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[いつも通りのやりとりを終えたアーベルには、よろしい、と頷く]
[お馴染みの光景ではあれど昔より頻度は減っている。
年を経たからか、他の理由からか。
それは敢えて、当人の口から語られることではない。
噴水近くの出来事に一時注目していた人々も、騒ぎに一段落ついたとみると、思い思いに散っていった]
[投げやりなアーベルの声に苦笑を浮かべる]
[練習が大切なのは間違いない]
[頑張れ、とエルザに届くか届かないの低い声で囁いた]
まあ、ちょっとね。
俺が気にしなければいいんだろうけれど。
顔も見せなかったのは、ごめん。
[若干勢いの落ちたエルザには小さく首を振って]
[その声だけは昔と変わらない]
[喉を壊したわけではないのだから]
さて、用事も果たせたから俺はこれで。
……演奏、楽しみにしているから。
[歌をとは言わなかった]
[今は鍵盤専門となっているのも知っていたから]
[記者の方は意識して見ないようにしながら]
[広場の逆方向へと身体の向きを*変えた*]
/*
もう少し詰められれば良かったかもだけれど、本当に眠くて文章が怪しくなってきたのでお先に失礼。
エルザだけでなくアーベル、ヴィリーにも感謝。
明日忘れなかったらゲルダへもメモするべきか…おやすみなさい。
[ハンスの、視線を別方向に向けたときの沈黙と、
その後の様子とが気にかかり、ベンチの方角を見る。
隻眼の男と目が合いかけて、若干逸らし、会釈をした]
ん。
一番を聴かせられるようにする。
またね。
[ハンスの謝罪に首を振り、
短い決意と再会を願う言葉を告げその背を見送る。
複雑そうな表情が過ぎったのは、一瞬の事で]
さて。それじゃ、行きましょうか?
[アーベルへと向き直ったときには、笑っていない「笑顔」。
引き摺ることこそしなかったが、
残る他者に挨拶をして、すたすたと*立ち去った*]
[投げられた低い囁きに、返したのはごくごく小さな頷き。
去って行く背に、またねー、と声をかけて]
……はい、はい。
[笑っていない笑顔での促しに、零れたのは大袈裟なため息。
引きずられなかったのは、幸か不幸か。
数年前なら、それこそ耳を引っ張って引きずられていた所だろうが]
んじゃ、俺、行くわ。
またなっ。
[場に残る者に軽く言いながら手を振り、隼を肩へと呼んで歩き出す。
ふわ、と誘うように掠める風。
それと共に駆け出したくなるのは、*何とか押さえて*]
/*
さて。
鍵盤から管楽器に移動した理由とか時期をちゃんと考えないと。と。
まあ、流れでいいか。
にしても、11人に下げてからの集まりは早かったなぁ……。
毎度まいど、お世話になります皆々様。
まとめに意思表示してた全員……ではなさそうだけど。
予想外弾かれが少なかったり、突飛でない事を祈ろう……。
あ、後でミスコンネタをふらなくては(あくまでやるんかい。
[練習所に辿り着くまで、一度も背後を振り返ることはなかった。
戻って早々鉢合わせたのは、先にアーベルの不在を報せた楽団員。まだ新米の彼はエリザベートを見るなり明らかに困惑の表情を浮かべたが、当人はなんてことのない顔で]
迷惑かけて、ごめんなさい。
アーベルと同じパートの方でしたよね。
よろしくお願いします。
この子、ときどきひとり走っちゃう癖があるから、釣られないように気をつけて。
[丁寧に一礼すると、後から来たアーベルの背を押す。姉と言うよりは母の態。終わりは演奏に関してらしかった。
呆気に取られた様子の新人に微笑を返し、エリザベートは自分の持ち場へ戻っていく]
[他のメンバがそれを見て、同情したか面白がったかは、彼女は見ていない。
