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[イレーネの疑問はユリアンも感じているだろうと考え、...は小さく首を振った]
いえ、原料が食品なので、多少多く摂取しても問題ないんです。つまり一枚で破れるなら、2枚や3枚なんて枚数を増やし、すぐに破れないようにするだけでいいんですよ。
でも、包みすぎは問題あるかもしれませんけどね。
[と、そこまで説明して、自分が住んでいる世界と村の経済事情の差を思い出して舌打した。
確かに砂糖や塩など簡単に手に入る訳はない。ただ、医療関連に携わる人間としては、今の使用者の言葉はありがたかった]
確かに、今は手に入りにくいかもしれませんが、私の職場の知人に周辺の村の医療に関して意見を言える立場の人が居ます。その人に使用者の意見としてお伝えしておきますよ。
オブラートを村に手配できなかってね。
[そう言って微笑んだ]
[新たに顔を見せたアマンダとハインリヒに恭しく会釈しながら]
初めまして。
私は村の外から来ましたミハエルと申します。どうも順番からいくと私は「その13」でしょうか?
[そう冗談を口にした]
―二階・個室―
[扉を閉める。廊下からの灯りもなくなり、室内は薄闇に包まれた。
月明かりが窓辺に置かれた机をぼんやりと浮かび上がらせている。空いていた部屋の中で、もっとも光の届く場所を選んだ。石には、それが必要だから]
狭かったよね、ごめん。
[ナップザックの中、紐で口を縛った小袋に仕舞いこんでいた取り取りの石を、卓上に、一定の間隔を保って並べていく。
石の力を保つには、浄めることも重要なのだと、よく聞かされた。
清水、ハーブ、クリスタル――様々な方法があるけれど、お婆がもっとも好むのは、光を用いた浄化の方法だった。
夜に近しい石には、冴えた月のひかりを。
朝に親しい石には、暖かな陽のひかりを。
いつか贈られる人のために。]
今は、おやすみ。
[親が子にするように声をかけ、部屋を後にする]
[マテウスに声をかけ尋ねられ、こくんと頷いて。]
はい、美味しいなら良かったです。
[何となく、この人やアマンダならお肉を沢山食べてくれるだろうと思いながら。]
[ローストビーフを作ったのは内緒にしておいて。]
[名前なんだっけと思いながら。][確か、マテウス、だった気がするが。]
[人数が多いので自信がなくなってくる。]
あ…私の、です。
[朝方は冷たい空気を楽しむためにそも上着を着ようとしなかったから、すっかり忘れていた。そもそも毛布を探してあげようと思っていたのはもっと忘れていたのだが、まあ言わなければきっと分からないはずだ。ハインリヒに向けて小さく手を挙げて]
あのままじゃ風邪引いてしまうかなと思って。
―一階・広間―
[階下に戻ると、また少し、賑やかになっていた。
軽く手を振りながら、その輪へと近づく。まだ赤いけれど、大分マシだ]
や。
僕にも貰える、ええと、鮭のムニエル?
[の割には、魚の姿はちっとも見えない気がした]
[名乗りを受けて手を休める]
[名前は見ていたが、顔と合わせて覚えた]
俺はクレメンスといいます。
クレメンス=ディスターヴェーグです。
村の人が多いと思いましたが、そうでもないのですね。
外の人も同じくらい多いのでしょうかね。
[こくんと頷くブリジットを見て]
いや、ごちそうになってるのはこちらなのでね。ここの宿の料理は…あまり手放しに褒められるものではなかったからありがたい
[と、素直な感想を述べて、パンや野菜も満遍なく食べつつ。そういえば名乗っていなかったか。と。先程起き出した。男も居ることだし、まだ自己紹介していない面々もいるからと]
マテウスだ。厄介ごとに巻き込まれたもの同士、よろしく
なかなか寝心地のいい椅子だったんでね。
[シスターの問いかけに男はにやりと笑った]
ああ、あんたが掛けてくれたのか、ありがとさん。おかげでいい夢が見られたぜ。
[イレーネに礼を言うと、近付いて手にした上着を差し出した]
煙草と酒の匂いが染み付いてたら勘弁してくれよな。
[おどけた口調で言う、男の息にはアルコールと煙草の匂いが確かにしただろう]
[イレーネの視線を感じ、何となく言いたいことが読めたので首を振る。]
[オブラート、なるものは私も知らないと。]
[丸薬なら兎も角、薬草を包んで飲む事、には馴染みが薄かった。]
[が、そういえば以前、父が卸先から『粉薬をこれに入れてくれ』と薄く小さな包むものを渡された覚えがある。]
[尤も父はそんな物に入れる薬草はないと、一蹴してしまったが。]
…食材なら、海苔や鰹節なんかで代用出来ないのかな。
[動物に食べさせる物じゃないので、絶対止めた方がいいという話。]
[目を覚ましたハインリヒに笑顔で挨拶]
おはようございます。
ええ、ィ夕飯はまだ沢山あるみたいですわ。
[確認するようにブリジットの顔を見た]
[探偵の分の食事を取り分ける]
[探偵の前へお皿を置く]
・・・気配を消す訓練を受けた人なのかしら。
[探偵の顔をちらりと見てつぶやいた]
あはは、どうぞよろしく。「被疑者その13」。
村の外、か。
身なりがいいね、おおきな町から来たのかな。
……変な肩書きもらって、災難だね。
[当人の身なりをずけずけと口にして、首をかしげる。
小さな茶色の目が好奇心にきらきらと光った。]
鮭のムニエルじゃないんだってー。
今日の晩御飯はミートソースだって、さ。
ブリジットの作かな?ごちそうさま!
