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……おや?
[新たに投げかけられた、声。
視線を向ければ、一人の女性]
あなた……は?
[感じる波動に、緩く瞬きつつ、問いを投げて]
せめて連絡くらいとれると良いのですけれど。
戻る方法もわからないのでは、何ともしがたいですね。
待ちぼうけされている方の忍耐に期待してみるというのはいかがでしょう?
[広間のテーブルへお皿を並べながら]
ま、いっか。
[騒動の方に人がたくさん行ったのでなんとかなるだろうと思い、机へと足を運ぶ。
ユーディットが運んできた魚を見てうまそ、と呟き、箸と小皿を持って手を伸ばす。]
そこのマテウスとかすげー食いそうだしなー。
[からりと笑ってマテウスに視線をやるが、彼は何かを考えているようで。僅かに首を傾げてからユーディットに視線を戻す]
お、まぁそれだけあればひとまずは大丈夫なんじゃないか?
パンを多めに用意して、そっちで腹膨らますとか。
[軽い調子で提案して。ブリジットの言葉が聞こえれば]
あーっと、落ち込ますために言ったわけじゃないんだが…。
時間に関してはオトフリートに聞けば分からんかね?
この世界に関しても知識は持ち合わせてるようだったし。
よいしょっと。
[窓枠を乗り越えて、外の草の上に飛び降りる。とりあえず唯一の被害者っぽい火炎の若竜に近付いて、反対側からやってきた女性に気付いた]
こんにちは、お嬢さん。
[美人だなー、と思っているのは、多分顔に出ている]
…ん、…だいじょぶ…
[身を起こし、幾度か頭を振って差し出された手をとる。]
あぁ…すまない。
まー、たいしたことないさね。頑丈には出来てるし。
[直撃したときひねったのか、首をさすってみたり。]
[騒動は我関せずといった態度で気にしているそぶりも見せない。]
冷めないうちにどうぞ。
[にこりと笑い、そばへ来たマテウスに声をかける]
―北東エリア―
んあ
[風に吹き飛ばされた石礫が、リディの頭を叩いて目覚めさせた。短いスカートは、強風に容赦なく捲れているが、本人はそれを気にしてはいないようだ]
布団のあるとこで寝たーい……
―北部―
[さくさくさく。
ぎゅ。]
[雪の深いところを踏みしめると、不思議な音が鳴る。
やっばい、楽しい。もう既にそこらじゅうオレの足跡だらけだ。
今まで、あまり雪の降る地域に行ったことが無かったから
(だって、誰かさんがとてもうるさい。寒いのは嫌いだって)
(でも暑いのもイヤだって言うから、手に終えない)
この機鋼界にきた機会にめいいっぱい遊んでおこうと思う。
…今でも何だかブチブチ言ってるけれど、気にしない。
アルは部屋で寝てるとか言うから、置いてきたけれど
流石にそろそろ帰らないと怒るだろうか。…一応目付け役な訳だし。
暫く滞在できるだろうから、また来ようっと。
そう決めて、東部エリアへと向かう道程を辿る。
行きとは違う道を通る事に決めた。新しい雪を踏みたいし]
そうですねえ・・・。
外に居る方々が落ち着いたら、お腹にたまりそうなものをきちんと作ってみます。
厨房には1人分とは到底思えないほど食材がありましたし。
[ここのものはオトフリート滞在用に用意されたという言葉を思い出し窓の方へと視線をむけ]
もしかしたら、オトフリートさんはかなりの大食漢なのでしょうか?? そうは見えませんけど。
[若者から微かに…恐らくそれを好むか厭うものでなくば気付かぬやも知れぬ匂いに、私は無意識に鼻を動かす。
なれど彼に近づく女の姿に気付けば、安堵の息が零れ落ちる。
様子を伺ったところで私には、彼を癒すことなど出来ぬのだから]
[視線を青の青年へと戻せば、感謝の言葉に戸惑い首を揺らす]
感謝される事など…何も。
[緩やかに近づく気配。無意識に四肢が後ずさる。
それは彼の枷の為ではなく、人(の姿)であるが故の心の傷]
そのくらいで壊れていたら、どうしますか、と。
[身体を起こす若竜に、呆れたような声を投げる。
その腕に抱えられた従魔は、しょげた様子で、きゅ、と鳴いた]
「……へいき?」
[投げる問いは、どこか、恐る恐るといった風]
うん、そうだね。
[ハインリヒの言葉にコクリと頷いて。
とはいえ今はどうしようもないのは多分オトフリートも一緒だろう。後で聞くだけ聞いておこうかとは思いつつ]
ダーヴさん、お久しぶりですー?
