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[何かに気づいたらしき少女の様子に、僅かに浮かべるのは、笑み。
それでも、鴉は自ら名乗る事はせず]
なんで、も何も。
あれだけ派手に売り出してりゃ、幾らでも耳に飛び込んでくるさ。
情報って、大事よ? 表でも裏でも。
[やっぱり面白そうだった]
そりゃ、その通り、だけんども……っ!
[じり、と後退る娘の顔は赤かった。
自分は対戦カードを組むのも相手の分析も『組織』に任せっきりで、言わば『組織』のシナリオ通りに戦っているようなものだったから。
しかし今は、相手を選ぶ事も不可能なら、相手の情報を得る『組織』の力も借りられない]
も、もうそんなのオラには関係ねえ!
この大会で優勝したら足洗うんだからな!
[適当な間合いを取った所で駆け出した。
向かう先には、四階建てのビル。
あそこの端末を使えば、対戦相手の情報を得られるのだと、何処かで説明があった気が*したから*]
─中央ビル・屋上─
あらあら、随分と幼い子が来ましたわね。
[ビルへと駆けて来る小さな姿。クス、と言う笑いはそよ風に紛れる]
どこかの組織に属する子だったかしら。
”誰か”が見ていた気がするのだけれど……後で端末で確認しておきましょう。
[鶸色で駆ける姿を追いかけながら、少し奇妙な言い回しで呟いた]
……おやま。
[じり、と後ずさり、駆け出していく姿に軽く、頭を掻く]
……足洗う、ねぇ。
勝ち抜きなんぞしたら、返って抜けられなくなるよーな気もするんだが。
[『遊戯突破者』の肩書きにはかなりの値がつくはず、というのは察しがつくから、ぽつり、こんな事を呟くも]
ま、俺の突っ込むところじゃない、か。
[思考はあっさりと投げ捨て、それから、視線を上へと上げ。
鴉もまた、ゆっくりとした足取りで、ビルの方へと向かった]
─中央ビル・屋上─
[少女を見遣ってから、その駆けて来た先へと視線を向ける。離れていたにも関わらず、瞳が合ったように思えて、鶸色を瞬かせた]
あら、気付かれたかしら。
[特に隠れているわけでも、気配を消していた訳でも無い。ビルの屋上に人影があることは容易に知れたことだろう。それを解って居ながら、そんな言葉を呟き右手を軽く頬へとあてた]
彼はどなたかしらねぇ。
[手に取るのは端末。ここまで来ていると言うことは、先程転送したデータの中に記載されている可能性が高い。指先で端末を弄る度に、ピ、と言う電子音が鳴る。目的のものを見つけて、口許の朱が持ち上がるのだった]
─中央エリア・ビル前─
……で。
どうしたもんか。
[小さく呟き、視線を再び上へ。
そこに誰かいるのは気づいていたが。
『挨拶』をするかどうかは、悩む所だった]
後で、嫌でもあう事にはなるんだろーけど、ねぇ。
[小さく呟く。
左右アンバランスな瞳に宿るのは、思案のいろ]
─中央ビル・屋上─
[端末に視線を落としながら、顔の横へと垂れて来た髪を掬い上げる。その際に指がガーネットのイヤリングへとぶつかり、リン、と言う音を奏でイヤリングが耳朶から外れてしまう]
あ……。
いやだわ、緩んでいたのかしら。
[イヤリングの無くなった耳朶に触れながら、軽く眉根を寄せた。外れたイヤリングは一度縁に落ちて転がり、その後に重力に従い地上目がけて落ちて行く。鶸色でそれを追うと、ビルの前に先程の人物が居ることに気付いた]
…拾ってくれるような心優しい人だと嬉しいのだけれど。
[小さなイヤリングが落ちて来ていることに気付いているかも怪しいかもしれないが]
……と。
[さてどうするか、と思っていた矢先。
右の瞳が捉えたのは、煌めきながら落ちてくる小さなもの]
……見てみぬふりをするか、口実にするか。
さて、どっちが面白い、か。
[何やら奇妙な基準の選択肢を呟きつつ、一歩を踏み出す。
落下地点まではやや距離があったが、移動に差し障る距離ではなく、煌めきの元は手の内へ]
一応。拾い物は、届けておく、か。
[小さな声で呟いた後、ゆらり、と広がるのは黒の片翼。
一見すると不安定なそれは、確りと大気の流れを捉え、鴉は上へ]
─中央ビル・屋上─
[落下した先に青年は動き。しばしの後に宙を舞い目の前へと現れる。はたりと瞬いたのは鶸色]
まぁ、わざわざありがとうございますわ。
拾いに降りようと思っていたところでしたの。
[かけられた言葉に表情は微笑みへと。羽ばたきで動いた空気に合わせ、ドレスの裾がハタハタとひらめいた。右手がイヤリングを受け取ろうと青年へと向けられる。その間にも鶸色は、青年の異眸と背の片翼へと刹那向く]
─中央ビル・屋上─
[屋上にいた、ある意味場にそぐわないとも思える姿に常磐緑は僅かに細められるものの、それは一瞬の事]
俺が『鴉』でよかったですねぇ。
でなかったら、光物に気づかなかった。
[冗談めかして言いつつ、向けられた手の上に、イヤリングを落とす。
左の瞳はどこかのほほん、としているが。
右の瞳、縦の瞳孔の奥には僅かに険しさが宿る]
─中央ビル・屋上─
鴉は光物が好きと言いますものね。
本当に、感謝致しますわ。
[紡がれた言葉にクスリと笑い。掌に落とされたイヤリングはそのまま耳朶へと戻された。その動きに合わせ、ブレスレットがシャラリと鳴る]
ここにいらっしゃると言うことは、『鴉』さんも参加なさるのですわね。
よろしく……と言うのも可笑しい話かしら。
[軽く首を傾がせ、青年を見遣った。その所作に警戒の色は見えない]
─中央ビル・屋上─
[イヤリングが持ち主の手に戻ると、やや離れた場所へと舞い降りる。
羽ばたき一つ、片翼は消えた]
そりゃ、ま。
名高き『総帥』閣下の御招きを、無碍にするわけにもいかないでしょ?
