情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [34] [35] [36] [37] [38] [39] [40] [41] [42] [43] [44] [45] [46] [47] [48] [49] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
…うん、そうだといいね。
[教師の優しい声に頷いて、自分の眠っていた冷凍睡眠装置の縁に腰掛ける。
冷たいカプセルはまるで柩のようだった。*]
[深さも長さも解らない空白に
優しく堕ちたのは幾つかの、音]
っ、か
[忘れかけていた空気が、喉の奥を刺激する]
ごほっ!
ごほっ!!
[睡眠装置の中、咳き込む音が反響する]
[ゆっくり立ち上がりながら、こめかみを抑えた。
体はそう重くはないが、かすかに眩暈がする]
………同類……
[青年のしぐさに、彼とゲルダの数値に目をやった。
マナー違反に思えて、すぐに目を逸らす]
[庇護すべき少女たちに聞かれないよう声を抑えた問いに、
帰ってきたのは静かな瞑目。
それが全ての答えに思えて、ため息をつく]
………世の中、やはり上手くはいかないものですね
[確認するように、この室内と自分の左隣の装置を見る]
…………。
[はっきりと思い出せる。
今は赤いランプがともるそれは、元気な高校生位の少年の装置だった]
[未来人の彼女を作るのだと、はにかみながら言っていた]
[しばし瞳を閉じて、こみ上げてくる感情の大きなうねりを抑え込もうと自分の身を抱えた**]
[もう一つのケージ]
[誰かが目覚めた、音がする]
[少し視線をそらし、そして戻す]
でも、よかったね。
[せき込みの聞こえるほうに足を向け]
[センセ、と呼ばれた人物を振り返る]
───まだ、人だよ。
[眠ったまま死んでいったものが]
[その名残が]
[たくさん、たくさん、ある]
[こつん]
[緩慢な動き]
[咳込みの聞こえるケージの蓋を叩く]
[大丈夫、だろうか]
/*
●症状Lv.1(数値:0%)
バンドをつけてもつけなくても、自覚症状としては何も変わらない。
●症状Lv.2(数値:1〜20%)
1〜5 大脳全体の機能の鈍化
自覚症状なし。ただ、体が重く、肩や腰、背中の凝りを感じる。注意力が散漫になり、聞きなおしや見直しが多くなる。
6〜10 大脳新皮質機能低下開始
脳の血流が悪くなるので、記憶力・思考力が低下開始。
無意識にそれをカバーするため、思考を独り言にのせることが多くなる。頭痛やめまいを感じる。左脳頭頂葉(感覚野)から徐々に石化・鈍化が開始される。右側の空間認知が悪くなる。
ex)
いつの間にか歩いているうちに左側によってしまう。右側を通られたり、右側で起きる事象に対して鈍い。右側の空間に対して見落としが多い。右半分だけ残したり。右側においてあるものに躓きやすい。
11〜15 頭頂葉から前頭葉、側頭葉に機能の低下が広がる。
頭痛やめまいが恒常化する。左脳の運動野が徐々に犯され、右半身の動きが鈍くなる。かと思えば、チックのように右半身が無意識に動く。言葉にはどもりやいい間違い、文法違いが増えてくる。いらいらが抑制できなくなる。
誤飲が増える。
16〜20 後頭葉、記憶中枢に機能低下が見られ、辺縁系にも影響が。
怒りや欲求がコントロールから外れることが多くなる。痛覚や皮膚感覚が完全に死ぬ。相貌失認が起こる。聴覚で判断している状態。視覚性失語症発症。ものが二重に見える。
●症状Lv.3(数値:21〜30%)
この境界を越えるとき、脳梗塞もどきが発症。飴もらえば治る。ということにする。理屈は後で考える。一人で倒れないことだけを意識に入れておく。動けなくなるから。
LV3になった段階で、いつ死んでもOK状態。
合併症で死亡→全身石化が理想。
外見に、一気に症状があらわれる。
右半身の色が変わり、特に顔や手足はまだらになる。
20代後半になると、完全に右半身麻痺。失語症や記憶障害もひどくなる。言葉にならないのに、顔をしかめて怒鳴ったり殴ったりばかり。理性が消失し、本能がむき出しになる。疲れてるときは、誰か仲のいい成人男性の手をとり、自分の首輪をはずすように懇願し始める。人格完全破壊。
●症状Lv.4(数値:31〜40%)
意識レベルが低下し、寝ていることが多くなる。右手がもげようと、気にしない。
●症状Lv.5(数値:41%〜)
脳幹がやられ、自力呼吸が不可能になる。
[咳き込む口を押さえる]
…っ
[眠たげな瞳。
辺りを確認する様に深い蒼が幾度か瞬く]
……!