[鮭のムニエルを所望するユリアンに、そう告げて。
ついでに彼のぶんも肉を皿に盛って差し出した。]
本当に厄介ごとですよねえ。
一体なんなのだかと思いますよ
[マテウスの言葉に頷いた]
[自衛団を見る]
容疑者としか伺ってませんしねえ…
でも、椅子で寝ていたら体が辛くはありません?
[以前、椅子で転寝をした時は後が大変だったと思い出し]
男の方はこういう事に慣れていらっしゃるのかしら。
[先ほどのユリアンといい、無茶をすることが多いのでは、と]
俺は、容疑者その10辺りかな。
ハインリヒ=ウェーバーだ。よろしくな。
[男はアマンダの自己紹介に軽く答えた]
まあ、ずっと寝てたわけじゃねえけどな。時々起きて、皆さんの話も聞いてたぜ?
[アーベルの問いには悪びれずに答える]
クレメンスさんね。
神父服よね、どこの町の神父様?
[たっぷりと自分の皿に盛った肉料理ににこにことしながら、席につく。満ち足りた表情で笑う神父姿の男の疑問に、首をかしげて]
あら?
私は生まれたときからずっとこの村に住んでるわよ。
教会にはご縁ないけど。
皆さんを見ていると、どうしてもそういう…
容疑者とか言うものには見えないのですけどね…。
[基準がまったくわからない、と思った]
[ハインリヒが起きるのを見て、長いこと寝ていたんだなぁと逆に感心して。]
[足元に着いた土の匂いは、他の人のものと紛れて分からなかった。]
[宿の料理は美味しくないんだと記憶しながら。]
[それよりは美味しいと褒められて、嬉しいような、少しだけ宿の料理人に申し訳ないような、そんな気持ちになりながら。]
[ただ単純に褒められた事は嬉しかったので、こちらも素直に、嬉しそうに笑った。]
[マテウスの名をきちんと聞いたので、こちらも名前を告げる。]
ブリジットです。ブリジット=クリングベイル。
こちらこそ、宜しくお願いします。
ミートソース?
[アマンダの差し出した皿を受け取り、視線を落とす。
……。
いや、挽肉料理の一種ではあるけれど。
昨晩感じた不安が、輪郭を明確なものにして迫ってきた。
彼女に対して、食事に関する話(もしかすると、それ以外も)しないほうがよさそうだ]
……ありがとうございます、レディ=アマンダ。
[幾らかの間が空いたが、何とか笑みを浮かべ、そう答えた]
神父服ですけどねえ。
一体どこに十字架を落としてきたやら。
俺の記憶にはありませんで…まあつまり神父廃業って奴ですよ。
[情けなさそうに笑った後、きょとんとした]
…え。そうなんですか?
おかしいな、確か小屋を借りた時に一応挨拶周りを…
失礼ですがどのあたりに家がありました?
[村の中の地図を頭の中で思い描きながら、アマンダを見た]
そうですか。
普通に手に入るようになったら、嬉しいです。
[何かを思い浮かべるように少し遠くを見ながらミハエルに答え]
それなら、良かった。
いいえ、気にしないで下さい。
[微笑を浮かべてハインリヒから上着を受け取った。
確かに嗅いだ事のないような匂いがついていたけれど、どうしてか懐かしさのようなものを感じて。
小さくキュッと抱いて顔を伏せた]
[厄介ごとという言葉に同意したクレメンスも、当たり前といえば当たり前だがどうやら何で集められたか不可思議なようで、それはミハエルとも話していたことではあるが。仮説を口にする気は起きずに]
村の中からも外からも、集まった人間は多種多様のようだな。村の外から来た俺から見ても共通点が浮かばない
[そこで一旦区切って、クレメンスに続くように自衛団を見て]
説明してもらったほうが手っ取り早いんだがな
[自衛団員の耳に届くようにいったが反応は予想通り気づいていても無視している様子]
[ブリジットの呟きに、ふむと顎に手を当てて他の食材を考える]
……魚とかよりは、豚肉なら大丈夫かも……。
[と考えつつ、アマンダの気風の良い風貌に苦笑して]
それはお互いでしょう? まさか被疑者として連れてこられるなんて予想もしていませんでしたから。
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