[軽い口調で言いつつ、肩を竦める]
……この先を考えると、よろしくというのもどうかとは思いますが。
始まる前から不必要にぎすぎすしてても、ねぇ。
疲れるだけでしょ。
─中央ビル・屋上─
貴方は招かれましたのね。
『総帥』から御招き頂いたとしても、怖気付く方もいらっしゃいますもの。
貴方はそうではないようですけれど。
[宙へ投げ出していた脚を縁へと戻し、離れた場所へと舞い降りる様を見詰める。肩を竦める様子には、言葉を返しながら小さく笑んだ]
それは尤もなことですわね。
必要以上に慣れ合うつもりもありませんけれど。
─中央ビル・屋上─
片翼の鴉に、何を期待してるかは、知りゃしませんが。
二度呼ばれるとは限らないんだから、乗らない手はないかな、と。
[軽い言葉はどこまで本意か。
表層からは読み取り難く]
馴れ合った挙句に戦えなくて不戦敗、なんてのは。
見世物としては面白いだろうけど、ここじゃ不要だろうし。
何よりやってて面白くないですからねぇ。
─中央ビル・屋上─
期待に値するものを持つため、でしょう。
わたくしも、貴方には興味がありますわ、『黒耀鴉』。
[呼んだのは相手の通り名。愉しげに朱は弧を描く]
勿論、ここに集まる方々全てに興味があるのですけれどね。
戦わずして勝敗が決まるのは、この『遊戯』の本意とするところではないでしょうし。
主催者がどう思うかは分かりませんけれど。
そのように情に流されると言うことは、ここには必要無いものですわ。
[屋上の縁から中央側へと向けて歩を進める。鳴り響くのは床をヒールが踏みつける音。青年と一定の距離を開けて立ち止まると、流し見るように鶸色を相手へと向けた]
貴方にはその心配は無用のようですわね、安心致しましたわ。
[軽く握られた手が口許へとあてられ、クスリと笑みが零れる]
─中央ビル・屋上─
[通り名を呼ばれ、ふ、と掠めたのは笑み]
さて、一体どんな興味なのやら。
御期待に沿えればいいんですけどねぇ。
[口調はどこまでも軽く冗談めかして。
屋上の中央部へと進む動きを、常磐緑で追う]
流されるような情がないだけ、かも知れませんけど、ね?
[けらり、と笑った後、常磐緑は空へと向いた]
……さて、んじゃ、落し物も届けた事だし。
他の参加者が集まるまで、も少しそこらを見て回りますか。
じゃ、また、後ほど。
[軽い調子は崩す事無く告げた直後。
鴉の姿はふわ、とその場から*掻き消えた*]
/*
文章が死んできたので。
寝よう。
そろいきる前にログ増やしすぎても、な……。
さて、残りメンバーはどんなネタでくるのやら。
─中央ビル・屋上─
ここに居ての興味と言えば、限られているのではなくて?
[軽く冗談めいた疑問のような言葉には、問い返すように言葉を紡ぎ。流されるような情が無いと聞けば、口許に手をあてたまま小さく笑った]
裏の仕事をするのでしたら、情は無い方が仕事がしやすいでしょうから。
貴方らしいと言えばらしいのかもしれませんわね。
ええ、届けて頂き感謝致しますわ。
また後程。
[去ろうとする言葉に返し、その姿が掻き消えるのを見る。ゆるりと、鶸色が瞬いた]
……飛行能力にテレポート。
奇襲にはうってつけの能力、かしら?
[分析するように言葉を紡ぐ。そんなオクタヴィアもまた、その身を足元の影へと沈ませ、その場から消えて行くの*だった*]
/*
ライヒアルトのプロフィールアンカがズレていることに気付いたのですけれど、気付くまで待ってみても良いかしら(笑)。
とりあえず明日になっても直らないようなら突いてみましょう。
6人目、紅雨 ローザ がやってきました。
紅雨 ローザは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[今より昔、或るひとが世界の片隅に創った小さな都。
そこは住人の風貌こそ様々であれ、かつての東洋の島国とよく似た文化を持っていた。
それは『組織』ではなく、あくまで『都市』。
既に世界を牛耳っていた彼の組織にも従属こそせねど、表立って反抗を示すこともない。
それ故にか他に理由があるのか、ともあれ小さな異質は摘まれることもなく、未だ存在し続けていた。
そうして娘の日常は、そんな場所で営まれていた]
―某都の路地裏―
困りますなぁ。
まだお使いの途中なんに。
[紅の袖が翻るのに合わせ、あしらわれた小花が揺る。
左の扇子で口許を隠し、右手の和傘は地に。
呑気とも聞こえる言葉と共に、ゆると首を傾ける蒼い目の娘]
うちのねぇさん、あんまり待たすと怖いんやけどなぁ。
だいたい、たかが女1人どすえ。
そないに大勢で囲まんでもええんとちゃいます。
[発す声は目の前の1人に向けられてはおらず。
あちらこちらに巡らせる先々で、微かに蠢く気配]
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