[ユリアンやマテウスが移動したのでその姿が見えた。
手をひらひらと振ってご挨拶。
その更に向こうにあるらしき気配に目をぱちぱち]
ん?
そうだなぁ、人より多いかはわからんが。
[何せ比べる対象があんまりいなかったからなぁ、とは口の中で言いながらハインリヒに笑いかけた。]
[眼鏡の男が少年を抱き上げ、差し出した手はそのまま男へと向ける。]
どういたしまして。
うん、まぁ頑丈そうだけどね。それでも、流石にあんな受け止め方は……ね。
[小さく笑い、少年を抱く男の問いには。]
……通りすがり?
私自身何処を通りすがってるのか知らないのだけど。
[言いながら、首を傾げる。]
『この人たち……同族?』
長期滞在だったらそれだけ用意されててもおかしくねぇんじゃねーの?
[大量の食材があったと言うユーディットの言葉には、頭を掠めた考えを口に出して]
ま、大食漢かもしれないってのはあるかもだけどな。
[そんな事実は知らないが、可能性にからりと笑う]
そんじゃ俺も頂くとするかね。
[オトフリートから貰った紅茶もマロンパイも既に胃の中に収まってしまっていて。流石にまだ物足りないらしく、用意された料理に手を伸ばした]
…あんましさするなと…。
[これ以上広がったらどうすんだと、旧知の友人にため息。
何でも、炎竜王のお供で玉鋼の御大を訪ねて以来の仲らしい。
その辺関連の呑み仲間関係者とかなんとかで、さりげに額だけじゃなく顔も広かったりするわけで。]
[暫くの間ここら一帯、無駄に歩きまくったけれど
ここの雪は止まないらしい。来た初めの頃につけた足跡は
既に薄っすらと雪が被っている。
この様子なら、明日にでも来たら…またつもってるかな?]
……んー。…?
[自分のとは違う足跡に、きょとりと瞬いた。
オレより、少しだけ……大きい足跡。
雪が積もりつつあるけど、まだ辿れなくは無い。]
誰のだろ。
[方角は、このまま東部を目指せば同じみたいだけれど]
んん?
食べるとしたらオトフリートさんよりもダーヴさんだと思う。
[以前の経験からユーディットの言葉に振り返ってそう言った。
前後の脈絡は勿論把握していない。
あっち見たりこっち見たりで首振り人形状態だ]
通りすがり……という事は、そちらも無差別呼び込みに巻き込まれたクチですか。
……ふむ。
[呟いて、意識を凝らし、力の流れを辿ろうと]
『……俺の気のせいでなければ……全属性が、揃っている……な。
しかし、なんでまた……?』
[疑問は感じるものの、ひとまずそれは、置いておいて]
俺は、オトフリート……『虚のいとし子』と言って、ご理解いただけます?
[軽い口調で、竜郷での通り名を告げる。
同族であるならば、この名は一度は耳にしているだろうから、と]
……。
[後ずさる獣][足が止まる]
そう?
[無機質な青は真っ直ぐ白金を見詰め]
[されどそれも一時、][ゆるりと逸らされた。]
[周囲には何時の間にか多くの存在があれど]
[騒ぎの当人は気に留める様子はやはり無く]
[踵を返すとすたすた人の合間をすり抜けていく]
[嫌そうな若竜の様子に、あはは、と笑って]
大丈夫そうですねー。
[背を伸ばしながら、てち、と一度おでこを叩いたのは偶然か故意か]
気をつけてくださいよ。いくら頑丈でも、打ち所が悪いってこともあるんですから。
[時空竜とは、微妙に見解が違うらしい]
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