情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[森を抜けると、野次馬行き交う道は避けて子供の好みそうな脇道を通る。幸い人と遭遇することはなかったが、滲む血は幾分範囲を広めていた]
……捨てないと駄目かねぇ。
[心配は怪我よりも服のこと。
進むうちに目当ての建物が見えて来る]
ミリィ、居るかー?
[主は往診中の筈と記憶を辿りつつ、周囲を窺ってから入り口に寄り、見習い術師の名を呼んだ。
栗の焼き上がりに間に合っても、待ち受ける運命は変わらないとは、まだ知らず]
─診療所─
[庭で踊りつつ、落ち葉を集める箒は人の気配にぴたり、ととまり。
それが誰かを認識すると、また忙しなく庭掃除。
ちなみにこの箒、全く知らぬものや付き合いの浅いもの相手には普通の箒で通している]
はぁい、おりますよー。
[一方、箒の主は呼びかける声に手にしたカップをかちり、と置いて立ち上がり、扉を開けて、一言]
……御師匠様がいたら、お説教ものですねぇ。
[にっこり笑って言い切った後、診療所の中へと招き入れる。
窓辺の止まり木にいた白い鳥が、挨拶するように羽ばたいた]
骨は、大丈夫なようですけれど。
……これ、タイミングが良かったら、もっと大変だったかもしれませんよぉ?
無茶は、ほどほどにしないとです。
[一応、注意しているのだがイマイチそうは聞こえないのは、間延びした口調のせいだろう、多分。
のんびりとした物言いとは対照的に、消毒などの手当ての手つきはきびきびとしていたりする]
裂傷と、軽い打撲、ですねぇ。
少し熱を持ってますから、なるべく安静に、ですよぉ。
[丁寧に包帯を巻き終え、にっこり笑いつつ傷の上をちょい、とつつく。
手当てのおまけは、治癒を促進する簡単なまじない。
治癒術を使わないのは、今後の撤去作業に備えての温存モードだからだったりする]
……ところで、すぐに帰ります?
ボクとしては、気を鎮めるために、香草茶を一杯飲んでいくのをお勧めしたいのですけれど。
[道具を片付けつつ、にこりと笑って問いかける。
勧める理由は言わぬまま、乞われたなら香草茶を用意して]
……それにしても、これからしばらく不便ですねぇ。
[呟く言葉は、やっぱりどこか暢気で人事っぽい響きを帯びていた]
……精が出るなー。
[こちらとしても慣れたもので、独りでに掃除をする箒を見やり、しみじみと呟いた。
扉を開けるなり紡がれた一言に笑みは固まり、内密に、と頼む様子は年下相手には情けない。
招き入れられるまま治療されるまま、声色とは裏腹な動作に毎度の事ながら感心した息が漏れた]
わかった、サンキュ。
いつも悪いな、また薬草いいの見つかったら報せるよ。
別に急ぐ用事はないし、茶自体は好きだからいいけど?
[理由は解せず、しかし承諾の頷きを返す]
暫くかかるんかね、復旧には。
足留め食らう奴も多いんだろうな。
[家にも客人が来ているのに、気にした風もない。
元々、宛てがないなら好きに使え、というだけのものではあったが]
結構、観光客さんもいらっしゃいますしねぇ。
早めに、通れるようになるといいんですけど。
御師匠様が戻れないと、色々と大変ですし。
[まだまだ、留守を完全に預かるには修行不足の身だけに、不安はあるらしい]
それにしても、お祭りの後に天気が荒れたり、崖崩れが起きたり。
今年は、珍しい事もあるものですねぇ?
向こうも心配だろうな。
[言葉に釣られるように、視線は外に向いた。今は鎮まっているが、灰を残した空は、若干、安定を欠いているように思える]
……普通、祭の後って、良い事があるもんなのに。
不況を買うようなことでもあったのかね。
それにしては、石はいつも通りの気もしたが。
[左の人差し指を持ち手に引っかけ、残る指で支えてカップを持ち上げる。吐息は仄かな白に隠れた]
患者さん第一ですからねぇ。
[多分、弟子も心配しているだろうけれど、弟子にその自覚はないらしい]
お祭りも、トラブルなく終わりましたものねぇ。
妖精さんにかかわりがないなら、単なる偶然?
