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いいじゃない可愛いし。
ほらみんな似合ってるって言ってくれてるし?
[呼び方やめろと言われても、そう簡単には止みません。]
すぐに頭に血が上るのは子供な証拠証拠。
[からっと笑った。
少女の背を見送りながら。
ついで聞こえた祐樹の声にへぇと頷いて。]
へー同僚だったんだ。
すぐ辞めちゃうトコとかさっちゃんらしいわねー。全然成長してない感じが。
[酷い事を笑顔でさらりと言いながら。]
こちらこそ、宜しく。祐樹…さん?
うーん、敬称なくていい?多分大して歳変わらないと思うし。私の方も呼びつけてくれて構わないから。
何かの運命、ねえ。
[不意に思い出されるのはやはり桜の伝承か。
宮司の傍に居れば一通りの知識位は付くわけで]
ん、良ければ兄さんと一緒に行ってて。
戻ったら紅茶淹れるから。
琉璃兄のところみたいに凄いのは無いけど。
[普通のくらいはある!と笑ってみせて]
ちょっと頼まれごとの最中だったのよね、本当は。
ついでに大丈夫そうだったら綾姉も呼んでくる!
[またね、と叫ぶと小走りに櫻木家の方へ]
・・・・へェ。
お知り合い、多いよーで。
[保護者発言は聞こえたのかどうか。
女性が利吉に話しかけるのを見て浮かべた笑みは、何だか意味深だったかも知れない。]
さッてと。
そんじゃ、行ってきまァ。
[全員が扉の内に入ったのを確認して、旅籠の扉を閉める。
届け物の宛て先、櫻木家にのんびりと向かった。]
わかった。
それじゃあ史人と先にいってるね。
大事なのは質よりもそこにこめられた気持ちだと思うよ。
楽しみにしてるよ。
[小走りに去る玲を見送りながら]
気をつけていってくるんだよ?
さてとそれじゃあボクたちは先にもどろうか。
[史人と一緒に積もる話をしながら家路へと]
[孝博を改めて見送って。
上ずった声が自分の名を紡ぐのに気付けば]
先生は、つけなくても良いよ。
うん、私、宗方榛名。
[にこりと、裕樹に向けて微笑んだ]
貴方が、裕樹君なんだね。
こんなところで逢えるなんて。
[「驚いちゃった」と、心臓が跳ね上がっているのか両手で軽く胸を押さえるようにする]
[足音も軽く走ってゆく。なにせこの後はご褒美が待っている。
だがここから先は櫻木家の敷地内、という所で視界の先に人影を見つけて速度を緩めた]
…誰?
[知っているような、知らないような。
3年は短いようで長い]
[小百合の声が聞こえれば、瞬いて。
声は普段の調子を取り戻し、女性にしては低いそれになる]
ああ、やっぱりさっちゃんはそうなのか。
「らしい」のはいいが、他人に迷惑を掛けるのは良くないな。
[したり顔で、ひとつ頷いて]
そう、ゆき。余裕の「裕」に、樹林の「樹」。
よくひろきだの、ゆうきだの呼ばれるが、ゆき、だよ。小百合。
俺も職業柄、呼び捨てのが慣れてるからそっちのが良いな。
/中/
そうか!「裕」の字は余裕の裕と言えば良かったのか!
←名前にその字がつく男。
いっつも、衣編に谷ですと、言っています。
[殺し合いにならないのは、主からの命が下っておらず、自分の邪魔をしていないだけだからで。いつでもそうあって良いような心構えや準備は抜かりない。
そうしなければいけない相手なのは重々理解している。
が、いまはそんな事は関係なく、にこやかに。]
私の方は休暇よ休暇。
桜を見に来たの。
[完全に否定はしなかったが。さらりと、聡に告げたのと同じように嘯いた。
この村の桜が、咲いてはならない桜、咲く事のない桜だというのはまだ知らない。
徒歩で来たとえばる男に、へぇともはぁともつかない返事を返し。]
毎度毎度バイタリティー溢れて、死にそうで死なない所ひた走ってるわね。
[寂しい台詞に、今度誕生日でもあるんだったらせめて靴くらいは用意するべきかと思っている。
多分こんな調子で善意やら何やらが集まって、この男、今まで生きてきたんじゃないだろうか。]
[旅籠から櫻木家まではそう遠くはない。
妙に感慨深げにあちこち見ながら歩いていると、声が掛かる。]
あァ、野崎のトコの・・・ありゃ?
[てっきり櫻木家の人と思ったのか、答えながら振り返り、少女の姿を見てはたりと止まる。]
えっと。
・・・もしや、玲チャン?
[間はさして長くは無かった。]
[榛名からフルネームを聞けば、眼を丸く]
…先生、本人……?い、いや…その、まさか。
[けれど、初対面で嘘を吐かれる理由も思い当たらず]
っと…いや、でも、先生を抜かしてってのは難しいものがあるんですけど。手紙の癖もありますし。
[ぽり、と頬を人差し指で掻いて]
それこそ、「君」とかいりませんよ。呼び捨てで、どうぞ。
…俺も、驚きました。榛名先生は、どうしてこの村に?
