遣る兄にくすぐったそうにして
岬へと向かう姿を目で追う]
――…信用してる。
言えなかったのは私が弱いから。
[ひとりになれば呟いて
両の手の平をぼんやりと眺める]
『場』が崩れるの、もうすぐ、かな。
[細い指先、その輪郭が少しだけ曖昧に見えた]
私は、逃げてばかりね。
[困ったような笑みを浮かべてただその『刻』を待つ]
……一緒だって、思ってたんだよ。
[小さな声]
[赤は寂しそうに細められる]
[ずっと姉のほうばかり気に掛けていたから、エルゼとアーベルが何をしているのかはよく見ていない]
[だから目を瞠ったのは]
……ル、カねぇ……?
[彼女の手に携えられた包丁を見てのこと]
伝承は、そういうものだと思いますけれど。
[教会の資料にもそうした存在のことは書かれていた気がするけれど。確かに護り手とはなかったかもしれない。>>+145
人狼に組するもの。そんな書かれ方をしていたか。
どちらにしてもヴィリーの告白は知識と重ならない]
全てを闇に。
ここに集められた時点で全員が網の中ですか。
[そこにはクレムやナータも含まれていると気づき、丸くなっていた金が睨むように細まった。
すぐに、もう終わってしまったことと緩んだ。
ヴィリーが教会から派遣されたということは、多分まだ知らない]
[まあアーベルがキスしているのを見て、しかも気持ちよさそうなのを見て、幽霊って呪ったりできるんだろうかなんて考えたのは、仕方のない話である。
一番大切だから。
そう言った言葉に間違いはないし、友だというのにも間違いはないけれど、――己の気持ちくらいは理解しているつもりだから]
/*
ぶりすめも>
かまわないよ!<エピ伸ばし
フル平日だし、48時間だと、やりたいことやり切れるかわからんからなぁ。
[ここで言っても届きませんよ]
[アーベルの行動は、予測がついていなかったから。
呆然とそれを見ていた。
目の前のそれは、現実味を帯びていなくて。
フォルカーが近付いていくのも、見ていた、のに。]
ふぉるかー、ちゃん…
[ただ、小さくその名を、呼べただけだった。]
俺も。人狼ですよ?
[受け入れ切れなかったけれど、否定はしていないから。
人間というゲルダに苦笑を向けた。>>+147]
……いいえ。
俺は、間違えてしまったから。
ナータを助けられなかった。
[深い溜息を零す。
ゲルダは知らないままだったかと、今更のように思い出す。
アーベルへの感想を聞いて背中をふるりと震わせた]
/*
[どう動こうか考えつつ、自分待ちなのだろうかと不安になっている]
いやだってこれだけだと流石に動きようがないというか…!
[そのまま切りかかるかなと思っていた所で背に合図があった。
名残惜しげに唇を離すと、銀糸が二人を繋いでいた。
にこりと笑ったまま身を離すと、銀糸はぷつりと斬れた。]
……ご馳走様。
[笑みながら告げ、僅かに離れようとしたなら、フォルカーは動くだろうか。]
小説家 ブリジットが「時間を進める」を選択しました。
[アーベルが離れようとして、一度視線はエルゼリートとあったかもしれない。
エルゼリートの喉めがけて、躊躇なく包丁を横に薙ぎ、アーベルが離れきる前にしたので、肘がアーベルに思いっきり当たるだろうか。
そのままの反動で、上に振り上げ、包丁をすばやく逆手に持ち替える。
はじめの一閃はよけられたかどうか、いずれにせよ一撃でしとめられないことを想定して、何かも、教えられてきたこと]
まあ、むしろ生まれた時点で、網の中かもなあ。
[>>+153ライヒアルトの言葉には、無情に返す。そういえばエーリッヒが居るのなら、と思い付いたようで、そのまま言葉を繋いだ]
そもそも、人狼も、昔、教会が生み出した宗教兵器ってやつなんだとさ。「獣」が人を恐怖に誘い、その闇を神の使徒が晴らすって物語を作るためのな。
だが、今は、その因子は教会の手を離れて、拡散してる。
このままじゃ、教会との関係が知られるかもしれねえってんで、全部を消す算段がされた。
その方法の一つが、俺ってわけだ。
[そういえば、最初に持っていたはずの使命感を捨ててしまったきっかけは、自分の存在の真の理由を理解してしまった時だったかと、ぼんやり思った]
それは。
[それは、信仰を捨てられなかった身にとって救いの言葉。>>+160
兄や姉は自分に甘いから、少し差し引かねばと思ってしまうので。
けれど、他にも散らした命を思うとまだ、金が揺れる。
そうかという呟きに、小さく頷く]
[クレメンスはさていつ頃やってきたのか。
あまりに酷い光景だったせいで、つい気付くのが遅れた]
……やぁ、"朱花"
痛かったよ。
[それで話は通じるか。伺うように眺める]
[向こう側に気を取られて]
[周囲に“誰”がいるのか、認識できていない]
やめ、
[どうせ届かない声ではあるけれど]
[姉に掛けようとした言葉は詰まった]
そうだったのかもしれません。
[生まれた時からというのは、多少落ち込みながらも受け止めて。>>+161
続いた先に頭の中が真っ白になった。
最初に自分も人狼なのだと教えられた時と同じように、まだそれを真実と認める事を拒否していた。
教会が全ての始まりだなんて。そんな]
あ……。
[受け止める前に、場が動いた。
僅かに逸れてしまっていた金をアーベル達の方へと向け直す。
耳が拾ったのはフォルカーの吐息。>>58
その手が振るう刃を確認して、息を詰める]
/*
Q.片手で包丁を逆手に持ち替えとか超人プレイじゃないですか?
