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そうか…じゃあ…これ…
[そういって街路樹にぶつかってフラフラしているエーリッヒを見]
引っ張って行くか…?
[リディの言葉に頷こうとするが
エーリッヒが昨日酒場にいた金髪の少年にフラフラと声をかけている]
[その毛布を被った物体の発した音が、自分に向けられたものであると理解するのに、些か時間がかかった。しかし、理解をしても]
…………は?
[出たのは、素っ頓狂な声]
[まだ声変わりのしていないボーイソプラノは、少女のものに聞こえなくもないか]
引っ張っていくしか…。
[ないんじゃないかな、と言葉を続けようとして。
はたと、何かを呟くエーリッヒに気付いて
そちらへと視線を向ける。 が。]
………「姉さん」?
[視線の先は、明らかに少年だった。
訳がわからない、といぶかしげにエーリッヒを見やり]
[風邪でボケボケのエーリッヒを放置すべきかどうか
とりあえず、倒れた場合は拾うぐらいでいいか…と、ぼんやり思いつつ、
青年はエーリッヒと金髪少年の会話を*見守った*]
………。あー…。
[突然の手をとったり唇を寄せたりの行動に、
…あぁこりゃダメだ、と内心思ったか思ってないのか。
ため息と共に小さく声が上がる。
傍観姿勢に入ったアーベルに倣う事に決めたのか、
"見知らぬ少年ファイト!"と声援を心の中で送りながら、
底に残っていたイチゴパフェの残りを、無言で*口へと運び始めた*]
[何が何やら解らぬうちに、その物体(人と認識していない)は彼の前に跪いて、手を取り、甲に口付ける。革の手袋をしているのだから、その感触が直に伝わってくる訳ではない。が、そもそもこの行動は、紳士が淑女にするもので]
……………
[思考が止まる。今日は、訳の解らない事ばかりだ]
……フィ姉さん?
[漸く口に出来たのは、その単語のみ。
後ろに控えていたユーディットは、驚いた様子でそれを見守っている]
……離せ。無礼者。
[寝惚けているのか、何なのか。毛布男(仮称)は動く気配が無い]
……………
[視線を移す]
[傍らに、困り果てた様子のユーディット。
少し距離を置いた所に、昨日の元紅茶男と、明るい茶髪の少女]
……知り合いか?
[恐らく、目は据わっていたのだろうと思う。彼の問い掛けに、少女の方が、何とも言えない微妙な表情で、曖昧な頷きを返して来た]
これを、どうにかして貰いたいのだが。
[言って、件の男の手を払い、軽く頭を小突く]
[と。
――ばったり。
突然、その物体が、倒れた。
青年が、言わない事じゃないと言ったふうに、それに歩み寄っていく。
それを眺めながら、ああ、今日の訪問は無理だなと*今更ながらに、思った*]
/中/
にしてもまいったなー、連絡つかないですよっと。
始めちゃっていいならラクなんだけどねっていうか、これ以上プロ伸ばすと色々と辛い。
今日の22時までに反応なかったら、あちらに来ていただいて開始するかああ……。
うーん、微妙に泣きたいっす、はい。
主にこっちに連絡不備ってーとこもあるんだけどorz
[――真夜中は、人ではないものの時間。
『ぽむり』
本来の姿――1メートルほどの小人の姿――に戻り、音もなくベットから飛び降りる。
ふわり。一拍置いて、栗色の長い髪が踊る。
ぱたぱた。ぱたた。
別荘中を軽やかに駆けて。ぴかぴかに磨き上げてく。]
[――するり、部屋へと入り込む小さな影。
疲れているのか、昏々と眠る主の顔をそっと覗き込む。
焦げ茶色の瞳に、金色の虹彩が踊り。
静かに、額に、触れて。]
−自宅・自室−
[カーテンから差し込む日光に目を細めて寝返りを打ち、さらさらの金髪をくしゃくしゃしつつお目覚め。]
…あれー?
[此処暫くの記憶がすっかり曖昧で、自分でも夢と現実の区別がついてない風味。
パジャマは汗でべっしょりしていたが、熱は下がったらしく気分はだいぶ良くなっていて。
オートミールの粥を持ってきた母親が、あれこれ説教してくるのを、寝たふりして聞き流したり、*そんな日々。*]
―工房・自室―
[静寂。
外の喧騒は、今は耳には届かない。
青の瞳が見つめるのは、手の中の小さな煌めきたち。
いつもは側を離れぬ相棒も、この時ばかりは近付けない]
[丁寧に、丁寧に。
煌めきに手を加えていく。
美しく澄んだ水晶。
それを、浮かぶイメージのままに。
自然の結晶から。
造形へと。
ゆっくり、ゆっくり。
作り替えて]
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