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まあ、住み始めは、地に足の着かない感じがして、ちょっぴり、陸が恋しくなりもしましたけどね。
[流れた話題を追うことはなく、
新たに訪れる話題に手を伸ばすだけ]
馬、ですか?
なんて言ったらいいかな、
首と顔が長い、四足の生き物で。
背中に人や荷を乗せて運ぶんです。
操るのに慣れないと、揺れが大変みたいで――
ああ、船に似ているかも、
[記憶を辿りながら話していたが、不意に言葉が途切れ]
……くしゅんっ
[ぱちゃん。
同時に、釣り針から逃れた魚が跳ねる音がした]
赤ちゃんって。
…おめでたですか?
[色々聞いていなかったので、目を丸くしてブリジットを見た。何て人を集めてくるんだという思いが顔に出ていたかもしれない。
言葉の裏にあるものに気づいたのは、尋ね返してから。
え、と口元を押さえた]
[手で口を押さえつつ、中へ入っていくユリアンに向ける笑みは、変わらずにこやか。
ただし隠れた唇が何の音を象っていたかは、定かではない]
─集会場・広間─
[中に入り、広間に顔を出すのと、オカリナの音色が聴こえたのはどちらが先か]
……へぇ……。
[蒼の瞳が、僅かに細まる。
滅多に他者に聴かせる事はしないが、自分も音楽の心得は持ち合わせているから、音に込められたものは容易に悟れた。
もっとも、葦笛を得意としている事は、幼い頃からの知り合いでもなければ知らぬ事だが]
ぱっと見で判らなくても…まぁいいか。
[あまり深く言うのもよくないと言葉を切る]
それじゃ、今度はちゃんとした舞台で見せてもらうことにしようかね。
まだしばらく居るんだろう?
[ローザにそう言うとクロエに視線を向け、逸らされるのにニヤリと笑う]
疲れてるならちゃんと休んどけよな。
て…
[ドアから聞こえた声にそちらを向いて]
ダーヴィッド?なにやってんだお前…って、お前もか。
って言うか、帰ってきてたのか。
ふぇ。
…気をつけるです。
[ブリジットの言葉は多分よく分かってないまま、ロミルダはこくこくとうなずいた。
飴はようやく溶けたらしい]
…うん、素敵。
それじゃ、ちょっとお邪魔させてもらうわね。
[クロエとカーラの信頼の高さに微笑ましさを覚えつつカーラの奏で始めた音をよく聴いて足音を合わせ踊り始めた]
あら。
今聞けるとは思って無かったわ。
[カルメンのオカリナの音を聞くと、気持ちよさそうに目を閉じてその音に聞きほれた]
綺麗な……音。
[知らず知らずに、その手は自分の腹へと伸び、優しくさすり始める]
……聞こえる?
今はまだ、私の耳を通して聴いているのかな?それともすでに、自分の耳で聴いているのかな?
ああ。そんなことはどうでもよかったね。
あなたは、この綺麗な世界に生まれたときは、この綺麗な音だけじゃなく、色んな素晴らしいものが待っているの。
だから、恐れないで大きくなっていきなさい。
みんなあなたと会える日を楽しみにしているのですからね。
愛しい、子。
ん……。
[少しだけ自分の世界に浸っていたせいか、クロエの言葉に反応するのは少しだけ遅れた。
だが、満面の笑顔を浮かべると、大きく頷いた]
そうよ。
おめでた。
私のこのお腹の中には、もう一人の生命が育まれているの。
いつか、この世界を感じることが出来ると思ったら……とても素敵なことだと思わない?
ぁーそれはわかるな。案の定逆だが俺なんか陸に上がったら逆に揺れてるような感じを受けたもんだぞ
[それは水の上にずっといつづけて、揺れているのが常だったからだろうけど
そして馬の説明にふむふむと頷く。四足。首と顔が長い。背中に乗せれる。船みたいなもの…なんでか平らな四速歩行で船ぐらい大きい。なんて生き物がイメージされていた。]
そんな生き物が…そりゃ便利だな。生き物な以上操るのも大変そうだけど…っと
[くしゃみ。その後。魚が跳ねる音]
どうやら今日は魚の機嫌は悪いみたいだし、風邪ひくのもなんだからはいろっか?