[緩く、首を傾げて呟くように言う。
仕種にあわせて、編んだ紅の髪がゆらりと揺れた]
……どちらにしても、あんまり忙しないのはよくないのですよ。
秋は、のんびりお散歩するのによい季節なのですから。
偶然としても、厭なタイミング。
[心配の種が他にもあるのは察せられたが、口にはしない。他人の事は言えない自覚はあった。
視界の片隅で揺れる紅に眼を動かす]
一気に冷え込んだから、このままだと秋を忘れて、冬に行きそうだ。
散歩どころじゃないかもな?
安全を願ったり、感謝したりした後に、ですものねぇ。
[厭なタイミング、という言葉にこくり、と一つ頷く。
止まり木の白い鳥も、同意するようにくるると鳴いた]
秋を忘れるのはダメですよぉ。
散歩も楽しいし、美味しいものも多いんですからっ!
[言葉の後半は、妙に力が入った]
まあ、何かあったと決まったわけでもないけど……
そういうのって、魔力じゃわからないもん?
[カップに口をつけ、少し上目加減にやけに力の篭った様子を見る。慣れていなかったら、微笑ましさに、つい笑ってしまいそうだった]
だよな。
林檎採れたら、ヨハナ婆もシュトゥルーデル作ってくれるって言ってたし、そんな秋を忘れるなんて、勿体ない。
ううん……ボクは、力の使い方自体、まだまだ勉強中ですしねぇ。
[魔力、という言葉に返すのは、少し困ったような、曖昧な言葉。
ほんの一瞬眉間に皺が寄るものの]
ヨハナの御婆様が?
わぁ、それは絶対に、秋を忘れられたら困りますっ!
[お菓子の話題に、すぐさま違う方向で真剣になっていたりする]
力は、使いたくないのですよ。
[心の奥、零れるのはこんな呟き]
癒し以外には、使わないほうがよいのです。
[色々と、事情は複雑なようです]
[様子を見て取り、先の台詞には言ってみただけ、と軽く答え、香り立つ茶を飲む。喉を通ってゆく液体が、冷えた身体を温める]
まあ、何かしら原因があるならともかく、今のうちから不安になってても仕方ないし。秋を忘れないように心がけつつ、のんびり行くとしようかな。
森を見回れば、何かわかるかも、だし。
[幾度かに分けて香草茶を飲み干して、カップを置いた]
[軽い答えに、ほんの一瞬むくれたような表情を見せるものの、それはそれ、と置いておく事にしたようで]
ですねぇ、ほんとに単なる偶然かも知れないですし。
秋はのんびりとするのによい季節なのですから、わざわざ忙しなくする事もないですねぇ。
[と言いつつ、実は夏以外はいつも「のんびり」なのだが。
暑いのだけは、苦手らしい]
見回りもよいですけど、傷が塞がるまでは、無理はダメですよぉ?
……治療の腕は確かなんだし、拗ねる事ないと思うけどなぁ。
[対応は多少なりとも機嫌を損ねてしまったようで、苦笑した]
はい、肝に銘じておきます、と。
香草茶、ごちそうさま。
長居してもなんだし、そろそろ失礼するよ。
また……
まあ、今度は、単なるお茶会ででも。
[カップに代わり卓上に置いていた袋を取り立ち上がると、包帯の巻かれた右手を挙げて、苦笑混じりに言う。赤く染まった袖は隠しようはなかったが、来た時に比べれば大分マシだった。
止まり木で羽を休める白の鳥や、働き者の箒にも同じように挨拶をして、診療所の門を潜る。
体内に残る仄かな温もりに安堵を覚えていられるのも、*今のうち*]
別に、拗ねている訳じゃあないのですよ。
[じゃあなんだ、と言われても答えようはないのだが、一応こう返して]
はぁい、今度は、怪我抜きで、ですねぇ。
お大事に…………色々と。
[付け加えた言葉は、多分届かないが。
挨拶された鳥と箒はそれぞれが挨拶を返して、青年を見送った]
さぁて、と。
今の所は、何もないようですし……少し、外を歩きましょうか、リーリエ?
[問いかけに、白い鳥はばささ、と羽ばたきくるる、と鳴いた]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新