A.主人公補正です
Q.肘はやっぱいらだちの表れ?
A.+振りぬきから振り上げのクッション用に
Q.お客さんかゆいところございますか?
A.右乳首……
――…待ってる、って言ったのに。
待てなかったら、叱られてしまうかしら。
[“個”を保ち続けられるほど強くはなく
解けそうになる感覚が指先にある]
願わくば――…
あのこと彼女らが無事に逃れられますように。
もうこのような哀しい『場』が生じませんように。
あのこたちとおとうさまが……
早く哀しみを乗り越えてくれますように。
[教会に残してきた人。
事の顛末を知れば哀しむだろうことが知れて
少しでも早く哀しみが癒えることをただ祈る]
/*
私もうやれることないよねー…
ていうか、うん、病弱設定だからさくっと殺されると思ってたのにどうしてこうなったの…
いや、ゲルダさんから聖痕COされた時点で残されるかなーとは思ったけど…
……はい。
[>>+168ゲルダの言葉は温かくて、素直に頷くことができた。
同じく一度宿に向けた金色は緑がかっていたりもした]
苦しませたくはなかったんです。
どうするのが一番良かったのか、今もまだ分かりません。
[そう答えてから。ヴィリーの話を聞いて]
[代わりに零れたのは]
ごめ、ん……
……ごめんなさ、い……
[届くことのない謝罪]
わたし、が……
……わたしが、弱かった、から……
[手を汚そうとしている姉]
[きゅ]
[また右手が痛む気がして、左手で握り込む]
っ、ふ、ぁ。
[ゲルダを喰らった時の熱が残っていたか、オレの頬は僅かに上気していて。
潤んだような本紫で、離れていくアーベル>>60を見ていた]
…対象が人狼だったら、男でも良いんだ。
[つられて笑ったけど、その表情はきっと女性にしか見えなかっただろうな。
ちろ、と拭うように動いた舌が僅かな抵抗にも見えたかもしれない。
軽く眉根も寄っていたし、不満げなのは明らかだった]
[アーベルから視線を外そうとして、刹那、その背後に居るフォルカー>>61と目が合った。
ああ殺しに来たんだな、と思ったから抵抗する気は無かったけど、オレの前にはゲルダが居たから、それに当てさせまいと腕を防御に使う。
毛足の長い鉄紺に覆われた腕で刃を受け、周囲に鉄紺の毛と鮮血が舞う]
ぅ、っく……!
[走る痛みに表情を歪ませながら、オレは反対の腕でゲルダを抱え直す。
誰にも傷つけられないように庇うようにして]
ゲルダに傷をつけるのは許さない……!
[傷つけて良いのは、喰って良いのはオレだけだ。
誰にも渡すものか。
オレはアーベルの願いを叶えたにも関わらず、その見返りを求めることなくフォルカーを睨んでいた。
ざわりと身体が獣へと、半獣の姿へと変化していく。
長い髪は鬣のように。
全身が毛足の長い鉄紺に覆われ、身体に不釣合いな大きな尾がゆらりと揺らめいた]
[オレは名残惜しみながらもゲルダを一度離し、灯台の傍に横たえる。
そうして、一足飛びにフォルカーへと飛び掛った。
大降りに爪を振り上げ、相手の肩口を狙う。
上体を開くその体勢は隙にもなっただろうけど、オレは構うことは無かった]
ぁ…────…っ、アーベル…!
フォルカーちゃん、駄目…!!!!
[フォルカーの振り上げた其れは、こちらからはアーベルに向かっているように見えて。
彼の命が奪われることと、彼女の手が穢れること。
そのどちらも、止めたくて。
でも、身体は動かなかった。
動けなかった。]
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