何かの取材、ですか?
[旅籠にいるから、外から宿泊に来たのだろうと]
[史人と並んで歩きながら]
そっか、親に呼ばれて祭を見にか…。
桜の祭で…ねぇ…。
[思うところがあるのか言いよどみ俯く様子に史人も言葉につまり、
そこでしばらくお互いに沈黙。
少しして話題を変えるように]
3年かぁ、もうそんなにたつんだね。
時間っていうのはたつのが早いね。
もうボクも年なのかな?
さく、ら?
[利吉と会話している女性の言葉に疑問符を浮かべる]
ここにある桜は、咲かないよ?
咲いては、いけないの。
大きな幹と、広がった枝だけ。
[桜を見に来たと言う女性を不思議そうに見ている]
…孝…博さん?
[名前を呼ばれれば目を瞬き、それから頷いて。
浮かんだ名前を、だが前とは少し違う呼び方で呼んだ。
だって以前の彼だったら、もっと違う響きで呼ばれたはず]
お久しぶり、です。
この前は兄さんも居た時、だったかしら?
>>218
[即座に嘘付け。あのばーさんがそんなもんくれるわけないだろ。と否定しようかと思ったが、あっちはあっちで面倒なことも多いようなので]
……ふーん。
まあ、俺に関係してこなければいいけどな。
[とだけ、返しておいた。
何しにきたのかという問いには]
俺は、仕事な。一応。
[細かいことは言わずにこれだけを言っておく。
相手もこれだけで、それなりに察してくれるだろう。
そして、最後のセリフには]
だから、それは、お前にも言えるんだがな。
社会に入ってない俺から見れば、お前さんも結構ギリギリの境界線の上をひた走ってるぜ?
[ぷかりと、煙を吐き出しながら言った]
ボクの近況?
ん〜、さっきも話したけど取材とかそういうのが多いかな。
屋敷にいたままでボクが歌った歌が、
遠い場所に住んでる皆が聞くことができて、
おまけに遠くからわざわざ足を運んでくる取材の人間までくる始末。
余所者つれこんでるってボクのことあまり快く思わない人もいるみたいだけどもね?
好きでやってることで皆が喜んでくれるのはうれしいなって思うよ。
顔出しとかTVとかでて有名になったりとかは嫌だけどね。
それに…、ボクはこの村からでるのは……。
[再び言いよどむがすぐに]
うん、この村が好きだからね。
一生をこの村で過ごそうかなってね。
ふふ、信じられないのも、無理は無いかな。
私も、驚いたし。
手紙でやり取りしてた子と、こうやって偶然逢えるとは、思わないもの。
[楽しげで、嬉しげな笑みを漏らす。敬称が抜けないと聞くと]
あんまり、有名でも無いから、先生って付けられると、ちょっと恥ずかしいんだよね。
裕樹君が呼びにくいなら、そのままでも良いけど。
私が君を付けるのも、裕樹君が私を先生って呼ぶのと同じことだから。
このままでも、良いかな?
[これで本来の性別を知れば、君からちゃんに代わるのだが。榛名は未だに気付いては居ない]
ここ、私が住んでる場所だから。
旅籠には、おじさんに野菜を届けに来たの。
[旅籠の主人を示しつつ説明]
ん、そう。
・・・何か余所余所しいなァ。前と同じでイイのに。
[浮かぶ笑みは軽薄で、矢張り以前とは印象を違えるか。
違う呼び方には気付いたようで、軽く頭を掻いた。]
あァ、そだねェ。
あの後、史人サンも出たんだっけ?
元気してるんかな。
[同じタイミングで帰っているとは知らないまま、問う。]
[小百合と親しげな様子の男性に視線をやって、徒歩であの峠を越えたのかと内心感心してみたり]
お二方は…お知り合い、なのか?
失礼ながら、あまり、接点がなさそうにも見えるが…?
[男性の方には、そういえば名乗らなかったかもしれないと、自身の名前を名乗り]
咲かない桜…ですか。
[聞こえた言葉に、ほんの少し眉を顰めた]
[一瞬聞こえた高い声に微かな引っ掛かりを覚えたが。
ねー。と同意を求めるように祐樹に言った。
漢字を教えられれば一つ一つ思い浮かべながら。]
あらほんと。漢字だけ先に見てれば私も「ゆうき」って読んでたかも。
こっちの漢字は…そのままね。小さい方の、小百合。
じゃぁ呼びつけでおねがいね、祐樹。
[にこやかにそう、返す。]
…えぇ?咲かないの?おかしいな…。
咲くって聞いてたんだけど。
[ふいに届いた榛名の声に、こちらも不思議そうに首を傾げ返した。]
…枯れてるわけじゃないのね。
[ふぅんと呟く。]
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