[既にそのつもりで、微動だにしない浮きを引き上げる]
[新たに奏でられ始めた音と、それに合わせて踏まれるステップの音]
見事なもんだな。
[あまり邪魔をしないようにと小さく零して]
えぇ、しばらくはね。ここに呼ばれちゃったからちょっと舞台に穴空けちゃうけど。
[ハインリヒの言葉には微笑みと共に頷きを返し、タップを踏みながらブリジットの側へ行き]
いくらだって一緒に聴けるでしょ、同じ都市に住んでるんだし。
カーラだってやさしいんだからお願いすれば吹いてくれるわよ。
だから、ブリジットさんはまず身体を大事に。ね?
[多少無神経な言い方になるのも承知で言い放つと、踵を返した]
[瞳を閉じ、ローザのステップの音を聞きながら、楽しさを乗せた音が響く。
楽団が奏でる合奏とは違う少し勢いの弱い単音ではあったが、ローザと合わせるには十分だったろうか]
[広間に入って来る人物らに気付かぬまま、カルメンは音を奏で続ける]
[広間には、一人を除いて全員女性。
思わず呟いたのは、]
実は団長殿の趣味だったりしないだろうな。
違ったとして、それならカミサマの趣味って…。
…お?
[声をかけてきた相手の姿を見て、趣味悪いな、とか変な事を考えたのは棚に上げておき。
ひら、とハインリヒに手を振った]
ちょうど運悪くね…。
うっわ、ハインリヒさん、老け……もとい、年季が増したね?
十分に温まるだけの時間も貰えなかったんだよ。
しかもカルまで呼ばれてるし。
[ローザの呟きも聞こえれば顔が赤くなる。
少し不安の混じった声でハインリヒに答え、俯いた]
[ハインリヒが続きを言おうとしてやめた姿に]
?
[と、小さく小首を傾げ、ロミが返してきた言葉には]
ええ。気をつけなさい。
男なんて、ほとんどが獣なんですからね。
たまーに、王子様もいるけど。
[最後の言葉と共に、にははと笑った]
すみません。
水の上だからかな、夜は陸より冷える気がします。
[馬がどんなイメージになっているかなんて、知ることはできず]
……そうですね。
でも、悪くない「休憩時間」でした。
[ありがとうございます、と礼を口にすると、ゼルギウスの促しに従って、同じく浮きを引き上げ、彼に返して立ち上がる]
たの、しい。
おと、あわせるの、って、こんな、に、たのしい、んだ。
[オカリナを奏でながらカルメンは楽しさを感じる。
普段は一人で小鳥に聞かせたり旅人に聞かせるくらいだったから、合わせるなんてことはしたことが無くて。
楽しみをまた一つ得たと、嬉しさが込み上げて来たのだった]
つか、なんで楽団の踊り子さんまで。
ほんとに、どーなってんだか。
[音色に合わせて舞う姿に、小さく呟き。
邪魔をしないように、足音を忍ばせてテーブルへと移動する。
道具と荷物の袋を下ろす時にも、音には気を使った]
[新たに広場に顔を出した男性を見止めると、足を止めぬまま軽く会釈をし微笑み]
踊りながらでごめんなさいね、あたしはローザ。
貴方もここに呼ばれたクチ?
[カーラの奏でる音色を邪魔せぬよう、軽やかに靴音を立てながらステップを踏んでいる]
[ローザの踊りを間近で見ながら]
うーん。でも私死んじゃうかもしんないし。
[とか、あっさり言い放った]
まあ、うん。出産って命がけってことよ。
ほら、異性に分からないことは、出産の痛みと、キン○マぶつけたときの痛みってよく言うじゃない?
あれ。なんか言葉が繋がってない気がする。にはは。
[笑って誤魔化した]
新しく来たのは…。
あの踊り子さんに、妊婦さんに…初対面かねぇ?
8年も離れてると、随分人が入れ代わるもんか。
それとも…、
[そういう人間が優先して、集められているのか。
唇だけが、音も無く動く。
眼差しは、舞の動きをなぞり、柔いまま]
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