ただ確かなのは、彼が伝えに行く前からこうなるであろうことは、周知の事実だったこと]
[それから恙無く練習は進み、振られる指揮棒に合わせて音色が織り重ねられる。
エリザベートの生み出す音も、先の荒々しさはない。
二色の鍵盤の上を、滑らかに指が踊った。
一切の雑音が失せ、旋律のみが意識を満たす感覚――]
[しかし飛び込むように入って来た一人の楽団員により、演奏は中断された。
一気に集まる視線。
静寂の中、注目の人物の口が開かれる。
「予定していた人形遣いが、参加不可能になった」
そう告げられた報に、生まれるざわめき。
祭りまで日がないのに、と皆が顔を見合わせた]
[人々の思いを知ってか知らずか、時は変わらず移ろい、*陽は落ちてゆく*]
─広場隅・ベンチ─
[観察を続けていると青年の姉がこちらを向く>>265]
[僅かに視線を逸らす仕草にくつ、と小さく笑いを漏らしながら]
[首だけの会釈を相手に返した]
ふん、あいつとも知り合いか。
過去に何かあったかね。
[行商人の視線を追ってこちらを見た様子にそう当たりをつける]
[予測するのはやはり色恋沙汰なわけだが]
事件の前に面白そうなもんが見れっかねぇ?
[紫煙と共に吐き出される呟きは]
[至極楽しそうな笑みを浮かべて漏らされた]
[ぽかーんと見てると、ハンスから声を掛けられる]
え? ああ、別に私のことはクウキだと思って続けてくださっていいんで。お気遣いなく
……あ、ハンスさんですか。私はゲルダ、この子はアーニャって言います
見ての通りの旅の人形師で……ああ、ハンスさんも行商なさってるんですか
どうぞ、よろしくお願いします(ぺこり×2
[続いてエルザからも声を掛けられ]
あ、どうも(ぺこり×2
あー、私のことはお気遣いなくー
「オキヅカイナクー」
[そう言って愛想笑いを浮かべる
まあ目の前の状況を気にするなというのは無理な話な訳で]
― 大通り ―
えー、これって高くない?もう6つもらうから、もうちょっと安くしてよー。おっちゃんとアタシの仲じゃなーい。ね、お願いっ。ねっ?
[果物が山と積まれたお店の前で、両手を合わせ片目を瞑って懇願している]
やった!おっちゃん、ありがとねー
[値切り交渉がまとまり、1ダース半の林檎を籠に詰めてもらう。その一つを齧りながら、懐かしい孤児院へと続く道を*歩いていく*]
[広場から騒動の元(?)が離れて行くのを見送って居ると、
わっと、別の露店から声が上がる。
それを耳に入れると真っ黒煤塗れ少女は、たっと足を踏み出した。]
ゲルダ、アーニャ、またなッ!
今度アーニャの芸見せてくれよ!
[別から上がった声は、どうやら服のポッケに忍ばせた筒の店の主人。
気づかれたからかそうでないかは判らなかったけれど、
何かあっては拙いな、と、人ごみの中へと元気に走りこんだ。]
―回想―
旅の人形師ゲルダとアーニャ。
ああ、話を聞いたことはありましたね。ひとり旅の一座。
[もう一つの名前を思い出す]
[納得したように頷いた]
[その技を見る機会はこれまでなかったけれど]
俺も旅回りですよ。そう大きくもない規模の商いですが。
祭りの間は向こうで露店を出していますから、何かあればどうぞ。
[エルザやカヤが親しげに話すのを見て]
[イキシアにも長いのだなと思う]
―広場・露店側―
[一番をというエルザには肩越しに頷き]
[複雑そうな表情までは見えず]
[ヴィリーの近くは当然避けて通ろうとした]
[露店の集まるほうに戻れば上がる怒声]
喧嘩か?
[自分の借りている場所とも近い]
[揉め事の気配に眉を寄せる]
[騒ぎが落ち着くまで少し遠巻きに*見守った*]
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