[丁度そこで、こつん、と蓋を叩く音
思いも寄らぬ音にびくりと身体を強張らせる]
───。
[首をかしげる。
中の女の、蒼い瞳が見えた]
[こん、こん、こん]
[だい、じょう、ぶ?]
[もしも開けられないのなら]
[外から開けるのを手伝ってやる必要があるだろうか]
[全てを問いかける]
[こん、こん、こん]
[お、は、よう]
[音に次いで見えたのは男の蒼
丁度視線がぶつかる形になり、
眠たげな蒼は驚きで少しだけ見開いた]
あ、ええ、と…
[こん、こん、こん]
[続く 『だい、じょう、ぶ?』]
[こん、こん、こん]
[叩き返す 『だい、じょう、ぶ』]
[こん、こん、こん]
[叩き返す 『お、は、よう』]
[僅かに開いた蓋から外の空気が忍び込む]
ぁ
[感じる事が嬉しいのか微笑は一層の綻びを見せるが
更に開けようと力を込めても開ききらない。
1cm程の隙間から先へは進まない]
……っぐ!
[強く力を込めているが、
どうやら足りないらしい。]
[返ってくるリズム]
[青灰簾石]
[瞬く色]
[大丈夫らしい]
───。
[中から蓋を開けようとする様子]
[ロックがかかったままなのだろうか]
[少し緩慢な動き]
[手伝う]
[透明なそれを可能な限り、開く方向へ動かそうと]
[誰か見かねて手伝ってくれることもあったかもしれない]
[顰めた顔に違う色が溶け込んだ
それはリズムに次いで緩慢な動きの手助けが入ったから]
――。
[何処か情け無い様な微笑
もしも誰か他に手助けがあったのなら
その者に対しても向けたかもしれず]
……ありがとう。
[やがて蓋を開け、出る事が出来たなら
深い蒼を細め礼を言葉に代える。]
[開いた]
[さっきほど、酷い音じゃない]
[なかなかあかなかったカバー]
[やはり、どこか異常が出ているのだろうか]
───別に。
[言葉は端的]
[深く酸素を吸い込む姿を見て]
[足元は、真っ白]
[砕けた人の名残]
[今開けたばかりの装置の傍ら]
[ゆっくりと目を伏せた]
[そっと開いた蒼。
端的な言葉が耳に届き、
蒼を彼へ緩やかに映すと暫し留める。]
―――ありがとう。
[そしてもう一度、
柔らかな笑みと共に礼を言う。
彼の視線に漸く辺りへ視線を向けるが]
……そう。
[『名残』を見て、一言零し。
特別悲しい顔も見せなければ、声もあげない。
だが、一つの装置へ向かい緩やかに歩み出す。]
[じっと見られた]
[瞬く]
───大したことじゃ、ない。
[閉じて、開く。もう一度閉じる]
[目覚めた彼女は]
[先ほどの”センセ”とやらより、現実に近い場所にいるらしい]
[そのまま装置によりかかって]
[また、瞑目]
[手元にカメラがないのは]
[なんだか───落ち着かない*]
15人目、職人見習い ユリアン がやってきました。
職人見習い ユリアンは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
やった、出来ましたです……。
[作品が完成した喜びを体全体で表現しようとする。
実際は、何かにぶつかり痛みだけが残っただけだったが]
あ、れ??
なんで、いきなり天井があるんですか?
[自分がいたはずの工房はそこにはない。
目の前に広がる光景はまるで棺桶の中のようだった]
うーん?? 僕なんでこんなところにいるのでしょうか?
ああー、そうでしたー、救命カプセルに入ってたんでした。
うーん、さっきのは夢ですか、せっかく良い作品が出来た気がしたんですけど、ね……。
[体が少し重い気がしたがどうでもよかった。
気になるのはむしろ夢の中で作り上げた作品の出来の方だ]
[一つの装置
滅灯する赤は幾度も散っては咲く花の様
繰り返せば何れは違う色で咲き誇る事もあるだろうか]
……
[眠たげな蒼が赤をぼんやりと映す]
そう。
[ぽつり呟いて、口許に浮かぶ微かな歪み
それは喜びよりも蔑みに近い色]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [34] [35] [36] [37] [38] [39] [40] [41] [42] [43] [44] [45] [46] [47] [48] [49] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新